久々の鎖骨の快勝です。鎖骨の骨折・脱臼で46連勝、無敗記録更新中です。

 さて、骨折後、仮骨形成の過程で骨折部がやや盛り上がってしまうことがあります。左右の鎖骨を正面から比較するれば視認できます。ただし、変形がわずかであれば、角度や光の当たり具合で目立たなくなってしまいます。そこで、秋葉事務所では、カメラの絞りや照明を工夫して撮影をします。写真をデジタル加工する技術もありますが、これは当然に不正、犯罪です。絶対に正当な障害認定としなければいけません。そこで、アナログな撮影技術がものを言います。また、女性の場合、弊所の女性スタッフが活躍する場でもあります。今回はスタッフの井上さんの撮影補助によります。

 「奇跡の一枚」とは大げさですが、変形がわかるよう審査側にしっかり見せなければなりません。   お見合い写真と鎖骨変形は写真勝負?  

12級5号:鎖骨骨幹部骨折(40代女性・千葉県)

【事案】

自動車で直進中、センターラインを越えてきた対向車に衝突され受傷、鎖骨を骨折したもの。   【問題点】

事故から半年8ヶ月経過してからのご相談であり、可動域が中途半端に回復していた。また、鎖骨の変形については、よく見たら・・・という程度のものであった。 続きを読む »

 前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)

(1)病態

 めまいは内耳にある前庭、半規管、それらからの情報が伝わる前庭神経、脳幹、小脳のいずれかが障害されるものです。前庭神経炎の場合、内耳から脳へ情報を伝える前庭神経が、なんらかの原因で障害されてめまいを生じると考えられています。発症前に風邪症状がある人が多いため、ウイルス感染が原因と疑われていますが、それ以上は不明です。   (2)症状

 激しい回転性のめまいが急に起こり、普通それが数日〜1週間程度続きます。めまいの他、吐き気や嘔吐、冷や汗が生じます。この疾患は、難聴や耳鳴りなどの聴覚の症状を伴わないのが特徴です。安静にしてもなかなか収まりませんが、動くとさらに悪化する傾向です。

 めまいは発症から3週間くらいでほぼおさまりますが、体を動かした時や歩く時のふらつきは、しばらくは持続するのが一般的です。ときには、6カ月位経っても、ふらつきが持続することがあります。 続きを読む »

 めまいを訴える患者さんで、この診断名も多いものです。やはり、交通事故外傷と被ることが多く、中高年の場合は既往症の疑いが拭えません。事故からめまいを発症したのであれば、できるだけ早期に専門医の受診、検査をしなければなりません。その結果、この診断名がつくと後遺障害の認定は黄色信号です。     (1)病態・症状

 耳が原因で起こるめまいの中で、最も頻度の高いもので、

① 寝返りをうったとき、

② 寝ていて急に起き上がったとき、

③ 座っていて急に振り向いたとき、

④ 棚の上のものを取ろうとして急に上を向いたとき、

 このような時、急激に回転性の激しいめまいが起こる疾患で、内耳の変性、慢性中耳炎や結核でストレプトマイシンを使用した副作用などで発症するとされています。

 内耳の前庭器官は、頭が地面に対してどのような位置にあるかを感じるための機能を有しています。良性発作性頭位めまいは、前庭器官に異常が生じたために、頭の位置の変化を過敏に感じてしまう結果、発症する疾患と考えられており、交通事故との因果関係は通常ありません。

 前庭器官の耳石器の上には、炭酸カルシウムでできている耳石が多数のっていますが、この耳石が本来の位置から外れて、別の種類の前庭器官である半規管のクプラに付着したり、半規管のなかに遊離したりして、それが頭を動かした際に動いて半規管を刺激するのが原因であるという説が有力です。耳石へのダメージ・・この点、事故の衝撃による可能性を残しています。    何気なしに頭を動かしたり、朝起きようとして枕から頭を上げたりしたあとなどに、急激な回転性のめまいが起こり、このめまいは長くても数十秒で消失します。また、何回か同じ動作を繰り返していると、だんだん軽くなるのが特徴で、吐き気を伴うことがありますが、難聴や耳鳴りなどの聴覚の症状は起こりません。

