④ フロモックス(塩野義製薬)

剤形:錠剤、細粒剤 薬価:100㎎1錠 55.0円 有効成分:セフカペン、ピボキシル ジェネリック:セフカペンピボキシル塩酸塩「サワイ」(沢井製薬)など

 細菌の細胞壁の合成おさえることで殺菌作用を示す、セフェム系というジャンルの抗生物質です。感染症を根源から治すため、結果として発熱や頭痛などの症状も緩和されます。

 よくみられる副作用症状としては軟便や下痢です。このような副作用症状を予防するために乳酸菌などの整腸剤も一緒に処方されることがあります。

 剤形には子供用の細粒も一緒に用意されており、イチゴ味で飲みやすくなるように工夫されています。

<引用:薬の教科書(宝島社さま)>  

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③ ジスロマック(ファイザー)

剤形:錠剤、細粒剤、カプセル剤、ドライシロップ剤 薬価:256㎎1錠 264.4円 有効成分:アジスロマイシン ジェネリック:アジスロマイシン「KN」(小林化工)など

   細菌が育つのに必要なたんぱく質の合成を邪魔することで、細菌が増えるのを防ぐタイプの抗生物質です。このような薬はマクロライド系というジャンルに分類されています。この薬は体内に長くとどまる性質があり、1日1回・3日飲むことで、その効果が1週間ほど持続するという特徴があります。その利点として、服用回数が少なくて済む為、飲み忘れを起こしにくいことがあげられます。

 また、剤形豊富なことも特徴の一つです。写真の剤形のほか、子供用に細粒、カプセルも有ります。また「ジスロマックSR」という成人用ドライシロップも用意されています。

 ジスロマックSRは、空腹時に水に溶かして飲みます。1回飲むことで効果が1週間持続するのみきりタイプ。飲みやすいようで甘い味がついています。クラミジアや淋病を含む尿路をはじめ、皮膚感染症、呼吸器感染症などのさまざまな感染症治療に使われています。

<引用:薬の教科書(宝島社さま)>  

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 抗生物質をシリーズで続けます。現在はペニシリンの一言では語れないほど、多くの種類があります。交通事故外傷での処方・服用もありますが、私達の業務で問題としている、開放骨折後の感染症には、これから挙げる5種の薬が利かないやっかいな菌が存在します。その対処薬はいずれUPしますが、その前に基本的な5種をおさえておきたいと思います。   ① クラビット(第一三共)

剤形:錠剤、細粒剤、点眼剤 薬価:500㎎1錠 452.7円 有効成分:レボフロキサシン ジェネリック:レボフロキサシン「日医工」(日医工)など

 ウィルスや細菌などの病原体が体内に侵入して増え、発熱や、下痢、せき等の症状が出る感染症。感染症の薬は抗菌薬(抗生物質)と呼ばれています。この薬は、ニューキノロン系と呼ばれるジャンルに分類される抗菌薬です。細菌のDNA複製を阻害し、細菌を死滅させる作用があります。細菌が死滅すれば、感染症の症状として出ていた腫れや痛み、熱が収まります。

 病気としては、急性気管支炎・肺炎といった呼吸器感染症、中耳炎・副鼻腔炎といった耳・鼻の感染症に多く使われます。その他にも多くの感染症に用いられる薬です。かつては、100㎎の錠剤を1日3回飲むという処方でしたが、現在では500㎎を一日一回という処方が中心となりました。マグネシウム、アルミニウム含有の薬と併用する際は、効果の低下予防のため服用時間を2~3時間あける必要があります。

 本来、インフルエンザを含め一般的なウィルス性のかぜには効果がありませんが、細菌による2次感染時やその予防の為に処方されることがあります。

<引用:薬の教科書(宝島社さま)>  

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 私達の仕事ですが、外部からはなかなか理解が難しいと思っています。障害の残存を示す診断書・検査結果を集めますが、その検査数値はもちろん、医師が判断・記載するものですですから、内容について、私達ではどうすることもできません。すると、私達が書類を収集することは、単なる事務仕事に思われます。

