あくまで、自賠責保険基準からの検討になりますが、自賠責保険の基準=考え方は裁判にも踏襲され、裁判官の判断材料になることが多いものです。

 事件の経緯について、逸失利益計算から自賠責流に逆算していきます。   【1】まず、聴覚障害についておさらいします。    👉 耳の後遺障害 ⑤ 難聴 Ⅰ    本件被害者さんの聴覚障害の程度は不明ですが、

 4級3号:両耳の聴力をまったく失ったもの 

 6級4号:両耳の聴力が耳に接しなれば大声を解することができない程度になったもの    いずれかですが、本件の場合、逸失利益の額から6級4号が推測されます。   【2】次に、逸失利益についておさらいします。

 本件、最大の争点は、亡くなった女の子の将来の損害=逸失利益(うべかりし利益)です。逸失利益とは、「もし、障害がなければ、将来これだけの収入があったでしょう」を予想・計算するものです。    その計算式は以下の通りです。   事故前年の年収 × 喪失率 × ライプニッツ係数(喪失年数-中間利息)=逸失利益    詳しくは 👉 自動車保険の値上がりの言い訳・前編~まず、逸失利益を復習    6級の労働能力喪失率は67%です。      逸失利益の計算は、後遺障害と死亡の保険金算定に生じます。    Ⅰ. 

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 毎日、色々な被害者さんの相談がありますが、被害者さんのよくある勘違いを一つ挙げます。     長く治療すること     「私は完全に治るまで示談しない! 相手に最後まで治療費を支払わせる!」姿勢、その気持ちはわかりますが、損得勘定も必要です。    誤解の無きよう補足しますと、

 適切な治療が済めば、速やかに症状固定 → 後遺障害申請 → 賠償交渉 → 解決 へ さっさと進めることです。打切り後の治療費は健保を使えばわずか、自己負担でよいのです。     様々な治療を試したい・・、リハビリに長く取り組みたい・・、交渉事は来年に・・など、 解決を先延ばしすることに利はありません。

 とくに、後遺症が残るようなケガであれば、早めに症状固定して等級を取るべきです。なぜなら、時間が経てばたつほど、中途半端に治っていきますから、等級がどんどん薄まってしまうのです。一部の例外を除き、平均的な治療期間で治療の目途をつける方が良いのです。

 後遺障害の賠償金は高額です。だらだら続けた治療費、それが健保なら、完全に後遺障害の賠償金を下回ります。後遺障害等級を取りこぼすことが最も損なのです。    一方、早期に治療費打ち切りや解決を迫る保険会社も、症状固定は大歓迎です。後遺障害の審査は別機関である自賠責保険の仕事、そこで何級がつこうが、担当者の責任ではありません。それが、賠償金の高騰につながったとしても、処理スピードこそ保険会社が望んでいることなのです。    何より、いつまでも交通事故を引きずる事こそ、被害者さんにとって人生の損害です。事故とは一早く決別し、仕事のキャリアを、生活の平穏を、取り戻すべきなのです。      このような情報を謳うネット情報は少ないと思います。    被害者さんは、交通事故で費やす時間の無駄を意識し、賢く実利ある解決を図るべきと思います。

   

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 弊所へのご相談や依頼で、類似の事故状況が重なることは多々ありますが、被害者があまり納得できないケースについて記載したいと思います。   【1】信号のない交差点    下図のように一方に一時停止の制限がある交差点です。よくあるご相談事案で、相手が一時停止をせずに交差点へ進入してきたため、事故が発生したというのにこちらにも過失があるとは何事か!といった具合です。この場合、過失割合はどうなると思いますか?

Ⓐ 一時停止の規制なし Ⓑ 一時停止の規制あり

 

