朝晩すっかり寒くなりました。事務所は相変わらず、多忙の毎日です。

 提出書類は迅速に!をモットーとしたいところですが、書類提出の遅れの第一原因は、なんと言っても、診断書の取得です。

 医師が診断書を書いてくれないことには何も進みません。現在も3ヶ月以上待たされている件が1件、2ヶ月以上が2件、1ヶ月以上が3件です。毎度、病院の医事課に催促の電話を入れますが、文章課の職員は「医師に伝えます、すいません」で電話が終わります。確かに、医師に伝達はしているのでしょうが、医師の専権事項なので、どうしようもないようです。電話の感触から、文章課も診断書が遅れがちの先生、早い先生を承知していることが伝わってきます。  電話では医師へ繋いでくれませんので、私達も毎度、知恵を絞って、あの手この手で催促を進めています。それでも、ダメなものはダメです。病院の理事長に嘆願書を送る、(公立病院の場合)役所へ陳情するなど強硬手段もないわけではありませんが、これでは医師を敵に回すことになります。そんな事はできません。医師へお手紙を送る、患者さんと診察予約を入れて会う、ことが現実的な対策となります。    今までの最長記録は14ヶ月、その間、電話、手紙、面談を毎月続ける催促の1年でした。その場でささっと書いてしまう先生もおりますが、医師は多忙の中、月毎にまとめて書いている先生もいるようです。記載まで1~2ヶ月など当たり前の世界なのです。  医師との折衝、検査の依頼、そして、正確な診断書の確保・・これらは交通事故・損害賠償請求の根幹です。まず、診断書の早期取得が交通事故解決へ向けての最初の壁に感じてしまいます。  

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 とりあえず、てんかん薬は今日まで。また、てんかんについて詳しく調べる機会を持ちたいと思います。

脳波の波形も読み取れるようにしたいです

  【11】レベチラセタム  (LEV)

 商品名:イーケプラ

 部分てんかんの発作に付加薬あるいは単剤として使用されますが、全般てんかんの発作、特にミオクロニー発作(※)にも有効です。併用している抗てんかん薬の血中濃度に影響を及ぼさないといわれています。腎機能障害時には投与量を減らす必要があります。ごく稀に眠気やいらいら感などの副作用がみられることがあります。

 経験では、他のてんかん薬に併用される傾向です。高齢者や他に薬を服用している方に用いられるようです。

※ ミオクロニー発作・・・体全体、あるいは頭部、足の両側の筋肉の一部が強く収縮する発作です。一瞬ぴくっとするだけなので、気付くことが遅れるようです。   【12】スチリペントール  (STP)

 商品名:ディアコミット

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 てんかん薬シリーズを続けます。代表的なお薬、デパケンの登場です。

【6】バルプロ酸ナトリウム  (VPA)

 商品名:デパケン、セレニカ、バレリン、バルプロ酸ナトリウム

 てんかん発作の代表的な薬で、第一選択薬として広く使用されています。気分障害の改善効果もあります。また片頭痛にも使用されます。徐放性製剤があり、1日の服用回数を減らし、胃腸系の副作用を減少させることなどを目的に使用されます。飲み始めに一時的に消化器症状や眠気が生じることがあります。体重が増えることがあります。高用量は妊娠には適しません。

 経験ではてんかん発作を起こした患者さんに最も数多く使われていました。商品名のデパケンで知られています。   【7】エトサクシミド  (ESM)

 商品名:エピレオプチマル、ザロンチン

 欠神発作(※)に有効な薬剤です。稀にしゃっくりなどの副作用があります。ベンゾジアゼピン系(ジアゼパム、ニトラゼパム、クロナゼパム、クロバザムなど) 抗けいれん作用に加え、抗不安、催眠・鎮静、筋弛緩作用を持っており、てんかん以外の疾患の治療にも使用されています。他の抗てんかん薬の補助的な薬剤として使用されることが多い薬です。血中濃度と有効性の間にあきらかな相関が認められていません。ジアゼパムの注射はてんかん重積状態の第1次薬として使用されます。副作用には、眠気、ふらつき、流涎などがあります。

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 持病のてんかんもありますが、交通事故外傷の世界では、高次脳機能障害を伴う頭部外傷、脳外傷の被害者さんにみられます。事故後、発作が起きた場合はもちろん、脳波検査で異常波が検出されれば、投薬を中心に医師の定期的な診察が続きます。医師の多くは、最初の発作から2年の観察を続ける必要を示唆します。てんかんは、私達の仕事上、安易に症状固定に進めなくなる厄介なものです。

 どのような薬が選択されているか? 医師の定期的な診察だけではなく、薬の性質と役割から、再発の危険性と症状固定日の想定をすることになります。久々の薬シリーズですが、てんかんの代表的な薬を確認したいと思います。文中、てんかんの類型、種類に関する専門用語を調べました。業務日誌は、事務所の勉強会・発表の場でもあります。

【1】フェニトイン  (PHT)

 商品名:アレビアチン、ヒダントールアレビアチン

 部分てんかん(※)の発作、全般てんかんの強直発作などに有効です。てんかんが重なる状態に注射として使用されます。てんかん発作を誘発する脳内の電位依存性ナトリウムチャネルを阻害するなどして興奮性伝達を抑制、神経膜を安定化させる効果があります。また、血中濃度が変動しやすい性質があり、血中濃度のモニターが役に立ちます。  稀にアレルギーを示す人がいます。量が多いと眠気、ふらつき、複視などの副作用が生じることがあり、歯ぐきが腫れることがあります。

