【事案】

自転車で横断歩道を直進中、左後方から右折の加害自動車に衝突された。救急搬送され、腰椎の圧迫骨折が診断された。

【問題点】

相談に来られた際に画像はレントゲンのみで、CTやMRIは撮っていないことがわかった。また、腰痛は軽減しつつあった。

【立証ポイント】

腰椎の圧迫骨折は受傷初期に激痛が生じるが、時間が経過すればするほど症状は軽減傾向である。また、腰椎の圧潰が新鮮骨折であることを示す為にMRI、圧潰率を後遺障害診断書に記載して頂くためにCTを、それぞれ急いで撮影した。これらの画像から圧潰の時期、程度がレントゲンよりもはるかに明確になる。 さらに、残存している症状は何かを丁寧に洗い出し、症状固定の際に主治医に伝えた。痛み等の自覚症状は後の逸失利益の交渉に欠かせない要素となるからである。

(平成28年1月)  

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【事案】

道路を歩行横断中、バイクにはねられ受傷。救急搬送され、腹部を手術、その他、次の診断名となった。腸間膜損傷、恥坐骨骨折、腓骨骨折、顔面裂傷、歯牙欠損、そして脳挫傷。

【問題点】

日焼けで線状痕が目立たず、かなりの長さ。17cmでも7級は無理か?

【立証ポイント】

連携弁護士が付き添った面接では、キズの計測よりも高次脳機能障害の観察もあったよう。これについては本人への面接で大いに参考になったかもしれない。

醜状痕の判定は”目立つか否か”が問われる。新基準の9級も致し方ないところ。

※ 併合の為、分離しています。

(平成28年2月)       

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【事案】

道路を歩行横断中、バイクにはねられ受傷。救急搬送され、腹部を手術、その他、次の診断名となった。腸間膜損傷、恥坐骨骨折、腓骨骨折、顔面裂傷、歯牙欠損、そして脳挫傷。

ケガに比して回復良く、1ヶ月ほどで退院できた。しかし、その後、難聴、排便障害、右脚の外反など、いずれも自賠責の障害基準に満たない微妙な症状の表出が続いた。通った病院は6ヶ所、受診した診療科は10科を超えていた。

【問題点】

警察、病院とも関係悪く、相手保険会社もわずか3ヶ月での打ち切り。続いて自らが契約の人身傷害も1年で治療費対応を終了。このまま症状固定もせず、だらだらと治療が続いてさらに2年が経過した。このような状態で家族は弁護士を探したが、どこも受任していただけず、最後の弁護士が受任し、秋葉への協力依頼となった。

また、本件最大の問題は「画像所見」が微妙で、脳に器質的変化がないこと、意識障害は「せん妄」(性格・行動が荒れる症状)があるものの、「意識障害なし」とされている。これでは自賠責の基準上、高次脳の認定は「門前払い」が濃厚だった。

【立証ポイント】

事故の終結に向け、人身傷害の保険会社とまず協力、休業損害の先行払いをお願いした。この軍資金を得て、11回の医師面談を実施した。どの医師からも敬遠されていた依頼者さんであったが、平身低頭、検査と診断書の記載をお願いして回った。

意識障害は救急科の医師に記載を直して頂き、「せん妄」の追記を頂いた。画像所見は微妙であったが、唯一、挫傷痕を指摘した医師と面談、主治医とは別にその所見を診断書にしていただいた。並行してリハビリ科の医師に出来るだけ他覚的所見をまとめて頂き、他科の診断書も歯科も含め6科に依頼、所見の記載をせっせと集めた。

さらに、通常より「日常生活状況報告書」を綿密に作成、審査側に窮状を切々と訴えた。これだけの作業が出来るのは日本で秋葉だけ、との自負をモチベーションに各所の理解を取り付け、複雑に絡んだ案件を整理、調査期間14ヶ月を経て弁護士の委任請求まで漕ぎ着けた。

これら立証努力は報われることに・・審査は7ヶ月に及んだが、異例ともいえる高次脳認定、望みうる最高等級である3級(醜状痕と併合して2級)の評価となった。この、誰もが避ける複雑な案件を断らなかった弁護士にとって、収益の大きな案件として蘇った。

※ 併合の為、分離しています

(平成28年2月)     

