佐藤、今日はバッターです。

 日本ハムファイターズの清宮幸太郎選手が怪我したことで一躍有名になった「有鉤骨」ですが、交通事故においては、傷病名として目にすることが少ないと感じています。手根骨の骨折は手関節機能に影響を及ぼしますが、有鉤骨についてはほとんど影響がありません。その為、14級9号を前提に進めていくことが望ましいと考えますが、様々なケースを考えてみましょう。

有鉤骨とは8つの手根骨の一つです 

 まず、有鉤骨とは手根骨と呼ばれる手首の8つの骨のうちの一つであり、薬指・小指の下に存在する骨です。主にスポーツで負傷してしまうことが多いでしょう。野球のバッティングやゴルフ、テニスのスイングで骨折することが多いようです。負傷の原因としては、外力によるものと、蓄積したダメージによるものに分かれます。交通事故は前者ですね。交通事故の場合には、バイクや自転車のグリップによって、転倒した際に地面に手を付いた等、骨折の可能性があります。症状は「腫れ」、「痛み」、「熱」が強くなると言われていますが、具体的には小指の痛みや痺れがひどくなるようです。ひどい場合には、握力低下や小指の可動域にも影響が出るとも言われています。

 治療法としては、他の骨折同様に「保存療法」と「手術」に分かれます。保存療法では、ギプス等で小指までしっかりと固定します。(有鉤骨には「短小指屈筋」と「小指対立筋」という小指を動かす筋肉がくっついているので)一方、手術では、「接合術」と「摘出術」に分かれます。「接合術」は、ネジを使って固定します。しかし、手根骨全般に言えますが有鉤骨は血流が悪い為、癒合がしにくいという点からこの手術はあまり一般的ではないようです。「摘出術」は、骨片を除去します。癒合を待つ必要が無い為、リハビリの開始時期も早めることが可能となります。    有鉤骨骨折により、小指に可動域制限が残存した場合には、13級6号「1手の小指の用を廃したもの」に該当する可能性がありますが、小指対立筋と短小指屈筋の損傷等を明らかにする必要があるでしょう。そうは言っても非常にハードルが高い為、14級9号認定となるケースが多いようです。    

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 東京駅八重洲口発14:10のバスは、1時間余りで千葉県房総半島にたどり着く、東京湾横断の小旅行です。道程の一部はハトバスのコースです。事務所の新人さんにとって、ちょっとした東京観光になったようです。

 八重洲口のビル街から首都高速に入ると東京タワーを右手に南下、ほどなくお台場を眼下にレインボーブリッジを渡ります。そして、アクアラインの海底トンネルへ、海ほたるで海上に出ると、360°東京湾のパノラマが待っています。海上を走るバスはまるで船旅のよう。 (写真は帰路、夜景キラキラのレインボーブリッジ)

 房総半島に上陸すると、山中に入り15分ほどで到着。会場は広大な敷地を持つホテルの一角にあります。とくにエントランス~ホールは豪華で、入り口から歩く歩道でホールに着くと、空港のカウンターが! えっ、なんでここに空港が? この日はCM撮影で、ホール全体が空港のセットでした。

 珍しく千葉県での研修会でしたが、久々にむち打ちをテーマとしました。ご参加の皆様ありがとうございました。  

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腰痛について最後に 最後までお付き合いいただきありがとうございました。 腰痛シリーズはこれで終わりです。

    色々と腰痛について治療や原因等書いてきましたが、最初に書いた通り事実80%以上は原因不明とのデータです。 実際筋肉のキズはレントゲンには写らないからというのが多いのできちんとした診断名がつけにくいというのが大きな理由です。診断名がつくのはやはり脊椎の骨折であったり、ヘルニアなどです。ですが、どの腰痛の患者さんにも一貫して言えることは、明かなる筋力不足です。とても体が柔らかいのに腰が痛い。 これも筋力不足の方に多いです。

 具体的にどのあたりの筋肉が不足しているかというと、 良く腹筋・背筋を鍛えなさいと言われるかと思います。 ですが事実触っていると、そこまで腹筋背筋が衰えている方は多くありません。 大体の方が平均くらいです。 ですが臨床経験から、ほとんどの患者さんが共通して明らかに足りない筋肉がありました。それは、腹斜筋と呼ばれる筋肉で、お腹の横のあたりにある筋肉です。 身体をねじるときに使う筋肉ですね。画面の前の皆様、ぜひ座ったままでも上半身だけ思いっきり捻ってみて下さい。 恐らく2回位で疲れると思います。 疲れていない方、さすがです。

 この腹斜筋は、腰を守るコルセットのような働きのする筋肉です。 これがあるだけで脊椎の負担を軽減させヘルニア、骨折の予防になりますし、 ...