 過去の依頼者さんの経験では、発作を繰り返す患者さんに処方されています。

※ 部分てんかん・・・意識障害の伴うタイプと伴わないタイプがあります。痙攣などの運動が身体の一部にみられ、しばしばそれが他の部位に連続的に広がっていく運動性の発作は、口周などに痙攣が始まることが多く、手足→口周→同じがわの身半分→全身などにひろがり、全身に痙攣が及んだところで意識を失うのが一般的です。また身体の一部に起こった異常感覚がほかにひろがる感覚性の発作もあり、腹痛、下痢などの自律神経症状が発作的にみられるようなものもあります。   【2】カルバマゼピン  (CBZ)

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 毎日、交通事故・被害者の皆さまに役立つ情報を発信して、7年になります。

 時折、交通事故と関係ない無駄記事を挟みますが、業務日誌は営業日に欠かさずUPしています。まずは、10年継続を目指して励行しています。この数年で交通事故に詳しいホームページは雨後の竹の子のごとく量産されて、もはや、被害者さんの目移りは普通となりました。そのような環境でも毎日更新しているHPはほとんどないと思います。まして、宣伝先行であり、純粋な情報発信は皆無に近いと思います。

 今日は、恐縮ですが宣伝をさせて頂きたいと思います。    ズバリ、秋葉事務所の強み、売り、です。    「交通事故に詳しいですよ」、「自賠責保険・後遺障害に特化していす」、「交通事故専門です」などは、皆が口を揃えている商売上の使い古された宣伝文句に成り下がったと思います。医学書を写した知識の羅列など、もはや当たり前なのです。被害者さんは、それが実力か単なる宣伝力か、見抜かなければなりません。その点、弊所は理屈ではなく実績と実動を強調しています。複雑に絡んだ糸を解くがごとく、被害者にとって実利ある解決に導くには、第一にその傷病名を受任した実績・経験がものを言います。それは実績ページをご覧になればご納得いただけると思います。ほとんどの事務所は、相談数や受任数について、客観性のない手前集計の数字を誇るだけで、中身が不明です。実例・経験の掲載となると、数件、多くて数十件でしょう。500件に及ぶ掲載は私達だけです。

 加えてもう一つ、私達は実動作業を重んじております。それは、なんと言っても現場に行くことです。現場とは事故発生現場のことではなく、病院を指します。交通事故外傷を経験した被害者さん達は、治療と後遺症を証明する画像や診断書の重要性を痛感しています。それらケガ・後遺症の証拠を正確に、余すところなく、被害者側が積極的に収集して、相手(保険会社)に突きつけなければなりません。それには、病院同行が最も確実な作業なのです。病院同行・医師面談は基本全件に実施しています。病院同行が馴染まない案件は別方法をとりますが、受任の90%は病院同行・医師面談によって、最良の診断書を取得しています。

 そして、病院同行の膨大なデータから、独自の病院情報を集積・保持するに至りました。以下は年間200~300件の病院同行を7年以上、続けてきた事務所が持つ、整形外科・個人開業医の病院情報、各県の保持数です。  

 東京 43 埼玉 27 神奈川 16 千葉 12    群馬 4 茨城 3 静岡 10 山梨 15 長野 4

   総合病院や大学病院の情報は把握し易く、地域の大病院は概ね承知していますので、上記数から除いています。整形外科以外、専門医も別枠です。あくまでリハビリ通院の対象となる、地域の整形外科だけのカウントです。この整形外科・個人開業医は実際に院長に面談することで評価が定まります。この数だけでも、大変な苦労と時間がかかりました。    病院ごとに、「診断力」「リハビリ設備」「診断書作成」「人間性」の4項目の評価をデータ化、蓄積を続けています。    相談会では、これらのデータを基に治療先の選定、転院について、責任をもった回答を可能にしています。とくに、むちうちの後遺障害認定は、一定期間まじめにリハビリを続けた治療実績から判断されます。すると、理学療法の設備がない病院は最初から「リハビリ設備」×、診断力に乏しく、様子を見ましょうと言って薬だけ大量にだす病院は心配ですから「診断力」△、後遺障害診断書を書きたがらず、書いてもテキトーな先生は「診断書作成」×、どうも保険会社寄りで「捻挫の治療は3ヶ月まで」と決めている病院は「診断力」「人間性」×、逆に患者離れ悪く、なにかと保険会社にマークされている病院も「人間性」×、はなから面談拒否や、ひねくれ者で性格の悪い先生は当然に「人間性」×です。交通事故に理解があり、協力的な先生は「診断書作成」や「人間性」が○になります。このように、項目ごとに評価をしています。

 実は”行ってはならない病院”情報が最も重要で、ほとんどこれが被害者の運命を分けることになります。こんなデータを蓄積している事務所は私達だけでしょう。例えば、甲府では、「地元のどんな法律事務所より、この地域の病院に詳しいです!」と断言しています。

