むち打ち14級9号の認定例から毎度痛感すること、それは、「症状の一貫性」です。

 審査側が注目する認定要素として、他に「受傷機転」や「通院回数」、「神経学的所見の有無」など、多角的に検討しているようです。それらを不自然なく整える必要があります。急に症状が変化する、受傷部位が増える、不自然な経過を辿る・・・これらは被害者さんの訴える症状の信憑性を下げることになります。だからこそ、早期の相談をお願いしているのです。以下の2例も実に危なかったのです。   症状の一貫性・信憑性を整える作業です   

併合14級:頚椎捻挫、腰背部・上肢・下肢痛(50代女性・埼玉県)

 

14級9号:頚椎捻挫(70代女性・埼玉県)

 

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 骨折の後遺障害認定において、癒合後、元通りの形に戻らなかった「変形癒合」とするか、骨の位置がズレた「転位」と見るか、完全にくっつかなかった「癒合不良」か、まったくくっつかない=1本の骨として連続性が失われた「仮関節(偽関節)」とするか・・・    これらの判定は当然、医師が主にレントゲンやCT画像を観て判断するものです。治療を行った医師が臨床上の判断を下す場合、医師によって癒合状態の判断が分かれることがあります。例えば膝関節の「変形癒合」を判断する場合、関節機能としても通常の可動域に回復し、何より生活上問題ない場合、多少の変形があっても、直ちに「変形癒合」と断じないものです。それが微妙な変形であれば、医師の判断に違いがあって当然です。

 一方で、自賠責保険や労災の認定基準は細かく設定されています。長官骨は屈曲変形・回旋変形○度など、数値が設定されています。また、鎖骨や肋骨の場合、「裸体で目立つか?」で評価されます。この場合、人体がおよそ左右対称であることから、左右差なども重要な判定材料です。やはり、臨床上の判断とは同一視できないものです。ここでも、審査側医師の主観による判定が懸念されます。

 このような危惧、医師の主観も含め、臨床上の判断と保険上の基準の隔たりを埋めるべく、私たちは工夫をする毎日です。医師が「秋葉さん、この程度は変形じゃないよ」と言っても、丁寧に保険上の基準を説明して理解を得ます。例えば骨盤骨折の変形癒合の立証に際し、問題なく癒合を果たしたとして・・

1、骨折の癒合部、特に股関節部に骨棘形成(骨が尖ってしまう)はないか

2、骨盤の腸骨に左右のゆがみがないか

3、遊離骨片(骨のかけらが残ったもの)はないか

4、異所性骨化(骨癒合の際に、関係ない部分(筋肉等)に骨が生じる)はないか    ざっと、これらを確認して医師面談に臨み、診断書に癒合状態の記載を促します。加えて申請に際しても、自賠責の顧問医に対して該当画像に注目して頂くべく、変形等が顕著にわかる画像をピックアップして、その画像打出しを添付することがあります。

 申請後、自賠責保険の顧問医はそれらデータを参考にしつつ、提出画像から読影判断します。これはあたかも申請側と審査側の答え合わせの作業に思えます。  

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 「膝の曲がりが悪いのに、14級になってしまった。」    「事故以来、膝の痛みが酷いのに、画像上問題ないとされて非該当にされた」    相談会でよく聞く声です。これらの声は立証不足のまま、申請・審査してしまった結果です。これらを再請求(異議申立)で覆すには、相当の時間と苦労を強いられます。また、判定した側もそうやすやすと等級変更はしません。異議申立ての認定率はここ数年5%前後です。100人中95人は最初の申請・認定で勝負が決まっているのです。

 先日、依頼者さまから聞きましたが、知人の損保勤務の方が「後遺障害の申請は何度でもできるよ(だから弁護士等に治療中から契約する必要ないよとの意味)」と言ったそうです。確かに申請の回数制限はなく、全くその通りで悪意ないことはわかっています。しかし、1回目の申請でしくじったら、2度目は勝率5%の勝負と承知した上でしょうか。無責任なアドバイスと言わざるを得ません。

