秋葉事務所の力量を示す、好取組と思います。脊髄損傷の完全麻痺は、難しい立証作業などなく、誰が介入しようと1級です。解決の肝は等級申請ではありません。本件では3つの重要ポイントでお役に立ったと思っています。   1、奇跡を信じて治療継続

 まず、治らない障害だから治療費は無駄と考える保険会社 vs 奇跡を信じて治療を続けたい本人・家族 の構図が生まれます。本件の場合、20代と若く、わずかでも回復の可能性を感じていましたので、弁護士との連携によって、地元のリハビリ病院に次いで専門性の高い国立病院に転院させ、1年間の治療期間・費用を確保しました。これが、好結果を生むことになりました。完全な四肢麻痺が、たとえ1cmでも動くようになることは、本人・家族にとって涙が出るほどうれしいことです。保険会社に交渉を重ね、渋面ながら1年間治療費を持たせました。

2、膨大な諸手続き

 公的・民間の保険手続き始め、膨大な事務が生じます。ほとんど家族はこれで疲弊してしまいます。仮に、受任した弁護士先生が担うにも、それは大変です。ここは手続きのプロに任せてもらいたいのです。現在も各種手続きが進行中です。   3、介護費用の完全獲得がクライマックス

 経験のない弁護士に依頼すると、後の介護費用の請求で泣くことになります。脊髄損傷1級の判例に目を通すと、画期的な判例は同じ弁護士が相次いで獲得してます。これは、日本でほんの数事務所・数人の弁護士だけが、十分な介護費用を獲得できる事実を示しています。秋葉事務所はそのような事務所から教えを頂き、実践しています。経験のない事務所には決して依頼しないことです。大げさではなく、数百~数千万円も取りそびれます。

1cmでも本人家族にとっては希望なのです

別表Ⅰ 1級1号:頚髄損傷(20代男性・静岡県)

【事案】

ワゴン車に搭乗中、高速道路で併走車の割り込みを受け、側壁に衝突した。首を車内に打ちつけて頚椎を骨折、頚髄を損傷したもの。首から下はまったく動かず、感覚も失われ、自力排泄も不能、絶望的な四肢麻痺となった。

【問題点】

後遺障害について、立証するほどの作業はない。しかし、諸保険の請求手続きや転院等リハビリ環境の調整に加え、社会福祉をフル活用する必要がある。身体障害者手帳やNASVA申請など、賠償交渉以前の作業が膨大となった。

リハビリの目標は、電動車イスの自力操作。わずか数cm動く右上肢に望みを託すことになった。しかし、不可逆的(治らない)障害である以上、相手保険会社は早期の治療費打切りを切望、その折衝が続くことになる。

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 私はかつて保険会社のSC(サービスセンター=保険金支払部門)に配属されたことがあります。対人・対物・傷害各門の担当者は超多忙の毎日で、それこそ常時100件もの案件を抱えています。とくに対人担当者は、打撲捻挫などの軽傷は3ケ月以内で治療費の打切りを意識し、「そろそろ(治療の終了は)いかがですか?」と、軽傷と思われる被害者さんに毎日電話をしているわけです。

 それでも人間のやること、たまに忘れたのか電話が遠ざかってしまい、放置状態となることがあります。すると、打ち切り攻勢なきまま、静かに通院実績を重ねることができます。経験では、14級9号の認定者の多くにみられる傾向は、症状の重篤度もさることながら、保険会社と軋轢なく6ヶ月通院した患者さんです。その点、本件は放置され治療実日数を稼げた結果、ギリ認定を得ることができました。治療費打切りを巡ってひどく争った被害者さんは、その悪印象から症状を疑われたのか、どうも認定結果が振るわないように思います。

担当者とケンカしても良い事はないです

14級9号:頚椎捻挫(50代男性・静岡県)

【事案】

オートバイ搭乗中、交差点で信号待ちしていたところ、自動車の追突を受ける。直後から頚部痛のみならず、手指のしびれ等が残存した。 続きを読む »