 正解は、下表をご覧ください。

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ご相談はお早めに    先日、弊所にご相談のお電話があったのですが、初動に悩まれる方が多いように思います。そこで今回は、弊所の日常的な風景である具体的なやりとりを記載してみたいと思います。   ご相談者:「先月末に自転車で横断歩道を青信号で直進中、左折してきた車に巻き込まれるような形で衝突しました。医師からは全治3週間と言われ、打撲・捻挫の診断名がついています。また、脊柱管狭窄症とも言われています。」   佐藤:「そうでしたか。それは大変でしたね。お見舞い申し上げます。さて、脊柱管狭窄症というのは、交通事故外傷というよりも内在的なもの(つまり病気のようなもの)として捉えられてしまい、あまり好ましい表現ではありませんが、今回の事故前から、腰の治療で病院にかかっていたというようなことはありませんか?」   ご相談者:「実は、事故の前から腰が痛くてリハビリに通っています。通院している医師からは、腰の骨がずれていると言われていたので、今回の事故で後遺症が残るとも言われ、正直不安です。」    その後、事故の概要(加害者の加入保険会社や物損のことなど)を聴取します。   佐藤:「事故の概要は分かりました。ありがとうございます。さて、今回弊所へのご相談ということですが、どのようなことにお悩みでしょうか?」   ご相談者:「はい。今回の事故は退勤中だったので、労災の対象となるのではないかと思い、会社に相談したところ、労災を使っても問題ないという返事を頂きました。今回の事故の場合、労災を使用した方がいいのでしょうか?」   佐藤:「お悩みの件、承知しました。事故の状況がざっくりとしか分からないため、そこまで詳細に回答はできませんが、今回の事故では、双方とも青信号でご相談者様が横断歩道を走行していたということなので、10%の過失を言われる可能性がございます。過失が出る場合には、労災を適用し、少しでも治療費を圧縮した方がよろしいかと思います。

 しかしながら、労災治療の場合、病院側が治療期間に制限を設ける(健康保険では150日とよく言われます。)ことが多いです。本来、そのような制限はないのですが、現場ではそのような考えが浸透しており、半年間リハビリさせてもらえないという状況になり得る可能性がございます。まだ後遺症のことを考えるのは時期尚早ですが、後遺障害を申請するのであれば、少なくとも半年間はリハビリ通院しなければなりません。

 とはいえ、既往症のことや受傷機転(自転車の修理費が700円で済んだため、保険会社の介入はなく、加害者がその場で精算)を勘案すると、後遺症を考えて行動するよりも完治を目指してリハビリされるのが賢明だと思います。まだ保険会社から過失について言われていないのであれば、治療費は自由診療の一括対応でも問題ないと思いますし、その方が病院は喜びます。保険会社も長期間の通院でなければ、問題なく支払ってくれると思うのですが、労災にした方が保険会社は喜びます。その分、病院はがっかりしますけどね(笑)

 つまり、自由診療と労災、ともにメリット・デメリットがありますので、そのあたりを整理して決断してみてください。」   ご相談者:「ありがとうございます。事故の入口から全く分からず、誰に相談していいかも分からなかったので助かりました。今後の治療プランをじっくり考えてから決めようと思います。」    どうでしょうか。「過失がある場合には労災一択!」ということでもないのが分かりますでしょうか。もちろん、骨折や後遺症が残るようなお怪我であれば、労災一択ですが、受傷機転やけがの程度・既往症などなど…様々な要素を勘案すると、自由診療でもいいのではないかという考えにもなります。重傷者になればなるほど、初動が大事になってきます。「ある程度治療してから相談しよう。」では遅いのです。まずはお気軽に弊所へご連絡頂ければと思います。  

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 先週、仲本工事(享年81)さんのショッキングなニュースが入ってきました。全盛期のザ・ドリフターズについて、あまりよく知らない私でもお名前と顔が分かるほどの昭和の大スターですよね。ドリフのメンバーがまた一人いなくなってしまったのは寂しい限りです。仲本工事さん、ご冥福をお祈りいたします。

 まだ、亡くなってから日が浅いので、不謹慎と思われる方もいらっしゃると思いますが、近年、交通弱者の過失が大きくなるような事案のご相談も多く受けておりますので、仲本工事さんのケースも調べてみたいと思います。    仲本工事さんの事故現場については、ニュース等でも取り上げられており、「横浜市西区浅間町5丁目の交差点を横断中に車と接触、頭を強く打って意識不明の重体のまま運ばれて翌19日、急性硬膜下血腫でお亡くなりになった」との事です。現場をグーグルマップで確認すると、信号のない交差点で20mほど進めば、洪福寺交差点で横断歩道があるようなところでした。    【33】の場合、基本の過失割合は「歩行者30:自動車70」ですが、下記の修正要素を考慮して過失を決めていきます。

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「フットブレーキに頼った運転で起きたのでは?」

   すでにご存じと思いますが、先週の観光バス横転事故、その原因の可能性に「フェード現象」の可能性が、専門家より指摘されています。事故調査はまだこれからで、断定はできませんが、以下、日テレニュース様より引用します。

 