 どんな優秀な弁護士でも、医師が1度書いた診断書を直す事は至難の業です。どんなに後遺障害に詳しい行政書士であっても、「どこで検査できるか」「どの病院に通うべきか」、地域の医療情報に暗く、必要な検査ができる病院に誘致できなければ、その知識は絵に書いた餅になります。実動なく、机に座って被害者さんに指示するだけ・・これで解決できる簡単な事案なら苦労はしませんが・・。   続きを読む »

 交通事故の相談で、診断書を数千枚、拝見させていただいた経験からです。

 医師の書いた診断書は絶対的に正しく、記載された診断名は間違い無い・・そのような事はありません。何事も間違い・エラーは含まれます。それが医師であっても然りです。また、より問題をややこしくしている点は、臨床上の判断と賠償上の判断が一致しないことです。簡単に言いますと、治療者として患者を診た診断名と、後遺障害として自賠責や労災が基準を設定し、認定した診断名が食い違うことがあるのです。そのような診断名をシリーズでいくつか紹介したいと思います。    まず、経験上、多くみられるのは、「脊髄損傷」です。強烈な上肢のしびれがあり、めまいや頭痛等、重度の神経症状を訴える患者が町の整形外科医に行きました。さて、医師の診断は・・・。   1、手のしびれを訴え、歩行も辛そうだ。単なる、頚椎捻挫では症状が重過ぎる。

2、レントゲンを撮ったが、骨に異状はない。

3、(MRIの設備がないので軟部組織はレントゲンで写らないが)、神経になんらかの損傷があったのでは?

4、したがって、診断名は「(軽度の)頚髄損傷」。    診断名はこのようなプロセスで浮上します。以下、迷走を続けます。   5、そして、脊髄損傷(頚髄損傷)の診断名をゲットした患者さんは、紹介された大きい病院に入院してステロイド治療に進みます。

6、対して、保険会社は「むちうちで脊髄損傷?ふざけるな!」と入院先の患者に面会し、医師に症状を問いただします。

7、医師は「強烈な痺れを訴えています。頚部の神経に微細な損傷があると思います。正確に言えば頚髄不全損傷です」。しつこく画像所見を問いただすと、「う~ん、頚髄損傷の疑いでしょうか」と、だんだんトーンダウンしてきいきます。

8、確かにMRI検査の結果からも、脊髄損傷を示す明らかな所見がみつかりません。当然、保険会社は入院治療を拒否、その後の通院も3ヶ月を目処に打ち切りを打診してきます。

9、患者は、保険会社の攻勢に対して、「脊髄損傷なのに横暴な!」と弁護士に泣きつきます。そこからは、弁護士等受任者の経験・実力から、さらなる迷走か、軌道修正か、運命が分かれます。    以下、3パターンをみてみましょう。   (1)交通事故案件の経験少ない弁護士の場合

 診断書を見て、「脊髄損傷じゃないですか!」と最初から丸ごと信じます。「後遺障害は9級、7級が見込めます。少なくとも12級になります!」と息巻きます。今後、請求する慰謝料や逸失利益を計算して、「これは利益の大きな案件だ」と張り切ります。

 しかし、自賠責の等級は「非該当」もしくは「14級9号」となるはずです。そこで、期待させた依頼者から、散々責められて・・面目立たずに委任解除となります。または、引っ込みがつかなくなった先生は、軽薄な診断書一枚を持って裁判に持ち込みますが、有効な立証などできようもなく青色吐息、「この辺で手を打つよう」必死に依頼者の説得にかかります。毎度、脊髄損傷の診断名はうやむやとなり、低額の和解(実際はボロ負け)=最初から裁判の必要などない結果となります。

 交通事故に限らず、弁護士先生は、医師の診断書(その他の公文章)を信用し過ぎる傾向があります。イノセントとは言えますが、経験不足は否めません。このようなケースを何件もみてきました。   (2)交通事故にそこそこ経験ある弁護士の場合

 「ちょっと待って、診断書の診断名は置いておいて、MRIで脊髄損傷の所見は得られているのでしょうか?」からスタートします。そして、訴える症状を検証するために、現在の主治医だけではなく、専門医の診断を示唆します。臨床上の診断名が賠償上、維持できるか慎重になります。

 結局、自賠責の認定結果を待って、認定等級を前提に賠償交渉を計画します。問題は「脊髄損傷」の診断名にこだわる依頼者をどう説得するかでしょうか。    明日は、(3)秋葉事務所の対応 を披露します。  

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 違いが曖昧な用語について整理したいと思います。知っているつもりが、具体的な説明に窮してしまう専門用語はいっぱいあります。立ち止まって勉強する毎日です。  

脳死と植物状態

 脳死とは、呼吸・循環機能の調節や意識の伝達など、生きていくために必要な働きを司る脳幹を含む、脳全体の機能が失われた状態です。事故や脳卒中などが原因で脳幹が機能しなくなると、回復する可能性はなく二度と元に戻りません。薬剤や人工呼吸器などによってしばらくは心臓を動かし続けることはできますが、やがて(多くは数日以内)心臓も停止してしまいます(心停止までに、長時間を要する例も報告されています)。植物状態は、脳幹の機能が残っていて、自ら呼吸できる場合が多く、回復する可能性もあります。脳死と植物状態は、根本的に全く違うものなのです。

 ←脳全体  続きを読む »

