【事案】
歩行中に自動車に衝突されたもの。
【問題点】
傷病名は脛腓骨骨折、橈骨骨折。
・手関節の疼痛、機能障害
・足関節の疼痛、機能障害
これらの症状が残存しているが後遺障害診断書で主張すべきポイントはどこにあるのか。後遺障害等級は認定されるのか。
【証明ポイント】
このような訴えがあるとついつい『神経症状12級13号』や『機能障害12級6号、7号』を考えてしまうが、それは間違いという好例。私たちは初回相談時に必ずレントゲンやCTなど画像そのものをチェックする。本件ではいずれの骨折も骨幹部骨折であり、疼痛、機能障害を主張して後遺障害等級が認定されることは無いと判断。狙いどころを『偽関節』か『短縮障害』に絞り込み、下肢全長のレントゲン撮影を主治医に依頼。結果、それまでは話題にすら上がっていなかった患側1㎝の短縮障害が明らかとなり、無事に13級決着。画像を確認せず自覚症状のみを頼りに申請したのではこのようなスムーズな着陸は不可能。
全下肢長のレントゲン撮影ができる医療機関はある程度限られるため、本件における主治医・医療機関との出会いは今後に向けて一つの財産となった。
(平成25年11月)