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この腰痛は、足首が原因!?

 でも捻ったのは10年以上前よ!? 柔道整復士の中にはゴッドハンドと呼ばれる先生もおります。(マス大山か!)

  こんにちは。前回はぎっくり腰の治療についてお話をしました。 慢性腰痛に対しても基本的には筋肉の伸縮性を出す治療を主にしていくのです。

多くの整骨院がマッサージをすると思います。 マッサージ以外にも時には圧したり、時にはストレッチをしたり、そして時には、つまんだり。そしてもう一歩先の治療は、やはり骨格の矯正です。 筋肉の土台となる骨格が正しい動きが出来るように治療することで、 筋肉や神経など正常の働きをするように矯正する治療です。この先になると高度なレベルになりますが、 筋肉・背骨や骨盤の骨格を治療するのに加え、 必要に応じて足関節や足根骨、趾骨(足の指の骨)等も治療していくのです。

これはほんの一例ですが、 実際に腰痛の原因は実は何十年前に捻挫した足関節が原因だった! なんてこともあるのです。昔捻った関節が、ずれたままになってしまっていて、長年に渡り身体のバランスが崩れるのです。その結果、時には膝に。時には股関節に。腰、首と身体のあらゆる関節があらゆる部分の症状を引き起こすので、 既往歴・生活習慣・姿勢・重心・歩行などをみて正しい運動になるような治療をしてもらえると、色々な痛みはうんとよくなります! 続きを読む »

 後遺障害立証の場面でやっかいなのが、自覚症状の代表「痛み」です。

 診断書では単に「疼痛」と書きますが、仮に「激痛」と書いたらより酷い痛み・・とは判断されません。痛みは客観的に程度を計り辛いのです。痛みやしびれ、異常感覚は神経症状の括りで12級13号と14級9号、2段階で評価されます。この二つの等級も、「すごく痛い」or「それなりに痛い」で判別されるわけではなく、画像や検査数値で客観的に判断できる12級と、自覚症状のみだが治療経過などから説明できる(信用できる)14級で分けられます。

 等級判断はもちろんですが、現代の医学は、痛みの程度を客観的に正確に数値化する技術に及んでいません。患部にあてるだけで痛みを数値化できるテスター・・・

 「はいっ、イタミハカール !」・・ドラえもんのポケットを期待するしかありません。  

痛みのスケール

 痛みのレベルは、被害者の感受性に左右されやすく、言葉や文字による説明だけでは、主治医に対しても、客観的な理解が得られません。そこで、 3 種類の痛みのスケールを紹介しておきます。ガン患者と医療スタッフの間で、実際に使用されているものです。   ( 1 ) NRS = Numerical Rating Scale 、数値的評価スケール、

「最大の痛みを 10 とした場合、今の痛みはどのあたりですか?」痛みが全くない状態を 0 、患者が想像できる最大の痛みを 10 で表します。

    ( 2 ) ...

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ぎっくり腰は一回の治療で半分以上は良くなる! 今日で連載3回目

前回は筋肉が原因での慢性腰痛・ぎっくり腰についての解説をしていきましたが、 今回はこの腰痛の中でも特に痛いぎっくりの治療法などについてお話をしていきます。

まずはぎっくり腰に多いのはやはり筋肉の繊維が切れてしまって、激痛が走るパターンです。腰椎の椎間関節がずれてしまい動けなくなるケースもありますが、非常に稀でほとんどが筋肉の痛みです。前回お話ししたように、回復力が低下し古いゴムのようになった筋肉は些細な刺激ですぐに切れてしまいます。 筋肉は無数の細い筋繊維が束になってできていまして、その繊維の一部分が切れてしまうという状況です。