 何事も10年ぶれずに続けていくことは、周囲の信用・信頼につながるものです。それが、相手損保や自賠責調査事務所など、被害者側からしてみれば反対となる立場の方からも、時折好印象を頂いています。秋葉事務所の立場は被害者側の損害を調査・立証するものですから、相手保険会社にとって保険金支払いの増大を図る憎い存在?にもなろうものです。しかし、現場はそれ程単純ではありません。理由は以下の通りです。    損保担当者は、常時100件の案件をどんどん消化していく必要があります。解決が遅れるとファイルが山積み、えらい事になります。したがって、早期解決の第一歩として治療費の打切りを急ぐのです。それに対し被害者側は、「保険金を払い渋っている!」と考えがちですが、担当者にとって、”早く処理する”ことがまず大目標なのです。むち打ち患者の一定数は症状が長引き、治療の長期化となれば、担当者は早期の治療費打ち切りが命題となります。秋葉事務所は被害者側ですから、一定の治療期間の要求はします。それでもきちんと6ヶ月で症状固定させるものですから、うっとおしい打切り打診をせずに済んだ担当者から、(連携弁護士を介してですが)「助かります」と言われることになります。

 単純に払い渋っているのかな?

 損保の対人担当者にとって、早期処理が成績評価になります。その後、後遺障害等級が認められ、損害額が増大したとしても、それは自賠責のジャッジであって、担当者に責任はありません。次いで、被害者に弁護士がついて、さらに支払額がUPしたとしても、それは”弁護士が介入した”からであって、担当者の責任ではありません。

 ここまで言えばおわかりと思います。彼ら担当者はサラリーマンですから、自分に責任のない事に躍起になりません。上司に怒られさえしなければ良いのです。仮に、打撲捻挫で1年も打切りが出来ないケース、被害者との直接交渉で折れて保険金を多く支払った解決・・これこそ、上司の激怒と勤務査定の低下となるのです。    被害者さんはもちろん、交通事故に関わるすべての業者さんは、このような保険会社の側面を知るべきです。    これ以外にも、自賠責保険の調査事務所からも、感謝の意が届きます。等級審査で自賠責が毎度難儀していることは、病院への追加的な書類、不足画像の請求、その他診断書の修正などです。病院は大抵迅速に回答してくれません。これらが審査の遅れる主原因となります。それを被害者に代わって速やかに進める私達の存在は、第一に被害者の利益を求めながらも、自賠責の審査業務を助け、早期解決を求める相手側の利益につながります。

 確かに、被害者側の損害を明らかにする医証(診断書や検査結果など医学的な証拠)は、相手損保の支払いを増大させることになるかもしれません。しかし、自賠責保険の審査を助け、後の交渉・斡旋・裁判に進展した際にも、紛争の決着に決め手となる書類の完備と早期収集は、大局的には関係各者にとって歓迎すべきことです。もちろん、決定的な書類を突きつけられた上での(保険会社が困る)結果についても、保険会社担当者へはなんら責任は問われません。裁判での決着など、保険会社にとって「仕方ない」ことですから。

 秋葉事務所の活動は、被害者さんの利益の為の業務でありますが、保険会社にすんなり支払いを促す効果を併せ持つ業務になります。被害者さんの損害を明らかにする=事実証明を明瞭・迅速に進め、紛争の防止と拡大を防ぐ、まさに社会貢献につながるものと自負しています。  

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 自賠責保険の後遺障害審査では、全画像の提出が必須です。

 とくに骨折案件では、レントゲンは当然として、CTやMRIなども加わります。事前認定の場合は、相手保険会社が取り寄せてくれますが、往々に時間がかかります。それは病院側が遅いことが理由ですが、超多忙な保険会社・担当者の催促に任せることになりますので、心もとないものです。被害者請求の場合では、被害者自身、あるいは手続きを任せた業社の取り寄せになります。秋葉事務所でも、矢のような催促に駆られることが少なくありません。病院側も多忙なのはわかりますが、今やパソコンに空ディスクを入れて15分も待てばできるものです。怠慢を感じることが多々あります。  かつて、自賠責保険・調査事務所の職員がブログで嘆いていました。「いくつかの事務所からの被害者請求で、毎度まったく画像を添付していないケースがあります。これは、自賠責側に収集させようと意図しているのか、あるいは、費用負担を自賠責に課す目的か・・非常に困っています(略)」。被害者請求のルールはあくまで、書類収集は被害者(側の代理人)が行い、自らの責任で提出することです。明らかなルール違反ですから厳重注意です。確信犯的な事務所は懲戒ものとまで思います。