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【事案】

交差点を歩行横断中、後方よりの右折自動車に跳ねられ受傷。診断名は外傷性くも膜下出血、脳挫傷、骨盤骨折となった。

ご本人は完全回復を目指してリハビリを続け、仕事にも復帰したが疲れやすく、家族も示談を急ぐ相手保険会社とこのまま示談してものか不安になり・・弁護士事務所へ相談に訪れた。

【問題点】

身体は回復よく、リハビリの成果から障害が残らなかった。しかし、事故以来、疲れやすく、物忘れも目立つ。また、性格も怒りっぽくなった。しかし、これまで特別な検査は一切していなかった。 家族にしかわからない微妙な障害をいかにあぶりだすかがテーマとなった。3度北海道まで病院に同行することに。私が付き添わなければ埒があかないからである。

【立証ポイント】

まず、脳神経外科医に最終MRI検査と読影をして頂いた。そこで前頭葉の損傷に注目、家族の観察と受傷部位を結ぶべく、必要な検査を検討した。

改めて主治医と相談、神経心理学検査への協力を取り付けた。直後、言語聴覚士と検査内容を打合せ、オーダーした検査は、WaisⅢ、ウェクスラー記憶検査の基本検査に加え、TMT、WCST、VFT、浜松式かなひろい、を加えた。病院ごと、設備の有無が影響するが、これで相当の評価は得られるはず。

もちろん、日常生活状況報告にはご家族から精密な聞き取りを行い、審査側にとっても、助かる情報・内容にまとめた。

結果、労働能力の減退と性格変化を主として7級の評価。ご家族も弁護士も納得のいく等級を引き出した。期待が大きかっただけに、私もほっとしました。

(平成28年2月)  

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【事案】

自動車搭乗中、信号待ちの為一時停車中、自動車が追突し、衝突した。直後から頚部痛・手の痺れ、腰痛、足の痺れの神経症状に悩まされる。

【問題点】

頚椎、腰椎捻挫の診断を受けていたが、メインの整形外科だけではなく、他の整形外科で頸髄浮腫?の診断を受けており、また心療内科や接骨院にも通っていた。

【立証ポイント】

相談された日ではすでに事故から1年7カ月目であったことから、症状固定を急いだ。病院、診療科を複数通っており、一部の病院では頸髄浮腫?、うつ病の診断を受けていた。うつ病は事故受傷と直接つながり辛く、また、頸髄浮腫は内在的(病的)な所見であり、自賠責上の後遺障害としての立証は困難である。仮に症状のみ認められたとしても、それぞれ14級9号が関の山。

そこで、事故当初から一貫している頚椎・腰椎捻挫に絞り、主治医にも頚部痛・手の痺れ、腰痛、足の痺れの各症状及び神経学的所見をまとめて頂いた。

被害者請求後も調査事務所から心因性を疑われ、医療照会をかけられたが、症状の一貫性が評価されて、併合14級が認められた。

(平成27年11月)

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【事案】

自転車に乗車し、交差点で一時停車していたところ、右折してきた自動車が衝突してきた。事故直後から頚部から肘、手に至るまでの痛み、痺れの神経症状に悩まされる。

【問題点】

1回目の事故ではそもそも後遺症(後遺障害)申請にあげておらず、2回目の事故では申請したが等級が認められなかった。今回3回目の事故で以前にも増して首の症状が増悪した。1、2回目事故で等級が認められていないことから既往症ではないとしても、症状が重なる点があることは否定しきれない。

【立証ポイント】

当初、2回目事故の非該当を異議申立する相談でしたが、まず3回目事故で等級を申請することにした。受傷時点では衝撃が軽かったが、初期から症状を訴えており、MRIも撮っていたことから調査事務所に症状を信用され、14級9号が認定された。

実は、2回目事故について、3回目の認定後に異議申立てを行うプランを立てていました。遡って14級となれば、「加重」がなし崩しに・・このような職業的興味があったのです。しかし、2回目事故の症状固定日以降、3回目事故までの間に病院に通院していない空白期間があったことから、2回目事故の認定の可能性はなく、断念しました。

(平成27年10月)

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【事案】

高速道路を走行中、渋滞の為、停車していたところ、後方から自動車が追突してきた。さらに、追突してきた自動車の運転手はアクセルとブレーキを間違えたらしく、2度もぶつかってきた。事故直後から頚部・腰部痛・手の痺れの神経症状に悩まされる。   【問題点】

