大谷選手、50-50達成祈願!

 連日、日本人MLB選手(特に大谷翔平選手の活躍はすさまじい)が大活躍していますね。その中で、ダルビッシュ有選手や前田健太選手、大谷翔平選手など数々の名投手が受けたとされるトミージョン手術について記載してみたいと思います。おそらく交通事故でこの術式を受ける方はいらっしゃらないと思いますが(笑)

 トミージョン手術とは、損傷した腱や靭帯を一旦切除し、健側や患側の長掌筋腱や膝蓋腱、下腿・臀部から正常な腱の一部を採取し、移植することで新たに靭帯を作るというものです。移植という言葉が合っているのかは分かりませんが、上腕骨と尺骨に穴をあけ、その穴に介して両端に圧をかけた状態で固定することによって、損傷した靭帯等の代わりになるようします。しかし、定着するまで、ある程度の時間がかかることから、長期的なリハビリをしなければなりません。

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 誤解を恐れずに言いますと、多くの交通事故でそう感じます。

 連携弁護士と過失相殺、過失割合の交渉について、事前に打合せしますと、たいていは、「判例タイムスの割合通り」、「これ以上の修正要素はない」、「紛争センターや裁判で争っても、結果は同じになる」・・このような結論になってしまうのです。

 弁護士は法律や判例に則って、論理的に交渉します。したがって、裁判上でも幅を利かせている「判例タイムス」の相場に拘束されてしまう傾向なのです。法律や理屈を超えた主張は出来ないのです。したがって、「相手と過失割合で対立しているので、弁護士を入れて何とかしてほしい」との相談があっても、多くは保険会社同士で詰めた過失割合を激変させることは難しいのです。近い将来、過失割合の算定は定型化が進み、その行きつく先はAIが担うのでは?と思う次第です。

 もちろん、事故状態から双方の言い分に疑義があり、ドライブレコーダーを検証し、刑事記録を取り寄せ、あるいは交通鑑定に付すことによって、新しい事実が浮上すれば、弁護士に依頼する価値はあります。しかし、多くは、片方、又は両者が納得しない事で交渉が難航しているに過ぎません。

 この場合、弁護士以上に威力を発揮するのは、代理店さんの強交渉です。代理店さんによっては、積極的に契約者さまの主張を代弁してくれます。その主張は、必ずしも道路交通法の規定に縛られません。例えば、「この交差点は私も良く通るが、左角の見通しが悪く、皆注意している。相手はまったく確認していない。その点、5%でも修正できないか」。「この事故状態で相場通りの20:80では、被害者が可哀そうでしょう。ご近所同士なので、これ以上争いは避けたい。なんとか相手に譲歩してもらえるよう言ってもらえないか」。

 法律家ではない代理店さんの人情交渉、又は理屈抜きの強引さが功を奏する事があるのです。この点、弁護士費用があるからと言って弁護士に頼るより、話が早く、むしろ効果的と思います。

 プロ代理店さんは、人の機微を知り、交渉力の高い人がおります。私見では、弁護士以上に過失交渉をうまく進めている、頼れる兄貴分なのです。代理店さんは、日夜、弁護士以上に交通事故の解決に尽力していると思います。ただし、強交渉もやり過ぎると、相手担当者から「非弁ですよ(※)」と言われますので、その点は上手く交渉する必要があります。    ※ 非弁護士行為・・・簡単に言いますと、誰かの代理で交渉ができるのは、弁護士だけ、それ以外が有償(有償に準ずる)で代理交渉をしては、非弁護士行為となって違法となります。  

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 橈骨・尺骨 骨幹部骨折 (とうこつ・しゃくこつ こつかんぶこっせつ)

(1)病態

 上腕骨は、1本の長管骨ですが、前腕骨は橈骨と尺骨の2本で構成されています。親指側にある骨を橈骨、小指側にある骨を尺骨と記憶しておくと便利です。交通事故では、直接、前腕を強打したり、飛ばされたりして手を地面についた際、前腕に捻れの力が加わり、橈骨および尺骨が骨折します。

