自身は初の開催地です。栃木県は東京から新幹線を使わなくとも、東京・上野ラインの開通で2時間を切ります。今までも栃木・群馬・茨城の相談者さんは東京まで足を運んでくれますので、遠征感はありません。

 さて、恒例の所感ですが、今回も手ごたえのある方が大勢参加されました。   ・高次脳機能障害の立証に舵を切る

 事故後、易怒性、性格変化に悩まされていた被害者ご家族からの相談。ながらく治療、経過観察を続けてきました。適正な検査を行い、障害の立証と事故の解決に向かわなければならいと、強く助言しました。明日から私達と二人三脚の作業がスタートします。

・等級は認められたが・・

 果たして膝の14級は適正か? 前十字靱帯の損傷ながら14級の判断。動揺性について、言及されていませんでした。適正な等級か否か、精査しなければなりません。

・賠償額は適正か?

 連携弁護士が赤本の基準で賠償額を計算しました。相手保険会社との差額は歴然、なおかつ、逸失利益がまったく反映されていませんでした。相談者さんもこの事実に愕然としていました。

・刑事記録の保存は5年間!

 相手保険会社の過失割合の主張に疑問のようでした。早速、検証したところ、事実関係を明らかにする必要を感じました。しかし、悠長にしていられません。事故日からもうすぐ5年、刑事記録の保存期間は5年です。急ぎ、対策するようアドバイスしました。  

 以上、専門家の出番が満載です。相談を待つばかりではダメだと再確認しました。こちらからの積極的な声がけによって、救われる被害者さんは水面下にたくさん存在すると思います。   1014210_501755296585499_495301298_n

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 昨日は事務所の皆さんが私のために席を設けてくれました。今週、誕生日でしたので覚えてくれていたのですね(泣)。

 お店はオヤジ化進行中の堀越がお気に入りの「とと兵衛」。築地界隈では知る人ぞ知る、B級有名店です。毎日、夕方6時には満席、予約がないと座れません。

 店の作りも非常に簡素でお酒の揃えは少ない。お料理は魚料理中心で実にシンプル。その日の魚を大胆に、お刺身は厚切り、もしくは焼き物、揚げ物に・・すべてが素材勝負。そして何より、安い! ちなみに、昼のランチ丼も安く豪勢で、場外市場のバカ高い海鮮丼と比べ物にならない。

 ランチタイムが終わる午後2時から、ただちに酒場タイム! 危険なお店です。

 マスターの人柄に乗せられて、つい、たくさん注文してしまいます。しかし、店員さんが外国の方の日は、高い確率で注文した料理が別の料理に変わります。その辺のドキドキ感も魅力です。  ca69a9885d1d50efe1f0bf41ab05c96b  魚尽くしですっかり満足でした。事務所の皆さん、ご馳走様でした。(ボスなのに部下にしょっちゅう奢ってもらっています。)

 この後、夕方から宇都宮相談会に向けて発ちます。今晩も打合せを兼ねて、他事務所の皆様と合同で食事です。明日に備えて、ほどほどにしなければなりません。  

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 月1回整形外科で診察、リハビリは整骨院(接骨院)

 この治療計画でも神経症状が医師から明確に診断され、症状の一貫性があれば、14級9号が認められます。しかし、私の経験では外傷性頚部症候群・頚椎捻挫・むち打ち患者の90%が、画像所見は年齢変性のもので、腱反射や各検査上、神経学的所見も明確にでません。したがって、この計画は14級9号の認定を目指すなら、止めた方が良いと断言しています。

 症状が長引いているなら、整形外科でのリハビリを強く推奨します。整骨院・接骨院でのリハビリは施術と呼ばれます。通院「実績」としては非常に軽く見られます。なぜなら、それら院は”商売上か、施術の必要上か”わかりませんが、「痛かったら毎日来なさい」と患者を誘致するからです。対して、整形外科は建前でも医師の判断・指示でリハビリを重ねた「実績」となります。治療の妥当性・・ここに、大きな差があるのです。