 昨夜の放送では、患者を助けたい一心とはいえ、灰谷先生のミスが連発、最後にはホームに転落、意識不明で搬送されました。その際、毎度、救急救命科で飛び交うセリフ、「意識レベル3桁です!」と。 

 本日は意識障害についておさらいしたいと思います。高次脳機能障害における自賠責や労災審査の入り口部分で、非常に重要な記録となります。それとは関係なく、救命の現場では必須の初期所見です。GCSの運動1については、ドラマの救急搬送のシーンで毎度のごとく、医師が患者に「手を握って下さい」と言っていますね。

 最後に、劇中、処方箋に書かれた睡眠薬について、薬シリーズから復習します。   

ジャパン・コーマ・スケール(JCS) 日本で考案、医療機関、救急隊で広く使用されており、 3-3-9度方式とも説明します。  刺激なしで覚醒 1 清明とはいえない 2 見当識障害あり 3 名前、生年月日言えず 1 2 3  刺激すると覚醒 1 呼びかけで容易に開眼 2 疼痛刺激で開眼 3 疼痛・呼びかけでやっと開眼 10 20 30 続きを読む »

 ドクターヘリですが、過去の依頼者様で操縦士さんがおりました。また、元出身の医師のいる病院に何度もお伺いしており、以前から知っておりました。遅ればせながら、その存在を一般に知らしめたドラマを先月から初めて観ました。過去に2シーズンもあったのですね。     毎回、救急救命のシーンで興味深いシーンの連続です。また、平素から業務の中で出てくる専門用語が満載です。私達はメディカルコーディネーターとして、毎日のように病院にお伺いしていますが、それは事故受傷からしばらく経ってからとなります。受傷直後の処置などは診療報酬明細書で確認するに留まります。記録された処置は、後の障害の立証に必要な情報となりますが、イメージの鮮明度は決して高いものではありません。やはり、書面からの知識は限界があります。言葉の意味は知っていても、実際にその場面を見る事はほとんどないのです。その点、ドラマでの実写の描写は大変参考になります。

 例えば、前夜のシーンで、戸田 恵梨香さん扮する医師が、ICUで患者の指を弾き、「中心性頚損ですね」と医師間でささやく場面がありました。これは、ホフマン(あるいはトレムナーも一緒にやったかもしれません)反射といい、脊髄損傷の陽性反応をみるものです。↓写真のように中指をピンと弾いて、親指が内側に曲がれば、脊髄損傷(陽性)です。ドラマの患者さんはこの反応がはっきり出ていました。中心性脊髄損傷(頚髄損傷とのことですので、頚の脊髄がやられたようです)では、ほとんどすべての患者さんは、上肢や下肢の完全麻痺となるか、程度の差はありますが麻痺の残存は確定的です。交通事故相談会でも脊髄損傷の被害者さんが来ると、私達はホフマン・トレムナーで反応をみています。もっとも、ドラマでは解説がないので、「?」と思った視聴者が多かったと思います。  それと、患者が救急搬送される過程で毎度のセリフ、「JCSは2桁です!」「GCSは6!」などがあります。これは、意識障害のレベルをあらわすものです。後に高次脳機能障害の立証の場面では、大変に重要な記録となります。いずれ、ドラマで象徴的なシーンがくると思いますので、その機会に解説します。

 主人公の山下 智久さんは脳外科医です。救急救命科に脳外科医がいることは大変に恵まれていると思います。救急救命科は色々な科からの医師が、一定期間配属されるようです。しかし、第一線の専門医・執刀医がヘリに搭乗することなど稀でしょう。今後、続きを読む »

 排尿障害が一時的なものであれば、専門医への受診によって、ある程度の改善が見込めます。ただし、中高年の病的疾患の場合は完治は難しく、長期な通院を必要とします。

 交通事故外傷で、膀胱や尿路に損傷があった場合は手術での改善を検討します。やはり、やっかいなのは神経因性のもので、完全に治す(根治療法)より、症状の抑制が中心(対処療法)の傾向です。   【1】閉尿の処置  出ないものは出さなければなりません。   ① 導尿 ⇒ おなじみのカテーテル

 カテーテルを”おしっこの度に”挿入するものを「導尿」といい、カテーテルを”挿入したまま”を「持続導尿」といいます。カテーテルはこの2種に加え、長さに差のある男性用、女性用があります。

  ② 尿路拡張 ⇒ 糸状ブジー

 尿道狭窄(文字通り尿路が狭くなった)の場合は、尿道よりブジーを挿入して尿道の拡張をはかります。ブジーは、管腔を探ったり、拡張したりする棒状、管状のものです。拡張する場合は細いものから順次太いものへと変更していきます。

 尿道狭窄の拡張は、一般に金属ブジーを用いますが、狭窄が著しい場合は、糸状ブジーを挿入して順次拡張します。

 読んでいるだけで痛そうですが、カテーテルも挿入時に使うローションがあり、特に麻酔効果のあるキシロカインゼリーが代表です。   ③ 服薬 

 神経因性膀胱では、エブランチル、ウブレチドの服用を考慮します。

・エブランチルはα1受容体遮断作用により、末梢血管を拡げ、血圧を下げます。その結果、前立腺・尿道の平滑筋収縮を抑え、尿道を拡げることにより、尿を出しやすくします。

・ウブレチドは、筋肉を収縮させるアセチルコリンという神経伝達物質を増やします。膀胱の収縮を助け、排尿をスムーズにします。    ★ 尿路拡張術など、観血的手術を伴うものは、また、別の機会に解説します。   