 静岡・小山町で観光ツアー中の大型観光バスが横転した事故で、警察が可能性の1つとして捜査を進めているのが「フェード現象」です。交通事故に詳しい専門家は「フットブレーキに頼った運転」によりこの現象が起きたのではないかと推測しています。さらに、現場となった道路の“ある特徴”に対する指摘も…。    事前の安全点検に問題はなかったといいますが、野口容疑者は「ブレーキがかからなくなった」と供述しているということです。ブレーキは、なぜかからなかったというのか…。警察が可能性の1つとして捜査を進めているのが、「フェード現象」です。   ※ フェード現象は、今回の事故現場ような長い下り坂などで起こりやすい現象です。そもそもブレーキは、摩擦でタイヤの回転を止める仕組みになっています。しかし、これを何度も繰り返すと熱が発生し、ブレーキが利きにくくなるといいます。

 <中略>   事故は富士山5合目からの長い下り坂の途中で起こりましたが、実際にこの道路を走った車の車載映像には「ブレーキの過熱に注意」と呼びかける看板が映っていました。

交通事故に詳しい交通事故鑑定人の中島博史さんは、事故現場の写真を見ながら、「急なカーブになっていますが、このカーブを曲がりきれないようなスピードでこのカーブに入ってしまったために、恐らくこの辺りでのり面に乗り上げてしまったので、車の左側が持ち上げられ、最終的には横転するような形になった事故だと思います」と分析しました。

さらに指摘したのは、“道路の色の違い”です。事故現場の写真では、真新しいように見える道路と古く見える道路との間に、はっきりとした“切れ目”がありました。

交通事故鑑定人・中島博史氏:「手前側の方が新しくて、非常によく整備されている状態です。切れ目のところから先は少し古そうで、ある程度、摩耗したり劣化したりしているところが見えます。カーブの途中で摩擦力が変わることはあり得る」

古い道路の方が摩擦力は低下するため、ブレーキの利きが悪くなった可能性があるといいます。

交通事故鑑定人・中島博史氏:「フットブレーキに頼った運転をしていてフェード現象が起きてしまって、カーブの手前で減速したかったが、ブレーキが利かず、はみ出してしまったというのが事故の原因だと思います」    また、最新の報道によると、乗客の証言では、事故の1~2分前から「ブレーキが効かない」との運転手の声や、乗務員より「シートベルトの着用を」との指示があり、スピードもかなり出ていて、カーブの際に左右に振られて乗客が悲鳴を上げていたようです。事故を回避する為に、運転手がわざと左斜面に車両を接触させて停止、あるいは減速を計った可能性も想像できます。メカニックのトラブルか、運転ミスか・・いずれにしても、今週中に事故原因の調査、第一報が入ると思います。    

   

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 <ベストカーwebさま より>

 

 1億円を越える例はさすがに稀だとしても、もっと身近なモノを事故で壊してしまった場合も、意外に高額な請求が来るので要注意。

 例えば、街中でよく見かける飲み物の自動販売機。標準タイプでも80万円すると言われ、大型のものだと200万円級も珍しくない。カーブミラーだとモノ自体は2~4万円と安価だが、設置費用などを加えると20万円は必要。ガードレールは1メートルあたり5000円~1万円が相場だが、工賃や人件費などを考えると30万円ぐらい請求されることも。ETCのゲートのバーは、1本6万5000円ほど。通常、左右一対になっているので、2本折ってしまうと13万円!

 よくニュースになっている、ブレーキとアクセルの踏み間違いで、コンビニの店舗に突っ込んでしまった場合はどうか。これはもちろん程度にもよるが、修理のために店舗が営業できなくなったとすると、店舗休業損害が10日間でおよそ60万円。その他修理費が実費で200万円ぐらいかかったりする。

 電柱は15mタイプで1本約15万円。これに折れた電柱の抜き替え作業が加わると、30~70万円ぐらいは覚悟した方がいい。馬鹿馬鹿しいのは道路標識で、オーソドックスなモノでも40~50万円もかかるらしい。特定企業(天下り系)が受注を独占しているため、強気な価格設定になっているともいわれている!?