 困ったことに最近は整骨院・接骨院と連携している弁護士・行政書士が提携先の院に被害者を誘致、後遺障害の認定をダメにしている?ことです。もちろん、後遺障害認定を視野に入れず、整骨院・接骨院での完治を目指すなら良いと思います。しかし、「後遺障害診断書を書いてもらうための整形外科・月1診察」つまり、「治らなかった場合を想定しての、アリバイ作りの整形外科・月1回診察」、これはもう、自賠責側もしっかり把握している、あざとい計画なのです。

 最近もこの計画をある事務所から勧められて、非該当となった被害者さまの相談を受けました。通院すべてを整形外科にしていれば、14級が認められたと思います。いくつかの事務所は間違った誘導によって、罪な事をしているのかもしれません。 c_g_a_13

併合14級:頚椎・腰椎捻挫(30代男性・埼玉県)

【事案】

自動車搭乗中、直進道路で右側から無理な割り込み車に衝突される。直後から頚部痛・手のしびれ、腰部痛・足の痺れの神経症状に悩まされる。

【問題点】

相談を受けたのが受傷4ヶ月後だったが、受傷直後から整形外科(月数回)より整骨院(月の半数以上)に偏重して通院していた。 また、通勤事故ではあるが、車での出勤を会社には黙っていたために労災の適用ができない。さらに、MRI撮影をしておらず、症状固定の6ヶ月を目前にしていた。

【立証ポイント】

この不利な局面を覆させなければならない。まず、整形外科(月半数以上)と整骨院(月数回・最終月は無)の通院回数を真逆にした。また、休みが取りづらい環境ということで、丸一日空けてもらい、紹介状の入手、MRI検査を全てその日に終わらせた。その後、医師に具体的な自覚症状や細かい検査結果・画像所見を記載頂き、14級9号となった。

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 ムチ打ち、頚椎捻挫で治療が長引いた場合、相手保険会社は後遺障害の申請を勧めてきます。捻挫で半年以上の治療など、医学的に非常識であると考えるからです。

 そこで、後遺障害の14級9号が認定されれば、まとまった賠償金を得ることができますので、それなりに納得のいく解決となるはずです。問題は当然ですが「等級が認定されるか」でしょう。本シリーズは近時の認定例で、「これは難しいな」と非該当を覚悟してもらった案件です。幸い認められましたが、薄氷を踏む思いです。なんとか逆転させることができましたが・・早めの相談をお願いします。    本日の案件、この特殊性は、本来うるさく治療打ち切り、続いて示談を迫ってくるはずの相手保険会社が、何も言ってこず、ほっとかれた例です。担当者も忙しいのでしょうが、やはり人間のやること、稀にこのような放置案件もあります。これも、必要な検査が遅れる、通院の空白期間が開くなど、後遺障害認定に不利に働くことは間違いありません。

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14級9号:頚椎捻挫(40代女性・埼玉県)

【事案】 原動機付自転車搭乗中、交差点で右折車の衝突を受ける。直後から足の痛み、頚部痛のみならず、手のしびれ、頭痛等、強烈な神経症状に悩まされる。

一番重い症状は靭帯損傷であったが、長年の治療によって完治していた。残るは頚椎の立証しかなかった。

【問題点】

相談に来たのが遅く、受傷から2年が経過、症状固定すらしていなかった。絶望的なのは最終の4か月間は通院しておらず、しかも、未だにMRI撮影を行っていなかった。

【立証ポイント】

すぐに病院へ同行し、症状固定の旨、MRI撮影の必要性を医師に説明。次回の診察前にMRIを撮影し、その画像を見ながら後遺症診断をして頂けることになった。

また、空白の期間に数回だけ治療院に通っていたことが分かり、通院の証明を記載頂いた。通常では非該当確実とも思われるケースだが、自賠責の調査事務所の恩情を感じた14級9号認定となった。続きを読む »

win  労災で療養(補償)給付により、怪我を治療し、残存した症状について障害(補償)給付を受けた後、症状が悪化することもあります。

 症状が悪化した場合に備えて、労災では「再発」という制度が整備されています。

 再発として認められるためには、以下の3つの要件をすべて満たす必要がります。   ① 症状の悪化が、当初の業務上・通院による傷病と相当因果関係があると認められること、