とくに腰痛はひどく、仕事は休業が長期に。しかし、業務中の事故であったにもかかわらず、労災を請求していなかった。毎度のことだが、「労災か相手保険か」の2択ではない。両方に請求を上げる必要がある。 c_h_25 また、相手保険会社から打ち切りの打診が続いていた。連携弁護士から治療費の延長を働きかけたが、担当者は打ち切りを強行。   【立証ポイント】

打ち切りごときでは慌てない。これを契機に労災申請を急ぎ、治療費を確保した。会社は行政書士等が介入することを忌避していることから、本人に必要書類を渡して、会社の社労士さんに渡すよう指示した。その後、退職したが、労災が無事に適用されて治療費が出ることになった。

そして、労災適用から3ヶ月目で症状固定、もちろん、労災の障害給付手続きも同時に進めた。

腰痛については既往症の心配があったが、なんとか14級認定。改めて、連携弁護士は相手保険会社と交渉を再開した。

このように相手保険会社の打ち切りにあっても、スマートに対処すれば良いのです。

(平成27年10月)  

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【事案】

直進道路でバイク運転中、対抗右折自動車と衝突した。直後から頚部痛・手の痺れの神経症状に悩まされる。

【問題点】

相談された日が症状固定時期であったため、まず、いつも通り病院同行を検討した。しかし、相談者のお話しから、主治医は患者以外の人が診察室に入るのを拒むタイプらしい。

【立証ポイント】

相談者は病院に勤務しているので、医師の性格については信用できる情報であった。そこで、病院同行で診察室への付き添いをせず、代わりに手紙をお渡しして、検査や画像所見をお願いさせて頂いた。 また、本件依頼者さんの保険代理店さんはとても顧客想いであり、請求に必要な書類を集めてくれた。おかげで通常の倍以上の速度で申請にあげることができた。

(平成27年11月)

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【事案】

交差点を歩行横断中、対抗左折車に衝突された。骨折は左鎖骨骨幹部、左肋骨、両恥骨。肋骨と恥骨は亀裂骨折なので保存療法、鎖骨も高齢から観血的手術によるプレート固定を避け、クラビクルバンドで固定とした。

以上から、相談を頂いた時点で「鎖骨の変形=12級5号」を予想した。

【問題点】

骨折の部位、状態から通院は少なくなる。そして、骨癒合さえ果たせば治癒として後遺症を感じさせない。実際、年齢に比して回復良く、ご家族も含めて後遺症の自覚はまったく無かった。

誰かが正しい誘導をしなければ後遺障害を見逃すケースです。そして、鎖骨の変形が外見上に現れているか否かが勝負となる。 d0e84d8b【立証ポイント】

比較的、受傷初期から対応したため、医師面談にて変形の予断と適切な時期に症状固定することを打合せしておいた。7ヵ月後の骨癒合を待って、症状固定とした。

外見の写真を撮影して提出、予定通り、鎖骨変形の12級5号とした。被害者さんにとっては思いがけない賠償金の増額となった。

(平成27年12月)  

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【事案】

自転車走行中、脇道からの自動車に側面衝突を受け、左側の電柱に激突、左肩を受傷したもの。診断名は上腕骨近位端骨折。術式は骨折部から剥がれた肩の棘上筋を大結節にスクリューで固定したもの。したがって、正式な診断名は上腕骨大結節(はく離)骨折となる。

【問題点】

相手保険会社の対応が遅いため、早期に弁護士に依頼したが、自転車の物損、休業損害他まったく請求を進めてくれない。そして、その弁護士経由で治療費打ち切りの打診。この弁護士、病院に同行して医師の判断を基に治療の継続を交渉してくれるとのことだが・・。

被害者さんはすべて後手に回っていることに不安を覚え、相談会に参加された。

【立証ポイント】

相談会ではまず、抜釘後の骨癒合の状態を確認した。この診断名から肩関節の外転運動に制限が残ることは私達にとって常識です。回復を期待してリハビリを継続することとは別に、症状固定に進めて可動域制限の12級を確保するよう提案した。事実、リハビリの成果から、可動域は120°まで回復していた。急いで弁護士を解任し、病院同行にて可動域計測に立ち会った。 kansetu_12 結果は首の皮一枚で12級6号を確保、連携弁護士に引き継いだ。以後は解決の経過を見守りつつ、健保を使ってマイペースでリハビリを進めることに。健保30%負担の治療費など後遺障害の賠償金に比べればはるかに安いのです。