 私がより問題視していることは、画像を全く観ないで提出している仕事内容です。宣伝では「後遺障害申請は任せて!後遺障害に強い!」と言っても、事前認定に同じく、右から左へ書類を転送するだけの事務所が多いことを物語っています。弊所では、決して全件すべての画像を観ているわけではありませんが、等級認定のポイントとなる画像は必見としており、提出の際にはその画像をピックアップして打出しを添えている程です。後遺障害申請はクジではありません。申請前に障害の全体像を把握、認定等級を見極めておくべきなのです。その点、素人と言えど、軽易であっても、画像の読影力が求められます。医師面談の場でも、医師と画像を観ながら、打合せをすることが普通です。このような医療調査を経ず、書類を取りまとめて転送するだけの事務所なら、お金をかけて依頼する必要はないと言えます。    最近、画像CDの一部焼き漏らしから、自賠責から追加提出の要請を受けました。病院のミスではありますが、提出前に画像を総覧して気付くべきでした。(念のためですが)決して確信犯ではありません。2ヶ月も待たせた病院のおかげで、どうしても提出を急ぐ事情があったとはいえ、反省しています。今度はわずか1週間で追加提出を果たしました。

 ポーズだけのヘタな被害者請求はやめて、事前認定にすべき業者が少なからず存在するものと思います。審査する側の負担はもちろん、(被害者請求を選択した)依頼者への背信行為でもあると思います。  

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 本日の長野出張は、長野でも東京からもっとも遠い飯田市です。新幹線、名古屋経由で乗り継いでも4時間ですから、飛行機で北海道や九州出張と時間的に変わりません。高速バスでは4時間半なので、運賃の安い新宿発のバスにしました。定刻の移動に不安がありましたが、幸い行き帰り共に遅れませんでした。

 初の飯田市は、緩やかな山裾に広がる扇状地に広がった坂道の街です。日帰り突貫ツアーも覚悟しましたが、街の繁華街に宿を取り、翌朝戻りとしました。そのホテル周りは市内一番の飲み屋街なのですが、捨て置けない店が多く、なんとも風情がありました。

 ホテル前に千劇?・・見ての通り昭和っぽい映画館です。時間があったら入ってみたかったです。   続きを読む »

 患者ではなく、病院が症状固定を嫌がるケースもあります。

 もちろん、骨折の癒合が不完全の場合や予後の感染症など、医学的に治療の続行が判断されれば、症状固定の判断は延びますし、当然に患者は従います。保険会社も渋々ですが従います。打撲捻挫での神経症状でも、治療の継続が有効であれば、そうすべきところです。しかし、画像や検査で明確な所見が得られず、患者の訴えだけの打撲捻挫となれば、保険会社は治療費を支払い続けるわけがありません。そもそも、打撲捻挫での長期療養など医学的に非常識なのです。ですから、症状固定をして、賠償関係を整理・解決させ、健保などで治療継続すればよいと思うのです。

 本件はその流れに医師が難色を示しました。私達は何も治療を止めろとは言っていません。対保険会社との関係を、症状固定で断ち切りたいだけです。以後は、患者の自己負担で治療費を払えばよいだけの事です。確かに自由診療から健保診療に変われば、医療費(病院の利益)はがた落ちします。このような事情から、症状固定を巡って保険会社vs病院との構図が生じ、患者を取り巻く3角関係に発展することもあります。    このような場合、病院側にも理解を促す必要があるのです。症状固定に対する医師の理解にも、諸々違いがあるものなのです。

 病院側との調整の為にも、山梨までも病院同行しているのです  

併合14級:頚椎・腰椎捻挫(50代女性・山梨県)

【事案】

交差点で信号待ち停車中、後続車の追突を受けた。直後から頚腰部痛、上肢下肢のしびれに加え、飛蚊症(小さい虫が飛んでいるように見える)の症状も表れた。

【問題点】

眼科でヘスコルジメーター等、各種検査を重ねるも、明確な所見は得られなかった。頚部神経症状から目耳鼻口に異常が生じることを多数経験しているが、明確な検査結果を得る件は非常に少ない。訴える症状が軽微であることから、追っても14級相当である以上、神経症状の14級9号の確保を第一優先とした。