 捻れにより橈・尺骨が骨折を起こしたときは、骨折部位は異なりますが、外力により両骨が骨折を起こしたときは、両骨の骨折部位は同一部位となる傾向があります。下の写真は、橈・尺骨の両方が骨折しています。激痛と腫脹があり、前腕の中央部は大きく変形し、ブラブラになってしまっている状態です。

 単純XP撮影で容易に診断が可能で、両骨の骨折では、かなり強い衝撃が外力として強制されており、大きな転位が認められるものがほとんどです。   (2)治療

 昭和の時代、骨折の70~75%は徒手整復+ギプス固定による治療でした。尺骨や橈骨の骨幹部は、両端に比較すると最近では、AOプレートとスクリューによる固定が常識とされており、偽関節化が少なくなっています。AOプレートとスクリューによる固定が常識とされており、その進歩と執刀医の技術の向上から、偽関節化が少なくなっています。   (3)後遺障害のポイント   Ⅰ.

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 橈骨頭・頚部骨折 (とうこっとう・けいぶこっせつ)   (1)病態

 肘関節周囲骨折では最も多い骨折であり、交通事故では、腕を真っ直ぐに伸ばしてバイクを運転中の事故受傷で発生しています。

 この部位だけの骨折は稀で、多くで上腕骨内上顆骨折、尺骨近位端骨折、尺側側副靭帯損傷を合併します。 成人では骨頭骨折となり、小児では頚部骨折となることを特徴としています。

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 秋葉事務所では、あらゆる保険の申請業務を経験しています。その分野の専門性を自負するところです。自損事故保険の請求もいくつか経験していますが、その異議申立は初のケースでした。    自損事故保険について復習 👉 最後の砦 自損事故保険    人身傷害保険の普及で、あまり活躍の場がない自損事故保険ですが、たくさんの車両を持つ企業の団体保険や、個人のバイク保険では人身傷害まで入っていない契約も多く、相手のいない自爆事故の場合、見逃さず請求しなければなりません。

 自損事故保険はよく知られていない保険の一つと思います。さらに、無保険車傷害保険と並び、保険会社がすっきり支払ってくれない保険の代表に思えます。秋葉事務所にたどり着けず、低等級に甘んじている被害者さんは多いと思います。   自賠責保険と違って、任意保険の等級認定は信頼性に乏しく感じます。自社認定ですから、お手盛り感があるように思います。自賠責保険に諮問(何級になるか、質問する)して頂くよう、仕向けることが多くなります。  

自損事故保険 14級9号⇒12級13号:肩腱板損傷 異議申立(40代男性・埼玉県)

【事案】

バイクで山道を走行中、ぬかるみで転倒したもの。その際、右手を突いて肩を痛めた。その痛みの異常から、総合病院で精査したところ、肩腱板損傷と診断された。

【問題点】

半年の治療を経て、バイクに付保されている自損事故保険に請求したところ、14級9号の回答となった。より細かい診断名は棘上筋断裂であり、14級は保険会社のお手盛り判断に感じた為、秋葉への相談となった。

【立証ポイント】

早速MRIを拝見したところ、棘上筋に新鮮な断裂を示す高信号がみられ、恐らく自賠責保険だったらこれを認めるだろうと思った。その決め手となる画像をピックアップし、的確な申立書を作成、再申請に臨んだ。

自賠責保険・調査事務所に諮問を掛けたようで、大変に待たされたが、想定通り12級13号に変更された。これにて保険金は100万円以上の増額となった。  

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 自動車の衝突の際、シートベルトのテンションがかかり、人体をシートに保持します。それで、フロントガラスへぶつかることなく人体を守ります。一方、ベルトの締め付けから、胸に青あざが残ることがあります。また、女性に多いのですが、ベルトの締め付けで鎖骨や肋骨、胸骨が折れることもあります。