 神経症状の14級を確保するにも、受傷初期からしっかりと計画を立てて臨む必要があります。本件も、「画像上問題ないから非該当」の危険をはらんでいました。石橋を叩くような作業となりました。

12級も14級も立証計画が必要です。  

14級9号:半月板損傷(50代男性・山梨県)

事案】

大型バイクにて直進中、脇道から右折してきた車と衝突し受傷した。主に膝を痛めた。

【問題点】

症状について詳細に聴取すると、軽度の半月板損傷が予想された。画像で明瞭に損傷が確認できなくても、症状の一貫性と通院回数が14級認定の鍵である。半年での症状固定を提案するが、ご本人は治療継続を希望しており、どこで症状固定とするかが焦点となった。 続きを読む »

 膝の後遺障害では、主にひざ下の脛骨の骨折(高原骨折、プラトー骨折と呼ばれる)、ひざ上の大腿骨骨折(大腿骨遠位端骨折、大腿骨顆上骨折など)が多くを占めます。それらは半月板や膝の靱帯の損傷を併発することが多く、膝関節の可動域制限や動揺性といった機能障害を残します。予後の経過よく、リハビリ努力から機能障害を克服したとしても、やはり人体の関節部は精密な構造ですから、何かと不具合が残るものです。

 自賠責や労災では、関節に痛みや不具合が残った場合、神経症状で評価することになります。膝の神経症状を追う場合、まず、画像上明らかであれば12級13号、画像上不明瞭であっても受傷様態や治療過程から、症状の連続性や信憑性が認められれば14級9号となります。この考え方は頚椎捻挫(むち打ち等)と同じです。

 それらの後遺障害の立証計画は画像を観ることからスタートします。そして、審査側が迷うことなく確実に等級認定する為に、周到な準備が望まれます。経験上、膝の後遺障害は立証不足から等級を逃すか薄められる印象です。今日明日、それぞれ、12級と14級を抑えた典型例を紹介します。

膝の後遺障害立証こそ、その事務所の力量を示すと言っても過言ではないと思います  

11級相当:股関節脱臼骨折、脛骨高原骨折(40代男性・埼玉県)

【事案】

通勤でバイク運転中、交差点で左方からの一時停止無視の自動車と衝突したもの。両手首は粉砕骨折し、左股関節の後方脱臼を伴う骨折、さらに左高原骨折・内側側副靱帯損傷も重なり、まともな四肢は右脚のみとなった。長期のリハビリを余儀なくされた。 続きを読む »

 本日は埼玉県で研修でした。2~3年前の研修に参加された懐かしい顔もみられ、終始、質疑応答が活発なセミナーとなりました。

 研修の講師を年間10回ほど続けていますが、実は、講師側も大変に勉強になっています。とくに保険約款をテーマにする場合、およそ23社の約款の該当部分をそれこそ10時間もかけて確認する作業です。万全を期したつもりが、研修会では現場の最新情報が飛び交います。保険の新しい特約など、逆に教えて頂くことも多いのです。

 また、レジュメの作成段階で、約款の微妙な変更を知る事もしばしばです。いつの間にか廃止した特約や変更・新設した特約に遅ればせながら気付きます。定期的な約款チェックが必要と、毎度痛感しています。そもそも、無くなってしまった保険会社などは静かな発表のせいか遅れて気付きます。通販自動車保険の草分け、アメリカンホームさんの撤退もそうでした。

 今回のレジュメ作成で、もっとも「へぇ~」となった最新情報は、そんぽ24がセゾン自動車(おとなの自動車保険)に吸収されたことです。通販自動車保険である両社、それぞれ、セゾンは損保ジャパンのグループ会社で、そんぽ24は日本興亜さんの傘下です。両親会社はご存知の通り合併、損保ジャパン日本興亜となっています。グループに二つも通販損保はいらないことは察しがつきます。それが、今年の7月1日から合併、外形上はそんぽ24がセゾンに吸収された形です。まさに、「おとなの事情」からでしょう。