 しかし、現場は違います。これは、実績ページでも書ききれないことですが、実際、障害を明らかにする検査が、完璧に実施されていることの方が少ないのです。したがって、医師に検査のお願いをして実施させる、このような高度な交渉が必要となります。一般的に医師は、後遺障害の立証の為の検査など、協力的ではありません。治療上で必要のない、無駄な検査もしません。医師にとって、次の患者を控えた診察室で、そのようなやり取りは迷惑以外の何者でもありません。そして、多くの患者は医師に検査をお願いしようにも、ほうほうの体で診察室から追い出されます。医師に対して、提案や意見をする・・普通の人にはハードルが高すぎます。   後遺障害の診断、その診断書も医師はあくまで臨床上の判断で記載します。症状が残っているのだから後遺症、臨床上はそれでよいのですが、自賠責や労災が認める後遺障害は、その証拠を必要としているのです。主治医の判断だけを鵜呑みに等級認定はしません。また、医師の心情的にも、「一生懸命治そうと頑張って治療してきたのに・・・治らなかった証明書を書け?」、積極的な訳はありません。ある医師は「書きたくない診断書No.1」とおっしゃいました。

 後遺障害の立証には・・これらが水面下にひしめいているのです。交通事故を解決する弁護士ですら、この水面下に手を入れることが難しく、実際、ほとんどの弁護士が診断書を待つだけでなんらテコ入れをしません。全件とは言いませんが、交通事故被害者の救済には、「被害者の為の医療調査」が必要なのです。

 交通事故での最大の損害は死亡、もしくは後遺障害です。この実態を明らかにせず、あるべき賠償金は計算されません。保険会社・代理店時代から不十分な補償で、不本意な解決を強いられた、また、不十分であることすら知らない被害者さん達をたくさん見てきました。被害者さん達に後遺障害立証の重要性に気付いていただくことが最重要です。そして、交通事故を扱う弁護士先生にも、より一層、被害者側の「損害調査・医療調査」に重きを置いて欲しいと思っています。  

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最終更新:2020.1.15

毎度、繰り返していますが、交通事故の重傷事案の解決に一番大事な書面は、後遺障害診断書に尽きます。

その診断書は医師が記載することになりますが、正直、完璧な診断書は少ないと思います。記載不足、不正確、余計な記述あり、左右を間違える、記載要領が自己流で的外れ・・・残念ながら、これが普通です。改めて復習したいと思います。近時の秋葉事務所が開いた研修会レジュメから抜粋しました。

後遺障害診断書は医師に任せればOK? 不備だらけの診断書

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 死亡診断書には正式なフォームがあり、記載方法も毎年、厚労省がマニュアルを発行しています。医師はこのマニュアルに沿って記載をしています。国から記載要領が指示されているのです。自賠責保険もこのような診断書作成マニュアルを作成して医師に配れば、世の後遺障害申請者はどれだけ助かることでしょう。後遺障害診断書は毎度、医師の主観・独断で書かれますから、医師が保険や労災の基準を知らなければ、的外れな診断書が頻発することになります。私達もこれで苦労しているわけです。

 やはり、死亡診断書は重要かつ特殊な書類なのでしょう。マニュアルの記載と医師法に沿って確認してみましょう。     (1)死亡診断書、2つの意義

1、人間の死亡を医学的・法律的に証明するため

 客観的な証明書類でなければなりません。人の死亡を証明するに、証明者(医師)による偏見的・独創的な視点では困るわけです。

2、日本の死因統計作成の資料とする

 行政側にとって重要な統計データになります。国が記載方法を指示する理由はここにあります。医師法上も、死亡に限らず診断書の記載はまず、医師の義務であることがわかります。  

第19条2 診察若しくは検案をし、又は出産に立ち会つた医師は、診断書若しくは検案書又は出生証明書若しくは死産証書の交付の求があつた場合には、正当の事由がなければ、これを拒んではならない。

  (2)死亡診断書と死体検案書の使い分け

 死亡診断書と死体検案書、名前が違いますが、書式名もそれぞれ併記され、書式は全く同じです。では、どのように使い分けるのか?