何もしてくれない弁護士に早期に依頼しても無駄なだけではなく、その知識不足から等級認定すらピンチに陥ってしまうのです。

(平成27年10月)  

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【事案】

バイクで直進中、渋滞の反対車線からセンターラインを超えて追い抜きをしてきた自動車と正面衝突を避けるため、急ブレーキ、転倒したもの。直後、救急搬送され、鎖骨骨幹部(真ん中あたり)を骨折、その他、全身打撲の診断名となった。 tc1_search_naver_jp     【問題点】

非接触事故であるため、具体的な過失割合に踏み込まずとも、事故状況と責任関係を明確にしておく必要がある。

また、鎖骨で○級、保険として全身打撲を頚椎捻挫に絞って○級と、治療の傍ら計画的に立証作業を進めなければならない。    【立証ポイント】

事故から1ヵ月後、早期に相談を頂いたので万事先手を打つことができた。非接触事故であった為、連携弁護士から刑事事件の経過を監視頂き、相手を刑事処分(略式起訴)とできた。

医療面は、まず、鎖骨を担当した医師に整復方法を確認した。プレート手術をせず、クラビクルバンド固定であるゆえ、鎖骨の変形を予想した。また、手の痺れ等、神経症状もうかがわれたので、近隣の整形外科でリハビリを並行して進めるよう指示した。ここでは鎖骨の癒合の妨げにならない電気治療を選択、これは後に頚椎捻挫の神経症状でも14級を確保するためである。鎖骨の癒合が良好で変形が無かったら・・(それはもちろん良いことですが)何も等級が付かなくなってしまいます。  kクラビクルバンド 適切な時期に症状固定とし、それぞれの病院で後遺障害診断書を記載頂いた。写真では微妙であったが、鎖骨の変形で12級5号の認定を得た。続いて、肩関節で12級6号と骨幹部骨折では珍しい可動域制限での認定も引き出した。さらに、狙い通り頚部の神経症状で14級9号もおまけに認定。

少々、甘い審査に助けられましたが計画通りの併合11級に仕上げた。早期から相談頂き、何度も綿密に連絡を取り合って進めた結果、まさに、後遺障害をコーディネートできたのです。   (平成27年5月)  

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【事案】

以前、12級13号を12級7号に変更させた案件です。(詳しくはクリック)

【問題点】

実態では12級を上回る後遺症です。その後も膝の回復は思わしくなく、依頼者様は大型トラック運転の仕事が事実上できなくなっていました。それでも自賠責の基準では10級に届かなかった。

これ以上の等級は数年後予想される「人工関節」への手術しかない。それから2年、その時はやって来た。

しかし、自賠責保険の時効3年はとっくに過ぎていた。

tokei11 【立証ポイント】

過去の経験から事故受傷と密接に関係する後遺症が新たに生じた場合、自賠責は時効を援用せず、審査・等級変更をしていただける。被害者依頼中の弁護士、相手の任意保険会社を抜きにして、秋葉事務所単独で戦うことに・・自賠責調査事務所に窮状を訴えた。

まず、主治医を2年ぶりに再訪。「またですか」と呆れ顔でしたが、再三の診断書の記載に協力いただけた。続いて、人工関節置換術を行った病院では術式を説明した後遺障害診断書を新たに記載頂く。決め手は事故受傷と人工関節の関連性・必要性の説明である。 c_g_l_11 待つこと3ヶ月、自賠責はしっかり認めてくれた。事故から6年半、3度目の異議申立て、ついに正しい後遺障害等級を勝ち取った。

そして、本日、時効に気を揉んでいた弁護士にお返しした。後は時効中断状態の任意保険会社と交渉再開、10級の賠償額でしっかりかたをつけてもらうだけです。

(平成27年12月)    

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【事案】

交差点で歩行者の横断を待つため停車したところ、後続車に追突された。直後から痛み、しびれの症状に悩まされて通院が長期化。後遺症が見込まれるので早めに弁護士に対応を依頼していた。