② 症状固定(治ゆ)時の状態からみて明らかに症状が悪化していること、

③ 療養を行えば、症状の改善が期待できると医学的に認められること、    例えば、通勤中に交通事故に遭い、膝の前十靱帯を損傷して、治療から半年した後、治ゆとなったが、その怪我が悪化して半月板までも損傷してしまった場合に、人工関節に置き換える手術を行う必要があった場合に、再発として認められることがあります。

 再発の手続きとしては、療養給付たる療養の請求書を管轄の労働基準監督署に提出する必要があります。業務中での怪我の場合であれば、様式第5号、通勤中の怪我の場合であれば、様式第16号の3の書類になります。 c_h_32  

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mikurasu  最近、頚椎捻挫・腰椎捻挫の被害者様を多く担当させて頂いているのですが、実務をこなせばこなすほど14級の謎が深まるばかりです。過去に14級が認定された方が事故に遭い、同じ部位を負傷した場合の再度の申請は難しいと聞いた事があるかもしれません。やはり既に痛めやすくなっていることや、14級の賠償金に味を占めて、再度チャレンジしてくる方が多いこと等が主な理由かと思います。

 しかし、「約10年を過ぎると、再び申請して14級を認定される可能性がある」このような事を耳にします。しかし…30年以上前に14級が認定されていて、本人も覚えていないような遠い過去の等級認定を理由に非該当をしてくるケースがあるのです。

 もちろん、前述した高額の賠償金に味を占めた方が多いことによって、自賠責調査事務所が非該当にする気持ちも分からなくはありませんが、一定数、本当に苦しんでいる方がいるのも事実なのです。被害者救済のためにもなんとかならないのかと模索の日々です。 c_h_94  

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 熊本、周辺地域で罹災された皆様、お見舞い申し上げます。また、熊本のご依頼者さまの安全を確認できて、ほっとしております。

 しばらくは「地震保険」に関する検索が多いと予想します。5年前の震災の時にUpした記事を再び掲載します。少し古い情報ですが、基本的な事ですので参考になるかと思います。まずは急ぎUPします。変更点は追って修正します。    地震保険の基礎知識

○ 契約方法

・ 火災保険を加入し、それに付帯して契約します。地震保険単独の契約は全保険・共済を通じてできません。

・ すでに加入の火災保険に中途付帯は可能です。

・ 居住用建物、店舗併用住宅が対象で、工場や専用店舗、施設は付帯できません。

・ 補償額は火災保険金額の半分まで、さらに上限が建物5000万円、家財1000万円です。→そもそも全額掛けられないのです。   ※ 損保ジャパンでは地震火災費用特約の拡張が可能で、その特約付帯により地震による火災で全焼した場合(あくまで火災のみ)100%の補償が可能です。   ○ 補償内容

 地震・噴火による損壊、火災、津波 による家屋・家財の損害に対して支払われます。

 全損で保険金額の100%、半損50%、一部損5% の3段階で査定されます。   ○ 注意点

 通常の火災保険では地震による火災の補償は対象外です。毎回地震で火災となった後に問題となる規定です。阪神大震災の際も何件か契約者対保険会社の訴訟となりました。

※ たとえば地震の揺れが収まって11時間後の火災は?・・・暖を取るためにたき火をした不始末?放火?残り火の出火? いろいろな原因が考えられますが、地震保険ではすべて免責です。裁判判旨では「それらは地震災害を原因とするものとはいえない」とはっきり「通常の火事」であることを否定しています。

※ このような問題が多発するのも、加入率が低いからです。地域差もありますが多くて30%台、低い地域は5%前後です。東北の震災後は加入率が上がりましたが、喉もと過ぎれば・・徐々に元の加入率に下がっていきました。    ○ 掛金例  1000万円の補償(火災保険2000契約)埼玉県の場合