○ 死亡診断書

 診療経過中の患者が亡くなり、そしてその死に立ち会った場合。

○ 死体検案書

 ・医師自らが診察していても死亡に立ち会わなかった場合

 ・医師が診察していた時の病気とは関係ない原因による場合

 ・医師自らが診療していなかった患者の死亡の場合続きを読む »

 大相撲の暴行問題、ついに、日馬富士関の引退まで発展しましたね。問題の根底に、体育会系ではお馴染みの「かわいがり」の存在があり、また、かつての「八百長問題」、モンゴル力士の勢力拡大など、いくつもの問題がありますので、完全解決など期待できないと思います。

 それでも、暴行による傷害は完全に刑事事件です。そして、量刑を計るに、傷害の程度が問われます。そこで、診断書の内容に行き着きくことになります。今回の問題の不可思議な点に、頭部の裂傷があります。写真を観ると医療用ホチキスで止めてありますが、傷の長さから大出血が予想されます。しかし、現場の力士はどうも大ケガの認識は持っていません。当の貴ノ岩も、翌日の様子から大ケガに思えません。これは、まさにモンゴリアンチョップ!と言えば、往年のプロレスラー、キラー・カーン氏を思いだす世代ですが・・ビール瓶で殴ったのか否か、カラオケのリモコンかはさておき、結局「診断名はなんなのよ?」となります。

 早々と被害者側から、診断書上「頭蓋底骨折、髄液漏の疑い」が発表されました。自覚症状では「難聴、耳鳴り」もあるそうです。

 相当な大ケガのはずです。診断名からも、被害者側と加害者側の温度差があります。テレビであるコメンテーターが、「診断名が2つあるのは解せない、何故か?」と言っておりました。これって、交通事故外傷の世界では割と日常茶飯事です。初期の診断名は、医師が十分な検査をしていない状態での判断ですので「○○の疑い」が多くなります。重大なケガで誤診でもしたら大変なのか、割と重めの診断です。さらに、交通事故賠償のややこしい点は、加害者の存在があり、その代理である保険会社が治療費を支払う点です。毎度、被害者は被害者感情MAXで様々な不調を訴え、診断名がどんどん後出し、治療費がかさむ傾向があります。対して、「本当にその治療費が必要なのか?」、長じて「その診断名は事故によるものなのか(つまり、因果関係)?」と疑問を呈するわけです。具体的には保険会社側から医療調査をかけてきます。

 この通り、被害者と加害者が並立する中で、診断名が複数生じ、診断名の軽重・真偽の問題となるのです。その点で、私達のような業者は、今回の暴行問題に妙な既視感を持って傍観しています。  

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 脳が収まった頭蓋骨と顔面部の境に薄い骨があります。下図の赤い線の部分です。この頭蓋底骨は、頭部への強い衝撃で穴が開く(多くはひびが入る、亀裂骨折)ことがあります。ビール瓶で殴っても折れる可能性があるようです。

 頭蓋骨の底面である頭蓋底は、ちょうど眼の下に位置して、でこぼこで厚さの違う骨で構成され、 多くの孔が開き、視神経、嗅神経、聴神経、血管が走行している複雑な構造となっています。 したがって、この骨折によって、これらの神経の損傷が併発することがあります。

 交通事故受傷後のめまい、失調、平衡機能障害、眼では、視力や調整力の低下などの症状ですが、 傷病名が頚椎捻挫であれば、バレ・リュー症候群として、つまり、頚部神経症状として後遺障害が審査されます。先の諸症状を訴えても、多くは、14級9号が限界となります。視覚、嗅覚、聴覚の障害が交通事故の後遺障害として審査されるには器質的損傷、つまり、骨折があることを立証しなければなりません。ここで発生する最大の問題点が、頭蓋底骨折の見落としです。  交通事故では、眉部の打撲、耳介後部の打撲などで、頭蓋底骨折が発生するのですが、XP(レントゲン)では、ほとんど確認できず、CTでも骨折部の発見が簡単ではありません。多くは、髄液漏から頭蓋底骨折と診断されているのが現実です。髄液漏とは、頭蓋底骨折により、脳脊髄液が漏れ出してくる状態で、 耳からでは髄液耳漏、鼻から漏れ出せば髄液鼻漏と呼ばれています。 ...

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 最近、脊髄損傷で半身の硬直と痛みを訴える被害者さんがこれを服用して、効果があったと報告がありました。早速、調べてみましよう。

 麻痺の種類は大きく分けて、痙性麻痺(けいせいまひ)と弛緩性麻痺(しかんせいまひ)です。痙性麻痺は文字通り、しびれがあり、四肢が硬直して動かない、動きづらい、痛みなどの症状となります。弛緩性麻痺は力が入らない、自分の意志で動かせない、細かい動きができないなどの症状を示します。それぞれ、脊髄損傷や脳障害を契機とする場合や、四肢への直接的な神経障害で起こります。それぞれ辛いものですが、痛みや硬直を伴う麻痺には、ダントリウムが服用されます。痙性麻痺の硬直を緩和し、麻痺をコントロールする対処薬です。   【薬理】