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 「治っていないのだから、まだ治療費を出して下さい!」

 痛みや痺れの症状が残っているのに、相手保険会社から治療費の打切りを切り出されれば、被害者さんはこのように言うはずです。これは当然の被害者感情です。しかし、賠償金で考えると、受傷から半年関治療を続けても症状が残っているのなら、後遺障害14級9号「局部に神経症状を残すもの」の認定を得て、高額となる賠償金を得て解決させるべきです。仮に保険会社が治療費を打ち切っても、その後は健康保険を使って治療を続ければ、自己負担する3割の治療費など高が知れており、後遺障害のお金の方がずっと高額なのです。

 神経症状というものは、通常、受傷からどんどん軽減していくものです。さらに、極端に治療を延ばせば、心因性(心の病で痛いと感じる)、あるいは詐欺(休業損害や慰謝料など賠償金・保険金目当て)に思われるかも知れません。このような被害者さんはおよそ非該当になります。原則、症状がはっきりしている時期までに、後遺障害審査に付すべきなのです。

 つまり、交通事故被害者さんは、解決に向けての損得勘定をする必要があるのです。本件は相手保険会社の打切り後、さらに労災で治療を継続しました。症状は軽減傾向となりましたが、なんとか後遺障害14級9号を得ることができました。結果的に1年以上も治療費を確保した上の認定ですから、結果オーライです。それでも、私達はこのような危ない橋を渡らせることに眉を潜めてしまいます。

巻きの作業でした

併合14級:頚椎・腰椎捻挫(40代女性・静岡県)

【事案】

自動車搭乗中、直進道路で後続車の追突を受ける。直後から頚部痛、腰部痛等の神経症状に悩まされる。

【問題点】

受傷後半年まで保険会社から治療費を出して頂けたが、症状が続いていた。治療費打切り後、本件は労災事故だったらしく、遅れて労災申請、適用し、さらに治療を継続した。その後、労災からも治療費が打ち切られ、この段階で相談の連絡があった。事故から1年以上経過していた。

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 相変わらず、既に弁護士事務所に相談、あるいは契約しながらの相談者様が多く、その訳は以下に集約されます。   1、契約が済むと、あとは放置。電話で問い合わせるも、担当弁護士は捉まらず、事務員の対応。折り返し電話も「ない」か「遅い」   2、後遺障害に強いと触れ込みで契約したものの、具体的な作業はなく、「後遺障害診断書を待っています」の対応   3、解決までの見通しなどの説明なく、質問しても、ただ「任せなさい」との回答    残念ながら、商売先行で経験薄い弁護士先生を選んでしまったようです。弁護士とて万能ではありません。すべての先生が交通事故に長けているわけではないのです。この当たり前の事実を、ネット広告などの過剰宣伝が覆い隠してしまうのです。弁護士が100人もいる事務所とて、すべての先生が交通事故業務を多く経験しているわけでなく、交通事故裁判を一度も経験していない先生が普通なのです。まして、後遺障害に連なる医療と保険の知識など専門外ですから、特別に経験を積んだ先生以外は素人同然なのです。しかし、ホームページでは、専門業者から買ったコンテンツで埋め尽くし、後遺障害の専門家に化けます。おそらく生まれて初めての交通事故に遭った被害者さんは、見抜くことなど無理でしょう。弁護士事務所側もそれを承知の戦略です。ネット広告費に、年間数千~億単位の経費を投入します。資本主義は玉(金)を持っている者が勝つのです。

 それでも、一定数の被害者さんは、「この事務所ではヤバい」と気付き、セカンドオピニオン=別事務所のドアを叩くことになります。今度は実力のある事務所をシビアに探します。秋葉事務所もご他聞に漏れず、そのドアになっています。

 表題の主張は被害者さんに向けたものではなく、交通事故にまだ知見の浅い弁護士事務所宛です。もしくは、賠償交渉に集中するため、事故直後から症状固定までの諸事務をアウトソーシング(外注)したい事務所向けです。紹介筋かネットから交通事故案件を受任したはいいが、未経験の重傷案件を手探りで進めるのであれば、秋葉が力を貸したいのです。できれば、前半の事務を任せてもらいたい。10年に及ぶ、この連携した被害者救済業務に絶対の自信を持っているからです。