 めまいが起こる頭の位置で眼振が現れ、次第に増強、減弱します。そして、聴力検査、温度眼振検査では異常を認めないことがほとんどです。良性といわれるように、一般的には、比較的早いうちにめまいはなくなります。めまいが少し軽くなってきたら、積極的にめまいが起こりやすい頭の位置をとるといったリハビリテーションをすることも治癒を早めます。

 最近では、頭位変換療法と呼ばれる、遊離した耳石を元にもどす方法が開発され、良好な成績を上げています。   (2)治療

 まずは症状の起こりやすい体(頭)位や活動を避けるなど、日常生活での動きに気をつけます。抗めまい薬の服用により症状を抑えることはできますが、BPPVを完治させる薬はありません。しかし通常の場合、最初の1か月を過ぎると徐々に症状が消えていきます。   (3)後遺障害?

 この診断名では、交通事故外傷との因果関係は薄れます。それでも、事故直後からの発症で、検査結果を伴っており、症状の一貫性もあり・・・現在、申請中が1件、結果を待っているところです。   結果が出ました! 👉 続きを読む »

 耳の障害・番外編になりますが、これから4回、耳の障害で代表的な「めまい」、「難聴」の一般的な傷病名を解説します。いずれも、事故外傷から離れる傷病名です。    常時、あるいは時々、めまいを訴える中高年は多く、耳鼻科での診断はメニエール病(症)が第一位です。慢性化する傾向で、耳鼻科の受診が欠かせません。

 交通事故外傷でも、むち打ち後にめまいを訴える被害者さんは少なくありません。秋葉事務所でも数件の認定例があります。中高年の場合、厄介なことにメニエール病と被って、事故との因果関係の立証に腐心することが多いのです。   (1)病態

 メニエール病の原因は、内リンパ水腫、内耳のリンパが増え、水腫、水ぶくれになっている状態です。ストレス、睡眠不足・疲労・気圧の変化、几帳面な性格などに原因があると考えられています。

 内耳には、①聞こえの細胞が詰まっている蝸牛と、②平衡機能を司る三半規管と耳石器があります。この両方、もしくはどちらかに水腫ができるかで症状は異なります。

 蝸牛の水腫では、めまいの症状はなく、難聴だけを自覚します。水腫が小さいときは、難聴を自覚せず、耳が詰まった感じや耳鳴り、音が響く感じを訴えます。

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 いやぁ~本当にひさしぶりです。昨日は連携弁護士の皆さん3事務所のご参加を得ての忘年会でした。

 再開発が進む東京駅八重洲口ですが、住所は日本橋でしょうか。今年もさくら通りのイルミネーションが豪華です。

 人出もコロナ前に戻ったようです。ただし、お店が閉まる時間が以前より早いように感じます。    

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 めまい感、メニエール病、メニエール症候群、眩暈症にお馴染みのお薬です。    交通事故外傷でも、むち打ちや頭部外傷後にめまいを訴える患者さんは多いものです。まずは、この薬が処方されます。

 この薬が効かない患者さんは、紹介状を得て大学病院で検査をするべきです。治療上の理由だけではなく、後の後遺障害認定に向けて、しっかり準備する必要があります。 ① 主成分 ベタヒスチンメシル酸塩(Betahistine mesilate)

 この成分によって、内耳の血流を促し、むくみなどを改善、主に回転性のめまい、難聴を抑制します。

※ メリスロンとはエーザイ㈱の名称です。ジェネリック薬品では、日本ジェネリック㈱、東和薬品㈱、日医工㈱などが「ベタヒスチンメシル酸塩錠」と、そのままの名称で発売しています。   ② 副作用

 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うことが必要です。   1,消化器:(0.1〜5%未満)悪心・嘔吐。 2,過敏症:(0.1〜5%未満)発疹。   3,合併症・既往歴等のある患者さん

