【事案】

平成22年の第一事故と平成23年の第二事故、いずれも追突。

【問題点】

第一事故の相手方共済が、被害者の訴えを全て【嘘】と切り捨てる非常に強硬な態度。症状固定前に第二事故が発生。異時共同不法行為の事案。

【対応内容】

争いは争い、後遺障害は後遺障害と切り分けて仕分け作業開始。第一事故・傷害部分の解決は弁護士に依頼。第二事故の症状固定を待って異時共同不法行為として被害者請求。第一事故は早期に完治したものとして共同不法行為とは認められなかったものの、それぞれ別個の後遺症として審査を受け、第一事故は非該当、第二事故が14級9号の認定を受けた。元々共同不法行為として考えていたため被害者救済としては一つ認定されれば勝利と言えるが、担当実務家としては興味深い認定結果である。なぜならば、本件は 【一枚の後遺障害診断書で二つの事故が審査され、それぞれ結果が分かれたもの】 言い換えれば 【全く同じ後遺障害診断書でも結果が正反対ということがあり得る】 つまり、むちうち案件については、後遺障害診断書の記載よりも通院実績の方が重要度が高いということを証明しているからである。 

(平成24年4月)