 今まで20近い弁護士事務所に秋葉事務所の有用性を評価いただき、適時、連携業務を行ってきました。それでも、まだまだ少ないものです。窮している被害者さんはたくさん存在します。後は、弁護士先生の理解だけだと思います。しかし、多くの行政書士が弁護士法で禁じられた「賠償交渉」に介入した結果、行政書士は弁護士からの信用を失ったままなのです。本来、行政書士のすべてが適正な業務、具体的には医療調査、保険手続き、法律事務を除いた諸実務に絞って仕事をすべきだったのです。この失った信用を回復することは、並大抵の努力では叶いません。もはや時すでに遅し、行政書士はほぼ交通事故から撤退の憂き目のようです。秋葉事務所としては、実績ページをコツコツ積み上げて、仕事の有用性と実力を示していくしかありません。

 多くの被害者さんの相談が集まることも、その証明になり得ると考えています。ネット集客はもちろん、被害者さまへの声がけ・宣伝もより力を入れる必要があります。

 でなければ、「ぼーっと仕事してんじゃねぇーよ!」とチコちゃんに叱られます。  

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 月末から私事が重なって、非常に厳しいスケジュールの中、ヘトヘトになっております。

 新しい企画も着手できない状態ですが、なんとか連休までに手を打ちたいところです。

 仕事だけに集中できることは、周辺の協力があってこそです。事を成すには、自身の実力・努力だけではなく、家族の内助や人の縁、最後にはささやかな運に委ねられるものです。その当たり前の事に気付かされています。

   

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 事務所開設以来、圧迫骨折の様々なケースを積み重ねてきました。昨年は5件を数えます。

 圧迫骨折は、ズバり画像勝負です。高齢者の場合、陳旧性(事故前から骨が潰れている)と新鮮骨折(事故受傷で骨が潰れた)との区別に注意が必要です。したがって、受傷直後からのMRI検査が必要です。軽度の圧迫骨折の場合、レントゲンしか残っていないケースがありますが、これは大ピンチです。だからこそ、私達はいつでも早期の相談を呼びかけているのです。

立証作業は画像を的確に残すことです

11級7号:胸椎圧迫骨折(50代女性・千葉県)

【事案】

自動車にて高速道路のトンネルを走行していたところ、対向車に正面衝突される。直後から全身の痛みに悩まされる。

【問題点】

当日撮影されたMRIにて外形の圧壊についても所見が取れており、11級認定は堅かった。

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 つまり、後から症状を訴えても信じてもらえません。受傷初期から専門科を受診し、検査結果を残す必要があります。また、事故受傷のダメージから初期に神経症状の一環として症状が発露し、後に軽減するパターンも多いものです。その場合は、症状固定時期に再度の検査を重ねる必要があります。

 周到な計画なくして、交通事故被害の立証は果たせません。本件も微妙な症状はすべて蹴られました。もっとも、症状の軽減は良いことで、諸症状を一くくりに、14級9号に収めた結果を残せたと言えます。

感覚器の立証には毎回、苦戦します

14級9号:前頭骨骨折(30代男性・山梨県)

【事案】

自動車同乗中、運転手が信号柱に衝突した為、受傷した。直後から顔面部痛のみならず、しびれや目眩、複視等多岐にわたり強烈な神経症状に悩まされる。

【問題点】

事故から1年経過してからの相談だったため、すぐに医師面談して、今後の方針について打合せをした。また、目眩については耳鼻科を受診していなかった為、諦めとなった。

【立証ポイント】

骨折部と痺れの領域が一致していた為、形成外科の医師に働きかけたところ、専門外ながら後遺障害診断書に神経症状の残存を記載いただけた。提出時には受傷初期に撮影された3DCTを添付して12級13号認定を試みたが、骨癒合良好の為、神経症状の14級9号認定止まりとなった。

複視については、受傷直後から定期的にヘススクリーンテストを実施していたが、全ての結果で5度以上離れていなかった為、非該当となった。このように重篤な怪我で後遺症に苦しんでいるにも関わらず、14級9号認定に留まってしまうという認定基準の負の面を見た案件となった。 続きを読む »

 こんにちは、金澤です。

 本日は、朝から嬉しい出来事がありました。3月から入社し、土や葉の具合を見て水をあげ、語りかけていたハイビスカス。時に労い、時に褒め、時に厳しい言葉を投げかけ、まるで夫婦のような存在になっていたハイビスカスが、ついに花を咲かせたのです!!