・消化性潰瘍の既往歴のある患者及び活動性消化性潰瘍のある患者:本剤はヒスタミン類似作用を有するため、H2受容体を介して胃酸分泌亢進を引きおこすおそれがあります。

・気管支喘息の患者:本剤はヒスタミン類似作用を有するため、H1受容体を介して気道の収縮を引きおこすおそれがあります。

・褐色細胞腫のある患者:本剤はヒスタミン類似作用を有するため、アドレナリンの過剰分泌により血圧上昇を引きおこすおそれがあります。

・妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ、投与します。

・小児等を対象とした臨床試験は実施していないそうです。

・高齢者は減量するなど注意(一般に生理機能が低下しているため)。  

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【事案】

自動車にて渋滞のため停止中、後続車に追突されて負傷した。直後から頚腰部痛に加え、手の痺れ・目眩等の神経症状に悩まされる。

【問題点】

事故から4ヶ月経過してからのご相談であったが、整形外科と接骨院を併用して治療していた。そのため、今後は「整形外科>接骨院」という頻度でリハビリ通院することを指導した。5ヶ月目からは順調に整形外科での治療実績を重ねることができたため、事故後半年で後遺障害診断書を依頼し、後遺障害申請を行ったが、非該当であった。   【立証ポイント】

再び病院同行、医師に一貫性を主張する書類を依頼した。医師は「このケガでは後遺障害認定はおりないから、作成しても無駄である。」と言うも、患者に寄り添った書類を作成いただけた。弊所も日常生活の困窮点等をまとめあげ、非該当から1ヶ月半で再申請を実施した。

本件は症状の残存があるものの、受傷機転が「小破」、すなわち被害自動車の損傷は軽微であったことから、非該当を覆すことができるかどうか不安であった。結果、上部審査を経てなんとか14級認定を勝ち取った。以前から「小破」=非該当といった結果が頻発していたが、大逆転! 依頼者さまも大満足の結果となった。   (令和4年12月)  

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 側頭骨骨折後の顔面神経麻痺を解説します。

側頭骨骨折ですから、耳の障害と言うより頭部外傷のカテゴリー、頭蓋骨骨折の一つとしてすでに解説済みです。    👉 頭部外傷 ⑥ 側頭骨骨折 Ⅰ     今回はその復習も兼ねます。秋葉事務所では、顔が歪む程の顔面神経麻痺の認定はありませんが、痛み・しびれ・無感覚・異常感覚での12級13号、14級9号の認定はいくつかあります。いずれも側頭骨骨折起因ではなく、頬骨(きょうこつ=ほほの骨)、眼窩底骨折によるものです。側頭骨骨折に限定すると、側頭葉の硬膜下血腫で高次脳機能障害はありました。    側頭骨骨折は、ターゲットCTで立証が完了している前提で話を進めます。

(1)病態

 顔面神経は、脳の顔面神経核から神経の枝を伸ばし、小脳橋角部を通って、側頭骨の細い骨のトンネル、顔面神経管の中を通り、耳たぶの奥の方の茎乳突孔から側頭骨を出て、さらに耳の前の耳下腺の間を貫いて顔面を動かす表情筋に分布しています。

 顔面神経核から表情筋の経路のどこかが障害されると、表情筋を動かす信号が入ってこなくなり、表情筋が動かなくなり、結果、顔面が動かなくなります。この状態を、顔面神経麻痺といいます。   (2)症状

 顔の表情筋は20以上もあり、顔面神経麻痺の程度と範囲とで、様々な症状があります。 続きを読む »

 どれだけ症状を訴えようと、事故の衝撃がわずかの場合は後遺障害は認められません。とりわけ、打撲・捻挫、軽度の靭帯損傷での申請の場合、納得できる衝撃でないと深刻度が疑われます。

 労災では、顧問医の面接・診断から、症状があれば認める傾向です。しかし、自賠責保険の書面審査では、それが自動車搭乗中であれば、必ず被害状況を確認します。調査事務所は見積もりや車両の写真を取り寄せます。そこで、バンパーが凹んだ程度の損傷では、衝撃が軽い事故と判断され、それに反して訴える症状がいくらひどくても、信用してくれないのです。