筋肉が切れると出血し、熱を持ち炎症が起きます。 これがぎっくり腰なのですが、治療としてはまず、「虚血圧迫」というトリガーポイント治療の一種を使用して治療するのが良いと思っております。その名も虚血圧迫の通り、出血箇所を圧迫し、筋肉内の毛細血管を虚血状態にして出血を止めます。

その後、周りの筋肉は過緊張状態になっておりますので、周りの筋肉の緊張を解き、正常に動くように治療していきます。 そうすることで一カ所の筋肉が使えなくなっても他の筋肉がカバーすることができ、動けない状態から動ける状態になります。

更にその後、周囲の筋肉の過緊張等でがちがちに固まった関節・靭帯を元に戻す意味で、胸腰椎の骨格矯正をします。 症状により腰よりもお尻(仙骨部分)での炎症の場合は第一頚椎(首の一番上)と第五腰椎~仙骨を矯正していきます。

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古くなった輪ゴムはすぐ切れますよね、腰も同じです! 金澤です

 前回は腰痛の主な分類を前回書きました。今回はその中でも特に多い筋肉からくる腰の痛みについて書いていきます。慢性腰痛・ぎっくり腰共にこの筋肉からくることが多いです。

 腰痛と言うと、よく「あら~あなた運動不足ね」などとよく聞くかと思います。間違ってはいないのですが、ではなぜ運動不足から腰痛になるのかを具体的なイメージをして理解している方はあまり多くない気がします。普段筋肉は輪ゴムのように伸び縮みしていて、非常に伸縮性のあるものなのです。そして骨と骨をつないでいる組織でもあります。

 まず運動不足・長時間の同じ姿勢(デスクワーク等)・長時間の緊張(オーバーワーク)が続くとどうなるか…

⇒ 関節と筋肉が固まってきて、関節の可動域が少なくなってきます。

 そうなるとどうなるか…

⇒ 筋肉は動かないと伸縮性が悪くなるのです。(つまり固まって伸び縮みしなくなります)

 では、固まると何が起こるか…

⇒ 筋肉が拘縮してくると、筋肉内の毛細血管が圧迫されはじめ、筋肉を回復させる血液が遮断され始め、その筋肉はさらに回復力を失います。これが鈍痛の始まりです。

⇒ 回復できなくなった筋肉は悪化し、次第に筋肉内の神経が圧迫されます。

 ここから腰痛がどんどん増していきます。

⇒ 次第に負のスパイラルに陥るようになるのです。   続きを読む »

 初めまして。この度、秋葉行政書士事務所にお世話になることになった新入社員で金澤と申します。

 前職では柔道整復師として働いていて、大手整骨院グループで勤務した後、関西のグループ整骨院で院長を務めました。この経験を活かしてメディカルコーディネーターとして多くの被害者様のお力になるよう精進いたします。

←こんな感じ

 今回はその経験を基に腰痛のお話をしていきたいと思います。    今や日本人の約80%が一生に一度は腰痛を経験するというデータが出ています。 又、厚生労働省によると日本人の4人に1人が今も腰痛を抱えているとのデータが発表されています。

 では、一体腰痛はなぜ起こるのか? 実は腰痛の8割以上は原因不明と言われています。ですが原因が不明のまま治療するわけにはいきません。それではただのマッサージ屋さんになります。解剖学・運動学・整形外科学等様々な観点と経験から何通りもの仮説を立てる。 その中から経験をもとに、より有力な仮説から治療していきます。何通りの仮説を立てれるかは知識量で決まります。 有力な仮説と治療を組み合わせらるには知識は勿論、経験とセンスが大切になってきます。

 さて、前置きが長くなりましたが今回は腰痛の主な原因と治療について少しお話しをします。    腰痛の主な分類としては・・

・筋肉に原因がある(筋挫傷などと言い筋肉そのものに傷がついた状態) ・関節に原因がある(腰椎と言う骨と骨の間が狭くなったり、関節炎等があります) ・軟骨に原因がある(主にヘルニアが代表例でしょうか) ・骨に原因がある (すべり症・分離症・圧迫骨折後の変形によるもの等が多いです。)

