私は被害者側の仕事をしています。損保出身ですが現在は一切損保会社と取引はありません。では損保会社は絶対的に利益相反する敵でしょうか。いえ、場合によってはお互い協力することもあり、稀に共同戦線もありえます。  

 昨日の案件は相手損保が一括対応(治療費支払い)を打ち切ったため、自身が契約している人身傷害特約へ請求を行っている被害者の件です。ケガと既往症の関係が不明瞭で、かなり迷走しています。このようなもつれた糸を解きほぐし、解決へのレールをひく仕事が必要です。かなり大変な作業ですので、損保担当者の協力があれば大助かりです。昨日はそのようなことから人身傷害の担当者に来訪いただき、打合わせを行いました。

 このような時に心配されるのは、依頼者を置き去りにした損保&士業の癒着構造です。依頼者に背信となるような保険会社との折衝は絶対にいけません。  普通 被害者側:士業vs加害者側:保険会社 の構図がメインです。しかし過失に争いがある事故では、相手損保にできるだけ求償したい人身傷害の保険会社と、これから賠償に取り組む弁護士&立証作業に入る私の利害が一致することが起きます。あたかも「呉越同舟」のようです。

 もちろん前提となるのはコンプライアンスを順守していること、正当な立証作業を行っている行政書士であることの評価・評判です。保険会社からある種の信頼が必要なのです。私見では損保会社の多くは、交通事故業務を行っている行政書士を「小ズルい存在」、もしくは「代書屋ごとき」と思って良い評価をしていません。この業界、少なくとも「いまいましいが、一目置いている」存在にはなりたいものです。

 さて、交通事故は複雑です。本件のように敵対関係の構図ではない利害関係が生じる時に限っては、協力関係も辞さないのです。もっとも平素、保険会社の顧問・協力弁護士が被害者側から依頼を受けた場合、関係損保に対して敵対する受任はできないでしょう。私も損保ジャパン代理店時代は対損保ジャパンの案件は敬遠しました。世の中が資本主義である以上、商売の取引関係は無視できません。やはり信頼できるのは損保から仕事をもらっていない弁護士と思います。そして保険会社は敵でもあり、時として味方でもある不思議な存在と思います。 20111122_1

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 淡いブルーの照明にプカプカ熱帯魚が漂っています。ここはバブル時代の生き残りともいえる水槽のあるバー、今や都内でも絶滅種のお店です。魚をみながら飲もうということでしたが、ここは打ち合わせに来るようなところではないです。   26.5.20 趣向を凝らした店内はいたるところに水槽があって水族館のよう。通路にも水路が走っていて、水のせせらぎに癒されます。

 落ち着いた雰囲気で仕事より釣り話が中心となりました。しかしこの3年ほど、趣味に割く時間はなく竿を出すことは皆無。これは少々危険なことです。人間は同じことばかり繰り返していると脳細胞の活動が低下するそうです。つまり柔軟な発想やひらめきが起きなくなる可能性があります。日々の業務をルーチン化することも大事ですが、常に変化による刺激を与えて脳を元気にしなければなりません。

   やはり仕事を離れた行動も必要です。もう少し時間を上手に使い、仕事以外の時間を確保したいところです。

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 本日は地域でNo.1の法人代理店さんにお伺いしました。週1の店内会議にて講師を務め、研修のお手伝いをしてきました。  

レジュメ20140515_0000 テーマは「むち打ちと後遺障害」です。通常、損保代理店さんは顧客様の事故に際しファーストコンタクトを受けることになります。契約している自動車による加害事故ならば、最初に事故受付を行い、SC(サービスセンター=事故支払部門)に伝達します。そして後の対応は対人担当者・対物担当者が担い、代理店は事故解決の進行を見守るだけです。しかし顧客様が被害事故(人身事故)に遭ったらどのようなアクション、サービスが望まれるでしょうか?