主成分はダントロレンナトリウム水和物(Dantrolene sodium hydrate)、多くは25mgカプセル剤です。骨格筋の収縮を抑えることにより、筋肉のこわばり・麻ひなどを和らげる薬です。また、骨格筋や中枢神経のカルシウムイオン濃度を抑え神経伝達物質のバランスを補正します。通常、全身こむら返り病や脳血管障害などに伴う痙性麻ひの治療に用いられます。また、悪性症候群(高熱が出る、筋肉がけいれんする、意識がもうろうとする)の治療に使用します。   【効能】

脳血管障害後遺症、脳性麻痺、外傷後遺症(頭部外傷、脊髄損傷)、頸部脊椎症、後縦靱帯骨化症、脊髄小脳変性症、痙性脊髄麻痺、脊髄炎、脊髄症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、スモン(SMON)、潜水病、全身こむら返り病にも処方されます。

【用法】

痙性麻痺および全身こむら返り病:通常、成人は1日1回1カプセル(主成分として25mg)より服用し始め、1週ごとに1カプセル(25mg)ずつ増やし(1日2〜3回に分ける)、維持量を決めます。ただし、1日最高服用量は6カプセル(150mg)として、3回に分けて服用します。悪性症候群:通常、成人は1回1カプセル(25mg)または2カプセル(50mg)を1日3回服用します。年齢・症状により適宜増減されます。

【副作用】

眠気、注意力が散漫、めまい、無気力が生じることがあるので、車の運転などの危険を伴う機械操作などは控えます。まれに下記のような症状があらわれ、( )内に示した副作用の初期症状である可能性があります。このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

•皮膚や粘膜が黄色くなる(黄疸) •全身がだるい、食欲低下(肝障害) •発熱、咳、呼吸困難(PIE症候群) •胸の痛み、咳がでる、呼吸困難(胸膜炎) •排便がない、腹痛、食欲がない(腸閉塞=イレウス) •顔色が青白い、冷汗、立ちくらみ(アナフィラキシーショック)

また、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出ることがあります。閉塞性肺疾患、心疾患、筋無力症状、肝疾患の場合は服用しません。また、妊娠または授乳中、他に薬などを使っている場合は、お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意が必要です。

 <くすりのしおり様HPから引用>  

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 朝晩すっかり寒くなりました。事務所は相変わらず、多忙の毎日です。

 提出書類は迅速に!をモットーとしたいところですが、書類提出の遅れの第一原因は、なんと言っても、診断書の取得です。

 医師が診断書を書いてくれないことには何も進みません。現在も3ヶ月以上待たされている件が1件、2ヶ月以上が2件、1ヶ月以上が3件です。毎度、病院の医事課に催促の電話を入れますが、文章課の職員は「医師に伝えます、すいません」で電話が終わります。確かに、医師に伝達はしているのでしょうが、医師の専権事項なので、どうしようもないようです。電話の感触から、文章課も診断書が遅れがちの先生、早い先生を承知していることが伝わってきます。  電話では医師へ繋いでくれませんので、私達も毎度、知恵を絞って、あの手この手で催促を進めています。それでも、ダメなものはダメです。病院の理事長に嘆願書を送る、(公立病院の場合)役所へ陳情するなど強硬手段もないわけではありませんが、これでは医師を敵に回すことになります。そんな事はできません。医師へお手紙を送る、患者さんと診察予約を入れて会う、ことが現実的な対策となります。    今までの最長記録は14ヶ月、その間、電話、手紙、面談を毎月続ける催促の1年でした。その場でささっと書いてしまう先生もおりますが、医師は多忙の中、月毎にまとめて書いている先生もいるようです。記載まで1~2ヶ月など当たり前の世界なのです。  医師との折衝、検査の依頼、そして、正確な診断書の確保・・これらは交通事故・損害賠償請求の根幹です。まず、診断書の早期取得が交通事故解決へ向けての最初の壁に感じてしまいます。  

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 とりあえず、てんかん薬は今日まで。また、てんかんについて詳しく調べる機会を持ちたいと思います。

脳波の波形も読み取れるようにしたいです

  【11】レベチラセタム  (LEV)