【2】頻尿・尿失禁の処置    ① 抗コリン剤の服用  定番薬はこれ

 頻尿、過活動膀胱には、対処薬があります。抗コリン剤は、副交感神経を亢進させる(アセチルコリン)の作用を抑えることで、消化管の運動亢進に伴う痛みや痙攣、下痢などを抑える薬です。

 アセチルコリンという物質は副交感神経を刺激⇒筋肉の緊張⇒膀胱の収縮⇒排尿を促す、これらの運動を活発にさせる作用があります。コリン剤はこのアセチルコリンの働きを抑える作用(抗コリン作用)があるので、消化管の過活動=頻尿を抑えることになります。  これは、前述の閉尿のウブレチドと逆の作用になります。

 頻尿のお薬は他に、バップフォー、デトルシトール、ベシケアがあります。   ② 物理的な対処  多い日も安心?

 尿失禁への対処はオムツ、尿パッドがあります。それぞれ、市販のものがあります。症状が酷ければ抗コリン剤の服用ですが、それでも漏れてしまう場合はパッドで対処するしかありません。

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 「おしっこがでないからここ(病院)にきたんでしょ?」

 ・・・(今更、でないことを検査してどうするの?)    毎度おなじみ、医師の対応です。交通事故受傷で排尿障害となった場合、例えば、おしっこが出なくなった証拠を突きつけなければ、障害等級の認定はありません。医師は患者の「おしっこがでない」ことに疑いを持たず、治療にあたります。しかし、自賠責保険・調査事務所は「客観的な検査結果」がなければ信じません、つまり障害の判定ができないのです。ここに、臨床判断と賠償請求の壁が存在するのです。

 もっとも、検査の設備があり、30年前の知識のままのおじいちゃん医師でなければ、速やかに排尿検査を実施します。大学病院の泌尿器科となれば、尿流量検査はじめ、一連の設備があります。ただし、ウロダイナミクスを完備している病院は極めて少なく、検査誘致はメディカルコーディネーターの活躍場の一つとなります。    排尿障害の検証、2段階目は各種検査を紹介します。検査にて障害の実態を明らかにする事は治療の第一歩であり、障害審査、しいては賠償請求の証拠として必要なのです。   【1】尿の成分検査

 尿中の蛋白、血液、糖などの有無とその量を調べます。通常は中間尿(はじめの尿を取らずに、途中からコップに取り、途中までの尿を入れる)を採取します。結果は30分後に成分表が作成されます。  内蔵機能の病的疾患の検査ですので、交通事故外傷とは離れますが、腎損傷などの場合はその初期検査には有用と思います。腎臓機能の障害はさらに、GFR検査(※)に移ります。

※ GFR =糸球体濾過値(しきゅうたいろかち)  腎臓の能力、どれだけの老廃物をこしとって尿へ排泄することができるのか? つまり、腎臓の能力は、GFR値で判断されています。 この値が低いほど、腎臓の働きが悪いということになります。腎機能の障害については、また別の機会に解説します。

  【2】尿流量検査(ウロフロメトリー)

 専用トイレで排尿し、検査機器が自動的に尿流のカーブを描く検査です。10分程度できますので、閉尿・頻尿・尿失禁、どの場面でもまず実施すべき検査です。この検査で、尿の勢い・排尿量・排尿時間などが明らかになります。このデータから、排尿障害の種別・状態が客観的に把握できますので、排尿検査の出発点となります。  検査前には十分に水分を取って、検査までトイレは我慢となります。   ← 測定用の専用便座   【3】残尿測定

 通常は上記のウロフロメトリーと一緒に実施します。排尿後、超音波検査で膀胱の画像をみて計算します。  泌尿器科の医師は、尿流量と残尿測定から、蓄尿機能の低下、排尿括約筋の異常など、排尿機能の異常を把握します。   続きを読む »

       脊髄損傷では多くの場合、排尿障害を発症します。

 脊髄損傷以外の原因ですと、骨盤骨折など下腹部への直接のダメージがあれば、膀胱や尿路への物理的な損傷、末梢神経性・膀胱の神経障害(排尿括約筋不全など)が考えられます。また、病的疾患として前立腺肥大、さらに心因性での発症もあります。

 医学的な難しい解説はほどほどに、実例や簡易なイメージから説明します。これから、排尿障害が自賠責や労災の後遺障害として認定を受けるまでを、4段階で追っていきましょう。   【1】排尿障害の種類  一般的に、以下、3種でしょうか    ① 閉尿 ・・・ 尿がでない、でずらい、尿が途切れる、尿意が乏しい

② 頻尿 ・・・ 尿の回数が頻繁になる、尿意がありすぎる

③ 尿失禁・・・ 尿意がすると我慢できない、くしゃみ程度で漏れる、知らずに漏れてしまう    経験上、頻尿の多くは尿失禁を伴います。高齢者は外傷に関係なく、頻尿・尿失禁に悩まされている方が多いようです。当然に既往症の影響を検討します。また、むち打ち等、外傷性頚部症候群で排尿障害となった被害者さんの場合、「なぜ、むち打ちでおしっこに異常が?」からの出発となり、因果関係や病的疾患との区分けに大変な苦労を強いられます。    【2】尿失禁の種類  ここで、尿失禁について、さらに3分類します。    ① 持続性尿失禁