 自賠責が賠償保険であるところ、この厳しさは仕方のないことです。それだけ、軽い事故で後遺症を訴える事案は難事案と言えるのです。秋葉事務所でも、認定をめぐって数々の攻防が繰り広げられました。今回、「小破」での成功例が一つ増えました。これはこれで貴重な成功例なのです。   小破でも稀に症状の重い方が存在します  

非該当⇒14級9号:頚椎捻挫(50代女性・静岡県)

【事案】

自動車にて渋滞のため停止中、後続車に追突されて負傷した。直後から頚腰部痛に加え、手の痺れ・目眩等の神経症状に悩まされる。   【問題点】

事故から4ヶ月経過してからのご相談であったが、整形外科と接骨院を併用して治療していた。そのため、今後は「整形外科>接骨院」という頻度でリハビリ通院することを指導した。5ヶ月目からは順調に整形外科での治療実績を重ねることができたため、事故後半年で後遺障害診断書を依頼し、後遺障害申請を行ったが、非該当であった。   【立証ポイント】

再び病院同行、医師に一貫性を主張する書類を依頼した。医師は「このケガでは後遺障害認定はおりないから、作成しても無駄である。」と言うも、患者に寄り添った書類を作成いただけた。弊所も日常生活の困窮点等をまとめあげ、非該当から1ヶ月半で再申請を実施した。

本件は症状の残存があるものの、受傷機転が「小破」、すなわち被害自動車の損傷は軽微であったことから、非該当を覆すことができるかどうか不安であった。結果、上部審査を経てなんとか14級認定を勝ち取った。以前から「小破」=非該当といった結果が頻発していたが、大逆転! 依頼者さまも大満足の結果となった。  

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 師走、意外と病院同行が重なります。    今週、JRはもちろん、新しくできたミッドタウン地下のバスタ発など、東京駅徒歩圏内の事務所のアドバンテージを活かしています。    以下は八重洲地下のツリー。 こちらの歳末抽選会、けっこう当てています。   追記しますが、本日、スタッフ井上さんがスマホで抽選の結果、5000円と500円の商品券が当たりました! やったぁ! 御用納めの費用に充てよう。    続きを読む »

◆ めまい他に対する最新の検査機器

 基本的な眼振検査は町の耳鼻科でも備えるようになりましたが、大学病院などでは、最新の検査機器も登場しています。   ① ビデオ式眼振計測装置、VOG

 

 自発眼振検査、頭位眼振検査、頭位変換眼振検査、カロリック検査などに対応しており、前庭検査をPCにカメラを接続し起動するだけで、簡単に計測、解析ができて、精度も高いのです。

 ENGのように電極を貼り付けることや、校正を行う必要がなく、被験者の負担が少なく、簡易に検査を行うことができます。   ② エアーカロリック装置

 患者と検査員両方の負担を減らす新しいカロリックの検査方法です。

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(4)後遺障害のポイント

Ⅰ. 頭蓋底骨折と同じく、交通事故における側頭骨骨折、迷路骨折では、高次脳機能障害のような重篤な認知障害を残すことは、ほとんどありません。

 しかし、難聴、耳鳴り、めまい、ふらつき、顔面神経麻痺など、日常生活上、見過ごせない後遺障害を残すことになり、シッカリと立証して等級を獲得しなければなりません。   Ⅱ.

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  (1)病態

 側頭骨は、イラストの青色の部分、耳の周りにある骨で、脳を保護している頭蓋骨の一部です。側頭骨は、大きくは、上部の鱗状部(りんじょうぶ)と下部の錐体部(すいたいぶ)の2つに分類されています。

 交通事故による直接の打撃では、耳介の上の部分、鱗状部の縦方向の亀裂骨折が多く、この部位の縦骨折では、大きな障害を残すことはありません。しかし、後頭部からの衝撃により、錐体部を横方向に骨折すると、内耳や顔面神経を損傷することになり、オペが実施されたとしても、治癒は困難であり、確実に後遺障害を残します。