 ちなみに、そんぽ24の契約者は満期更改から「こどもの自動車保険」(18~19歳限定? できるはずないか・・)ではなく、「おとなの自動車保険」で更新するか他社に切替えるか選択となるようです。

そう言えば、「見、直そう~、見直そう ♪ 」のコアラを観なくなりましたよね

 

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 おかげさまで、八丁堀に事務所を移転して早くも15ヶ月が経ちました。江戸時代のお堀の残った街であり、隅田川河口の干潟が島となった新川地区から眺めると、豊洲方面の高層マンションの夜景は幻想的です。ご存知の通り、歴史的には江戸時代の警察署のあった街で、必殺仕事人の中村 主水は通称「八丁堀の旦那」でしたね。江戸時代の与力・同心・徒士の居住地は、現在、地区の公民館「京華スクエア」となっています。先月の盆踊りは毎年ここで開催しています。

 さて、八丁堀のもう一つの顔、それは東京駅まで徒歩圏内であることから、ホテル建築のラッシュです。事務所周辺には既に10軒ほどホテルがあり、東京オリンピックを目指して20軒になる勢いです。実は、ホテル需要が多いもう一つの理由があります。それは、下の地図をご覧ください。

 多くの外国人観光客は成田空港から、国内の観光客もまた、東京駅を目指します。東京駅周辺にベースキャンプとなる宿を取り、皇居や浅草、お台場、秋葉原、渋谷を観光、東京の最終日はディズニーランドに日帰り遊行します。宿に戻って一泊、翌日は東京駅から新幹線や高速バスで京都など、日本各地に向かいます。

 八丁堀で過ごして1年余り、ある法則に気づいてしまいました。    地図の赤線はJR京葉線です。舞浜駅でミッキーの耳(主にカチューシャ)をつけた浮かれた観光客は、どこで耳を外すのでしょうか?    東京と千葉の移動で、京葉線をよく利用しています。舞浜駅に着くと、大勢のネズミ人間の皆さんが乗車してきます。夢の国の余韻覚めやらずも、舞浜駅~東京駅の6駅間、やがてにぎやかな一行も言葉少なくなり、我に返る街、それが八丁堀なのです。八丁堀駅で降りる観光客は、電車のドアが開く前に耳のカチューシャを外し、人間に戻ります。つられて、次の東京駅で降りる観光客も外します。    このような法則性、つまり、八丁堀はネズミ人間が人間に戻る街なのです。   続きを読む »

 先ほどJR他主要路線の再開が発表されました。都心に目立った被害は少ないようですが、渋谷でも停電があったようです。事務所周り半径200mには新築工事中のビルが5棟もあります。東京オリンピック向けてホテルラッシュ、土日の夜間も作業が入っています。飛来物や足場の倒壊が心配でした。    台風シーズン恒例、風水害の保険について過去記事を再UPします。 

 被災された皆様にはお見舞い申し上げます。請求漏れのないよう、しっかり保険証券を見直して下さい。

 

台風被害に対応する保険

 

台風の思い出から

 

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こんにちは、金澤です。

本日は骨折後の骨癒合期間を短縮する治療の話をしていきます。

 

骨が損傷し、治っていくまでには決まった段階があります。

 

 

骨が折れると、骨を包む骨膜が破れ、出血します。

血液内に含まれるカルシウム物質が、折れた骨の隙間を埋めます。

隙間を埋めたカルシウム物質はやがて石灰化を始めます。

そうしてできるのが「仮骨」です。

 

仮骨はやがて本物の骨になり、元通りになります。

 

 

これを骨癒合と言います。

 

骨折の骨癒合期間はだいたいの目安がデータとして出ています。

 

 

「グルトとコールドウェルの骨癒合期間」

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 障害部位が多い!!・・治療も大変ですが障害の立証・申請作業も膨大です。余すところなく丁寧に検査を進め、完璧な後遺障害診断書を作成し、漏れなく申請書類を揃える必要があります。一方、治療の現場では手術やリハビリの優先順位があり、それを把握した上て立証計画を立てなければなりません。