 おそらく「相手に任意保険が付いる ⇒ 保険会社の対人担当に任せておけばいい」「過失がでても人身傷害に入っているから大丈夫」「搭乗者傷害保険を忘れず支払おう」 … この程度に留まっていると思います。もちろん物損事故や人身事故でも通院3か月以内、数回の通院ですむような軽傷であればこのような対応で問題は無いと思います。しかし後遺障害が残るような、また後遺障害が見込まれるケガとなると、相手保険会社に任せっきりでは少々心配です。なぜなら後遺障害による被害は一番軽い14級でも300万を超える高額賠償となる可能性があります。

 このような場合、代理店さんが後遺障害を予想し、積極的に後遺障害認定のお手伝いをすべきと提案しました

 現在、国内損保は吸収合併を重ね、大手3社のシェアは増大の一途です。結果として同じ保険会社同士の事故も増えるでしょう。そうなると支払いの増大を防ぎたい保険会社は後遺障害の認定に寛容、協力的なわけがありません。お互いぬるい交渉となる可能性が高く、そのような保険会社同士の解決、つまりSC任せでは後遺障害を見逃します。やはり被害者となった顧客様を守るのは一に代理店さんであると思います。

 非常にたくさんの質問を頂き、予定時間をオーバーする盛況な研修となりました。きっとこれを契機に救済される被害者さんもいるでしょう。繰り返しますが代理店が被害者のファーストコンタクト先です。代理店さんは高い交渉力と調整力、そして軽快なフットワークで地域密着を実現しています。俄然、奮起に期待しているのです!   

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 骨折案件の引継ぎです。本件は受傷直後から弁護士事務所に相談が入ったのち、紹介を受け担当してきました。ほぼ一年間お預かりし、14級9号を認定を付けてお返ししました。後遺障害が認められたということは、当然ですが痛みや違和感等が残存し、完全に治ったわけではありません。後は弁護士の交渉で金銭解決するしかありません。解決までもう一息です。  

 短い日誌ながら本件からの教訓を、  

 骨折など器質的損傷があったケガでは、仮に骨の癒合が果たされ、予後も順調であっても、高い確率で不具合が残るものです。

   諦めずに丁寧に立証すれば後遺障害14級9号が認定されます。 かつて骨折しているのに等級が取れなかったことはたったの1件しかありません。  

 骨が折れたら必ずご相談下さい。    20140507

 

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 神奈川県は隔月開催で相談会を実施しております。昨日は8名の相談者さまがいらっしゃいました。やはり継続は力なり、徐々に参加人数のみならず、特に内容の濃い相談者が増えてきました。今回はむち打ち被害者は一名のみ、他は骨折、脳損傷の方でした。傷病名と相談内容は以下の通り。  

1、大腿骨遠位端骨折 ⇒ 膝関節可動域制限の立証。まずは画像検査の追加

2、アキレス腱不全断裂 ⇒ 「非該当」に対する異議申立。画像検査とROM測定のやり直し             

3、高次脳機能障害 ⇒ 立証計画の策定。次回はご家族と一緒に打合わせ

4、高次脳機能障害 ⇒ 脳損傷の画像を確認。痴呆との区別、検査の必要性について

5、大腿骨遠位端顆上骨折 ⇒ 成長障害の懸念と短縮障害について。症状固定時期の検討

6、プラトー骨折 ⇒ 後遺障害診断書の重要性と書き方。過失割合

7、頚椎捻挫 ⇒ 今後の治療、休業損害および対保険会社対応について

8、高次脳機能障害 ⇒ リハビリ施設への転院と今後の立証計画。弁護士の選び方

   このうち6件について弁護士の受任が確定的であり、うち5件はメディカルコーディネーター(MC)の出番と判断しました。やはり本当に専門家の助けが必要な被害者は無料相談では収まりません。弁護士、MCと次々にパートナーシップが形成されます。

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 本日2件、高次脳機能障害が疑われる被害者の相談を受けました。1件は電話です。「まず面談」が私の信条ですが、住所は利尻島です。ロシアのちょっと手前、2泊3日は覚悟せねばなりません。取りあえず概要を聞き取り、善後策を助言しました。しばらくは遠隔相談となります。  

 もう一件はご本人と付き添いのご家族に来所いただきました。普通の交通事故相談者と違い、面談は2時間半かかりました。高次脳機能障害の場合、聞かなければならないことが多くので専用チェックリストを用意しています。これは今春、弁護士研修会用に作成したものを活用しています。本件でもこれを使って進めていきましたが、どうも本人の症状・家族の観察が脳の病変部と一致しません。下図の通り、脳はそれぞれの部位によって働きが違います。通常、受傷した、損傷した脳の部位が症状と一致するはずです。例えば言語障害は左側頭~前頭葉に損傷部があるはずです。高次脳機能障害の立証とは、画像(病変部)と症状、対応する検査データの一致が基本だからです。