 本例もベルトによる受傷と思いましたが、ご本人の説明ではエアバックは開かず、ハンドルに胸を強打したとのことです。本件の被害者さんは小柄の為、シートをかなり前方にしており、ハンドルと体の間がわずかだったことがその理由です。

 胸骨自体は、亀裂骨折程度なら、保存療法で癒合を待つのみです。ただし、胸骨が折れるほどの衝撃から、胸部の痛み、軽い呼吸困難が続きました。14級が認定されてしかるべき案件でした。

胸骨での認定は少ないものです  

14級9号:胸骨骨折(70代女性・静岡県)

【事案】

業務で自動車を走行中、細いカーブにて対向車が目測を誤り、当方に寄ってきて正面衝突したもの。衝突角度からかエアバックは開かず、胸部をハンドルに打ち付け、胸骨の骨折となった。胸骨は保存療法とされたが、頚部・腰部を含め胸部の激痛からリハビリを継続することになった。   【問題点】

過失割合に争いがあり、相手損保は30(当方):70(相手)の主張。過失減額を考慮して労災治療とした。また、治療先の医師との関係が上手くいかず、医師から早期の打切りを宣告された。   【立証ポイント】

病院に同行して、再三病院側を説得した。なんとかリハビリを継続させ、6カ月目で自賠責、労災共に申請に漕ぎつけた。

結果、胸部、頚部、腰部にそれぞれ14級9号がついた。もちろん労災からも14級で特別給付8万円を確保、自車の保険からは特別給付金が支払われ、最終的には、弁護士の交渉で過失割合を10:90程に修正、追加で200万円余りを追加獲得した。

医師に嫌われると等級は取れません。つまり、200万円を失うところだったのです。東京からわざわざ病院同行する意味があるのです。  

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 終わりを見せない夏が続きますが、近時の頚椎捻挫・認定をUPしました。    それぞれ、簡単にはいかないもの、認定までのドラマがあります。

 やはり、人体の破壊が明らかな骨折があれば、痛み等の症状は容易に信用されます。しかし、骨折等がない打撲や捻挫程度で痛みが何か月も何年も続く・・・信用してもらうのは大変なのです。           骨が折れないと、私達の骨が折れます。     14級9号:頚椎捻挫(60代女性・埼玉県)     非該当⇒14級9号:頚椎捻挫(40代女性・山梨県)      続きを読む »

 肘内側側副靱帯損傷 (ひじないそくそくふくじんたいそんしょう)   (1)病態

 肘関節は、上腕と前腕を連結しており、上腕骨、橈骨、尺骨の3本の骨で構成されています。前腕部の内側、小指側に尺骨、外側、親指側に位置するのが橈骨です。肘関節の両側には、肘関節が横方向に曲がらないように制御している側副靭帯があります。内側側副靱帯は、上腕骨と前腕の内側にある尺骨を、外側側副靱帯は、上腕骨と前腕の外側にある橈骨をそれぞれ連結しています。

 交通事故では、自転車、バイクからの転落で手をついたときの衝撃が肘に作用して、内側側副靱帯を損傷しており、肘関節脱臼に伴うものと単独損傷の2種類があります。内側側副靭帯損傷の症状は、受傷直後から肘の激痛と腫れが出現し、激痛のため、肘関節を動かすことができなくなります。

 上腕骨内側上顆の下端に圧痛が認められ、外反位で疼痛が増強し、不安定性が認められます。XPでは判別が難しく、MRI、エコー検査で確定診断がなされています。   (2)治療

 治療は、2、3週間ギプス固定が行われ、その後は、ギプスをカットし、リハビリ運動が始まります。外側側副靭帯損傷は、肘関節の脱臼に伴うものがほとんどですが、受傷後、時間が経過してから、肘の引っかかり感、外れそうになる感じ等が問題となります。