 本件は四肢中、両上肢・片下肢の重傷ですので気の抜けない作業となりました。幸い受傷初期からの受任でしたから、的確に病院同行・医師面談を重ね、検査を追加し、当初の予想を超える障害数の認定に導くことができました。私も大変でしたが、審査側の皆様も通常の3倍の作業量だったと思います。ご苦労さまでした。

下肢の認定はまた後日に   

9級相当:左橈尺骨遠位端骨折(40代男性・埼玉県)

【事案】

通勤でバイク運転中、交差点で左方からの一時停止無視の自動車と衝突したもの。両手首は粉砕骨折し、左股関節の後方脱臼を伴う骨折、さらに左高原骨折・内側側副靱帯損傷も重なり、まともな四肢は右脚のみとなった。長期のリハビリを余儀なくされた。 続きを読む »

 醜状痕の認定では数々のパターンを経験してきました。医師が診断書の該当欄に計測値を記載さえすればで済むものではなく、写真の添付や時には別紙に図示していただくこともあります。それでも、ほとんどのケースで自賠責調査事務所から”実際にキズを見て計測する”ための面接の要請が入ります。もちろん、即座に面接に応じ、連携弁護士が同席して計測を見守るなど万全を期します。

 しかし、全件に面接をしているわけではなく、面接を割愛することがあります。それは以下、4パターンを把握しています。   ① 高齢、重傷で外出不能、車イスなど、被害者さんの健康状態など事情によっては、自賠責側が面接を遠慮してくれる時があります。その場合、写真判定になりますから、角度を変えて数枚撮影するなど写真の充実と、写真からキズの大きさが計測できるようメジャーをあてた写真などの工夫を加えることになります。   ② 下腹部や臀部など、とくに女性の場合は写真もはばかられますので、これは、医師の図示から判定して頂きます。まさか、面接でパンツを下ろせとは言えません。   ③ 明らかに醜状痕の基準に満たないキズの場合。自賠責から念のため面接の打診が入りますが、申請者側から「非該当でいいですから面接はいいです」と断るケースです。   ④ 逆にキズが明らかで、容易に判定できるケース。意外と稀だと思います。本件実績はこれにあたります。    私も何度か面接に立ち会いました

9級16号:顔面線状痕(50代男性・埼玉県)

【事案】

自転車搭乗中、交差点で右折しようとしたところ、自動車が進入し衝突、受傷した。顔面挫創の診断。

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 今更、改定前の約款を読解しても意味はありません。昨日の記事は、専門家としての筋を通すために書きました。では、今年から改正、名称を変更し、補償を3区分した三井住友さんの弁護士費用特約を解説します。   (旧)弁護士費用特約 ⇒

 ① 弁護士費用(自動車・日常生活事故型)特約   (旧)自動車事故弁護士費用特約 ⇒

 ② 弁護士費用(自動車事故型)特約   (新設) ③ 弁護士費用(自動車・自転車事故型)特約

 新約款を読みこんだ結果、ポイントは以下の通りです。

1、改定前の(旧)弁護士費用特約(=「日常型」)でしか補償範囲とならなかった”加害者が自転車の場合の被害事故”を、(旧)自動車事故弁護士費用特約に含めた中間型=③を新設した。

 自転車による加害事故が加わることで選択の幅が広がり、より実用的な特約になったと思います。自転車型の弁特は、他社ではあいおいニッセイ同和さんが採用しています。また、AU損保さんは自転車専用商品に付帯しています。   2、(旧)自動車事故弁護士費用特約で、不合理と断じた補償範囲の制限が撤廃され、従来から馴染みの補償範囲である「家族の自動車1台に特約がついていれば、家族内所有すべての自動車・バイクに弁特が適用」できるようになった。

 補償範囲が今まで馴染んだ自動車保険のルールに戻ったので、契約者の理解は容易ですし、代理店さんの設計ミスも防げると思います。    3、掛金が若干上がった? 三井住友さんに限らず、ここ数年各社、値上げ傾向です。     ★ これで、三井住友さんの弁特は無敵となったでしょうか。惜しむらくは損保ジャパン日本興亜が唯一採用している「刑事弁護士費用」を加えれば最強かと思います。

