【事案】
通勤時、自動車で直進走行中、対向車がセンターラインオーバー、正面衝突したもの。自動車の前部は潰れ、左脛骨・腓骨を開放骨折、腹部を強打し、肝損傷の診断となる。
腹部は胆管狭窄・胆のう障害で以後、数度のステント交換手術を強いられる。
ステントとは血管・気管・消化管・胆管などを内側から広げるために用いられる、金属製の網状の筒。
【問題点】
手術実績から認定されるものなので、これと言った立証作業はないといえる。問題は手術を重ねても13級止まりで、将来予想される胆のうの障害悪化について、現時点では判断できないこと。
【立証ポイント】
主治医の術式記載のみで「肝損傷による肝機能酵素上昇」は13級11号、「肝損傷による胆のう摘出」にて13級11号がそれぞれの判定。以上、多臓器の障害が複合的に作用した場合の複合評価となり、11級10号と認定となった。
尚、足関節の8級相当がが併合され、最終的には併合7級となった。
※ 併合の為、分離しています
(平成27年5月)