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 今日は朝から新人さん一人を事務所に残し、全員、病院や弁護士事務所に出張っていました。私は、高次脳機能障害が疑われる被害者様・ご家族様と、弁護士事務所で3者打合せでした。

 この打合せで、今後の障害立証~賠償交渉に至るまでに必要な作業を整理します。以降、ご本人・ご家族、弁護士とのチームワークを形成します。どのような解決を目指すのか、解決までに何をすべきかをチームで共有する必要があります。このコンセンサスなくして、仕事は進みません。その点、「とりあえず、任せて」と回答するような相談先は心配です。先の読めない作業に付き合わされては、依頼者さんの不安など解消しようがありません。

 手前味噌ですが、依頼先を選ぶ際には、この「解決までのロードマップ」を示してくれたか否か、で判断して頂きたいと切に願っています。  

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 私達の仕事を横文字でこう言っております。メディカルコーディネーター(以後、略してMC)、常態的に募集をかけていますが、一般的ではない職種ですので、認知度からその名目で募集をかけづらい一面があります。実際、応募は行政書士事務所ですので、行政書士から集中します。次いで、柔道整復師さんからも注目があるようです。採用率の悪さは相変わらずで、それら資格者あるいは受験生を年間数名面接するも、なかなかMCの適性が見出せません。

 行政書士と柔道整復師、いずれも国家資格です。医師と柔道整復師は医療従事者の括りで一緒ですが、医師資格と別格の存在です。また、柔道整復師と言われてもピンとこず、整骨院・接骨院の先生の方が一般的です。中には病院ともはっきり区別していない人もいるはずです。一方の行政書士は代書権をもつ代書屋さんですが、代理権を持つ弁護士とは、こちらもまったく隔絶した存在で、医師対柔道整復師に似たような対比に思えます。法律家とは呼べませんし、弁護士・司法書士とはっきり区別して説明できる人は少ないものです。

 行政書士会は自らを「町の法律家」と標榜していますが、法律関係の文章の作成には制限があり、代理権は官公庁に提出する書類の代理提出に絞られます。行政書士の私でさえ、その権能から法律家を名乗るに苦しい感じがします。大坂の弁護士会などは「行政書士ごときが法律家を名乗るな!」と激おこです。まぁ、資格の上下やヒエラルキーで比べるではなく、それぞれの資格に応じた部分の専門家として、役割分担すべきとひとまず結論します。

 今までも私達グループでは、被害者側の医療調査・自賠責保険手続きを行政書士だけではなく、柔道整復師も担ってきました。彼らは、曲がりなりにも医療従事者の端くれ、医学の基本知識は心得ており、なにより、実際に患者さんと接してきた経験は、MCの即戦力になりえます。その点、一から医療や保険を学ばなければならない行政書士はまったくに遠い存在で、不利だと言えます。

 それは、弁護士とて同じです。法律の専門家は賠償交渉が本分、医療調査においては、独自に勉強・経験を積まねば素人に変わりないものです。幸い、私のように保険会社・代理店出身は保険知識が土台、スタートラインが違うと自負できます。MCに必須の2大知識は「医療」と「保険」です。ですから、保険会社お抱えの医療調査員などはMCそのものです。ただし、彼らも今までの経験では・・どうもダメでした。彼らの非常に多い転職歴が影響するのでしょうか。

 保険調査員さんだけでなはく、今まで関わった柔道整復師さんもMCが続きません。両者とも知識・経験のアドバンテージがありながら不思議です。被害者側の医療調査の仕事はそれだけ難しく、医療知識だけでは務まらないのでしょうか。今のところ、MCに必要な「これだ!」と言う要素は、「被害者救済の志」しか浮かびません。確かに動機や人間性がより作用することは間違いないようです。果たして、MCの適性とは・・後進に指導することは、それを検証する作業なのかもしれません。

 今月より採用のMC候補は、久々に柔道整復師、しかも5年の事務経験を経ています。基礎知識でも、筋肉系の知識は私達を上回ります。交通事故外傷はどうしても骨に集中しますので、その点、知識の欠損を補う戦力になります。

