【事案】
自動車運転中、センターラインオーバーしてきた相手方自動車と衝突し、受傷する。直後から頚部痛、腕の痺れだけではなく、耳鳴りと難聴を発症した。
【問題点】
診断は頚椎捻挫。つまり、骨折はなく、神経や脳を損傷していないにもかかわらず耳鳴り、難聴を発症している。耳鼻科の通院・検査を継続していること、半年後の検査から一過性の症状か否か、なにより信憑性が問われる。
【立証ポイント】
おなじみの検査、聴力:オージオグラム、耳鳴り:ピッチマッチ検査を継続的に実施した。また、受傷機転”衝突の際、サイドエアバックの展開から右耳・側頭部を強打したこと”も判断材料とした。
被害者請求の結果、耳鳴りで12級相当、難聴で14級3号が該当し、自賠責のルールにより、下位等級の難聴は耳鳴りに含めて12級相当となった。
骨折等、器質的損傷のないケガから耳鳴り認定を受けることは簡単ではない。弊所では4例目の成功となった。
(平成31年4月)