【問題点】

地元でも有名な保険会社の顧問弁護士は病院にMRI検査、さらに必要性ないと思われるカルテ開示を指示、書類を揃えて事前認定を行った。しかし、有用な所見が無いからと言ってMRIを提出せず、また、病院側にカルテ開示を電話で命令口調で行ったため、医師から不興を買うことに。

当然、結果は非該当。辛い症状が続いている被害者さんは病院を転院して治療を継続していた。「仕方ないですね」と非該当での示談交渉を進める先生に納得できず、悔し涙をぬぐって当方へ相談に。

【立証ポイント】

まず、弁護士を解任。そして、現在の通院先に治療の継続中を示す新しい診断書を記載頂いた。続いて、関係悪化してしまった最初の病院へ同行、主治医に前弁護士の非礼を詫びて、症状の一貫性を示す診断書を取り付けた。そして、せっかく撮っていたMRIを今度はしっかり添付して再申請を行った。

結果、わずか1ヶ月で14級認定の通知が届いた。直ちに連携弁護士に引き継いで解決に向かう。

交通事故経験が豊富と謳っているベテラン先生でも、このように実際はど素人ということがあります。間違った誘導さえなければ、早期に解決できた事故だったのです。 2525 (平成27年11月)  

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【事案】

自動車で交差点を走行中、右方より信号無視の自動車と出会い頭衝突。その際、右肩鎖脱臼、烏口突起、肋骨を骨折した。 GradeⅢの脱臼状態から肩関節の可動域制限を予断した。症状固定時期にはギリギリ12級7号(4分の3以下制限)レベルまで回復した。 c_g_j_5

【問題点】

症状固定時期、医師に計測を依頼したところ、面談拒否なので計測に立ち会えなかった。診断書の記載を見ると、屈曲50°外転40°・・こんなに可動域はひどくない。私の計測では屈曲は正常、外転は120°だった。医師は計測を目検討でいい加減にした模様。これでは自賠責の怒りを買ってしまう。また、鎖骨の変形の欄に○がなかった。

【立証ポイント】

医師に手紙を出して、修正を依頼するなど働きかけたが、医師は取り合ってくれない。唯一、変形には○をしてくれた。写真を撮って添付、これで変形の12級5号は確保できた。可動域計測は不正確ながら提出するしかない。

案の定、調査事務所は医師に医療照会をかけて、今度は「屈曲は回復」との回答。これで医師の計測はいい加減と判断された。

結果は変形の12級5号のみの認定に。今更、外転の120°を主張しても説得力はない。

このように医師に振り回されて、等級を1つ取りこぼした。本来、併合11級になるべき案件でした。これはメディカルコーディネーターにとって敗北の記録です。早期に医師を見極めて、転院するなど手段を講じるべきでした。今後の戒めの為、あえて掲載しました。

(平成25年11月)  

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【事案】

自転車後部座席に同乗中、その自動車がセンターラインオーバーして対抗自動車に正面衝突。ほぼ100:0の事故。運転手は死亡、同乗者もそれぞれ骨折等ケガを負った。中でも本件の被害者は4本の手足すべて骨折した。

【問題点】

高齢のために骨癒合に時間がかかった。可動域は回復傾向であるものの、右肘の変形が気になった。幼少の頃、腕を骨折したそうで、当時の医療環境と処置ではこの変形は仕方ないと言える。この変形の影響を本件事故と区別・排除する必要があった。

【立証ポイント】

高齢者とはいえ、できるだけ早期の固定を目指し、受傷1年で症状固定とした。しっかり可動域計測に立ち会い、幼少時の骨折による尺骨の変形について医師と相談した。これを既往症として区別、機能障害:12級6号を確保した。左上腕については幸い機能障害等残らず回復した。

※ 併合のため分離しています。

(平成26年10月)   

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【事案】

被害者は歩行者で道路を横断中、左方よりの自動車に跳ねられ受傷。右足首(距骨)、顔面(頬骨)を骨折した。 20101209_2-300x237

【問題点】

足は整形外科、顔面は形成外科、そして、噛み合わせに不安を残すため口腔外科と3科を受診した。各科の医師はそれぞれ後遺症に対する認識が違うため、後遺障害診断書を科ごと3枚に分けた。