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 人身事故、とりわけ後遺症を残すような被害事故を追いかけている秋葉事務所です。しかし、物損事故と人身事故の比率は、地域や年度にもよりますがおよそ25:75と言われています。被害額については、圧倒的に人身事故が高額で、また相手保険会社との交渉では、その賠償額が高額になるほど、増減が激しいものです。対して、物損事故は、相手が対物賠償(任意保険):1000万円でもつけていれば、車1台の損害なら間に合うことが大半で、見積金額の折り合いをつけるだけの交渉とも言えます。    しかし、中には洒落にならない程の高額賠償のケースもあります。今回は「ベストカー」さんのweb記事を参照、お借りして、その事例を紹介したいと思います。  <ベストカーweb 分/藤田隆太さま より>    車を運転するなら保険加入が当たり前。特に最近の判例を見ると、人身事故の際は大変な金額となるため任意保険への加入は必須で、なるべく手厚い保証に設定したい。だが「対物に関しては通常の保証で十分」などと考えていないだろうか? 今回の記事を読んでいただければ、そんな考えは消し飛ぶに違いない。過去にあった高額な事故から、標識や自動販売機など、身近なアイテムとの事故について、その保証額をご紹介しよう。   ○ 対物賠償の加入率は75.1%!!保険なしでは怖すぎる!!

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今回は歩行者の何気ない行動が過失に影響する事例をご紹介します。  

(今回は通勤経路内ではありませんが、病院へ向かう際に危険を感じた場所です。)

   歩車道の区別のない道路を歩行する場合、皆様はなにか特別に気を付けていることはありますでしょうか。ほとんどの方が特に気にすることなく、その時々によって歩く場所を変えているのではないかなと推測します。尚、写真の道路ですが、駅や大通りへの抜け道になっているため、自動車の往来が非常に激しい場所です。

 実は、ここに大きなポイントがあるのです。道路交通法によって、「歩行者は、歩車道の区別のない道路においては、道路の右側端に寄って通行しなければならない。」と定められているのです。(※「一定の場合には道路の左側端に寄って通行することができる。」という文言もついております。)

 道路交通法を守り、右側端を通行していた場合には、当然歩行者に過失はありませんので歩行者0:自動車100となります。但し、「ふらふら歩き」(このふらふら歩きというのは、自動車の予想を超えた動きを想定しているため、よほどのことがない限りは適用されないみたいです。)があった場合には、修正要素として歩行者に+5となっております。(判例タイムス【43】)

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歩行者は守られています    今回は歩行者側に問題のある事例を紹介します。年齢・性別を問わず目立つのが歩行者の信号無視です。ドライバー側からしてみれば、歩行者が違反を繰り返したとしてもお咎めなしというのは正直納得できません。違反切符を切られてもいいような気がしますが、それはさておき歩行者の赤横断と自動車の青信号進入の過失について見てみましょう。  

(前回同様、私の通勤経路内で最も信号無視をする歩行者が多い交差点です。)

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銀ブラではなく、銀座サク(サクサク歩いて通勤)    最近、運動も兼ねて最寄りの八丁堀駅よりも3つ前の銀座駅で降りて、歩くようにしています。猛暑のおかげで、事務所に到着する頃には汗だくになっていますが、たまに吹く風が心地よく、今後も続けられそうです。さて、今回は通勤中によく目にする歩行者VS自動車の事例についてまとめてみます。

 危険な場面に遭遇することが特に多いのは、「信号のない横断歩道」です。(下の写真は私が普段から横断している交差点です。)  

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 よく会社・法人様から相談される問題です。    従業員が現場への移動中の交通事故で、相手にケガをさせてしまった。この場合、会社が責任を問われないか?    このご質問・ご不安に関して、まず、顧問弁護士に見解を求めたそうです。法的には従業員が不法行為で第3者に損害を与えた場合、使用者である会社にも責任を問われることになります。法律の専門家である顧問弁護士は、法的根拠を検討し、過去の判例なども紐解いて、会社への訴えを回避する策を練ることになります。

 会社に責任を問うとなると・・従業員の指導・管理に問題があって起きた事故か否かが問われます。その交通事故が、単に従業員のハンドルミスではあれば、会社には責任がないように思います。しかし、被害者側に弁護士が立てば、加害者である従業員に対しては「会社の無理な超過勤務で疲労していた」、「会社がしっかり安全講習をしていなかった」などの理由から、会社へ難癖をつけて会社の責任にしようとします。それは、本音を言いますと、個人よりも支払い能力のある会社へ賠償金を請求する方が、回収の目途が立つからです。実際に裁判では、使用者責任が成立するかなどお構いなしに、加害者と会社を一緒に訴えることがマストなのです。    まるで、「飼い犬が噛んだら、その責任は飼い主や」 のようです。それだけ、会社の立場は弱く、使用者責任は容易に用いられる概念なのです。    もっとも、交通事故ですから、自動車に自賠責保険、任意保険がついていれば、従業員と会社共に、その責任を肩代わりして支払ってくれます。使用者責任などを真剣に問う、あるいは回避しようと思案する必要はなくなります。