 後外側回旋不安定テストを行い、肘が外れそうな感じ、クリック音を調べます。小児の上腕骨外側上顆剥離骨折を伴う外側側副靭帯損傷では、骨片の整復固定術が必要です。

 陳旧性の外側側副靭帯損傷に対しては、靭帯再建術が実施されています。内側側副靭帯損傷は、野球の投球動作の反復によっても生じます。ボールを投げるとき、特に加速をつけるときは、肘の内側を伸ばす不自然な動作を行います。それに伴って、内側々副靱帯は引き伸ばされることになります。投球動作の反復により、内側々副靱帯は引き伸ばされ続け、肘に対する負担が大きくなり、側副靱帯が部分断裂するのです。ピッチャーにとっての職業病と言えます。   ◆ トミー・ジョン手術とは?

 大谷選手やダルビッシュ選手が実施したことで、日本でも有名な術式になっています。1974年、フランク・ジョーブ博士が、ドジャースのピッチャー、トミー・ジョン選手の内側側副靱帯の断裂に対して行った術式が、名前の由来です。この手術後、トミー・ジョン選手は、170勝し、年間20勝以上を2回、果たしました。現在、TJ術は、アメリカスポーツ医学研究所のジェームズ・アンドリュース医師が第一人者です。TJ術とは、部分断裂した内側側副靱帯を摘出し、長掌筋腱を移植する術式です。

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 長泉なめり駅は無人駅です。三島まで新幹線、そこからJRを乗り継ぎ、沼津~長泉なめりへ。御殿場線は1時間に1~2本の電車なので、三島からバス移動を計画しましたが、バス停でガーン、調べたバスはしばらく運休していました。仕方なくタクシーで長泉なめり駅まで移動、駅前で依頼者様の車に同乗、病院へ向かいました。       病院ですが、院長先生は交通事故治療に造詣あり、合理的に神経学的所見を取っていきます。院長先生から看護師、窓口まで的確かつ、てきぱきとしていて、スムーズに進みました。お勧めの院となったのですが、東京からの交通は不便なのが痛い所です。  

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 変形性肘関節症 (へんけいせいちゅうかんせつしょう)   (1)病態

 上肢には、肩関節、肘関節、手関節の3大関節があり、どの関節でも、交通事故による脱臼や骨折を原因として、二次性の変形性関節症が予想されます。

 肘関節は、上腕骨、橈骨、尺骨の3つの骨で構成されているのですが、見た目の印象では、上腕骨と尺骨で肘関節が形成されています。医学的には、上腕骨遠位と橈骨頭との腕橈関節、上腕骨遠位と尺骨との腕尺関節、橈骨と尺骨の近位橈尺関節で3つの関節を形成していると説明されていますが、橈骨頭は寄り添っているだけです。

 肘関節の外傷では、肘関節脱臼、上腕骨顆上骨折、上腕骨外顆骨折、橈骨頚部骨折、肘頭骨折などを原因として、変形性肘関節症に発展することがあります。肘関節の変形が進行するにしたがって、肘部に痛みを発症し、また関節の動きが制限され、肘の曲げ伸ばしが困難となり、食事、洗顔、洗髪、衣服を着る、お尻を拭くなど、日常生活で大きな支障が発生します。変形に伴って、肘の内側部で尺骨神経が圧迫され、手の力が入りにくくなったり、小指と薬指にしびれなどが生じたりする尺骨神経麻痺も十分に予想されます。

 通常は、肘部の軟骨が関節面を覆っていて、肘にかかる衝撃を和らげています。変形性肘関節症では、軟骨が摩耗し、骨が関節面に露出しています。内側部では、骨棘(※)が出現します。XPで骨棘がはっきり認められるときは、変形性肘関節症と確定診断されます。骨棘は、棘状に出っ張っており、肘関節の動きを制限し、さらに進行すると、骨棘が欠片となり、関節内の遊離体となって、ときに引っかかり、ロッキングの原因となります。

※ ...