 人を指導する事は、自らも学ぶ事です。共に成長し、MCの適性を考えていきたいと思います。  

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 最近の病院同行でのことです。膝の靱帯損傷による、動揺性(膝の関節がぐらぐら、階段を降りる際の膝崩れが怖い)について診断書に記載をお願いした際、主治医から計測基準に対する指摘がありました。    自賠責は、膝関節の動揺性の判断にまず画像所見を前提とします。相応の靱帯損傷、靱帯の部分断裂や伸びてしまった状態がなければなりません。装具の硬軟(堅い装具かサポーターのような装具か)なども、程度の判定に加味しているようです。そして、医師が徒手で行うラックマンテストや前方引き出しテストから、ぐらつき具合を、前方・後方・左右で「○cm」と計ります。医師は徒手検査の感触で○cmと判断します。また、ストレスXP画像に線を引いて、関節裂隙(かんせつれつげき・・・ 関節のすき間)を左右(健側・患測)比較して丁寧に計る医師もおりました。  動揺性、それが5mm前後であれば、多くは保存療法を選択します。リハビリでは、大腿四等筋を鍛えて弱くなった靱帯を助け、膝の安定性を確保することが目標となります。また、靱帯の完全断裂、又は1~2cmを越える高度な動揺性を示す場合、このレベルでは歩行に支障をきたすので手術(靱帯の再建術・・・膝蓋腱等から移植することもあります)の判断となります。

 しかし、医師によっては、「○cmとは、膝のどこを軸に計るのか」、「基準が曖昧で記載不可能」との声が上がります。これは実に正しい意見と思います。自賠責や労災では、具体的に等級判断の為の計測法や診断基準を公表しません、以下の表からでは、装具の使用状況のみです。労災は顧問医の診察から判断できますが、自賠責は画像と診断書から推察するのみ、医師に記載に必要なガイドを与えないのです。

 事前に示される基準は以下の通りてす。

 よく言えば「総合判断」、悪く言えば「曖昧」です。したがって、賠償上の判断基準と臨床上の計測・判断が繋がらない、または食い違うことが起きてしまいます。本例もその代表例です。これでは、明確な基準から正確な判断を求める、ある意味真面目な医師は記載に迷うと思います。一方、手で関節を引っ張って、なんとなく「前方1cm」と賠償上の目安に乗って記載して頂ける医師もおります。

 現場では、どちらが正しいか、議論の暇はありません。メディカルコーディネーターはどちらの医師であっても、審査側に明瞭な状態が伝わるよう、診断書の記載を誘う役割に徹します。原則、医師の判断に任せるも、等級基準に合致させる臨機応変な誘導をすることになります。それが、等級を取りこぼすレベルでなければ、医師との衝突は避けるべきです。本件の場合は12級確保が目的で、ストレスXP検査の了解を得たので、細かい数値にはこだわりませんでした。この調整力こそ大事で、単なる知識だけでは務まらないことが多いのです。  

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ようやく、メディカルコーディネーター候補の新入社員さんがやってきました!

このマニアックな世界へようこそ!です。さっそく、カキ鍋を囲んで歓談しました。

将来は地元に返って独立開業を目指しています。兄弟子達もおりますので、指導体制も充実してきました。東京でじっくり修行、実力を養ってほしいものです。

春からの事務所の陣容について、いずれ紹介ページを作りたいと思います。乞うご期待!  

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 ネット・広告の世界では、誰もが専門家を名乗っています。専門家をプロと読み替えてみると、専門技術でメシを食っている人との説明になるかと思います。

 スポーツや芸術の分野でプロになる事は大変です。才能だけではなく、途轍もない努力や運も加味されますので、それこそ何万人に1人の存在です。ある雑誌の特集にありましたが、人気絶頂期のモーニング娘に加入する確率は、アイドルを目指す子供達300万分の1に相当するとして、東大の試験に合格するよりも、高校野球で甲子園に行くよりも、難関だったそうです。ピンの歌手や俳優ならもっと大変な確率、難易度になるはずです。生まれつき運動神経がよくて、よちよち歩きからサッカーを始めてプロの選手になる、それも日本代表になることは、競技人口750万人分の11人です。その他、子供の頃から天才と呼ばれて画家になる、同じく小説家になるなども、数10~100万単位の確率になるかと思います。これらしょうもない比較をもてあそんでいますが、各々の平凡な仕事においてプロを目指す事は、スポーツ・芸術分野に比べてはるかに易しいことがわかります。