  膀胱の括約筋機能が低下、または欠如しているため、尿を膀胱内に蓄えることができず、 常に尿道から尿が漏出する状態のことで、膀胱括約筋の損傷、または支配神経の損傷により出現します。

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佐藤も困った・・    先日、依頼者から「たった今、労災の面談に行ってきたのですが、顧問医の先生が手術した方がいいかもしれないから、一度診てもらってから労災の後遺障害申請をすべきではないか?と言われました。」と連絡がありました。つまり、労災・顧問医の後遺障害診断となるはずが、医師の判断で順延されてしまいました。後日、労災の担当者に電話をして確認したところ、担当者もこのような経験はなく、顧問医の独断であることが判明しました。

 顧問医の先生は依頼者の状態があまりにも悪い為、今後の身体のためを想って助言してくださったのでしょう。しかし、今回は交通事故の業務災害であるため、相手(加害者・保険会社)がいるのです。既に症状固定し、弁護士が賠償交渉を進めている中、「一度診てもらい、然るべき治療を行ってから再度面接に来てください。」と言われましても…。もちろん、顧問医の判断は間違っていないと思います。それが、医師の見解であり、推奨やアドバイスに留まれば問題ありません。しかし、申請者が将来の手術の可能性を理解した上で、後遺症申請を望んでいるにも関わらず、再度治療を行ってから出直しを命ずるのはどうでしょうか。この行動により被害者、保険会社、弁護士、労災の担当者、事故に関わる関係者の全てが困ってしまうのです。

 このような場合、各基準監督署には顧問医が1人?しかいないため、その顧問医の意見を無視して手続きを進めることはできないようです。このままでは手続きが宙ぶらりんのまま、事故を解決することが出来ません。そこで、担当者から上司に話を通していただきました。特例で別の基準監督署で面談を行い、手続きを進めてはどうか?と提案をしてくださり、手配も進めてくださいました。    日ごろから病院に同行し、医師の診察や検査、診断書の内容等に苦労している弊所ですが、保険会社や労災の担当者もまた然りと痛感しました。    ”診断権”をもつ権力者であり、医師という天才たちと一緒に仕事をすることがどれだけ難しいか、改めて思い知った今日この頃でした。  

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佐藤イラストsj佐藤も困った

 先日、いつものように病院同行し、院長先生と面談をさせていただきました。しっかりとお話しを聞いてくださり、患者想いの先生だなと感じておりましたが、一度退席を求められ患者と一対一に。退席し、外で待っていたのですが、「こういう業者は必要ないから解任しなさい。お金がもったいないよ。MRI検査も必要ないからね。なんでこんな業者にお願いしたの?」と患者を説得するかのように熱弁をふるっていました。依頼者さんも院長になぜここまで言われなくてはならないのかと思ったそうです。また、大抵このような医師の書く診断書こそ穴だらけで、精査・修正が必要なのです。その後入室し、医師から今後の説明を受け、その日は無事に終了しました。 demisshi2  また後日、同行したのですが、その日はあいにく院長先生が休診だったため、副院長先生の診察を受けることになりました。副院長先生は院長先生のご子息で、診断書等も全て副院長先生が記載しているとのことでした。面談のために入室しましたところ、「後遺障害申請にこのような業者を入れるのは間違っている。」と私を無視して依頼者の説得を始めたのです。「診断書は本人から受け取るから、記載が終わったら保険会社に提出すればいいんだよ。こういう業者は書類を横流ししているだけで、仕事は一切しないよ。そのためにお金を払うのは馬鹿馬鹿しいでしょ?」というように10分間お話は止まりませんでした。親子二代、偏見とは言い過ぎかもしれませんが、極端な主義者です。    地域性なのかこの病院だけなのか分かりませんが、これほどまでに業者を嫌う医師も珍しいです。過去に行政書士との間になにかあったのでしょうか。きっとなにかあったのでしょう。確かに、この医師の説明のような行政書士も存在しますので・・。    交通事故では、加害者側の保険会社が医療調査を行い、打切りや症状の重さについて医療調査を行うことが一般的です。後遺障害の評価も自賠責保険が行います。しかし、本来、その作業が望まれるのは被害者側なのです。被害者はケガの苦しみに耐え、解決までの事務をたった一人で戦っています。もちろん、ずべての被害者さんに病院同行や立証作業が必要とは言いません。しかし、一定数は適切なフォローが必要であり、残念ながら本件の医師が言うように、医師任せ・保険会社任せで、常に、自動的に、間違いのない障害認定が下るわけではありません。    被害者側の病院同行、医師面談、医療調査という作業が一般的に及ぶのは、まだまだ先になりそうです。被害者側からの医療調査の重要性を、これからも地道に広めていければと思っております。  

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 秋葉事務所は、単なる書類の取りまとめを行っている事務所ではありません。画像分析と医療調査、そして解決までのプランを示すこと、つまり、交通事故解決の中核的な作業を担っています。