・鉄筋コンクリート造/鉄骨造  10500円 / 1年間

・木造             18800円 / 1年間

※ 平成23年3月当時。 地域・密集度によって料率を設定していますので県によって掛け金は違います。

※ 7年前の改正で地震保険の掛け金が課税所得から全額控除となりました。その替わり火災保険の控除は廃止となりました。   ○ 最新情報

 現在、罹災地域は引き受け謝絶です。当然といえば当然ですが、徐々に引受謝絶は解除されていくはずです。この時期・地域については気象庁の終結宣言が目安ですが、各社の判断のようです。

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mikurasu  交通事故の相談で多いのが、「保険会社の担当者と揉めている」、「治療費を打ち切られた」、「物損や過失で納得がいかない」、「担当者の口の利き方に頭が来た」等です。「痛くて通院しているのに、そろそろどうですか?等打ち切りをほのめかしてきた」や、「仕事中や日中にたくさん電話がかかってきてストレスを感じる」等も多い相談です。

 「私は被害者なのになぜ、そこまで言われなくてはならないのか?被害者は自分だ!」と保険会社に対してケンカをしてしまうと治療費の打ち切りや、協力弁護士から手紙が来てしまいます。   20120120_1  治療費を支払っているのは保険会社です。やはり、世の中はお金を支払う方が強いのです。今まで威勢がよかったのに、打切りとなった瞬間に泣きついても遅いのです。お医者さんによっては、健康保険の診断では交通事故の書類は書かないという先生もいらっしゃいます。そんなことになれば、症状が残っているにも関わらず、後遺障害申請を諦めざるを得ない結果にまでなってしまうのです。

 いつまでも保険会社が支払ってくれるはずもありません。なにせ相手の保険会社のお客様は「加害者」であって、「被害者」ではないからです。症状固定まではヒツジのフリをして、等級が取れてからオオカミになるというようなスタンスが交通事故では一番賢い方法なのです。悔しい気持ちをぐっと堪えて、賢く保険会社を利用することが交通事故の円満解決への近道ではないでしょうか。  

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win

 労災での怪我を治療し、「治ゆ」となった場合、療養(補償)給付として支給は終わります。それでも症状が緩和せず残存している場合には、健康保険に切り替えて通院を考えることになります。

しかし他方で、残存した障害(症状)が労災の障害等級表に該当する場合、障害(補償)給付を受けられます。

 給付方法は、障害の等級が1~7級の場合は年金給付、8~14級の場合は一時金給付、にそれぞれ分かれます。また、等級に応じて障害特別支給金が給付されます。 c_h_2888 業務中の場合は様式10号、通勤中の場合は様式第16号の7の各診断書を病院に提出し、その後、会社や労働基準監督署に提出することになります。

 障害(補償)給付についての手続きが終わりましたら、基本的に労災からの給付はここで終わりです。しかし、「治ゆ」の後に症状が残存するだけではなく、悪化したり、悪化を防ぐために検査を受けたい場合等、給付が終わった後も治療費や検査費用が掛かる場合があります。

 そのような場合、労災は再び療養(補償)給付を受けられたり、検査等を無料にしたりする制度があります。

 前者を「再発」、後者を「アフターケア制度」といいます。

 つづく  

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 常日頃から訴えていますが、治療と後遺障害の立証は別ものです。医師は治すために努力します。しかし、治りきらなかった症状は、後遺障害の認定を受けて、金銭による償いを受けなければなりません。

 私達の仕事は治らなかった症状をすべて掘り起こし、クローズアップさせることです。これはある意味、医師の治療努力を否定することにも繋がります。その点、医師とは逆の立場になるかもしれません。それでも一切の逡巡を排除しなければなりません。半身麻痺を一生負うことになる被害者には、正当な後遺症評価と金銭賠償しか残っていないからです。

 後遺症を否定する・・それは医学の進歩に委ねるしかありません。いつの日か、脊髄損傷の根治方が確立するまで。 c_g_a_9

5級2号:脊髄損傷(40代男性・東京都)