 損保ジャパン日本興亜の新型・弁護士費用特約   ★ 細かい約款改定は、誰にも気付かれず静かに成されることが多くなりました。三井住友さんに対し、以前も不合理な労災免責を指摘しましたが、これもいつの間にか撤廃されていました。詳しくは以下の過去記事を。 

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 8年前から三井住友さんの弁護士費用特約(以後、略して弁特)について、ウォッチしてきました。このシリーズ、”弁護士費用特約にまつわるエトセトラ”は、以下に説明する三井住友さんの約款の不合理を指摘することからスタートしたと言えます。まったく重箱の隅をつつく様な細かい話ではあります。しかし、決して安くない掛金を負担している契約者さんにとって、交通事故で助けてほしい時に当然でると思っていた保険が、「約款上、免責です」とは・・・がっかりを通り越して、保険会社への不信感を一気に高めることになります。次の更新では「通販型もいいわね」となるのは必定です。  三井住友さんは、10年も前、業界に先がけて交通事故に限らない「日常型」の弁特を発売しました。交通事故に限らず、日常の被害事故を補償範囲に含むグレードアップした「弁護士費用特約」に改造したのはよいとして、従来の交通事故に限定した弁特を「自動車事故弁護士費用特約」として新設しました。名前の通り補償は交通事故に限定するものですが、保険の対象となる自動車の範囲に差をつけるためか、対象は契約車両のみで、家族所有の車両を適用外=免責にしました。以後、代理店でさえ、事故が起きてからではないと免責と気付かない問題が頻発したと想像します。

 前編では、当時の自動車事故弁護士費用特約で、どのようなケースが免責となったのかを説明します。まず前提として、従来の自動車保険の被保険者の範囲は、契約者(お父さんとして)と配偶者、同居の親族、別居の未婚の子と、生計を同じくする家族全員が対象となるものが多く、当然、弁護士費用特約もお父さんの一台につけていれば、家族全員対象となるものです。これはどこの保険会社でも共通のルールで、三井住友さんの日常事故を加えた「弁護士費用特約」でも、そのルールは変わりません。

 しかし、補償を限定した「自動車事故弁護費用特約」は、契約車両の絡む事故だけにしか補償が及びません。家族が所有している自動車・バイクは免責となりますから、それぞれの車両に特約を付保しなければならないのです。(例外的に契約者あるいは記銘被保険者であるお父さんだけは、家族所有以外の他の自動車搭乗中の被害事故であれば弁特の対象となります)。最悪のケースは以下の過去記事をご覧下さい。   最悪例 ⇒ 弁護士費用特約にまつわるエトセトラ ①    これは、息子さんが原付バイクを買い足したので、お父さんの自動車保険にファミリーバイク特約を追加したのはいいが、弁特の補償が及ばないことに事故が起きてから気付いたケースです。この場合、既に付保していた自動車事故弁護士費用特約を、普通の(一般型である)弁護士費用特約に、同時に変更すべきだったのです。代理店さんの手続きミスに恨みが残ります。今年からの約款改定は、この指摘が三井住友さんの耳に届いた影響とは思いませんが、やはり、数年に渡り各地でトラブルが起きたと思います。

 では、補償が制限された当時の「自動車事故・弁護士費用特約」、核心となる約款の第4条(保険金を支払わない場合)の⑥を抜粋します。この一節が今年の改正・改名された「弁護士費用特約(自動車型)」から抹消されました。そもそも被保険者の範囲を生計を同じくする家族としながら、この条文で被保険車両を限定しているものですから非常に難解です。解釈の問題すら生じさせる約款と言えます。

 今更、改定前の約款を検証してもせん無き事ですが、これも一度、悪約款と非難した者の務め、該当条項の前段・後段をそれぞれ赤字で翻訳・解説しましょう。   第4条(保険金を払わない場合)