頬骨は癒合状態よく、陥没(変形・転移)を追うことに。

噛み合わせについては口腔外科でMRI検査を加え、噛み合わせ顎関節円盤の偏位(損傷ではなくほんの僅かずれた?)の診断を仰いだ。

【立証ポイント】

主治医と画像を検証、変形とそれによる三叉神経障害を診断書に落とし込んだが、自賠は変形を否定、14級の判定に留まった。顎関節はまったくのスルー、非該当に。

画像勝負であるが、いずれも明確さを欠いて12級には届かなかった。

※ 併合のため分離しています。

(平成27年4月)  

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【事案】

バイクで交差点を直進、対抗右折自動車と衝突、転倒した。左膝の内側側副靱帯を損傷、歯は1本破損し、2本治療を余儀なくされた。

【問題点】

歯科医に後遺障害診断書の記載を求めるも、不慣れのよう。決め手は完全に破損した歯と補綴(ほてつ)歯のカウント。 c_s_k_21【立証ポイント】

直接、歯科医へお伺いして説明を加えた。歯科用後遺障害診断書を提出したが、それでも医療照会が入り、細々とフォローが続いた。欠損したわけではないが事故で治療を余儀なくされた歯が2本あり、それを障害歯としてカウントするか慎重に確認したよう。でも、障害歯3本=14級なので、膝で12級となっている以上、直接、保険金・賠償金に影響はない。 c_s_k_22★ 補綴(ほてつ)とは、歯が欠けたり失われた場合に、冠、クラウン、入れ歯(義歯)やインプラントなどの人工物で補うことを言います。

※ 併合の為、分離しています

(平成27年4月)  

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【事案】

バイクで直進中、対抗自動車が駐車場に入るため右折してきて衝突、顔面と左大腿骨、両恥骨を骨折した。大腿骨は骨幹部を骨折、プレート固定後、抜釘を待って症状固定とした。

【問題点】

顔面の頬骨の癒合は陥没等無く、まずは良好。しかし、しみのような瘢痕が残存した。   kaizou 【立証ポイント】

神経症状の14級9号の確保を前提とし、外貌醜状痕の認定を焦点に進める。醜状痕の面接立会いでは女性の連携弁護士を派遣、やや甘い判定を引き出した?

※ 併合のため分離しています。

(平成27年5月)  

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【事案】

自転車で交差点を横断中、後方からの左折ダンプカーに巻き込まれた。右脚下腿をひどくひかれてしまった。 脛骨は癒合、腓骨は偽関節で癒合せず。さらに、下腿の剥脱創の形成のために植皮術を行った。

【問題点】

植皮手術を行うも、かかとの部分に潰瘍形成を繰り返し、大変難儀した。 c_g_s_6 【立証ポイント】

別紙にて詳細な計測記録を写真と共に提出、余裕で12級相当を得た。 しかし、植皮部・キズあとの大きさだけではなく、かかとに及ぶ皮膚の突っ張り感が残って歩行に困難をきたすレベル。12級を超える症状が残存したと言える。自賠責ではこれ以上の等級は望めず、連携弁護士の交渉に委ねることに。

(平成27年5月)

※ 併合の為、分離しています  

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【事案】

自転車で交差点を横断中、後方からの左折ダンプカーに巻き込まれた。右脚下腿をひどくひかれてしまった。 脛骨は癒合、腓骨は偽関節で癒合せず。さらに、創部の形成のために植皮術を行った。

【問題点】

相談会にいらしたときは症状固定の段階であった。早速、会場で計測したところ、足関節は12級7号の可動域制限、膝は12級を逃すか否かの微妙なレベル。医師面談を急ぐ必要があった。 kansetu_21 【立証ポイント】

医師の計測に立ち会ったが、やはり膝は120度を計測、泣く泣く12級を逃す。足関節は文句なしの12級の数値を得た。偽関節の腓骨は当然ながら「長官骨に変形を残すもの」として12級8号とした。さらに下肢長を計測も5mmの差に留まり13級を逃す。醜状痕は別紙にて詳細な計測記録を写真と共に提出、余裕で12級相当を得た。

結果は併合11級止まり。いずれもわずかな数値で上位等級を逃す結果に。もう少し早ければ・・非常に悔しい思いのまま、連携弁護士に引き継いだ。等級以上の窮状は交渉、もしくは訴訟で実現させるしかない。

※ 併合の為、分離しています

(平成27年5月)  

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