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 尺骨鉤状突起骨折(しゃくこつこうじょうとっきこっせつ)

(1)病態

 上腕骨遠位端部を尺骨が受け入れる形状で、肘関節は構成されています。交通事故では、転倒した時に手をついて、尺骨の鉤状突起骨折を発症することが多いのです。尺骨鉤状突起骨折は、主として肘の脱臼に合併、若しくは肘関節を脱臼するほどの外力を受けた際に上腕骨の関節面=上腕骨滑車と尺骨の鉤状突起が衝突して骨折したものです。   Grade Ⅰ  鉤状突起先端部の剥離骨折   Grade Ⅱ 25%以上50%以下、骨片に関節包と上腕筋の一部が剥がれたもの   Grade Ⅲ  ...

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 8月の最終日ですが、今週は台風によって予定が乱されました。台風一過、秋の風を期待したいところですが、9月中旬まで猛暑が戻るようです。今年の夏は猛暑日が実に多かった。     この夏に限らず、今年は後遺障害を立証しきれなかった件が散見されました。どんな難局であろうと、病院同行・医師面談を繰り返し、検査を追加し、文章作成で症状を克明に説明し、これらの作業を通じて打開してきました。しかし、全件に成功したわけではありません。努力むなしく、決め手を欠いた件がありました。

 障害の真実は、被害者自らが訴える自覚症状だけでなく、証拠=画像や検査による立証が必要です。もちろん、付随する医師の診断も必要です。ところが、自賠責保険の判定は、画像・検査に重きを置きます。明らかな医証がなければ、自覚症状など聞く耳持たず、主治医の診断名すら否定されるのです。つまり、患者の言う「痛い」と、医師がつける診断名だけでは、必勝とならないのです。それだけで認定される可能性があるのは、ある意味、神経症状の14級9号だけです。

 このような厳しい立場に陥った被害者さんにとって、「障害は認められて当然」と言った油断は命取りになります。自身の症状を自ら立証しなければ、正当な賠償金にたどり着くことはできません。立証しきれなかった案件について、毎度痛感させられます。

 画像や検査に明確な所見がなければ、苦戦は必至です。この場合、痛みの残存で14級9号だけ確保することだけは維持すべきでしょう。ところが、被害者さんによっては、主治医の不興を買う、医師や病院に食って掛かるなど、治療先をも敵に回す方がおります。医師も人間です。その医師と人間関係を構築できない場合、周囲すべてが敵になってしまうのです。そのような苦境に陥らないよう、私達が病院に同行して進める必要に駆られています。    このように、私達の姿勢は常に、被害者さんに寄り添った医療立証を果たすことです。それでも、100%の勝利にならないことが、弊所の苦悩です。めげずに今年後半も務めていきたいと思います。  

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 肘頭骨折(ちゅうとうこっせつ)   (1)病態

 転倒の際、肘を路面に強打した時に頻発します。痛みや腫れが生じ、肘の可動域制限と異常可動がみられ、単純XP撮影で骨折が認められます。

   肘への衝撃により骨折が生じますが、肘頭骨折とは、橈骨ではなく、尺骨の近位端部の骨折です。また、肘頭は、上腕三頭筋により上方へ引っ張られているので、骨折により転位が生じます。

   (2)治療    骨折した肘頭の骨の欠片が多数のときは、AOプレートを用いて固定されています。転位の少ないものは肘関節を90°曲げた状態で4週間程度のギプス固定が行われ、転位の大きなもの、粉砕骨折では、手術が適用になります。

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 食事に困ります。水戸、日立、土浦など大きい街を除けば、駅前にカフェどころかコンビニもない。駅前唯一の食堂もたいていは閉まっています。

 水戸市の赤塚駅や、笠間市にある友部駅などが典型的です。駅舎・ロータリーはきれいで立派ながら、行き交う人がまばらで、常に閑散としています。水戸~東京間は都心に近い農業生産地ですが、若年層の都市への流出から、人口減少が止まらないようです。これは、東京に近い郊外の宿命です。