⑥ 被保険者が親族等所有自動車に搭乗している場合に生じた自動車被害事故による損害。  続きを読む »

 東京都中央区では、引っ越す前の事務所から見下ろす祝橋公園で盆踊りがありました。

 八丁堀でも毎年、京華スクエアで開催しています。金曜の夜ですから人手が多いものですが、この日は浴衣姿も混じり、街全体が大変な賑わいでした。仕事帰り、少し覗いてきました。

 ここは、普通の(テキヤさんの)屋台・出店がなく、公共の出店でビールや焼き鳥、枝豆、ウィンナーが安価で売られていました。

 東京のど真ん中でも伝統行事は続いています。  

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前回 ⇒ 診断書さえ書いてもらえば治療費がでる?~被害者に対する無責任なアドバイスについて ③     被害者さんは、交通事故による不法行為の損害を回復するために、(完全に支払ってくれるかどうかわからない)加害者に請求しなければならない、大変に不利な立場です。加害者や相手保険担当者を怒鳴りつけても、相手が容易にお財布を開いてくれるものではありません。むしろ、意地悪されるかもしれません。不正な書類ではない公正な証拠書類を揃え、クールに交渉、実利ある解決を目指すべきです。このシリーズは被害者さん達への警鐘です。耳の痛い話であってもお付き合い下さい。    さて、保険会社を怒らせる請求の中で、最も悪意が込められているもの一つとして休業損害を挙げます。サラリーマンで源泉徴収票がでる方の不正はほとんどありません。大手の会社の書く休業損害証明も信用されます。およそ、高収入の会社員がむち打ち程度の軽傷で、高収入を捨ててまで、むしろキャリアを損ねてまで長期間休むことはないと推論されるからです。つまり、会社規模や収入の多寡で信用度が変わると言えます。

 やはり、自営業者さんの提出する収入証明書類は常に問題となります。基本、税務署への申告書の提出が公的な証明になります。しかしながら、多くの自営業者さんは経費を大きく積み上げますから、実態収入はもっとあるだろうに申告書の利益(年収)はかなり少ない。休業損害の請求に際して「実際はもっと多い、実はこれだけある」と主張しても、保険会社側が飲むはずがありません。そこは支払う側として、杓子定規に書類通り計算するしかありません。

 あまりにも少ない利益=収入額をここで正確に計算し直します。テナントの家賃や水道光熱費、自動車・火災保険などの損害保険料、これら交通事故での休業が無くても待ったなしにかかる経費は利益に戻し入れます。このように一部経費の合算で正確な年収を割り出すことが基本です。

 さらに余すところなく正確な年収を提示する場合は、通帳や領収書他収支の書類を全て揃え、総勘定元帳を作成します。実際は、どんぶり勘定の自営業者がこれらを作成・集積することはハードルが高いものです。そもそも収入を過少申告している場合(つまり脱税という犯罪)は書類を偽造するしかなく、そこまでやると保険金詐欺と言う犯罪になります。

 中小企業、家族経営の会社はお手盛りの収入証明書類を常に警戒されます。「なんでこんなに高収入で申告していない?」例を何度も目にしました。恐らく社長とグルで、賃金台帳を改ざん、大盛り収入にしたのでしょう。「こんなの提出しちゃだめ!」と、かつて被害者を叱ったことがあります。

 また、申告すらしていない一人親方、自由業の方も往々にして難儀します。申告書がなければ納税証明書になりますが、そもそも納税もしていないのでは話になりません。よくあるケースですが、自由業の人がノートに自分で書き上げた収入表を提出してきます。第3者の証明のない「The お手盛り」など信用されるわけがありません。保険会社は証明なく払える自賠責の限度額である5700円しか認めないでしょう。

 これらのやり取りを通して、被害者さんの信用は致命傷となります。証明書の無い被害者さんの提示する収入額は大抵、盛り盛りです。保険担当者も正直な申告額など、見たことがないのではないかと思います。「俺は被害者(様)だぞ」という歪んだ権利意識がそうさせるのでしょうか。しかし、この盛った提示額によって、保険会社からの信用は0になります。今後、治療費含め何を請求しても疑いの目で見られます。最終的にも厳しい賠償金提示が予想されます。それで文句を言えば、保険会社はためらい無く弁護士対応としてくるはずです。