 交通事故に係わらず、事故の多くは法律より保険で解決している現実があります。私どもは、もめ事や事故に対して、「加害者に賠償保険の加入があるか」に注目します。事故の多くはたいてい保険が解決するものと思っています。    他の例として、   (例1)小学生(10歳)のA君が公園で遊んでいて、他の小学生B君を押し倒して腕を骨折させました。Bくんの親御さん、「Aくんの親に治療費を払わせる!」とすったもんだの始まり・・。   ⇒ 確かにA君の親御さんの親権者責任が問われます。が、そんなことより、Aくんの家族に個人賠償責任保険があるのか、まずこれに注目、保険加入を調査します。個人賠償責任保険相手に、治療費や慰謝料など、賠償請求を突きつければ良いのです。

  (例2)A社の社員さんが市場でフォークリフトで作業中、他社Bの社員の足をひいてしまい、足の甲を骨折させた。「B社の労災の支払いでなんとか収めたい」   ⇒ フォ―クリフトに自賠責保険、任意保険の加入はわりとあるものです。構内事故であっても自賠法上、交通事故は成立するのです。A社B社、共に悩んでいないで、さっさと労災事故を交通事故に転換すれば良いのです。もちろん、治療費と休業補償はまず労災に請求、その不足分は慰謝料と一緒に自動車保険に請求します。A社の使用者責任を問う事より、円満に話は進むはずです。    

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 コロナ渦の影響か、昨年から有名人の自殺のニュースが続いています。先行き不安、閉塞感はいともたやすく人を窮地に追い詰めます。    警察庁のデータによると、「令和3年の自殺者数は21,007人となり、対前年比74人(約0.4%)減。 ○男女別にみると、男性は12年連続の減少、女性は2年連続の増加となっている。 また、男性の自殺者数は、女性の約2.0倍となっ ている。」 ピークは平成15年の34427人で、以後15年は減少が続き、昨年は減少も令和に入りやや増加の傾向です。コロナとは無縁ではないと思います。とくに有名人の自殺は影響力がすさまじく、しばらく連鎖します。高校生の頃、アイドル歌手の岡田 由希子さんの例を覚えています。    秋葉事務所では過去、重傷被害者さんを介護するご家族の自殺が3件、内未遂が2件ありました。ある日突然、日常を奪われた被害者本人はさることながら、その介護を担う家族の絶望感は計り知れないものがあります。そこで、精神的に弱っていると感じた場合、なるべく携帯電話をホットラインとして、24時間体制ででるようにしています。実際、深夜にかかってくることもありました。小一時間お話を聞いて、「また、明日考えましょう。お茶でも飲んで寝て下さい」と電話を切ります。これでも、少なからず効果はあったと思っています。

 最近の芸能人の自殺報道では、必ず電話相談のホットラインを案内しています。これは、とても良いことだと思います。死に取り憑かれた人の手を握りとどめるには、とにかく話を聞く事が第一です。    交通事故で四肢麻痺となった夫の介護を担うことになった奥さん、老夫婦の例を紹介します。

 バイクと自動車の衝突事故で脊髄損傷、全介護となった被害者さん、当然に後遺障害1級を取りました。事故は連携弁護士によって解決、それなりの賠償金を得ることができました。加害者との戦いは終わりましたが、被害者家族の介護の日常は続きます。首から下がまったく動かない御主人は不甲斐ない自身に苦しみ、涙を流しながら、毎日のように奥様に「早く殺せー!」と叫びます。

 対する奥様は・・・「ハイハイ、明日殺しますから、今日はご飯食べましょうね」とスプーンを口に運びます。なんと、人間はかくも強くなれるものか・・。    人は今日一日を生きるのに精一杯、余計な事を考えなくてよいのです。以来、「明日」こそ希望のキーワード、魔法の言葉と思うようになりました。    奥様は、事故後に介護の勉強をして、心療内科の医師の指導も受けています。なんとか、持ちこたえているのです。介護や心理の専門家だけではなく、常に家族、友人とのコミュニケーションをとるようにしています。時にはヘルパーさんに介護を任せて外出や旅行もするようにしています。介護を担う者には、周囲の物理的・精神的助力が絶対に必要です。そして、その為のお金も当然に必要です。しっかり賠償金や保険金・補償を得ることの意味はそこにあります。    