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 さて、本件被害者は症状と病変部が一致しません。症状に該当する部位とは逆の部位に損傷があります。そして聞き取りを続けていく途中でやや謎がとけました。この被害者は左利き、もしくは両利きの珍しい体質なのです。ペンは右手、道具は左手と使い分けているようです。  野球のスイッチヒッターみたい?私の経験でも以前、一緒のバンドのベーシストが左利きながら右利きでベースを弾いていました。彼はペン・お箸は左手です。何事も両方使えそうで、かなり器用なのです。「絶対こいつは脳の構造が違うはず!」と思っていました。

 まして本件被害者の損傷様態は「びまん性」です。びまん性の損傷は微細な傷が脳のあちらこちらに生じている可能性があります。「局在性」の損傷のように一か所の損傷部に出血・血腫が集中するものとは違います。つまりどのような障害となるかが読めない?ことがあります。

 確定的な医学的検証に及びませんが、脳波の検査でも言語に関する脳の反応が左側頭葉中心に出るのが男性で、右側頭葉にもやや分散して反応するケースが女性と言われています。脳の働きに男女差が存在することは解明されてきています。利き手と脳の仕組みについてはまだよく解明されていません。しかしやはりというか、左利き、両利きの人の脳波は逆の、もしくは教科書通りではない反応を検出することが多いそうです。

 立証上、本件は矛盾した医証をそろえる結果になるかもしれません。この場合、主治医はもちろん、専門医の意見等で丁寧に説明する必要があります。きっと自賠責調査事務所の審査会(高次脳機能障害 専門部会)の先生方も私と同じように悩むでしょう。それだけ脳損傷・脳障害は不規則な症例が多いと言えます。

 このような説明をしたところ、ご家族の方は「神経内科の医師も秋葉さんとまったく同じことを言っていました!」と驚いていました。これはある意味当然です。治療側の医師も立証側の秋葉も審査側の自賠責保険も同じことを考え、同じように悩むからです。

edhi 今日は脳モデル「エディ」が大活躍!

 

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 苦い連休明けです。苦労して異議申立を行った結果、「前回認定の通り」と通知が届きました。漏れてしまった障害、不正確な等級、資料不足で薄められた等級など、きちんと拾い集めて再審査を要求するのが異議申立です。しかし簡単に覆せるほど最初の認定がいい加減なわけがありません。私が手掛けた案件では昨年末までの統計で43%です。それでも先月から今月にかけて提出した異議申立4件について、「絶対に等級を変更させる!」信念のもと、魂込めて取り組みました。

 もっとも自賠責保険の統計では、21~23年度でたったの7%ほどが「変更あり」、つまり上位等級に変更です。100人中93人は無駄な抵抗となったのです。であれば専門家のあるべき姿は無駄な異議申立を行わず、しっかりとダメならダメと見極めをして差し上げることです。依頼者に期待を持たすことや時間をかけさせることは罪です。

 異議申立について、本HPの実績ページを開くと華々しい仕事もありますが、残念な仕事も同じくらい存在します。やはり専門家の実力とは「目利き」と思います。無理・無駄・無謀なチャレンジを抑制する目を養わなければなりません。受任するからには100%の仕事を依頼者から要求されるのです。今日は反省の一日でした。

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 行政書士は都道府県の単位会があり、その下部組織として支部会があります。私は東京都会に転入し、同時に中央支部へ所属したことになります。今日は年に一度の支部総会に参加しました。中央支部の会員は270名弱です。大所帯の支部と言えますが、総会参加者はその30%ほどです。どこの支部もおなじみの顔ぶれ、総会参加者は3割位なのかもしれません。しかしながら東京都会の会長はじめ、たくさんの先生にようやくご挨拶が叶いました。

 意外だったのは東京の中心部ながら、多くの先生は地縁からこの地に開業していることでした。「秋葉さんも元々こちらに縁が?」とよく質問されました。その他、印象としては税理士、弁護士、その他士業の事務所に併設している事務所が多かったように思います。そして共通の知人(弁護士、行政書士)が多かった。皆、顔が広い!