 いくらかわいそうな被害者であっても不正請求は許されません。休業損害の請求では、会社や自営業者などのちょい悪気分のほう助(不正・犯罪を助ける)によって、無責任なアドバイスを超えた十字架を被害者に背負わすことになります。公正に戦わなければ、ゴルゴダを丘を登らされるような保険会社の厳しい対応が続きます。  

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昨年、友人が厄年だからと東京のとある有名な神社でお祓いしたいという話がありました。

今までやったことがなかったので、少し興味を持ち、私もついでに厄払いをすることになりました。 その神社は国内外で有名で、神社の周りには日本人だけではなく、外国人(西洋、アジア・東南アジア)も沢山いました。記念写真を撮ろうとしている人が多く、広い敷地でしたが避けるのに気を使いました。

神社で厄払いの儀式をして頂き、その後お札を頂いて無事に儀式を終えました。ここまでが1年前の話です。

お札を頂いてから先週でちょうど1年になりましたが、このお札をどうするべきか、近所の神社に聞いてみました。基本的に、1年経過したら元の神社に返納する必要があるようです。

神社は家からそこまで離れていなかったので、先週、気分転換も兼ねて東京の神社へ再び行きました。

年末年始にだるまやお札を燃やすところを近所の神社で見たことがありましたが、今は夏、今でも返納できるのでしょうか?行く途中から気付き、不安になってきました(事前に連絡して確認するべきでした)。

いざ神社に到着し、本殿まで向かいましたところ、「お納め場所」とポストのようになっていましたので、一安心です。

無事に返納を終えて帰ろうとしましたが、周囲を見回すと何となくニュースで聞いたことがあるような外国語を耳にしました。昨年に比べ、とある外国人は日本への旅行にかなり消極的であるようですが、来る人は来るようです。

お札を納めた後・・・神社入り口から本殿までかなり長いことを忘れていました。木々に囲まれていたとはいえ、今の時期はかなり蒸し暑く、汗も結構かきました。途中自販機はなく(敷地内は飲食禁止の為)、敷地出るまでに脱水症状で倒れるのではと少し恐怖を覚えました。・・・子どものお祝いではありませんが、「行きはよいよい、帰りはこわい」。  

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 学生時代、警備会社でバイトしていました

職業別の賠償保険を調べてみました。警備業社賠責は、施設賠償責任保険がベースとなっているようです。   警備業者賠償責任保険とは、警備業務の遂行により、(1)事故で他人の身体に障害を加えてしまった場合、(2)事故で財物を損壊・紛失したり、窃取・詐取されたりした場合、それぞれで発生した損害を担保する保険です。

この保険は、警備業者(会社)が入る保険です。基本的な仕組みとしては、まず、賠償責任保険条項に施設賠償責任保険の特約を付して、そこからさらに、警備業者補償用の特約を組み込むことになります。

通常の支払い対象の例として、以下のものがあげられます。

(1)事故で他人の身体に障害を加えてしまった場合の例

・花火等のイベント開催中、警備員の誘導ミスによって通行人が将棋倒しとなり、けが人が出てしまった場合。

・要人の身辺警備(ボディーガード)を行っていた警備員の誤認で、無関係の人を取り押さえてしまい、ケガを負わせてしまった場合。

(2)事故で財物を損壊・紛失したり、窃取・詐取されたりした場合の例

・警備員の不注意で、火災の発生に気づかず、建物が全焼してしまった場合。

・警備会社が設置した火災警報器が、正常に作動しなかったため、火災発生を感知できず建物が全焼してしまった場合。

これらの損害は、警備員・警備会社の過失によるものである場合に保険金が支払われますが、故意・重過失(わずかな注意でもしていれば損害等の結果が発生してしまうことがわかっていたのに見過ごすこと)の場合には支払われません。