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 ありがたいことに全国各地から紹介を含めご依頼を頂いております。秋葉事務所なら、良い解決へ、なんとかしてくれはず・・期待の大きさを感じます。     交通事故で被った被害を回復することは、ほとんどが金銭賠償となります。自動車の修理やケガの治療をしたところで、それは事故前の元に戻すだけの作業です。ケガの場合は、精神的損害として慰謝料が加算されるくらいでしょうか。そして、何より大きな損害は後遺障害と死亡です。この二つは取り返しがききません。代わりに逸失利益≒将来の損害として、やはり金銭で償われます。その金額をめぐって交渉や裁判、場合よっては代理人・弁護士の助力を請います。

 秋葉事務所の仕事は、賠償請求以前の損害(ここでは人損)について、正確に漏らさず、書面や画像を集めることです。これら一連の作業を事実証明と呼びます。その端的な成果は自賠責保険の後遺障害認定となります。ここでコケると、いくら有能な弁護士を雇ったところで苦戦は必至、あるいは諦め・妥協が待っています。

 往々にして、事実証明の段階で大勢は決まってしまうとさえ思います。だからこそ、弁護士選びでも、この事実証明に最大限注力している事務所を選ぶべきです。ただし、世の常、宣伝先行は否めません。この10年、既に弁護士に依頼していながら、何故か秋葉への相談が実に多いのです。理由を伺うと・・・「後遺障害は任せて下さい!」と力強いホームぺージを信じて依頼したものの、契約後は「診断書を待っています」の対応に終始とのこと。質問すればアドバイスはしてくれますが、医師との折衝はじめ、何事も被害者が自ら動いて進めているそうです。労災の手続きも、健康保険の手続きも、各種保険の請求手続きも、診断書・画像の収集も、すべて「ああせい、こうせい」と指示ばかり。そこで上手くいかないことがあっても、「役所に聞いて進めて下さい」と・・。

 そこで初めて被害者さんは気づくのです。「この先生、実は何も知らないのでは?」。あるいは、「面倒な立証作業はやらない方針?」。残念ながら、弁護士は法律の専門家であっても、保険や医療の専門家ではないのです。交通事故の解決上、一番大変で、最も重要な作業がこれでは先が思いやられます。

 稀に病院同行してくれる弁護士もおりますが、関節可動域の計測方法を知らないので、計測する医師に何をどう伝えて良いかわかりません。せいぜい基準表と比べて「○級ですね」と判断するだけ、医師が計測をミスしてもスルーです。画像読影も基礎知識がないので、医師との意見交換もままなりません。そして、診断書の修正を医師にお願いするにも、立場からか高圧的な物言いで医師に嫌われてしまいます。実は、医師の多くは弁護士が嫌いです(弁護士=医療過誤?とでも思うのでしょうか)。

 また、主治医が協力的ではなく、他院に転院せざるを得なくても、紹介できる病院を確保していない。専門的な検査をしたくても、検査先の情報も皆無。知識だけで、その弁護士に障害を立証する実力はないのです。それでも、やっと確保した不完全な診断書を基に(結果はどうであれ)さっさと審査 → 賠償交渉へ進めたがります。そのような先生は、たいてい「結果がでてから考えましょう」と言います。それで、大人しくその結果を受け入れますか? 後遺障害申請は最初で最大の勝負、まさに損害の立証作業の集大成なのです。くじ引きではありません。    弁護士を見誤れば、何の役にも立たない、そもそも医療調査業務ができない先生と心中することになるのです。専門的に交通事故の医療調査をマスターしているのは保険会社の調査部門、あるいは下請けの調査会社の者だけです。法律とは全く無関係の部門です。ましてや、行政法を中心に法律をちょっと勉強しただけの行政書士が専門家を名乗るなど、9割方は疑うべきだと思います。

 秋葉事務所の場合、ベテラン医療調査員の指導の下、少なくとも研修を実地を含め徹底的に半年教えます。実戦配備はそれからです。また、その後も数年間、厳しい実務で鍛えていきます。この10年、年間200件以上の病院同行している事務所など他に見当たらないはずです。実績ページをご覧いただければ、ご納得と思います。付け焼刃ではダメなのです。専門家の養成とはジャンルを問わず、そのようなものだと思います。では、秋葉に頼めば後遺障害で良い等級が取れるのでしょうか?

