「先日、交通事故に遭いました。これからどのようにすれば良いのでしょうか?」
私達はこのような早期の相談をお待ちしています。何故ならこれからするべき事、20項目を準備してお待ちしているからです。
事故相手の保険会社の言いなりで進めていませんか?専門家以外の人の言う事を鵜呑みにしていませんか?巷の交通事故相談で法律的な話を聞いてもモヤモヤは解消しません。
弁護士に1万円払って相談しても・・
・「等級が取れたら来て下さい」=つまり「それまでは何もしません、損害立証は大変だからやらならいけど、裁判でさっさと和解して楽しよう」ということです。
行政書士に相談しても・・
・「自賠責保険請求の代書をします」=記載例を見れば誰でも書けます。
・「紛争センターのサポートで賠償金の増額をさせます」= 賠償金の計算をするだけです。賠償金は紛争センターの斡旋弁護士の裁量で決まります。行政書士の書いた計算書で劇的に賠償額が増えたのではありません。そう見せかけて報酬を請求をするのはズルいです。
まるで「最後の美味しいところだけ持っていこう」としているみたいです。
このような法律家を頼る前にやることは沢山あるのです!
では、プロが実行する具体的な作業をご覧下さい。
被害者救済の20項目・工程表
Ⅰ. 初期対応(受傷から症状固定まで)
1. 治療費の 健保/労災 切替 (受傷~1ヶ月)
ご自身にも過失が見込まれる場合、相手に任意保険が無い場合、健保や労災の使用は必須です。関係者への説明し、調整を図ります。
① 給付・変更・請求のサポート
② 第3者行為による届出書の取寄、作成、提出
未だに各窓口で「交通事故では労災、健保は使えません」と説明されて門前払いが多いのです。もちろんそれには一理あります。しかしそれを被害者救済の観点から切替えさせる作業をお手伝いします。
2. 相手保険会社との協議 (受傷~1ヶ月)
相手保険会社の担当者と協議し、当面の状況・治療環境を整えます。
① 治療費一括払い依頼、病院の変更
② 通院交通費の精算
③ 介護料、付添料、保育料の請求
④ 代車代の請求
⑤ 事故証明書や診断書・診療報酬明細書等、書類請求
⑥ その他問題の協議
被害者だからと言って無茶な要求はできません。しかしこちらの状況を説明しないと担当者は対応してくれません。相手保険会社の担当者さんはあくまで相手の代理人(法律上代行人)です。感情的になって喧嘩しないようにして下さい。しかし本当に態度の悪い人もいるので困ったものです。
誤解のないように言いいますと、これは示談交渉ではありません。事故でかかる経費を明示しているに過ぎません。証拠にほとんどの担当者さんが被害者さんと同行して、これらを説明すると安心してくれます。何も解らない被害者と直接話をするより歓迎されるのです。
せめてクラウンで我慢を・・・
3. 事故状況の分析 (3ヶ月~)
事故状況を精査します。
① 刑事記録(実況見分調書他)閲覧・取寄せ同行、代行
② 現場検証
③ 状況説明書作成
4. 過失割合の分析 (1ヶ月~3ヶ月)
過失割合について検証します。
① 判例タイムスの引用
② 類似判例の検索
相手が100%悪い追突事故で、相手も責任を全面的に認めていれば必要性は薄れます。しかし交差点事故などで双方に責任があり、過失で対立がある場合は難儀します。また事故状況について嘘偽りを主張する悪質な加害者もいます。いずれ決着を付けますが、早い段階から問題点を詰めておきます。
ちなみに刑事記録は不起訴、略式起訴の場合で3~5ヶ月後、起訴されれば裁判終了後と待たされます。
休業損害の内容をチェックします。
① 源泉徴収票、所得税申告書等、関係書類の収集
② 労災の休業特別支給金の請求
③ 賞与減額の検討、その他特殊事情の検討
④ 休業損害証明書の作成
毎月休業補償が振り込まれないと困りますよね。これも相手保険会社の担当者に早急に必要書類を提出します。
ここで困るのが過小申告している自営業さんです。「税申告はこれだけだけど実際はもっと多い!」と主張しても公の証明書がないことには保険会社も払いません。裁判でこれを争い、ある程度認められた判例もありますが、100%(実際の)所得の補償は困難です。
その他、休職中であったり、就職直前だったり、退職直後だったり、さまざなケースがあります。これらも判例を引用し、理路整然としたスマートな請求を行います。
パート主婦は主婦としての休業損害5700円が多いケースあります。
親切にもどっちが得か教えてくれる保険担当者さんもいます。
あと15項目!明日に続きます。