高齢者・・弊所では圧倒的に被害者が多いのですが
 
 昨今、高齢者ドライバーの事故についてニュースで取り上げられることが多くなってきたように思います。そのほとんどが操作ミスや判断の遅れによるものです。今まで免許更新時に認知検査を実施していましたが、これからは実車試験も加わるようです。埼玉県警察のHPからの抜粋ですが、見てみましょう。

 
改正道路交通法施行後の高齢者講習等について

 令和4年5月13日に改正道路交通法が施行予定です。

 施行後は、実施する認知機能検査と高齢者講習の内容が変わり、新たに運転技能検査が導入されます。
 
新認知機能検査

1.検査内容が、時間の見当識、手がかり再生の2項目になります。※時計描画はなくなります。

2.認知機能検査の結果により、「認知症のおそれあり」または「認知症のおそれなし」の判定になります。

3.医師の診断書等を提出した場合、認知機能検査が免除されます。
 
新高齢者講習

1.認知機能検査の結果にかかわらず、講習時間が2時間に統一されます。

2.二輪・原付・小特・大特免許のみを保有している方は、実車による指導がないため1時間になります。

3.運転技能検査を受検する方は、実車による指導がないため1時間になります。
 
運転技能検査の導入

 更新期間満了日に満75歳以上で、誕生日の160日前の日前3年間に一定の違反行為がある方は、運転免許証更新の際に、運転技能検査の受検が必要です。

1.運転技能検査に合格しないと更新ができません。

※二輪・原付・小特・大特免許の方は運転技能検査の対象外です。

※二種免許保有の方は合格点が異なります。

2.更新期間満了までであれば、何度でも受検可能です。

3.検査内容は、一時停止、信号通過、右左折、指示速度、段差乗り上げなどの課題を行います。
 
高齢者講習・認知機能検査・運転技能検査の手数料について

 下記金額は、現時点での予定であり、今後変更される場合があります。

1.認知機能検査 750円→1,050円

※検査会場によっては、埼玉県収入証紙(手数料分)を持参していただく必要があります。

2.高齢者講習

2時間 5,100円→6,450円

1時間 2,900円

※従前の3時間講習は、2時間講習に統一されます。

3.運転技能検査 3,550円
 

 ご覧のように75歳以上の全員が対象となるわけではありません。この実車試験を追加することによって、運転免許返納を促進させたい思惑もありそうですね。ただ、公共機関が発達した都市圏と車社会の地方都市圏では、「車」の生活密着度や運転の頻度も変わってきます。毎日運転していて、過去3年間で1回程度、違反行為をしてしまった運転手と、たまにしか乗らないゴールド免許の運転手では、どちらが実車試験を受けるべきなのか、一人一人考え方は違うと思います。例えば、記憶に新しい池袋で発生した事故の加害者である飯塚幸三さんはゴールド免許だったそうです。
 
 どのような試験で難易度はどれくらいなのか等、疑問はたくさんありますが、この実車試験実施によって社会に変化があるのか。ぜひともいい方向に進んで欲しいものです。
 
確かに、運転しなきゃゴールドだね