 残念ながら、後遺障害を実際より重く、被害者に有利な等級にするなど、そのようなウルトラCは存在しません。症状とその証拠を漏らさず集めて、ようやく障害の実態すべてをカバーするのがやっとなのです。そう、限りなく0に戻すだけの作業です。逆を言えば、世の後遺症の30%程度は等級を取り漏らしたり、薄められたまま賠償交渉に進んでしまうと危惧しています。診断書に書かれていない症状は無かったことになります。また、書かれていたとしても、画像や検査結果が伴わなければ、信じてもらえません。多くの被害者さんはその現実を知りません。自賠責保険の認定結果に直面して、茫然とするだけなのです。    自賠責の後遺障害認定基準は、不特定多数、老若男女を一律に基準しているに過ぎません。すると、実際の障害より、重め、あるいは軽めの認定を目にすることがあります。それが深刻な場合、後に裁判で争点となって、より実態に即した障害、賠償金に是正する審議となります。自賠責とは違う判断、違う等級が訴訟上で認定されることもあり得ます。ただし、それは極めてレアケースです。交通事故の判例を紐解けば、裁判で後遺障害等級が変更されたケースは大変に貴重です。そして、それは限られたほんの一部の弁護士による仕事でした。交通事故専門を謳う弁護士のほとんどは、そこに名前がありません。そもそも、人身事故で裁判まで発展するケースは3%程度なのです。「自賠責保険の等級認定で99%勝負が決まる」、これが結論なのです。     業界の片隅、1ホームページが叫んだところで、なかなか伝わらない現実です。それでも10年20年訴え続けなければなりません。私達こそ、交通事故解決の最重要とされる事実証明、まさにコアを担う専門家と思っています。最近も、傷病名が13も連なる重傷で、既に等級認定済の案件を受任しました。案の定、4つも(後遺障害)等級を取りこぼしています。これからそのリカバリー、0に戻す作業を始めます。  

 

 

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高齢者・・弊所では圧倒的に被害者が多いのですが    昨今、高齢者ドライバーの事故についてニュースで取り上げられることが多くなってきたように思います。そのほとんどが操作ミスや判断の遅れによるものです。今まで免許更新時に認知検査を実施していましたが、これからは実車試験も加わるようです。埼玉県警察のHPからの抜粋ですが、見てみましょう。

  改正道路交通法施行後の高齢者講習等について

 令和4年5月13日に改正道路交通法が施行予定です。

 施行後は、実施する認知機能検査と高齢者講習の内容が変わり、新たに運転技能検査が導入されます。   新認知機能検査

1.検査内容が、時間の見当識、手がかり再生の2項目になります。※時計描画はなくなります。

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 前回まで、自動車事故の衝撃度を表す上でよく使われる「ビルからの落下・計算」を説明しました。ケーススタディを重ねましょう。今度はバイクが衝突した場合です。   3、自動車にバイクが追突した場合  

 Cさんは原付バイク(ヤマハ 車体重量90㎏)で走行、信号待ちのハイエースバンに追突してしまいました。原付なので時速30kmが制限速度です。まぁ、これを守っていたとして30kmとします。修理費はバンパー交換+αで20万円でした。修理費は問題なく保険で支払いました。しかし、ハイエースのドライバーDさん、むち打ちとなって毎日通院を始めました。治療費を払う損保は「3カ月まで!」と、業を煮やして治療費を打切りました。不満のDさんに対して、損保は以下の計算を示しました。    それでは、ハイエース(車体重量1960kg)の受けた衝撃を計算してみましょう。    時速30km ≒ 秒速 8.3m の場合では、    8.3m × 8.3m  ÷ ( 2 × 9.8 )= ...

