【事案】
自転車で交差点を横断中、対向右折自動車の衝突を受け転倒、左脛骨を骨折した。直後、プレート固定を施行、抜釘は1年後。その間、リハビリで膝関節の機能回復を図るも、相当に制限が残ってしまった。
【問題点】
相談会では2分の1以下はおろかほぼ用廃レベル。画像上、関節面にやや不整があるものの、それ程の可動域制限はあり得ない。本件は廃用性症候群、つまり、リハビリをサボったケースと思った。であるならば、計測値通りの認定は困難となる。原因を究明する病院同行となった。
【立証ポイント】
早速、主治医に面談し、理学療法士の可動域計測にも立ち会った。やはりというか、理学療法士の記録を見るとリハビリ中に相当の回復は図られていた。これでは機能障害は認められない。8級はおろか10級も認められないことを、申請前に十分に言って聞かせた。
結果は痛みや不具合について12級13号の認定。調査事務所の判定は正しい。これが妥当な結果である。可動域制限は自力回復を続けるよう、厳しく諭した。
(平成26年9月)