   本日も昼食は駅の売店になりました。クロワッサンとラテ、デザートは笠間市名産栗使用のモンブランを選びました。改札前のベンチは毎度、重宝しています。友部駅のNewdaysは、コンビニと言うよりは駅の売店です。ここでは、カップ麺にお湯を入れる事ができます。また、地元の有機野菜が置いてあり、今回はモロヘイヤとパラペーニョを購入しました。

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 肘関節脱臼 (ちゅうかんせつだっきゅう)

  (1)病態

 外傷性の脱臼では肩関節に次いで発症します。交通事故では、自転車やバイクを運転中、手をつくように転倒した際に発症しています。

 大部分は肘の後ろに抜ける後方脱臼です。後方脱臼では尺骨が上腕骨の後方に脱臼し、強い痛み、肘の曲げ伸ばしができなくなります。XPでチェックできるのですが、外見からでも尺骨が後方に飛び出していることが確認できます。

 前方脱臼は肘を曲げた状態で肘をぶつけたときなどに発症することが多く、上腕骨の先端が飛び出し、肘頭の骨折を合併することがほとんどです。脱臼に骨折を合併するときは、動揺関節や可動域制限などの後遺障害を残します。

  (2)治療

 治療は、全身麻酔下に徒手整復、肘関節を90°に曲げた状態で3週間程度のギプス固定がなされ、このレベルでは、後遺障害を残すことなく改善が得られます。

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 テニス肘とは通称で、正確な診断名は、上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)か、上腕骨内側上顆炎 (じょうわんこつないそくじょうかえん)のどちらかか、両方です。

  (1)病態

 本来のテニス肘には、バックハンドストロークで肘の外側を傷める外側上顆炎と、フォアハンドストロークで肘の内側を傷める内側上顆炎の2種類があります。いずれも、ボールがラケットに当たる衝撃が、手首を動かす筋肉の肘付着部に繰り返し加わることによって、微小断裂や損傷をきたし、炎症を発生するものです。

 前者では手首を背屈する筋肉がついている上腕骨外側上顆、肘の外側のでっぱりに、後者では手首を掌屈する筋肉の付着部、上腕骨内側上顆に発生するため、それぞれ上腕骨外側上顆炎、上腕骨内側上顆炎ともいわれます。

    テニス以外でも、包丁を握る調理師や手首を酷使する仕事で発症します。長時間のPC操作の繰り返しによっても、テニス肘は発症します。手首と肘の力を繰り返し酷使することで、筋や腱の変性や骨膜の炎症が引き起こされるのです。当然ながら、変性は、加齢によっても起こります。

 症状は、手首を曲げる、回内・外の動作で、肘に痛みが走ります。そして、雑巾を絞る、ドアノブを回す、ペットボトルのキャップを回すなどが、痛みでできなくなります。抵抗を加えた状態で手首を背屈させるトムセンテスト、肘と手指を伸ばし、中指を押さえる中指伸展テスト、肘を伸ばし、椅子を持ち上げるチェアーテストといった検査で、上腕骨外側・内側上顆部に痛みが誘発されます。炎症所見は、MRI、エコー検査で確認することができます。

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 休み明けの今週、上尾に出張相談、本日は八潮へ病院同行と、埼玉が続いています。肩関節に関しては難しい申請となっています。    交通事故で肩関節が脱臼しましたが、当然に直後に整復されています。その後、痛みや可動域制限が残存しています。認定を取るには、その原因と、何より画像所見が求められます。色々と検討、工夫をして申請に進めたいと思います。

 ただ、この件ですが、最初の救急先で脱臼が見逃されています。その初診のレントゲン正面像を観てみると、私のような素人でも脱臼はわかりました。確実に左右関節の関節裂隙に差があります。それで骨折?、謎の診断がつきましたが、その医師は脱臼に気付かなかったのでしょうか・・医師の誤診は決して珍しい事ではないと痛感する次第です。    来週は、神奈川から茨城県水戸、都内、静岡県と連日の病院同行が控えています。夏の病院同行は体力の消耗が激しいものですが、台風の影響が心配です。交通が乱れなければよいのですが・・。