 積極的に研修を運営する若手先生もおり、良い刺激を受けました。ここでも新しい縁が生まれそうです。

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 東京都行政書士会中央支部に移転して3か月が過ぎました。支部長はじめ、支部会の先生方の事務所へご挨拶に伺いましたが、隣駅に交通事故業務で有名なヨネツボさんの東京本社があります。本日ようやくご挨拶がかないました。転入のご挨拶だけのつもりでしたが、米中先生、大坪先生の両代表先生とお話する機会を頂きました。

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 私たちの大先輩事務所です。事務所も東京、大阪だけではなく、全国にヨネツボパートナー行政書士がいます。交通事故・後遺障害でこれだけの経営展開しているところはありません。最大手と言えます。

 業際問題から報酬計算方法、業界の最新情報まで大変勉強になりました。そして最も驚いたのは業務スタンスの相似性です。行政書士資格としてより医療調査業として仕事を捉えている点や弁護士との協業体制など、まさに私の事務所と同じです。被害者救済の精神はもちろん、病院同行を主軸としている点も大いに賛同しました。同じことを考えている行政書士が、しかも業界の最先端に存在していたのです。

 お隣の事務所と言うには僭越ですが、支部会の先輩として頼もしい存在です。

 

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20140405083346 土曜は甲府、日曜は松本で相談会でした。弁護士2名と一緒に、あたかも巡業です。それぞれ11数名の相談者がいらっしゃいました。今回はむち打ち被害が多かったようです。もっとも交通事故外傷の60%はむち打ちです。今回は7割位がむち打ちだったので多く感じたまでです。

(写真は桜と信玄公)この日は信玄祭りでした  

 今回印象に残ったのは傷病名についてではありません。すでに受任している法律家さんの対応です。のんびりしているでは済まされない、倫理的に問題のある話が目立ちました。

 特に問題だったのは受任後ただちに被害者請求を行ったものの、その後賠償交渉を進めず、そのまま放置されている被害者さんです。障害等級は3級です。つまり依頼された法律家は自賠責保険から2219万円を委任請求にて受領しているはずです。しかし依頼者の「お金はいつ入るのでしょうか?」という質問に対し、「最後に精算します。現在異議申し立てを検討しています。待って下さい」と昨年12月に返答したのみ、そして不自然なことに2219万円には一切触れていません。依頼者は重度の障害で事故以来3年半復職できません。現在、生活は窮乏しています。しかし自賠責保険金の支払いはおろか、保険金の存在すら説明されていません。これはつまり・・・。

 この相談者さんには依頼した法律家に対しすみやかに自賠責保険の支払いを求めるようアドバイスしました。しかしどのような顛末になるかとても心配です。倫理観が乏しい仕事をしている法律家・・実は水面下にたくさんいるのではないでしょうか。交通事故被害者の2次被害と思える話によく出くわすのです。これは都会、地方関係ないように思います。  

 2日間、地方都市の色濃い相談者さん達でした。笑い話として、帰りがけ受付に「本物の弁護士さんでしょうか?」と心配して気をもんでいた方もいらしたようです。 そんなに怪しかったかなぁ?  

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 こればかりはひな形を適当に改造する、などといった作業をしたくないのです。ある程度交通事故外傷はパターンがあり、同じような申立、典型的なパターンが存在します。しかしそれぞれ個別に経過、窮状、事情が異なります。なによりひな形に頼ると魂が籠らないのです。したがって10時間以上、書類、専門書、画像と向き合います。

pb290918 ⇐ 現在、没頭中です

 昨日の日誌、実績の投稿の反響か、今日は鎖骨骨折の相談の電話、メールが数件入ってきます。そのたび作業が中断してしまいますので・・・今日も家に帰れそうにありません。(;´Д`) うぅっ。。

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大阪の朝です。早起きしています。3月29~30日、年度末の土日は大阪で弁護士向けの研修会でした。

 

今回の研修会は弁護士だけではなく、珍しく行政書士の先生の参加もありました。内容は東京に同じく、画像読影ソフトを使用して画像所見を抽出するトレーニングです。続きを読む »

 厚木から戻り、昨日は仙台の高次脳機能障害の被害者の症状固定でした。

 事故から間もなくの受任でしたので、1年が経ったわけです。だいぶ回復したとはいえ、少なからず障害が残存しています。今後は仕事への復帰と補償問題に取り組んでいくことになります。等級申請が最初の勝負どころです。完璧な診断書のために医師との折衝が続くと思います。

 さて本日は大宮相談会です。平日開催で参加者は少な目ですが、しっかり対応していきたいと思います。少々バテ気味、有用な記事はお休みさせて下さい。月末までに「排尿障害」、「味覚障害」、「TFCC損傷」、「骨端線損傷」の異議申し立てを仕上げなければなりません。事務所は画像CDと医学書が山のように積み重なっています。むち打ちなら他の業者に任せてしまっても良いのですが、マニアック部門は私たちがやらねばなりません!お待たせしている依頼者の皆さん、もうしばしのご猶予をお願いします。

 今日は東京の開花予想日です。事務所は戦争状態の年度末、なんとか乗り切ります!