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 今更のことですが、自賠責保険の後遺障害は、原則、診断書に書かれたことしか審査しません。医師がおざなりに書いて、うっかり記載漏れ、的外れの内容・・このような診断書で被害者の運命は左右されてしまいます。誰かが気付かなければ、等級は薄められてしまうのです。

 とくに、事前認定の場合、相手損保の担当者は診断書の内容など責任も興味もなく、忙しい中、渋々右から左へ、審査書類を転送するだけです。その点、被害者請求者は書類の収集・精査を、被害者自身、あるいは依頼した業者が担うので、慎重度が高まります。なにより、責任を持った審査に望むことができ、審査の透明性が確保できるはずです。

 本例では、診断書の記載がまずかったこともありますが、自賠責も非常に冷たい審査をしたと思います。稀に、親切な担当者なら、医療照会で医師に症状を正してくれたかも・・いや、重傷案件ならまだしも、等級が上がるようなこと(=余計なこと)は基本しません。連携弁護士による被害者請求で、ようやくしっかり見てくれた結果です。

だからこそ、私達の仕事があると言えますが・・

非該当⇒14級9号:上腕骨顆上骨折 異議申立(40代男性・山梨県)

【事案】

原動機付自転車にて走行中、交差点にて右折してきた車に衝突され受傷。事前認定で後遺障害申請をするも、結果は非該当であった。

【問題点】

上腕骨の癒合を待っていたが、不全癒合が続き、偽関節化してしまった。腸骨移植手術を受け、事故から4年後に症状固定となったが、自覚症状には骨採取した腸骨についての記載のみであった。診断書のお粗末さも原因の一つだか、自賠責は簡単に判断してしまったよう。 続きを読む »

 一般に歳をとれば諸々の能力低下は当然で、とくに物忘れが頻発すると、認知症へまっしぐらです。私の家にはおばあちゃんがいましたので、その経過を経験することができました。現在、両親もその経過の途上、だんだん物忘れの間隔が狭まり、記憶する力の低下を実感しています。昔のことは割りと記憶しておりますが、3日前、前日、ついさっきのことを記憶に留めておくことが難しくなってきました。これは、記憶する能力の低下で、正確には記銘力の低下となります。    記憶障害については、かつてこのように整理しました。⇒ 前向性健忘とど忘れ      かく言う私も、若いころに比べて記憶力の低下を感じます。

 例えば、芸能人の顔と名前を覚えることが難しくなりました。只今、人気No.1の乃木坂46の皆さんは全員同じ顔に見えます。名前もセンターの白石さんしか知りません。グループのコンセプトで、似たような髪型・メイクにしているのでしょうか?欅坂46に至ってはすべて諦めています。その点、AKB48の皆さんは何人か名前と顔が一致しますので、個性が強かったように思います。 記銘力低下は、アイドルが同じ顔に見え出したところからスタートするのかも知れません。

 また、認知症状の一つとして、親しい人、家族の顔すらわからなくなることがあります。これも、単なる視覚性の記憶力の低下であれば、年相応の能力低下で済むでしょう。一方、外傷性の脳損傷による相貌失認(そうぼうしつにん)と呼ばれる症状を、数例、経験しています。程度が酷いと、表情から怒りや笑いなど、人の感情すら読み取ることができないようになります。また、相貌失認は先天性の疾患のケースもあるようです。    ブラッド・ピットさんの例 ⇒ 1冊のメモ帳と相貌失認    障害レベルとは程遠いですが、私は子供の頃から人の顔・名前を覚えることが苦手でした。失礼のないよう、意識的に覚えるようにしてきたものです。これも最近、芸能人の識別から低下の兆候が伺えます。

 例えば、最近テレビでユースケサンタマリアさんが歌っていましたが、「すげぇ!こんなに歌上手かったっけ?」とびっくりしました。しかし、後になってわかったのですが、それはユースケさんではなく米津 玄師さんでした。最近、顔が似ているというより、髪型・メイク・服装から寄せてきている芸能人が多くなったと感じています。ガリットチュウ福島さんの悪影響もあるかと思います。  

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 医師の治療努力には常に敬意を払っています。医師には”後遺症を残さず治す”プライドがあります。しかし、後遺症が残存しながら見逃すことは、私達のプライドが許しません。時には、医師の不興を買ってでも食い下がります。本件の主治医にも、大変ご迷惑をおかけしたと思います。それでも、協力してくださった先生に感謝申し上げたいと思います。