【事案】

自動車運転中、交差点で信号無視の対抗右折車の衝突を受けて受傷、顔面裂傷、第5頚椎骨折、脳梗塞、脊髄損傷となった。半身麻痺でブラウンセカール症状となった。その他の症状として、視野狭窄、排尿・排便障害が加わった。 c_byo_k_40←参考画像 MRI(T1、T2) 続きを読む »

 先週土曜は初の浜松相談会でした。昨年までは名古屋の連携行政書士が担当していましたが、東京チームの初参戦です。

 参加者の悩みもそれぞれ、しかし、そのすべてに明快な回答、適切な対応が出来たと自負する所です。    今回の相談者様の傾向を。

・保険会社から治療費打ち切りを切り出され、困っている

・事故でケガをしたが、今後どうするべきか

・高次脳機能障害の立証、及び解決に向けて

・足の神経麻痺で等級が認定されたが、妥当か、また、労災との調整は    これらの悩みに指針を示しました。参加された皆様すべて、専門家の力量を目のあたりにしたはずです。ご期待に沿うよう、全力を尽くしたいと思います。

 帰りの新幹線では浜松銘菓うなぎパイをぱりぱり。次回は6月25日です! それを待たず、MRI検査の手配で4月11日も浜松へ行きます。急場の被害者様は待ってはくれません!

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 脊髄損傷は不可逆的、つまり、治らないものです。しかし、神経が完全に切断されず、一定の回復を見せるケースもあります。専門医の治療と根気の要るリハビリが数年続きます。本件も受傷から等級認定まで5年以上かかりました。    本件は脊髄でも頚部の頚髄損傷です。頚部の神経症状は外傷によるものか、損傷箇所はどこか、何かと不明瞭です。多くの場合、外傷性頚部症候群に分類されます。頚髄損傷は診断上、MRIで外傷による明確な高輝度信号が認められたものです。 20140508_3 

12級13号:頚髄損傷(40代女性・埼玉県)

 【事案】

自転車で交差点を横断中、右方よりの自動車と出会い頭衝突した。直後から全身に麻痺が起き、起立・歩行不能のまま入院、頚髄損傷の診断となった。MRI上でもC5/6領域に明確な高信号を示した。 その後、長期にわたるリハビリの努力が報われて麻痺の回復が進んだ。「しびれ」は続くものの、日常生活への支障は大幅に改善、仕事にも復帰することができた。 続きを読む »

 脊髄損傷は重傷です。相談数自体は少ないものですが、年に数件の受任があります。ここ半年の認定、3件を紹介します。それぞれ、テクニカルな作業、悪戦苦闘の記録をご覧下さい。

 重傷案件は当然ですが、おざなりな作業ですと大変な損失となります。それは金銭の損失であり、被害者の残りの人生がかかったものです。

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別表Ⅰ 1級1号・加重障害:脊髄損傷(40代男性・埼玉県)

【事案】

後縦靱帯骨化症で頚椎を手術(椎弓形成術)後、リハビリを継続していた被害者が、車イスで道路を横断中、駐車場からバックしてきた自動車の衝突を受けて受傷した。回復期にあった上肢・下肢の機能障害が悪化し、起立・歩行は不能となり、日常生活の介助状態はより深刻となった。

【問題点】

既往症で既に車イス状態であり、上肢・下肢共に相当なしびれや機能障害があった為、本件事故での障害とは捉えられず、どの事務所でも断られていた。先に相談した仲間の行政書士もお手上げで、諦めて連携弁護士に投げつけた。もちろん、訴訟上でも困難であるが、あらゆる可能性を模索すべく、まず医療調査を開始した。