 商品名:イーケプラ

 部分てんかんの発作に付加薬あるいは単剤として使用されますが、全般てんかんの発作、特にミオクロニー発作(※)にも有効です。併用している抗てんかん薬の血中濃度に影響を及ぼさないといわれています。腎機能障害時には投与量を減らす必要があります。ごく稀に眠気やいらいら感などの副作用がみられることがあります。

 経験では、他のてんかん薬に併用される傾向です。高齢者や他に薬を服用している方に用いられるようです。

※ ミオクロニー発作・・・体全体、あるいは頭部、足の両側の筋肉の一部が強く収縮する発作です。一瞬ぴくっとするだけなので、気付くことが遅れるようです。   【12】スチリペントール  (STP)

 商品名:ディアコミット

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 てんかん薬シリーズを続けます。代表的なお薬、デパケンの登場です。

【6】バルプロ酸ナトリウム  (VPA)

 商品名:デパケン、セレニカ、バレリン、バルプロ酸ナトリウム

 てんかん発作の代表的な薬で、第一選択薬として広く使用されています。気分障害の改善効果もあります。また片頭痛にも使用されます。徐放性製剤があり、1日の服用回数を減らし、胃腸系の副作用を減少させることなどを目的に使用されます。飲み始めに一時的に消化器症状や眠気が生じることがあります。体重が増えることがあります。高用量は妊娠には適しません。

 経験ではてんかん発作を起こした患者さんに最も数多く使われていました。商品名のデパケンで知られています。   【7】エトサクシミド  (ESM)

 商品名:エピレオプチマル、ザロンチン

 欠神発作(※)に有効な薬剤です。稀にしゃっくりなどの副作用があります。ベンゾジアゼピン系(ジアゼパム、ニトラゼパム、クロナゼパム、クロバザムなど) 抗けいれん作用に加え、抗不安、催眠・鎮静、筋弛緩作用を持っており、てんかん以外の疾患の治療にも使用されています。他の抗てんかん薬の補助的な薬剤として使用されることが多い薬です。血中濃度と有効性の間にあきらかな相関が認められていません。ジアゼパムの注射はてんかん重積状態の第1次薬として使用されます。副作用には、眠気、ふらつき、流涎などがあります。

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 持病のてんかんもありますが、交通事故外傷の世界では、高次脳機能障害を伴う頭部外傷、脳外傷の被害者さんにみられます。事故後、発作が起きた場合はもちろん、脳波検査で異常波が検出されれば、投薬を中心に医師の定期的な診察が続きます。医師の多くは、最初の発作から2年の観察を続ける必要を示唆します。てんかんは、私達の仕事上、安易に症状固定に進めなくなる厄介なものです。

 どのような薬が選択されているか? 医師の定期的な診察だけではなく、薬の性質と役割から、再発の危険性と症状固定日の想定をすることになります。久々の薬シリーズですが、てんかんの代表的な薬を確認したいと思います。文中、てんかんの類型、種類に関する専門用語を調べました。業務日誌は、事務所の勉強会・発表の場でもあります。

【1】フェニトイン  (PHT)

 商品名:アレビアチン、ヒダントールアレビアチン

 部分てんかん(※)の発作、全般てんかんの強直発作などに有効です。てんかんが重なる状態に注射として使用されます。てんかん発作を誘発する脳内の電位依存性ナトリウムチャネルを阻害するなどして興奮性伝達を抑制、神経膜を安定化させる効果があります。また、血中濃度が変動しやすい性質があり、血中濃度のモニターが役に立ちます。  稀にアレルギーを示す人がいます。量が多いと眠気、ふらつき、複視などの副作用が生じることがあり、歯ぐきが腫れることがあります。

 過去の依頼者さんの経験では、発作を繰り返す患者さんに処方されています。

※ 部分てんかん・・・意識障害の伴うタイプと伴わないタイプがあります。痙攣などの運動が身体の一部にみられ、しばしばそれが他の部位に連続的に広がっていく運動性の発作は、口周などに痙攣が始まることが多く、手足→口周→同じがわの身半分→全身などにひろがり、全身に痙攣が及んだところで意識を失うのが一般的です。また身体の一部に起こった異常感覚がほかにひろがる感覚性の発作もあり、腹痛、下痢などの自律神経症状が発作的にみられるようなものもあります。   【2】カルバマゼピン  (CBZ)

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 毎日、交通事故・被害者の皆さまに役立つ情報を発信して、7年になります。