ありがとう、先生

12級7号:脛腓骨骨幹部粉砕骨折(30代女性・長野県)

【事案】

歩行中、後方より走行してきた乗用車に衝突される。救急搬送され即入院、3日後に手術が施行され、約1ヶ月の入院を余儀なくされた。

【問題点】

主治医が障害について関心がなく、後遺症残存と潔しとせず、「よくここまで治した」ことを誇るタイプであった為、立証作業が困難となった。

主治医は抜釘後の診察にて、「これで完治。」と断言した。

【立証ポイント】

本件は腓骨が変形癒合しており、レントゲンではっきりと認識できるが、変形障害の「著しい変形」とまでは基準上難しい。それでも、足関節の不具合を事前に確認していた。  続きを読む »

③ 被害者請求拒絶型

 病院は治療費の清算のために、保険会社に診断書やレセプトを送ります。他方で、後遺障害診断書の場合は、多くの医師・病院は、後遺障害診断書は患者から依頼されるため、文書代は患者が支払い、出来上がった後遺障害診断書や画像は患者に渡されます。

 この点、後遺障害診断書を保険会社に送って後遺障害手続きを進めていく事前認定の方式をとるか、あるいは、被害者ご自身(代理人)で自賠責調査事務所に直接、必要な資料をすべて送って後遺障害続きを進めていく被害者請求(自賠責法16条)の方式をとるか、の選択ができるようになります。他のブログでも記載があるように、保険会社が一括意見書(依頼者がどんな人か等を担当者視点でまとめたもの)を提出することのリスクや、多忙な保険会社の担当者が資料不足のまま申請されてしまうリスクを回避するため、資料をすべて確認した上で安心して手続きを進めていけます。つまり、手続きの透明性から被害者請求を弊所としてはお勧めしております。このような事情を知った被害者さんの多くは、当然に被害者請求を希望します。

 しかし、医師の中には稀にですが、後遺障害診断書を患者(依頼者)に渡さず、保険会社に直送することがあります。被害者請求を知らずに悪気無くやっていた医師もおりましたが、他方で、被害者請求の存在を知った上で、あえて無視して保険会社に直送する医師もおりました。(患者が診断書を改ざんするとでも思うのでしょうか? 過去のケースでは、保険会社の担当者は、病院から後遺障害診断書が届いたのと同時に事前認定されてしまい、等級認定された場合もありましたが、資料の提出不足で非該当になり、異議申立てで等級が認定された場合もありました。診断書の内容を精査せず、提出書類も吟味せず、審査に回されてしまうことになるので、患者も私達も冷や冷やなのです。    被害者請求は、国が法律で定めた、交通事故の被害者に認めた、交通事故被害者の為の、大切な権利です。    しかし、医師・病院の方針で保険会社に後遺障害診断書を送られてしまい、被害者の知らない間に結果が出されることもあるという現実があります。弊所ではそのリスクをなるべく回避するために、症状固定後、後遺障害診断書を医師に依頼した日または近日中に、連携弁護士あるいは被害者さんから、保険会社の担当者に被害者請求する旨、宣言しています。これは、一括払いを続けてきた保険担当者への礼儀でもあります。   ④ 交通事故の診察拒否型

 医師も様々で、中には交通事故の被害者を診ない方針の医師・病院もあります。この場合は、やむを得ないので違う病院を探すことになります。はじめから診れない方針であることを教えて頂ける分、以前のケース(特に①~②)と比較すればとても紳士的といえます。    

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 弊所では後遺障害の申請やその他保険手続きの為に医師と会うことがあります。関東圏だけではなく、弊所は北海道から沖縄まで幅広く対応しておりますので、様々な病院や医師に接触する機会がありました。

 過去には保険手続きに対して理解を示して頂ける医師もいれば、特に何も言わず淡々と仕事をして頂ける医師、患者とも必要最低限のことしか対応しない医師等、様々な医師に会うことができました。他方で、保険手続きに理解を示して頂けない医師もおりました。共通しているのは、医師の皆様はご自身の仕事に誇りを持ち、責任感のある方が多いことです。しかし、残念ながら、保険手続きに理解を示して頂けないだけではなく、極端な対応をすることで私たちのような業者や保険会社だけではなく、患者まで困らせる医師も極稀におりました。