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 本日は東武鉄道の特急りょうもうに乗って、群馬県まで事故相談。

 本件はかなりひどいプラトー骨折です。脛骨骨頭が砕けていますので、10級レベルの機能障害が予想されます。現在はプレート固定術を経て、骨の癒合を待つ段階です。早速、受傷直後と手術後のレントゲン画像を観ました。感嘆したことに、術前の砕けた状態から人工骨を埋没し、脛骨の両側をバランスよく、隙間無く、しっかりプレートで挟み込んでいます。つまり、術後の画像が綺麗なのです。今までも高原骨折の様々な形態、程度を観て来ましたが、術前⇒術後の整復状態で、なんとなく医師の技術が計れます(おこがましい言い方で済みません)。もちろん、素人目の感想に限らず、執刀数の多い熟練の専門医も術前・術後の画像から、その執刀医の技術レベル、手術の出来栄えがわかるそうです。

 本件の被害者さんは12級レベルまでの回復を果たすのではないか、と最初の予想を変更しました。 一体、誰が執刀したのか? すぐさま、その医師名をチェックします。執刀数多く信頼できる、要するに腕のいい整形外科医の情報を集めることも、私達の仕事と思っています。難治性骨折で苦労している受傷者さんを見る度に、最初の手術で下手していないか、執刀医の選択を誤ったのではないか、このような疑問を持ってしまうからです。日々、地域の病院情報、専門医・執刀医情報収集は大切なのです。  

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 自宅でくつろいでいる時に交通事故? 珍しいケースですが、昨年は2件も受任がありました。

 避け様のない究極の不意打ちである事故、むしろ、むち打ち程度で済んで良かったと思います。家屋の損害と併せて、相手の保険会社(対物担当)と連携弁護士が解決中です。    地震か何かの爆発か? びっくりしたそうです。

14級9号:頚椎捻挫(50代女性・埼玉県)

【事案】

自宅で座っていたところ、車道から自動車が自宅に衝突してきた。直後から頚部痛、両手のしびれ等、強烈な神経症状を発症する。  続きを読む »

 本日は出張相談で千葉県銚子市まで。東京駅から一直線、「特急わかしお」が早くて便利です。ただし、本数少なく、乗り遅れると大変です。

 あいにく、東京駅までのバスが遅れてピンチに。特急わかしおは、東京駅丸の内側の地下深くにあります。反対側の八重洲口前のバス亭から、およそ400mの激走となりました。発車10秒前に飛び乗りました。ふぅ~危なかった。

 おかげで運動になると共に、事務所立ち上げ時の1人で活動していた頃を思い出しました。あの頃も良く走ったものです。     

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 加害者が自動車ではなく、自転車あるいは歩行者ですと、当然に自賠責保険が無いことになります。本件での相手は個人賠償責任保険となりますが、自賠責に同じく、しっかり後遺障害の等級認定を突き詰めます。本件の場合、より慎重に、労災の等級認定を確保してしてから、相手保険会社(個人賠償責任保険)に審査を求めました。保険会社の機微を計るような手続きですが、弊所ではこのような繊細な仕事をしています。    保険の性質を熟知し、保険会社の機微を知ることが大事です。  

11級7号:胸椎圧迫骨折(40代男性・埼玉県)

【事案】

バイク搭乗中、青信号の交差点を直進中、相手方自転車が右方から侵入し、接触、転倒した。救急搬送された後、胸椎圧迫骨折の診断となった。  

【問題点】

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 これは、どの商売にも共通することと思いますが、ご依頼者が相談に訪れてきたら、まず、お話を傾聴し、信じることから受任者としての仕事を始めます。依頼を請け負うとは、相互信頼があって成立するものです。

