【事案】

自転車後部座席に同乗中、その自動車がセンターラインオーバーして対抗自動車に正面衝突。ほぼ100:0の事故。運転手は死亡、同乗者もそれぞれ骨折等ケガを負った。中でも本件の被害者は4本の手足すべて骨折した。

【問題点】

高齢のために骨癒合に時間がかかった。可動域は回復傾向であるものの、右肘の変形が気になった。幼少の頃、腕を骨折したそうで、当時の医療環境と処置ではこの変形は仕方ないと言える。この変形の影響を本件事故と区別・排除する必要があった。

【立証ポイント】

高齢者とはいえ、できるだけ早期の固定を目指し、受傷1年で症状固定とした。しっかり可動域計測に立ち会い、幼少時の骨折による尺骨の変形について医師と相談した。これを既往症として区別、機能障害:12級6号を確保した。左上腕については幸い機能障害等残らず回復した。

※ 併合のため分離しています。

(平成26年10月)