 今日はタイトルにあるように、医療調査の基本軸である、病院同行・医師面談について語りたいと思います。    「被害者側の医療調査業」とは、行政書士資格をとっただけで”交通事故専門”を名乗る事務所とは一線を画しており、交通事故に強いと宣伝する弁護士事務所に勝る専門性を自負しています。弁護士事務所から信頼いただき、ご依頼を受ける専門家は一朝一夕では生まれません。被害者側の医療調査は簡単な仕事ではないのです。まず、病院同行するメディカルコーディネーターの研修期間は1年以上かけます。どうにか研修生を卒業となるのでは、年間120件の医師面談を3年以上が絶対です。それでもまだまだ経験不足、実戦経験を積む毎日です。

 基本的に被害者さんの診察に同席し、一緒に主治医からお話を伺います。そして、検査のリクエストを行い、診断書の記載内容まで踏み込んでいます。なぜこの作業を重視するのか?・・・医師は治す事が仕事であり、治療者の観点から患者の障害を評価します。それは時として、保険会社側が要求する情報と食い違ってしまうからです。具体例を挙げましょう。     (実例)鎖骨骨折後、鎖骨の変形に関する評価   医師 「鎖骨の癒合はよく、問題ありません。そろそろ症状固定でもいいですよ。」

被害者「先生、任せている行政書士さんから、鎖骨の変形で後遺症が認められると聞きましたが・・」

医師 「これ位は日常生活に影響ないよね。変形とまでは言えないよ。」

被害者「そうですか・・・」 やっぱりダメかと、とぼとぼ退散します。

・・後日の診断日、今度は秋葉が同行しました・・

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佐藤イラストsj佐藤もびっくり

 頚椎捻挫や腰椎捻挫で14級9号を狙う方には、通院回数についてアドバイスさせていただきます。    「医師の指示のもと、リハビリを続けてください。その結果、症状の残存があれば後遺障害申請を進めましょう。」  弊所では整形外科でのリハビリを推奨しています。しかし、整形外科は混みますし、遅い時間や土日祝日はやっていない。会社勤めの方には非常に通院するのが厳しい状況です。そのような中、夜遅くまで営業し、尚且つ土日祝日も営業している接骨院や整骨院は頼れる味方です。リハビリの内容や対応もサービス精神旺盛でついつい通いたくなるのです。私も小学生の時に骨折した際には、接骨院でリハビリに励みました。

 しかし、後遺障害申請の14級9号に関しては、あまりいい結果を生みません。保険会社(自賠責調査事務所)は病院(整形外科)の通院回数を重視しています。例え、医師の指示により接骨院でリハビリをしていたとしても・・厳しい評価となります。相談会にいらした方や、お電話での相談を受けた方にも、整形外科での通院をお勧めしています。もちろん、接骨院や整骨院に腕のいい先生はたくさんいらっしゃるので、効果を否定しているわけではありませんが・・・。

 なぜ、自賠責ではこのような現象が起こるのでしょうか。先日お電話で相談があった案件を再現いたします。   弊所 「今までの治療経過を伺ってもよろしいでしょうか?」

相談者「はい。受傷から5ヶ月間は自由診療で整形外科と整骨院を併用して治療を行ってきました。整形外科に週1回程度、整骨院には週2回~3回程度です。その後は健康保険に切り替えて、立替払いで整形外科のみ通院しています。」

弊所 「なぜ急に健康保険で立て替え払いになったのですか?」

相談者「保険会社さんから連絡がありまして…。どうやら整骨院からの請求が異常に高額だったようです。確認したところ、通院回数も水増し請求しているようでした。」    このようなことが多発したため、施術料の支払いはもちろん、後遺障害申請における通院実績として判断してくれないのかもしれません。

 被害に遭ったときから後遺症の事を考える方は、ほぼいません。接骨院・整骨院で完治するのであれば、それもいいかもしれません。ただ、障害が残ってしまった場合には要注意です。いつの日か両者が和解する日が来るのでしょうか。 jusei002続きを読む »

 仕事柄、毎日のように診断書をみていますが、どうして医師は左右間違えて書くのでしょうか?    ケガをした脚は右脚なのに、左脛骨骨折。 足関節の可動域制限は骨折した左足首なのに、左右逆に角度を書く。 醜状痕は右腕なのに左腕にキズを図示。 右耳難聴なのに左耳聴力低下。 

 信じられないと思いますがこのような間違いは頻繁に起こります。だからこそ、診断書の記載内容はよく見てから受け取るべきで、まして保険請求や障害審査の場合は慎重に確認してから提出すべきです。もちろん、単なるミスであることがわかれば、保険会社や審査機関は修正のために返してくれます。しかし、不自然でなければそのまま審査されることもあり、ぞっとする話です。なぜ、専門家である医師がこうもよく間違えるものか・・間違いの原因を考えてみましょう。   1、忙しい

・・医師は毎日、多くの患者を診ています。当然ですが、まず症状を良く観察すること、適切な処置をすること、要するにケガや病気を「治す」ことが最優先なのです。診断書の記載は、言わば雑務でしかありません。急患が入れば、昼食もとらずに診察を続け、夜はくたくたに。したがって、診断書は週末にまとめて記載する医師が多いようです。溜ってしまえば、診断書を書くまで数ヶ月も待たされることもざらです。やはり、診断書の記載は気が抜けてしまうのでしょうか。 c_h_77 2、患者に向かって右は人体の左側?

