CRPSに陥った被害者さん数人を経験していますが、その診断名でズバリ等級認定、弊所ではありませんでした。これでは、実例で語る秋葉事務所の名折れになります。そこで、名古屋にあるグループ事務所:細田行政書士事務所の実績から紹介したいと思います。
細田先生は、整形外科が手をこまねいている激しい疼痛を訴える相談者さんを専門医へ誘致し、確定診断を得て自賠責へ申請、謎の症状について7級の認定を勝ち取りました。先日、その過程を資料と共にご教授頂き、下記実例の掲載許可を頂きました。
← 細田先生
たった一つの事務所での経験は限界があります。未経験の症例を扱うことの無責任と愚を悟っています。私達は日本各地のグループ事務所と症例を共有することで、あらゆる被害者さんへの対応を可能としています。
7級4号:CRPS(30代男性・岐阜県)
【事案】
歩道に隣接した駐車場で車の修理中、歩道に出ていた足を、歩道を走行してきた車に轢かれ左足親指を骨折、その後CRPSを発症した事故。
【問題点】
CRPSは、普通の整形外科では見落とされがちな傷病で、例えば骨折後に骨が癒合したにもかかわらず激しい疼痛が残り、本人がしきりに痛みを訴えても、様子を見ましょうと言われるだけで、専門医でなければ適切な対応がなかなか行われないという問題があります。
この方の場合も、事故から1年以上が経過しているにもかかわらず、一般的なリハビリ治療をしているだけという状態でのご相談。
患部の浮腫、皮膚色の変化、アロデニア、可動域制限などがあり、医者ではない私が見てもすぐにCRPSではないかと疑問を持つ。このままではよくならない可能性が高いと考え、専門医を受診する事を勧める。
ご依頼いただく事になったので、さっそく複数の専門医から被害者の通いやすい専門医を選択。すぐに病院に一緒に行き診断して頂いた結果、やはりCRPSで間違いないとの事。先生と被害者と私で、今後の治療について話し合う。
【立証ポイント】
治療として、SCS(脊髄刺激電極埋め込み術※) を行う事までのことになった。SCSの他にも様々な治療を試みた結果、多少の改善は見られたが、やはり疼痛は残存。専門医受診より10か月、事故からは2年以上経過してようやく症状固定とした。
CRPSとなると、ただ痛みが残ったという記載だけでは残った症状を正確に把握してもらう事は出来ないため、先生にはCRPSであることを客観的に証明するための数々の検査を依頼。また、後遺障害診断書だけではやはり症状を正確に把握してもらう事は出来ないため、複数の診断書の作成も依頼。
専門医でなければなかなか対応して頂けない検査などもスムーズに行われ、診断書へも症状を的確に反映して頂けた。検査所見、写真などを添付して申請。
CRPSを何度も対応したからこそ、必要な検査や診断書の依頼が出来る。ここでも経験が役に立つ。問題なくCRPSであることが認められ、7級4号の認定を得る。
※ SCS(脊髄刺激電極埋め込み術)・・・新東京病院に詳しく解説されています。