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 昨日は本厚木で一日相談会でした。前日に厚木市内の病院に同行が一件ありましたので、土曜から泊まり込みです。事務仕事を持参しながら移動先でも早起きして仕事をしています。12Fの窓から厚木の夜明けに付き合いました。  夜明け前の群青色と朝日のフレアがあまりにも鮮烈でした

よあけ続きを読む »

 本日良い知らせが届きました。私が担当した高次脳機能障害7級の被害者さんの裁判が1年かけて収束しそうです。連携弁護士は判決による解決を信条に戦う常勝の先生ですので、審議の過程で裁判官も勝負ありとみたのでしょう。ほぼ勝訴の内容です。妥協的な和解とは180度違うものです。和解のデメリットとして弁護士費用や遅延利息がないことですが、現在、調整金の名目である程度まで確保できます。やはり良い和解と悪い和解があるように思います。

 私の仕事は後遺障害の立証ですが、やはり賠償金の獲得は弁護士の緻密な立証と交渉力が決め手です。物損事故や軽いケガであれば、弁護士を介さない解決でもそれなりの決着がつけられると思います。しかし被害者本人とご家族の一生がかかっているようなケガ、重い後遺障害が残った場合の解決は弁護士の力が必要です。しかし弁護士も色々で、当然ながら能力、経験の差があります。ある脊髄損傷1級の被害者さんのケースですが、被害者さんの知り合いのA弁護士先生に相談したところ、「自賠責保険の限度4000万しか取れない。これで諦めるべき」と言われたそうです。私はそんなことないと思い、連携弁護士B先生を紹介、念のため相談するよう勧めたところ・・・B先生「介護費用を含めれば8000万、あと4000万取ってあげる」と回答、当然、被害者さんはA先生に見切りをつけてB先生に依頼しました。

 このように弁護士ほど能力の差がでる仕事はないのではないか?と思うようなことがしばしばあります。とはいえ、初めての事故で弁護士の良し悪し、選択は難しいものです。私の弁護士連携先は首都圏だけでも8事務所、全国では20事務所を超えています。迷ったら、困ったら、ご相談下さればと思います。

girlball 試合を決めるシュートはストライカーである弁護士、そのお膳立てをするのが立証作業の私です。良いパスを出しますよ!

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 最近、実績ページのUPが進んでいませんでした。全国の仲間たちも超多忙で投稿に手が回らない状況かと思います。

 交通事故外傷による後遺障害の60%以上が14級です。そのほとんどがむち打ちによる頚椎捻挫です。全国のむち打ちすべてをUPしていたらすごい量になってしまいます。今後はむち打ちに関しては卓抜した仕事、特筆すべきものに限定しようと思います。  実績ページは多くの同業者(弁護士、行政書士)の先生方が参考にしていると聞いています。何より大勢の被害者の皆様が検索して下さる交通事故外傷、参考になる珍しい外傷をしっかりUPしていこうと思います。   

 昨年の実績から高次脳機能障害を4件集中UPしました!

 https://www.jiko110-akb.com/%e5%ae%9f%e7%b8%be%e4%b8%80%e8%a6%a7/

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 今日は珍しく一日事務仕事で事務所に缶詰め。外に出ないつもりでしたが、夜に損保ジャパン以来の代理店の同期が来所しました。現在、この代理店さんに私の保険部門を任せています。  お互い同期入社で共にバブル崩壊~金融ビックバンの時代に保険営業をしてきました。この20年は日本の保険業界の一大転換期であったと思います。

 アメリカは80年代初頭に金融再編を済ませ、保険会社はアンダーライティング(保険の引き受け判断)のみを業務とし、スリム化に成功しています。日本の保険会社はそこまで割り切れませんが、ご存じのように合併を繰り返し、経営の合理化推進中です。同じような歴史をたどりつつも、日米の大きな違いは代理店のあり方です。