 側頭骨骨折の内、骨折線が迷路骨包を横切るものは、迷路骨折とも呼ばれています。   (2)症状

 錐体部は、頭蓋の内側に入りこんでいて、中耳や内耳、顔面神経などを保護しています。錐体内部には、内耳・内耳道が走行しており、この部位を骨折すると、確実に、感音性難聴やめまいの症状が出現し、また、錐体部を構成する鼓室骨、錐体骨、乳様突起に囲まれた形で中耳があり、外耳道と耳管で外へ通じており、耳小骨の離断や鼓膜の損傷・中耳腔ヘの出血により伝音性難聴をきたすことも十分に予想されるのです。

 聞こえが悪いとは、骨折が中耳におよんで、鼓膜が破れ、耳小骨が損傷していることが予想され、耳鳴り、めまいを合併していると、内耳も障害されていることを示唆しています。

 顔面神経は、脳を出てから側頭骨、耳骨の中を走行し、骨から外に出ると、耳下腺の中で眼、鼻、口と唇に向かう3つの枝に分かれて、それぞれの筋肉に分布しています。顔面神経麻痺は、通常、顔面のどちらか半分に起こります。

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 音響性外傷(おんきょうせいがいしょう)  

(1)病態

 これは、交通事故110番の相談例でも僅かな経験則ですが、交通事故でも発症しています。高速道路上で発生した20台以上のトラックや乗用車が巻き込まれた多重追突事故で、タンクローリー車が横転、爆発したときの、乗用車の運転者で経験しています。このときは、耳鳴りが主症状で、12級相当が認定されています。   (2)症状

 ロックコンサートなどの大音響や、爆発、銃声などを聞いた後で、聴こえが悪くなることがあります。短期間の強大音に晒されたことで、聴力が落ちるもので、音響外傷といわれています。音響性外傷では、音源に近い方の耳だけに、難聴、耳鳴りが起こります。軽いときは、1、2日で元に戻ることもありますが、そのまま難聴や耳鳴りを残すことがあります。

 実際、私のロック仲間でも難聴が多く、とくに爆音のハードロック野郎はスタジオで2時間もリハーサルすると、しばらく耳鳴りや難聴に陥るようです。   (3)治療

 難聴は、早期に治療を開始するほど効果が得られ、時間が経過するほど、治りにくくなります。なるべく早期に耳鼻咽喉科を受診することです。急性音響性外傷では、早期のステロイド治療が有効です。    ロック歌手の氷室京介さん、53歳は、両耳難聴により引退宣言をしていますが、25年の長きにわたり、大音量の中で歌ってきた積み重ねで、騒音性難聴を発症したようです。多くのロックミュージシャンにとって職業病ですが、しばらく静養すれば回復するはずです。多くのファンはボウイの再結成を夢見ています。    かつてのバンドメンバー:ジョニーは現在、ボウイのバンドを演っています。布袋役はエージさん、ロビー・マッキントッシュみたいだ。皆50歳を超えていますが、驚異的に若い!(昔のよしみで無断リンク!) ⇒ ホンキートンキークレイジー 続きを読む »

 予想通りではありますが、年末に向けて、またもやコロナ感染が拡大しています。その影響もあってか、参加型のセミナーでは参加者が振るわないようです。それでも、地元の代理店セミナーでは旧知が多く、久々のホーム感に安堵しました。

 今回は損保代理店さま向けのセミナーです。事故処理をテーマにした1部と、近年の人身傷害、各社の改定動向をまとめた2部で構成しました。すでに、令和5年度の約款が出揃っておりますところ、いくつかの約款改定の情報を得ています。この日も、参加の代理店さまから、最新情報を入手できました。(Kさまありがとうございます)。  例えば弁護士費用特約、2年前から損保ジャパンのみが対応していた刑事弁護費用、東海日動も来年から採用するようです。詳しくは、来年の約款改定情報として、まとめたいと思います。

越谷市民会館ロビーのツリー  ・・・こちらの大ホールにて、かつて2度ほどライブを演りました。私の為だけにグランドピアノの調律までして頂いて・・越谷市には頭が上がりません。  

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 弊所へのご相談や依頼で、類似の事故状況が重なることは多々ありますが、被害者があまり納得できないケースについて記載したいと思います。   【1】信号のない交差点    下図のように一方に一時停止の制限がある交差点です。よくあるご相談事案で、相手が一時停止をせずに交差点へ進入してきたため、事故が発生したというのにこちらにも過失があるとは何事か!といった具合です。この場合、過失割合はどうなると思いますか?