 時折、交通事故と関係ない無駄記事を挟みますが、業務日誌は営業日に欠かさずUPしています。まずは、10年継続を目指して励行しています。この数年で交通事故に詳しいホームページは雨後の竹の子のごとく量産されて、もはや、被害者さんの目移りは普通となりました。そのような環境でも毎日更新しているHPはほとんどないと思います。まして、宣伝先行であり、純粋な情報発信は皆無に近いと思います。

 今日は、恐縮ですが宣伝をさせて頂きたいと思います。    ズバリ、秋葉事務所の強み、売り、です。    「交通事故に詳しいですよ」、「自賠責保険・後遺障害に特化していす」、「交通事故専門です」などは、皆が口を揃えている商売上の使い古された宣伝文句に成り下がったと思います。医学書を写した知識の羅列など、もはや当たり前なのです。被害者さんは、それが実力か単なる宣伝力か、見抜かなければなりません。その点、弊所は理屈ではなく実績と実動を強調しています。複雑に絡んだ糸を解くがごとく、被害者にとって実利ある解決に導くには、第一にその傷病名を受任した実績・経験がものを言います。それは実績ページをご覧になればご納得いただけると思います。ほとんどの事務所は、相談数や受任数について、客観性のない手前集計の数字を誇るだけで、中身が不明です。実例・経験の掲載となると、数件、多くて数十件でしょう。500件に及ぶ掲載は私達だけです。

 加えてもう一つ、私達は実動作業を重んじております。それは、なんと言っても現場に行くことです。現場とは事故発生現場のことではなく、病院を指します。交通事故外傷を経験した被害者さん達は、治療と後遺症を証明する画像や診断書の重要性を痛感しています。それらケガ・後遺症の証拠を正確に、余すところなく、被害者側が積極的に収集して、相手(保険会社)に突きつけなければなりません。それには、病院同行が最も確実な作業なのです。病院同行・医師面談は基本全件に実施しています。病院同行が馴染まない案件は別方法をとりますが、受任の90%は病院同行・医師面談によって、最良の診断書を取得しています。

 そして、病院同行の膨大なデータから、独自の病院情報を集積・保持するに至りました。以下は年間200~300件の病院同行を7年以上、続けてきた事務所が持つ、整形外科・個人開業医の病院情報、各県の保持数です。  

 東京 43 埼玉 27 神奈川 16 千葉 12    群馬 4 茨城 3 静岡 10 山梨 15 長野 4

   総合病院や大学病院の情報は把握し易く、地域の大病院は概ね承知していますので、上記数から除いています。整形外科以外、専門医も別枠です。あくまでリハビリ通院の対象となる、地域の整形外科だけのカウントです。この整形外科・個人開業医は実際に院長に面談することで評価が定まります。この数だけでも、大変な苦労と時間がかかりました。    病院ごとに、「診断力」「リハビリ設備」「診断書作成」「人間性」の4項目の評価をデータ化、蓄積を続けています。    相談会では、これらのデータを基に治療先の選定、転院について、責任をもった回答を可能にしています。とくに、むちうちの後遺障害認定は、一定期間まじめにリハビリを続けた治療実績から判断されます。すると、理学療法の設備がない病院は最初から「リハビリ設備」×、診断力に乏しく、様子を見ましょうと言って薬だけ大量にだす病院は心配ですから「診断力」△、後遺障害診断書を書きたがらず、書いてもテキトーな先生は「診断書作成」×、どうも保険会社寄りで「捻挫の治療は3ヶ月まで」と決めている病院は「診断力」「人間性」×、逆に患者離れ悪く、なにかと保険会社にマークされている病院も「人間性」×、はなから面談拒否や、ひねくれ者で性格の悪い先生は当然に「人間性」×です。交通事故に理解があり、協力的な先生は「診断書作成」や「人間性」が○になります。このように、項目ごとに評価をしています。

 実は”行ってはならない病院”情報が最も重要で、ほとんどこれが被害者の運命を分けることになります。こんなデータを蓄積している事務所は私達だけでしょう。例えば、甲府では、「地元のどんな法律事務所より、この地域の病院に詳しいです!」と断言しています。