 アメリカでは個人経営の代理店はほとんど存在せず、一企業の体制でブローカー業の形態をとっています。また特定の会社の専属は稀で、複数の保険会社を対象に「保険をいくらで引き受け、いくらで保険会社に売る」、この利鞘で営業しています。一方、日本の代理店は保険会社の専属、もしくは乗合(いくつかの会社と取引)として保険会社傘下に連なっています。そして保険会社の決めた料率が絶対で、代理店はそれに従うしかありません。アメリカのブローカーのように対等ではなく、保険会社に従属している状態と言えます。もちろんそれが日本型経営として、保険会社と代理店の親密度が高いことが、高度経済成長期では効率の良い関係であったと思います。しかし代理店手数料の自由化(実質、大幅な引き下げ)後、保険会社と代理店の関係に弱肉強食の論理が加わりました。売上の少ない代理店は手数料を下げる、他社の保険を扱えば手数料を下げる、会社の言うことを聞かない代理店も手数料を下げる、そしてついてこれない中小代理店は他代理店と合併や廃業へと追いやられます。会社の生き残りのためには切り捨て御免なのです。結果として日本の代理店のとくに家業・個人事業主としての命脈は尽きようとしています。大型法人代理店も生き残りの合従連衡(小型代理店の吸収、合併)が続いていますが、規模が大きくなっても事務負担・人件費の増大で純益が上がりません。自動車も減る、人間も減る・・・当然、全体の保険の売上げは下降線の時代なのです。代理店は保険会社の決めた手数料に対し、アメリカのように交渉する手段を持たず、経営体力を維持するに汲々としています。つまり、日本の代理店はアメリカのようにブローカーに成長しえなかったので苦しんでいると言えます。

 これは保険会社と代理店に限定した話ではないと思います。長びく不況、急激な少子高齢化で、右肩上がりの経済構造はもはや望めません。そして企業を潰さないため、労働者派遣法の改正等で益々個人より企業の保護が進んでいます。国道沿いに大型商業施設ができて街の商店街が消えていくように、産業構造の変化がどの業種でも進んでいるのです。

 そのような歴史をかみしめながら築地のお寿司屋さんで2時間。そしてかつての共通の上司や同期の仲間たちの話題が続きます。変わっていく世の中と変わらない人間達・・・お互い、いつの間にか歳を重ねました。

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 本日のニュースはSK氏の記者会見一色でしたね。やはり聴覚障害に触れないわけにはいかないでしょう。

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       さて、本件で問題となっているのは身体障害者手帳の等級です。

 自賠・労災よりはシンプルです。そして全ろう、それに近い重篤な難聴しか認定等級がありません。手続きですが、医師の診断書とオージオメーター(聴力検査)の検査表を市役所に提出すれば該当の等級が認定されます。問題はオージオメーターは本人の意思で嘘の検査値を出すことが可能な事です。これについては耳鼻科の医師によると、経験にもとづいて嘘を見抜くことはできると言っています。

 等級は以下の通り、平衡機能の障害と一緒の表になっています。  

等級

聴覚障害

平衡機能障害

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 すでに発表しております春の実務研修会が明日から東京で2日間行われます。

 今回は座学研修ではなく、参加される弁護士先生に実際に被害者の対応、画像の読影の実戦をしていただくものです。本日はそれに合わせて、全国のメディカルコーディネーター、スタッフが当事務所に集まって打ち合わせです。ロールプレイングのシミュレーション、膨大な画像の編集等、大変な作業です。初めての試みですが、本研修プログラムは必ず日々の交通事故業務の実力UPになるものと思います。

 したがって今日は有用な記事となりません。また週明けに研修の報告をしたいと思います。

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 今朝は好天の中島公園を見下ろすホテルからスタート! 今回の病院同行の目的は正確なROM測定(関節可動域の測定)です。

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 前回の同行で、主治医のみならずPT(理学療法士)の先生とも打合せ、必要な計測項目について計測表をお渡ししました。単に言葉で伝えるより、必要な計測項目が整理された計測表が重きをなします。必要な計測項目が漏れてしまうと、調査事務所から追加計測の医療照会が入ってしまい、病院やドクターにご迷惑がかかるからです。最悪、評価もれで等級が付かないことがあります。

 かつて腓骨神経麻痺で足関節のみ計測され、足指の計測がなかったため、足指の用廃12級が併合されなかった被害者を2例経験しています。これでは数百万円のもらいそびれです。その2件は膨大な時間をかけて異議申立や裁判をすることになりました。

 本件も膝の靭帯損傷、足関節と足指の神経麻痺が重なった複合損傷です。医師と綿密に打ち合わせし、等級の取りそびれがないよう、丁寧な立証作業が必要です。  

<母趾の関節>

部位

MP 関節主要運動

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部位別解説 後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

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