Ⓐ 一時停止の規制なし Ⓑ 一時停止の規制あり

 

 正解は、下表をご覧ください。

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流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)     (1)病態

 ちょっと箸休めですが、本件は、交通事故による傷病名ではありません。流行性耳下腺炎とは、おたふく風邪のことで、多くは、4~5歳で発症しています。ムンプスウィルスが原因で、感染した人の咳やくしゃみから、ウィルスを吸い込むことで感染します。潜伏期間が2~3週間と長く、幼稚園などで流行りだすと、終息するまで時間がかかります。ただし、一度感染をすると、免疫を有することになり、再感染はありません。

 秋葉も幼稚園児の時にかかりました。もちろん、二度と罹患することはありませんでした。   (2)症状

 37~39度の発熱で、耳の下の耳下腺が腫れてきます。耳下腺は、唾液を作る唾液腺で、口を開ける、食事をすることで、唾液腺を刺激すると痛みが増強するので、食欲が低下します。しかし、熱は3日ほどで下がり、腫れや痛みも1週間前後で改善します。

 おたふく風邪で心配されるのは、合併症です。激しい頭痛や嘔吐があるときは、無菌性髄膜炎を合併していることが予想されます。重要な合併症の1つに、難聴があり、1000人に1人の割合で合併するといわれています。

 NHKの連続テレビ小説『半分、青い』のヒロイン、すずめちゃんも、おたふく風邪で、左耳の聴力を失ったとされています。    次回 ⇒ 騒音性難聴  

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(1)病態・症状

 文字通り、突然に発生する難聴で、通常、片耳に発生するのですが、稀に、両耳に発生することもあり、また、耳鳴りやめまいが難聴の発生と前後して発症することがあります。さらに、めまいには、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。

 外傷の場合、内耳の蝸牛が、なんらかの原因で障害を受けたと予想されるのですが、その原因は不明で、内耳の障害の原因としてウイルス感染説、循環障害説などが疑われています。

 他にも様々な原因が考えられますが、事故外傷と直接関係のない、慢性疾患を原因とすることも多いようです。

 やっかな原因はストレスで、これは、ほとんどすべての人間が抱えている現代病です。     (2)治療

 突然に難聴が発生したときは、難聴の原因がどこにあるかを診断する必要があります。そのためには、耳鼻咽喉科での診察、耳のX線検査、純音聴力検査が必要となります。症状により、精密な聴力検査や平衡機能検査、MRI検査も必要になります。

 難聴の発生直後の早期に治療を開始するほど、聴力が改善するといわれています。遅くとも発症から2週間以内に治療を開始するのが望ましく、1カ月を経過すると、予後は極めて不良になり、通常は著しい改善が望めなくなります。人口100万人あたり約275人と推測され、おおよそ3分の1は完治し、3分の1は回復するが難聴を残し、3分の1は治らないとされています。 以前、浜崎あゆみさん、キンキキッズの堂本剛さんが罹患したとニュースになりました。   (3)既往症としての難聴

 高齢者の場合、事故外傷と因果関係が認められない場合もあります。まず、病気や加齢による老化現象と判断されるからです。そもそも高齢者の多くは、事故前から「最近、耳が遠くなった」と自覚しています。それでも、被害者にしてみれば、事故前に難聴の症状がなく、事故後に発症したものであれば、本件事故によって発症したと考えます。高齢者にとって大変に不利ですが、受傷初期から専門科の受診と検査を続けて立証するしかありません。

 また、難聴を伴う病気として代表的な診断名はメニエール病(※)です。これが診断されたときは、外傷ではなく慢性的な病気ですから事故との因果関係は認められません。   ※ メニエール病 続きを読む »