 いずれにしても、着実に成果を挙げていきたいものです。

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肘から腕、肘関節と手関節、橈骨と尺骨の仕組みを理解しましょう。

(1)肘関節・手関節の仕組み    肘部では、上腕骨の遠位端部が尺骨に受け止められるように肘関節を形成しており、橈骨は、イメージとして尺骨に寄り添っているだけです。ところが、手部となると、橈骨の遠位端部が、舟状骨、月状骨、三角骨と手関節を形成しており、尺骨は、それに寄り添っているだけなのです。

 肘関節では橈骨が、手関節では尺骨が、かなり不安定な構造となっています。肘は、肩関節で方向づけられた手が、人体周辺のあらゆる空間で機能できるような働き、つまり、肘関節は、上肢の長さを調節することで、手を最適に配置する役割を果たしているのです。前腕部には、橈骨と尺骨という長管骨が2本あり、手のひらを上に向けた状態では、前腕の親指側(外側)に橈骨、小指側(内側)に尺骨が位置しています。

 手のひらの回内・回外運動は、肘関節特有のものです。肘を曲げ、手のひらを上に向けた状態から下に向ける動作を回内、反対の動作を回外といいます。回内では、橈骨と尺骨が交差して×印を形成します。逆に回外で、手のひらを上に向けると橈骨と尺骨は平行に並びます。

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(1)病態

 小児の上腕骨顆上骨折で、重大かつ深刻な合併症として発生しています。骨折に伴う腫脹により、動脈の血流障害を生じ、前腕屈筋や正中神経・尺骨神経麻痺などをきたす病態で、見逃すと、筋肉の変性や神経麻痺が残り、大きな後遺障害を残します。初期症状として有名な5つのPを注意深く観察しなければなりません。   ① Pain(疼痛)

② Pallor(蒼白)

③ Paresthesia(知覚障害)

④ Paralysis(運動麻痺)

⑤ Pulselessness(脈拍消失)    小児に多く発症します。上腕骨顆上骨折の手術後、お子さんが骨折部のひどい痛みを訴え、手指が蒼白で、手首で脈がとれないときは、自宅に戻っていても、治療先に急がなければなりません。元の治療先が頼りなければ、近隣の医大系の総合病院に駆け込むのです。動脈閉鎖後、6~8時間でフォルクマン拘縮が生じるので、この時間内に対処しないと、取り返しのつかないことになります。    (2)治療

 治療先は、骨折の整復やギプスで圧迫などの阻血の要因を除去します。これでも、改善が得られないときは、緊急的に筋膜切開を行い、内圧を減少させます。

 積極的な治療は早いに越したことはありません。「様子を見ましょう」と手をこまねいていると、拘縮は治らなくなります。町の整形外科では、この症例に対処できません。一早く専門医を受診しなければなりません。

  (3)後遺障害のポイント   Ⅰ.

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 恐らく、東日本の露天風呂で最も有名ではないでしょうか。ここは、日本人なら誰もが郷愁を感じます。ノスタルジー部門であれば、まずNo.1でしょう。

   遅ればせながら、今年、初入湯の乳頭温泉。温泉に関しては個性を愛でる志向から、マイナー湯まで網羅していますので、意外とメジャーどころは漏れています。期待通りの乳白色かつシルキーな肌触り、底からぷくぷく自噴泉、景観も日本の原風景・・ますます、外国からのお客さんも激増すると思います。

 宿は再現された張りぼての建物ではなく、出来るだけ往時の状態を保っています。文化財として、いつまでも残ってほしいものです。人気から日帰りは喧騒あり、やはり、宿泊でじっくり攻める湯と思います。とは言え、閑散期の平日以外、予約が取りづらい宿でもあります。  

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