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 シリーズ再開! かつて相談会に参加した相談者さまの実例から計算してみましょう。    その前に、2019年10月にシリーズ化したまま途絶した前回記事は以下の通り。

👉 受傷機転について、その衝撃を科学する ② 自動車事故の衝撃度   

1、自動車の単独事故 ~ 壁に衝突した場合

 Aさんは小型自動車(日産マーチ 940kg)で壁に衝突、つまり自爆事故で負傷しました。その時のスピードは30kmだっだったそうです。マーチは全損となりました。シートベルトをしていなかった為、フロントガラスに顔面を強打、10針を縫うケガに。6か月の通院の後、後遺障害は醜状痕の9級16号、頚椎捻挫14級9号が認定されました。

 どの位の衝撃か、例の「ビル落下衝撃度」から計算してみましょう。   ○ 時速36km = 秒速10m/s の場合・・・5.1mの落下衝撃となります。

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 ニュースでご存じと思いますが、2021年秋ごろから福岡市内を中心に“挟まれ屋”が出没、タクシーを相手の新たな詐欺が現れました。最近はドライブレコーダーで一部始終が記録され、テレビでも放送されますから、この手口はもう使えないと思います。何より、容疑者の顔も名前も割れています。関西出身の20代男性で全国各地に出没しては、いろんな詐欺行為を繰り返しているとのこと、詐欺師もあっという間の全国区の時代ですね。    因縁つけて小銭を巻き上げる・・このような小悪党は昔から存在し、様々な飲食店・販売店が被害に遭っています。どの業種も対策マニュアルを策定、注意喚起しています。とくにデパートなどは商品のクレーム対処に特別窓口を設けています。また、公認できようもないですが、恐らくクレーマーリストをデパート同士で共有していると思います。

 今回のタクシー詐欺の狙い・・個室で一対一、時間を食うので警察を呼びずらい、トラブルは会社からの査定に響く、その要求金額から手短に終わらせたいなど、運転手の弱みを巧みについています。詐欺者はその辺をよく心得ているものです。    毅然とした態度で、「警察を呼ぶ」、「会社と協議して後日連絡する」などで諦めるようです。もう一つ、現実的な対処法があります。ドアの開け閉めは自動車の「運行」に該当するので、ケガをしたのなら自賠法上、人身事故となり、保険金支払いの対象となります。また、靴の損害も自動車(任意)保険の対物賠償に該当するはずです。さらに、搭乗者傷害保険、人身傷害保険なども対象にできます。したがって、「保険会社に任せますので」との対応でも十分に対処・排除できそうです。      

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 連日、あおり運転のニュースを目にするようになりました。もちろんん今更の事ではなく、悪質なあおり行為は昔からあったと思います。ドライブレコーダーの普及と共に、映像ネタが増えたのでしょうか。    本日は「あおり運転」の映画を紹介します。これらの映画から日常におけるホラーを感じます。     ちなみに法令 👉 あおり運転の罰則

  『激突』

 1971年、ご存じスピルバーグの出世作。トラベリングセールスマンであるデイヴィッド・マン(デニス・ウィーバー)は商談のため車でカリフォルニアへ向かう途中、荒野のハイウェイで1台の大型トレーラー型タンクローリーを追い越す。しかし追い越した直後より、今度はトレーラーがマンの車を追いかけ回してくるようになる。  ヒッチコックの影響を受けた、巻き込まれ型のサスペンスです。確か、ヒッチコック劇場でも車同士のトラブルの回がありました。車社会のアメリカでは身近な恐怖のようです。   『アオラレ』

 ラッセル・クロウ主演。あおり運転の常習犯を演じたスリラー。寝坊してあわてて息子を学校へ送りながら職場へと向かう美容師のレイチェル。車を運転する彼女は信号待ちで止まるが、信号が青になっても前の車は一向に発進しようとしない。クラクションを鳴らしても動じないため、レイチェルは車を追い越すが、つけてきた男から「運転マナーがなっていない」と注意されてしまう。謝罪を求める男を拒絶し、息子を無事に学校に送り届けたレイチェルだったが、ガソリンスタンドの売店でさっきの男に尾けられていることに気づく。レイチェルは店員から男があおり運転の常習犯であることを警告され・・・。  次の『ロード・インフェルノ』の影響かな? そのハリウッド版です。   『ロード・インフェルノ』

 あおり運転した相手が、イカれたサイコパス! あおった側が、今度は追われる側に・・戦慄のデッドヒート・カーアクション・スリラー!  日本では珍しいオランダ映画です。お正月にテレビで放送しました。監督はオランダ映画テレビアカデミー(NFTA)出身、映画祭で評価され、TV・映画で活躍するルドウィック・クラインス。  ストーリー展開は「アオラレ」に同じく、あおった側が執拗に追われます。このサイコパスさん、防護服を着て消毒液(塩素系?)をぶっかけてきます。言ってることはある意味正論なので、始末悪い。   続きを読む »

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