 どんな優秀な弁護士でも、医師が1度書いた診断書を直す事は至難の業です。どんなに後遺障害に詳しい行政書士であっても、「どこで検査できるか」「どの病院に通うべきか」、地域の医療情報に暗く、必要な検査ができる病院に誘致できなければ、その知識は絵に書いた餅になります。実動なく、机に座って被害者さんに指示するだけ・・これで解決できる簡単な事案なら苦労はしませんが・・。   続きを読む »

 交通事故の相談で、診断書を数千枚、拝見させていただいた経験からです。

 医師の書いた診断書は絶対的に正しく、記載された診断名は間違い無い・・そのような事はありません。何事も間違い・エラーは含まれます。それが医師であっても然りです。また、より問題をややこしくしている点は、臨床上の判断と賠償上の判断が一致しないことです。簡単に言いますと、治療者として患者を診た診断名と、後遺障害として自賠責や労災が基準を設定し、認定した診断名が食い違うことがあるのです。そのような診断名をシリーズでいくつか紹介したいと思います。    まず、経験上、多くみられるのは、「脊髄損傷」です。強烈な上肢のしびれがあり、めまいや頭痛等、重度の神経症状を訴える患者が町の整形外科医に行きました。さて、医師の診断は・・・。   1、手のしびれを訴え、歩行も辛そうだ。単なる、頚椎捻挫では症状が重過ぎる。

2、レントゲンを撮ったが、骨に異状はない。

3、(MRIの設備がないので軟部組織はレントゲンで写らないが)、神経になんらかの損傷があったのでは?

4、したがって、診断名は「(軽度の)頚髄損傷」。    診断名はこのようなプロセスで浮上します。以下、迷走を続けます。   5、そして、脊髄損傷(頚髄損傷)の診断名をゲットした患者さんは、紹介された大きい病院に入院してステロイド治療に進みます。

6、対して、保険会社は「むちうちで脊髄損傷?ふざけるな!」と入院先の患者に面会し、医師に症状を問いただします。

7、医師は「強烈な痺れを訴えています。頚部の神経に微細な損傷があると思います。正確に言えば頚髄不全損傷です」。しつこく画像所見を問いただすと、「う~ん、頚髄損傷の疑いでしょうか」と、だんだんトーンダウンしてきいきます。

8、確かにMRI検査の結果からも、脊髄損傷を示す明らかな所見がみつかりません。当然、保険会社は入院治療を拒否、その後の通院も3ヶ月を目処に打ち切りを打診してきます。

9、患者は、保険会社の攻勢に対して、「脊髄損傷なのに横暴な!」と弁護士に泣きつきます。そこからは、弁護士等受任者の経験・実力から、さらなる迷走か、軌道修正か、運命が分かれます。    以下、3パターンをみてみましょう。   (1)交通事故案件の経験少ない弁護士の場合

 診断書を見て、「脊髄損傷じゃないですか!」と最初から丸ごと信じます。「後遺障害は9級、7級が見込めます。少なくとも12級になります!」と息巻きます。今後、請求する慰謝料や逸失利益を計算して、「これは利益の大きな案件だ」と張り切ります。

 しかし、自賠責の等級は「非該当」もしくは「14級9号」となるはずです。そこで、期待させた依頼者から、散々責められて・・面目立たずに委任解除となります。または、引っ込みがつかなくなった先生は、軽薄な診断書一枚を持って裁判に持ち込みますが、有効な立証などできようもなく青色吐息、「この辺で手を打つよう」必死に依頼者の説得にかかります。毎度、脊髄損傷の診断名はうやむやとなり、低額の和解(実際はボロ負け)=最初から裁判の必要などない結果となります。

 交通事故に限らず、弁護士先生は、医師の診断書(その他の公文章)を信用し過ぎる傾向があります。イノセントとは言えますが、経験不足は否めません。このようなケースを何件もみてきました。   (2)交通事故にそこそこ経験ある弁護士の場合

 「ちょっと待って、診断書の診断名は置いておいて、MRIで脊髄損傷の所見は得られているのでしょうか?」からスタートします。そして、訴える症状を検証するために、現在の主治医だけではなく、専門医の診断を示唆します。臨床上の診断名が賠償上、維持できるか慎重になります。

 結局、自賠責の認定結果を待って、認定等級を前提に賠償交渉を計画します。問題は「脊髄損傷」の診断名にこだわる依頼者をどう説得するかでしょうか。    明日は、(3)秋葉事務所の対応 を披露します。  

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 違いが曖昧な用語について整理したいと思います。知っているつもりが、具体的な説明に窮してしまう専門用語はいっぱいあります。立ち止まって勉強する毎日です。  