また、火薬や医療用の器具(放射性物質を含む)等の危険物の警備についての事故や、現金や美術品を移送中に、紛失したり、落として壊してしまった場合の事故等は、基本的に支払い対象外です。

保険会社によっては補償対象にできる特約を別に付けることも可能なので、警備会社は業務拡大を目指す場合、保険内容を十分に確認してから業務を請け負う必要があります。

※ 最近の花火大会の中止が相次いでいるようですが、主な原因の一つとして、警備の必要性が高くなっていること、警備員の人件費が高額になってしまうこと、があるようです。警備員の数が少ないと、イベント開催中の警備という激務中、常に気を張って注意し続けるというのは大変酷だと思います。

多くの損害が補償されている保険、特約に入り、少しでも業務中のリスクを軽減できればよいのですが、他方で警備会社の保険料の負担も大きくなりそうです。保険販売を専門としている信頼できる代理店さんによく相談して、業務範囲内で必要な保険と必要な特約をよく吟味する必要があります。  

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こんにちは、金澤です。

 

最近田舎の母が半月板を損傷したとの情報が入りました。

整骨院時代、半月板損傷をした患者を何人も診てきましたので、だいたいこの後どうなるかがわかります。

 

一言で言うと、もう老後は終わりです。

 

半月板損傷した人の生末を説明します。

 

急性期が過ぎ、危機感と痛みが薄れてくる

完全に半月板が無くなり軟骨がすり減る

変形性膝関節症になり

痛いから動かなくなり

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 自動車保険、とりわけ人身傷害の絡んだ事件、レアな診断名の外傷の相談を頂き、冥利に尽きることで大変有難く思っております。

 しかしながら、その多くは「既に弁護士に任せておりますが・・」と、その弁護士に頼らず秋葉へ質問・相談です。聞くと、依頼している弁護士さんではわからない、手に負えないとのことです。まぁ、セカンドオピニオンも対応していますので、できるだけ丁寧に回答しています。

 それでも、もや~とした感じが残ります。    それは、「お金を払って雇っている弁護士に聞かないで、なんで秋葉が無償で相談を受けるのか?」との不合理感です。    本来、依頼者さんの不安を取り除くべく、しっかり回答するべき弁護士さんにとって、セカンドオピニオンなど不名誉なはずです。相談のいくつかは間違った誘導をしています。場合によっては弁護士交代を勧めざるを得ません。

 逆に弁護士先生から弊所に質問の電話・メールが入ることもあります。その先生はプライドなど気にせず、行政書士ごときに質問してくるのですから、謙虚で依頼者想いの好人物、尊敬します。このような先生であれば、依頼者さんも他所に質問する必要もないでしょう。    多くの相談案件は、既に弁護士の交代の時期を逸しており、相談者(依頼者)さんも交通事故に精通していない弁護士に任せてしまったのですから、それは自己責任です。

 やはり、早めの相談が一番です。弁護士選びも慎重にお願いします。      

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 2件目も同じく7級、これも一見、障害を感じさせない被害者さんでした。

 それでも、後遺障害の仕事を舐めてはいけません。簡単に見極めては、些細な障害を見落とすことになります。ご家族と共に数ヶ月間、丁寧に観察・検証を続けました。性格変化の立証は、元々の性格と障害による変化を区別・比較する必要があります。医師はその患者が事故受傷で病院に運ばれて来てからの付き合いですから、当然に元々の性格など知りません。いかに、主治医に事故前後の変化を示すことができるか、これがポイントです。

適切なフォローと緻密な立証無くば、12級13号に落とされても仕方ない案件でした  

7級4号:高次脳機能障害(50代女性・静岡県)

【事案】

交差点で道路を横断中、後方からの右折自動車に跳ねられた。直後、救急搬送され、頭蓋底骨折、急性硬膜外血腫、くも膜下出血、鎖骨骨折の診断となる。

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「交通事故被害者救済」がスローガン! 病院同行に日夜奔走しています。解決まで二人三脚、一緒に頑張りましょう。

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部位別解説 後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

今月の業務日誌

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