 かつて保険販売の場面で、お客様のお話にどうも嫌な感じがして、契約を慎重に構えていました。上司に相談するも、「バカ、お客様を信頼しないでどうする!」と叱られたことがあります。至極、もっともなことです。しかし、とりわけ保険業界はそれ程単純ではありません。上司はこう続けました。「まず、信頼が基本だが、よく話を聞いて、慎重に契約判断をすることも大事だ」と。結局、契約を引き伸ばす私に見切りを付けて、そのお客様は去りました。後でわかったことですが、そのお客様は、(不自然な)保険金支払い歴が10回を越える要注意人物でした。今で言うところの、「保険支払、半端無い」保険会社が契約を拒んで当然のお客様だったのです。

 保険の営業マンは、このお客様を直ちに保険金詐欺者と断定する立場ではありません。それでも、正しい保険運営には、契約段階から未然に不当な支払を防ぐことが絶対に必要です。残念ながら、信頼してはいけない契約者、依頼者も一定数存在するのです。

 被害者救済業とはいえ、今もそのスタンスは変わらないと思います。交通事故の受任経験の少ない、若手弁護士さんなどが、依頼者を信じて受任してしまい、後に保険会社と裁判上で、(不正請求の)証拠を突きつけられて火達磨に・・少なからず聞いてきました。依頼者を信じるという、原則的な美徳を持ったこの弁護士さんを責めることはできません。しかし、迂闊に保険金詐欺の片棒を担ぐ事は、故意過失は無いにしろ、犯罪に加担することになります。その点、士業者は盲目的な受任を避けるべきで、犯罪を未然に防ぐ、助長を防ぐ、社会的役割があるように思います。

 昨年も、ある交通事故被害者さんが相談会にやってきました。相手保険会社の横暴な対応を切々と訴えています。実際、相手弁護士から債務不存在確認訴訟(「びた一文支払う言われはない!」と加害者側から逆訴訟されて・・)を打たれました。気の毒な被害者を救うべく、受任することになる寸前、「本当に助けるべき被害者なのだろうか?」私の頭を過ぎりました。・・・調べてみると、数度の保険金詐欺容疑で実刑判決を食った経歴がありました。本件事故の状況や経過も、過去の手口に類似しています。直ちに、弁護士に受任謝絶するよう伝え、事なきを得ました。

 依頼のお断りを伝えた際、その被害者さんは「今後、私は交通事故にあっても信じてもらえないのでしょうか?」と言いました。

 私はこう答えました。「そうですよ。イソップのオオカミ少年の童話を知っていますか? 人の信用を踏みにじった以上、仕方ありませんよ。 もっとも、まったく疑いのない事故状況で、それなりの大ケガをすれば別ですが。」

 実際にオオカミに食われるまで、信用の回復は難しいということです。

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 それほど、毎日チェックしている方は少ないと思いますが、土日祝日を除いた営業日に、欠かさず業務日誌を続けて丸9年になります(後からまとめてUPも度々ですが)。あまたの士業HPを観ても、これほど豆な事務所は稀有だと自負するところです。継続は力なり、何より筆まめになったと思います。

 先週までに昨年から堆積していた仕事、多くは案件の事後フォローですが、概ね終わりました。自賠責保険の手続きを済ませ、弁護士に引き継いだ後も、労災や障害年金、各種保険請求など、色々と相談事や事務が続きます。無料奉仕の仕事も含まれます。これら継続業務は、被害者救済業の完遂を目指すものです。経営効率を考えれば、それなりに区切りを付けるべきアフターフォローですが、有言実行、責任を全うさせて頂きました。

 一つ一つの案件に時間を割く事こそ、経営努力です。当然ですが、1人の力では限界があります。事務所の対応力が物を言います。今春も社員を増員予定、抜かりない対応を続けていきたいと思います。

 

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 縦に長い長野県、早朝、松本方面に向かう場合は長野まで新幹線で、篠ノ井線に乗り換えて南下するルートになります。本日は安曇野まで病院同行でした。

 その篠ノ井線は山裾を縫うように進みます。その眺望はすばらしいもので、日本3大車窓風景に数えられ、とくに姥捨駅付近の棚田は有名です。この景色を観るだけも心が晴れます。今回の写真は、山中に食い込むあえて雪を被った棚田です。

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