【立証ポイント】

新たな障害はあるのか・・・肩腱板損傷の可能性は?直腸・膀胱に障害が起きたか?視聴覚に問題はないか?、病院同行を重ね、医師を交え、検討を進めた。そして、ある光明を見出した。それは、後縦靱帯骨化症を手術した医師と本件事故の医師の診断・観察では、前後の症状が微妙に異なっていること。そこで、事故前後の医師、それぞれに後遺障害診断書、脊髄損傷に関する意見書等を記載頂いた。また、カルテを開示し、症状の変化を丹念に抜粋、症状の差を明らかにした。

結果、加重障害の判断を引き出す。現存障害(1級)4000万円-既往障害(2級)3000万円=1000万円として等級認定、保険金を受領した。その後の賠償交渉でも既往症との差額が1000万円を超えないと判断して、弁護士の交渉は終了、自賠責保険の加重ルールがすべてを解決した。 ...

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 先ほど博多から戻りました。

 博多では高次脳機能障害の案件の打合せを行いました。その夜は北九州の仲間と打合せを兼ねて席を共にしました。それぞれ地域ごとの悩みや問題はあるにせよ、「情報交換・ノウハウの共有を大事にしていこう」と一致しました。共に向上していくこと、結局、それが依頼者さまの利益に繋がります。

 花見などする時間も無い中、天神中央公園を突っ切り、那珂川沿いの道すがら桜を楽しみました。

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 福博であい橋では桜とチューリップのコラボ! 博多っ子のセンスに◎です。    

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win  業務中の事故もしくは通勤中の事故の場合、労災を適用して治療することができます。

 交通事故の場合は、第三者行為災害届出、念書(兼同意書)(3枚)、交通事故証明書、をそれぞれ提出する必要があります。

 労災適用された場合、業務中の場合は、様式第5号を、通勤中の場合は様式第16号の3を、労災指定病院に提出した後、管轄の労働局に出すことになります。すると、病院でかかる治療費を療養(補償)給付として支給されます。

 ※ もし通院先が労災指定病院でない場合、業務中の場合は、様式第7号(1)を、通勤中の場合は様式第16号の5(1)を提出することになります。

 交通事故の場合、保険会社(多くは加害者側)が治療費を出しますが、労災適用の場合、保険会社が負担した分を労災に求償することになります。

 この治療費(療養給付)は、いつまでも支給されるわけではありません。支給されるのは、症状が安定し、医学上一般に認められる医療を行っても、回復・改善の効果が期待できなくなるまでです。これを「治ゆ」といいます。自賠責でいう「症状固定」と基本的には同じです。

※ 医学上一般に認められた医療とは、ここでは労災保険の療養の範囲で認められた医療を指します→実験や研究中の治療方法は含まれません。

(例1)打撲で3カ月通院して痛みがなくなった場合には、「治ゆ」となります。

(例2)ムチウチでリハビリ治療等を半年継続しても手のしびれ等の神経症状が残存してしまった場合に、医師と相談して「治ゆ」となります。

 上記例2のように、症状が改善されていないのに労災での治療ができなくなってしまう場合があります。  もし「治ゆ」となってもまだ症状が残存している場合、障害(補償)給付を受けられる可能性があります。また、健康保険に切り替えて通院を継続できます。

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rousai 労災の『障害認定必携』から抜粋します。改定は平成23年3月の第15版からの改定です。大変に遅ればせながら、内容を確認してみましょう。

 まず、7級の認定基準から線状痕(5cm以上)が消えました。5cm以上の線状痕は「9級11号の2」として新設されたことになります。

 自賠責は近時の認定例から、ほぼ間違いなく、そのまま労災の変更に合わせて変更・準用しているようです。興味深い点は労災は9級の場合、「9級11号の2」としているのに対し、自賠は「9級16号」としています。号の整理で相違が見られるようです。

 

旧基準

(1)外ぼうの醜状障害 

イ 「外ぼう」とは、頭部,顔面部,頸部のごとく、上肢及び下肢以外の日常露出する部分をいう。

ロ  外ぼうにおける「著しい醜状を残すもの」(=7級12号)とは、原則として、次のいずれかに該当する場合で、人目につく程度以上のものをいう。

(イ) 頭部にあっては、手のひら大(指の部分は含まない。以下同じ。)以上の瘢痕又は頭蓋骨の手のひら大以上の欠損

(ロ) ...