 依頼者(患者)の住む場所や受傷箇所によっては一部の病院でしか通院できないこともあり、飲食店のようにまずければ二度と行かないという方法も取れず、医師に不安を覚えて相談会に参加される方も過去に多くおりました。弊所の目的はあくまで保険手続きを無事に完了することにあります。弊所ではこれらのような医師であった場合でも保険手続きを進めていくことができるように、いくつかの対応策をもって臨んでおります。

 これまでの実績(後遺障害等級が認定された場合もあります)の中から、保険手続きに拒絶的な医師(病院)として、典型例と対策を挙げます。

① 面会(病院同行)拒絶型

 通常、依頼者の診察時についでに実施することが多く、診察の邪魔になるようなことはできませんので、事前に受付や診察日前に病院に連絡をして頂き、可能かどうかを確認します。その結果、医師が同室拒否することもありますが、その場合は無理に同室しません。事前に保険手続きでポイントとなる質問のやり方等を診察前にアドバイスする等して対応しています。

 実際、多くの医師は問題なく同室許可です。稀な同室拒否くらいではまだ問題はありませんが、一番問題なのは、依頼者である患者に強く当たることで、患者を不安にさせる医師です。過去に同行した事ある病院や医師であれば、おおよその見当はつきますが、行ったことがない病院やあったことがない医師であることが多くあるため、依頼者からどのような医師であるかを確認してから病院同行をするかどうかを慎重に検討します。

 突然、医師の方針や考え方に変化があったために、過去の情報が当てにならないこともあります。このことから、以前に会うことができて、その時は全く問題がなかった医師だからと言っても、事前に確認することや窓口での確認は必須といえます。とくに後遺障害診断書を依頼するという大切な手続きの当日にそのことが発覚した場合、トラブルを回避するためにも事前連絡を大切にしております。   ② 侮辱型

 面会拒絶型に近いですが、同室拒否するだけでなく、業者やその業者に依頼した患者に対して侮辱的な対応をする医師や怒鳴りつける医師もおりました。恐らく、過去に保険会社や関係業者とトラブルがあったのかもしれません。対応としては①とほぼ同じですが、症状固定時期はまだ先で、受傷からまだ間もない時期であれば早目の転院を希望した患者(依頼者)もおりました。

 よく診て頂いた医師の下で継続的に一貫した治療をした方が、治療効果が上がり、回復がスムーズになることもあります。他方で、保険手続きもスムーズに進められることから、なるべく同じ医師で診てもらうようアドバイスをすることもありますが、依頼者が完全に弱ってしまい、やむを得ない場合もありました。    つづく  

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 毎度、新幹線の利用が普通ですが、天気もよいし富士山観れるし、たまには高速バスでと出かけました。最近はたまたまバス移動が続いていたことも理由です。

 しかし、東京駅で定刻遅れのバスを待つこと40分、さらに富士宮・到着時間も30分送れて、合計1時間10分の遅れです。幸い、アポ時間に余裕を持っていたのでセーフでした。帰りも東京駅着が17:45なので、嫌な予感がしました。案の定、渋滞で到着が19:40! 約二時間の遅延です。いくら運賃が新幹線の半額以下とはいえ、時間が読めないバスの移動は、夜行バスならまだしもビジネスには使えません。「だめだ、こりゃ」です。

足柄パーキングエリアの富士山はご覧の通り裏切りませんでした。

 

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 こんにちは、金澤です。  先日、近所の居酒屋で事務所のみんなで食事をした時のお話をしたいと思います。

 事務所の皆さん最近は八丁堀の未開拓のお店に行っているみたいで、 新人の私もその「開拓の冒険」に連れて行ってもらえるので、毎回とても楽しませて頂いております。秋葉先生の、「今日は肉と魚、どっちがいい?」 がスタートの合図です。一気に何を食べようかと元気がみなぎってきます(笑)

 ちなみに今回お食事したのは、事務所から徒歩一分のお店です。 地酒がたくさん置いてあり、お刺身、お鍋と色々な種類のおいしい料理があったのですが、ここでとても珍しい鍋!?を発見。 すみません、写真をもう少し分かりやすく撮るのを忘れてしまいましたが、 ろくろのような土器の中で野菜やお肉が蒸し焼きにされている鍋でして…

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