脳死と植物状態

 脳死とは、呼吸・循環機能の調節や意識の伝達など、生きていくために必要な働きを司る脳幹を含む、脳全体の機能が失われた状態です。事故や脳卒中などが原因で脳幹が機能しなくなると、回復する可能性はなく二度と元に戻りません。薬剤や人工呼吸器などによってしばらくは心臓を動かし続けることはできますが、やがて(多くは数日以内)心臓も停止してしまいます(心停止までに、長時間を要する例も報告されています)。植物状態は、脳幹の機能が残っていて、自ら呼吸できる場合が多く、回復する可能性もあります。脳死と植物状態は、根本的に全く違うものなのです。

 ←脳全体  続きを読む »

 昨夜の放送では、患者を助けたい一心とはいえ、灰谷先生のミスが連発、最後にはホームに転落、意識不明で搬送されました。その際、毎度、救急救命科で飛び交うセリフ、「意識レベル3桁です!」と。 

 本日は意識障害についておさらいしたいと思います。高次脳機能障害における自賠責や労災審査の入り口部分で、非常に重要な記録となります。それとは関係なく、救命の現場では必須の初期所見です。GCSの運動1については、ドラマの救急搬送のシーンで毎度のごとく、医師が患者に「手を握って下さい」と言っていますね。

 最後に、劇中、処方箋に書かれた睡眠薬について、薬シリーズから復習します。   

ジャパン・コーマ・スケール(JCS) 日本で考案、医療機関、救急隊で広く使用されており、 3-3-9度方式とも説明します。  刺激なしで覚醒 1 清明とはいえない 2 見当識障害あり 3 名前、生年月日言えず 1 2 3  刺激すると覚醒 1 呼びかけで容易に開眼 2 疼痛刺激で開眼 3 疼痛・呼びかけでやっと開眼 10 20 30 続きを読む »

 ドクターヘリですが、過去の依頼者様で操縦士さんがおりました。また、元出身の医師のいる病院に何度もお伺いしており、以前から知っておりました。遅ればせながら、その存在を一般に知らしめたドラマを先月から初めて観ました。過去に2シーズンもあったのですね。     毎回、救急救命のシーンで興味深いシーンの連続です。また、平素から業務の中で出てくる専門用語が満載です。私達はメディカルコーディネーターとして、毎日のように病院にお伺いしていますが、それは事故受傷からしばらく経ってからとなります。受傷直後の処置などは診療報酬明細書で確認するに留まります。記録された処置は、後の障害の立証に必要な情報となりますが、イメージの鮮明度は決して高いものではありません。やはり、書面からの知識は限界があります。言葉の意味は知っていても、実際にその場面を見る事はほとんどないのです。その点、ドラマでの実写の描写は大変参考になります。

 例えば、前夜のシーンで、戸田 恵梨香さん扮する医師が、ICUで患者の指を弾き、「中心性頚損ですね」と医師間でささやく場面がありました。これは、ホフマン(あるいはトレムナーも一緒にやったかもしれません)反射といい、脊髄損傷の陽性反応をみるものです。↓写真のように中指をピンと弾いて、親指が内側に曲がれば、脊髄損傷(陽性)です。ドラマの患者さんはこの反応がはっきり出ていました。中心性脊髄損傷(頚髄損傷とのことですので、頚の脊髄がやられたようです)では、ほとんどすべての患者さんは、上肢や下肢の完全麻痺となるか、程度の差はありますが麻痺の残存は確定的です。交通事故相談会でも脊髄損傷の被害者さんが来ると、私達はホフマン・トレムナーで反応をみています。もっとも、ドラマでは解説がないので、「?」と思った視聴者が多かったと思います。  それと、患者が救急搬送される過程で毎度のセリフ、「JCSは2桁です!」「GCSは6!」などがあります。これは、意識障害のレベルをあらわすものです。後に高次脳機能障害の立証の場面では、大変に重要な記録となります。いずれ、ドラマで象徴的なシーンがくると思いますので、その機会に解説します。

 主人公の山下 智久さんは脳外科医です。救急救命科に脳外科医がいることは大変に恵まれていると思います。救急救命科は色々な科からの医師が、一定期間配属されるようです。しかし、第一線の専門医・執刀医がヘリに搭乗することなど稀でしょう。今後、続きを読む »

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