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 それではもう一例、明らかに5cmを超えていた。実測6.5cm、そして何より目立つ。それでも線の細さから、形成手術でそれなりに消すことが可能だからでしょうか。

 醜状痕の男女差別廃止を経て、労災は等級を見直しました。5cmは「著しい醜状」から「相当程度の醜状」に、つまり、9級11号の2(自賠責では9級16号)となっています。自賠責の基準もそれに従って改定したようです。  ⇒ 労災の線状痕の新基準  

 ガンダムの黒い3連星、マッシュさんのようなキズですが・・ 3star

9級16号:顔面線状痕(40代男性・東京都)

【事案】

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 旧基準から新基準に改定された顔面部の醜状痕ですが、顔面線状痕の場合、労災の基準上はキズの長さで区分されています。しかし、”目立つか否か”も前提基準です。

3cm 以上の線状痕 →12級

5cm 以上の線状痕 → 7級

   となると、新設の9級16号の基準は?    非公表のため、長らく謎でした。ここ数年の認定結果から予想通りと言うか、線状痕の7級(5cm以上)はほとんどが9級評価の結果となっています。    7級12号 外貌に著しい醜状を残すもの

9級16号 外貌に相当程度の醜状を残すもの   ★「著しい=5cm以上」→「相当程度=5cm以上」に降格したようです。今シリーズの最後に労災の『障害認定必携』の改定された部分をまとめます。  ⇒ 労災の線状痕の新基準 c_h_85

9級16号:顔面線状痕(60代男性・栃木県)

【事案】

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 最近は奥さんが働いて、旦那が主夫となる家庭も増えたと思います。交通事故では主婦の休業損害は高く、1日9750円程度(保険会社の基準では5700円)、後遺障害が認められた場合、逸失利益の計算根拠となる主婦の年収はなんと、約350万円なのです!(保険会社は200万円程度ですが)

 つまり、共働きで年収の低い亭主、退職した主人、そもそもヒモの旦那は主夫を主張したいのです。しかし、主夫立証の道は険しく、裁判上でも、しっかりとした証拠を積み上げなければ認められません。その証拠とは?過去の成功例では・・

・当然ですが奥さんが働き、旦那が家事をしている実態=陳述書で説明

・奥さんが一家の家計を担っていること=源泉徴収票・申告書の所得額

・さらに、源泉徴収票等の配偶者の欄に旦那の名前

・世帯主が奥さん=住民票

 これらが揃えられればれ、なんとかなります。それだけ世間の印象は「どうせ、男は家事やってないでしょ」なのです。  c_y_123 

14級9号:頚椎捻挫(60代男性・神奈川県)

【事案】

自動車搭乗中、交差点で左折中に信号無視した加害自動車が進入し、衝突した。直後は症状が出ていなかったが、事故の翌日、頚部痛を感じ、通院を開始した。

【問題点】

通院中、主治医が退職してしまい、違う医師に交代した。後任の医師の診察で画像所見が認められるのか、現在の症状と事故との因果関係について確認した。病院同行中、本人から、自覚症状として手にしびれがあることが分かったが、これはリハビリ中に表出したことが分かった。神経症状が信用されるかは疑問であったが、無事に14級9号が認定された。その後、弁護士に交渉をして頂く運びになったが、主夫休損が認められないか相談された。

【立証ポイント】

男性で主夫休損が認められることはほぼなく、実態上、男性が家事を行っており、女性が働きに出ており、かつその収入で生計を主に立てている状況であることを立証することになる。弁護士事務所と相談した結果、まず、住民票で世帯主は奥さんになっているのか、奥さんの源泉徴収票で扶養家族に主人名が記載されているか、そして、タイムスケジュールで主夫業をどのように行っているのかをまとめるよう指示した。

結論として、本件では住民票の世帯主は主人で、源泉徴収票も扶養家族になっていなかったことから、主夫休損は非常に困難であることを説明した。  

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