 内耳器官の損傷から、難聴、耳鳴り他症状が発症しました。

 交通事故110番で相談を受けた3例です。      (4)中耳・内耳器官損傷の実例   【1】11歳女児童 ~ 右難聴、手術で回復の実例

 自転車を運転中に原付バイクと接触、転倒した際に、右側頭部を打撲しています。救急搬送時、意識消失があり、右耳出血が認められています。

 初診時の右側頭部の単純XP撮影では、骨折などの異常所見は認められていません。受傷1週間後より右難聴、耳閉感を自覚するようになり、40日後に神経耳鼻科を受診しています。

 右側頭部のターゲットCT撮影で、外耳道骨壁に骨折線を認め、キヌタ骨は前方に回転し、キヌタ・アブミ骨関節の離断が確認されたことから、鼓室形成術が選択されました。Ⅲ型の鼓室形成術により、聴力は40dBから24dBに改善しています。 難聴は、後遺障害を残すことなく治癒しました。   【2】50歳男性 ~ 左難聴は手術で回復も、耳鳴り・醜状痕での認定

 友人の運転する乗用車の助手席に同乗中、左方向から出合い頭で衝突を受けた。事故直後、意識消失と左耳出血があり、左聴力低下、耳鳴り、左顔面神経麻痺と診断されています。耳出血は治癒し、めまいはなく、難聴と耳鳴が持続するため1カ月後、神経耳鼻科を受診しています。

 CT撮影で、外耳道後壁に骨折線を認め、鼓室形成術が選択されました。術時の所見では、ツチ骨はやや後方に転位し、キヌタ骨は内後方に倒れ、キヌタ・アブミ骨関節は離断しており、Ⅲ型鼓室形成術が行われました。手術後の聴力は、66dBから39dBに改善しています。

 術後7カ月で症状固定とし、耳鳴りで12級相当、顔面神経麻痺は、醜状障害として12級14号、併合11級が認定されました。   【3】34歳女性 ~ 右難聴は手術で改善、耳鳴りを残し障害認定

 34歳、女性専業主婦ですが、原付で走行中、商店街の交差点で、左方向からの乗用車の衝突を受け、投げ出されて、右後頭部から側頭部を歩道の縁石で打撲しました。救急搬送時に意識障害があり、右耳の出血を認めています。

 右側頭部の単純XP撮影では、異常所見が認められていません。入院直後は、頭を動かすと、天井が時計回りに回転するなどのめまいと、右難聴、耳鳴り、耳閉感を自訴しましたが、3日後には、めまいは消失しています。右難聴、耳鳴、耳閉感が続くため、右側頭部のCT撮影を実施、右外耳道から上鼓室にかけて骨折線が確認できました。鼓室形成術時の所見では、キヌタ骨が内前方へ回転し、キヌタ・アブミ骨関節が離断しており、アブミ骨底板より外リンパ液の流出が認められました。

 Ⅲ型の鼓室形成術を実施、術後の聴力は、48dBから31dBに改善しています。術後6カ月で症状固定とし、耳鳴りで12級相当が認定されました。   <コメント>  上記の3例は、いずれも単純XP撮影では、側頭骨の骨折が確認されていません。傷病名は、3件とも、頭部外傷Ⅱ型、側頭部打撲となっています。しかし、事故後の意識障害や耳出血を重視し、神経耳鼻科を受診したことが功を奏しました。いずれも、ターゲットCTで微少な骨折線と耳小骨連鎖の離断が確認され、早期の鼓室形成術により、後遺障害を最小限に押さえ込むことができたのです。

 その他に、むち打ちうや側頭部打撲程度で、難聴・耳鳴り・耳閉感を訴える被害者はたくさんおられますが、ほとんどは一過性であり、症状を6カ月も残すことはありません。やはり、頭蓋骨骨折、意識障害を伴う脳損傷、耳出血を起こすほどの中耳・内耳器官の損傷、これら強い外力が働かないと、耳小骨の損傷には結びつかないと推測しているところです。  

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