【事案】

二輪車で走行中、左斜面の敷地から落下物があり、その衝突を受けて受傷。どうやら前腕が折れたよう。敷地の持ち主は警察が調べてくれたそうで、その会社に対して賠償請求することになった。
 
【問題点】

その企業は、真正面から責任を認めないようだが、治療費含めわずかな賠償には応じてくれるよう。しかし、その額がほとんどお見舞い金程度・・みかねたご親戚が秋葉を紹介下さった。交通事故として、弁護士と共にしっかり解決の道筋をつけなければなりません。
 
【立証ポイント】

賠償金の多寡、その根幹を握るものは後遺障害に他なりません。まず、折れた橈骨の状態を確認、プレート固定後の癒合状態は良好であることから、「14級9号に落ちるか・・」と思ったが、尺骨の茎状突起が折れて骨片化していることに気づいた。

毎度のことですが、医師は「橈骨遠位端骨折」の治療をするのみで、尺骨はスルーの状態です。医師面談で、秋葉から尺骨茎状突起の骨片化を指摘、診断名に加えるとともに、後遺障害診断書の作成をお願いした。

自賠責保険のような審査機関を欠くので、労災認定基準の資料、自賠責保険での認定例を添付、相手会社の反応を待った。ほどなく相手会社の顧問弁護士を通じて、12級の慰謝料や逸失利益をほぼ認めた額が回答された。

連携弁護士が粘り強く交渉を重ね、私達が介入する前の提示額から、およそ8倍以上の金額に引き上げて解決となった。

(令和6年11月)