・・医師は患者と正面から向かい合って診断をします。したがって、医師から患者に向かって右は人体の左側です。カルテの記載も画像読影も基本的に左右逆の状態が続きます。これも左右の間違いが多い理由の一つではないかと思います。 20140508_6 3、医師が書いていない?

・・ここに書く事が躊躇われますが、診断書を医師が書いていないことがあります。医師によっては手術をするような重傷患者を診ることなく、軽傷の診察が中心となります。整形外科の個人開業医や内科の個人クリニックがそうです。打撲捻挫や風邪の類で診断書を毎日のように依頼されます。すると、それらの記載を看護士や事務方に任せてしまうことが珍しくないのです。おじいちゃん先生の記載のはずが、丸文字=もろ女子!をよく目にします。もちろん、医師が最終的に記載内容の確認後、署名・印をすると思いますが、それすら怪しい病院もあります。そのような場合、患者を診ていない者が記載するので、やはりミスは起こりやすくなるはずです。    いかがでしょうか。自らの保険金、障害等級、それらの軽重もあるかと思いますが、自らの運命を決める一枚はこのような危うい状況を経ているのです。最近も、提出の直前に左右が逆に書かれた診断書に気付きました。医師の間違いに患者が気付かなければ・・・診断書を精査する私達の仕事ですが、潜在的ながら重要であると改めて思いました。

20060502続きを読む »

山本さんイラストsjシリーズを続けます   ⑥ 関節面に異物が入ってしまった場合

 交通事故で関節を脱臼する方もいらっしゃいます。しかし、それだけではなく、脱臼と同時に骨折する方も中にはいらっしゃいます。診断名には脱臼骨折と記載されています。脱臼骨折の場合も治療方法は、基本的には脱臼や骨折と同様、関節をはめて(整復)、骨の癒合を目指すことになります。  

<脱臼の整復~肘関節の場合>   ①           ②           ③ IMG11続きを読む »

 脳脊髄液減少症の相談は大分少なくなりました。MTBIの相談はその診断を下す医師の引退のおかげで、ほぼなくなりました。    交通事故外傷では時折、大流行する謎の傷病名があります。その2大傷病名が前述の脳脊髄液減少症とMTBIです。臨床上、脳脊髄液の漏出で重い不定愁訴で悩まされる患者さん、軽度の衝撃でも脳障害が生じる患者さん、いずれもその存在は報告されています。しかし、多くの執刀数をこなす脳神経外科の医師、脊椎はじめ神経科、精神科医の専門医のほとんどが懐疑的です。それらの傷病名は未だ科学的に解明されていないからです。専門分野の医師を科学者と読み替えれば、臨床上になんらかの症例が存在しようと、あいまいな定義からその傷病名の存在を肯定できないのです。もちろん、障害を調査・立証する私達としても医学の進歩を待つしかありません。

 現在、脳脊髄液減少症は低髄圧液症候群と名前を変え、以下の基準で診断されています。

 ⇒ 日本神経外傷学会による基準

 この基準全てを満たす患者さんに、未だ出会ったことがありません。極めて少数となるはずです。    それにしても、それら傷病名の信憑性を最も貶めていることは、”流行り廃り”があることではないでしょうか。一時期、相当数の患者さんが相談会に参加され、それが地方相談会でわかるのですが、各地に波及していきました。だいたい、インフルエンザじゃあるまいし、事故外傷による症状が流行するのでしょうか? 急に増えたり、下火になったりするわけはありません。

 また、根底に別の力が働いているのではないでしょうか。脳脊髄液減少症は、健保対応になったり、自由診療になったり、その都度、傷病名が変わりました。この謎の傷病名に熱心に取り組んでいる医師もいる一方、どうも政治や金の臭いがしてきます。ある特定の医師の診断を受けたら、その患者のすべてがMTBIになってしまうのもおかしなものです。その傷病名の存在が深刻であれば、もっと多くの医師から声が上がってくるはずです。そう言えば、一時期、積極的に取り組んでいた弁護士・行政書士も(傷病名を主張して争った裁判の連敗からでしょうか?)すっかり大人しくなってしまったようです。

 これらの傷病名について、事務所のスタッフへの指導や、研修会で弁護士先生から質問を受けた時、このように答えています。    「UFOは存在すると思いますか?」    ・・未確認飛行物体は確かにあるでしょう。空にある物の全てが常に確認できるものではないからです。問題はUFOは宇宙から宇宙人が乗ってきたと推定することが、認識の飛躍なのです。未確認=必ず宇宙人なのでしょうか? 光の反射、たまたま確認できない飛行機他、たくさんの可能性があるでしょう。それらを排除して宇宙人とは、まったくもって短絡的な決め付けです。どうして、そんなロマン溢れる説明に飛躍してしまうのでしょうか。 

 つまり、症状を訴える患者さんは存在するとして、その謎の症状のすべてをある傷病名に断定してしまうことがおかしいのです。 症状を訴える患者さん達は、別の疾患、更年期障害、神経症状の一環、心因性の関与等が多く含まれており、実はほとんどこれらが原因との指摘もあるのです。 yjimage2HG2MA3F  医学上、まだ研究段階にあるものを追いかけることは、私達の仕事ではないと思います。障害の立証作業は、ある種の謙虚さが必要です。病名はともかく、事故外傷・症状の深刻さを主張するお助けはできますが、不確定な傷病名を振りかざすなど、僭越極まりないと思うのです。  

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