② リバーミード行動記憶検査 (RBMT)
昨日のWMS-Rが科学的な考察とすると、リバーミードは日常生活に即した問題を使うので、より日常生活での問題点を浮き彫りにできます。記憶障害の立証には大変参考になります。
検査項目 | 課 題 | 考えられる日常の生活上の問題 |
姓名 | 顔写真を見せて、その人の姓名を記憶させ、時間をおいてからその写真を見せ、覚えているか質問する。 | 主治医や看護師の顔は覚えてられるが名前が思い出せない。 |
持ち物 | 患者の持ち物を借りて、しばらくしてから「何を借りていたのか」質問する。 | 自分の持ち物の管理。大事なものをどこにしまったか忘れる。「物取られ妄想」の有無。 |
約束 | 時計のアラームをセットし、それを20分後に鳴らし、アラームをセットしたことを覚えているかをみる。 | 約束、服薬、通院日などを覚えていられない。 |
絵 | 風景画を見せて、時間をおいても覚えていられるか。 | 慣れた病院内で迷子になる。売店やトイレの場所を覚えられない。 |
物語 | 短い物語を聞かせ、ストーリーを覚えていたかを聞く。 | 少し前の会話の内容を覚えていない。 |
顔写真 | 顔写真を見せて、時間をおいても覚えていられるか。 | 病院内のスタッフが覚えられない。 |
道順 | 設定されたコースを一緒に歩きながら教えて、間をおいて一人でたどらせる。 | 自宅から数百m離れると帰れなくなる。新しい場所に行くと迷子になる。 |
要件 | 道順の検査の際、ある用事を言いつけ、それを覚えているかみる。 | 毎朝掃除するなど、日課がこなせるか。 |
見当識 | 知能検査でやったような簡単な質問をする。 | 日付や曜日、住所に混乱がある。 |
記憶障害とされる点数は、
標準プロフィール | スクリーニングプロフィール | |
39歳以下 | 19点以下 | 7点以下 |
40~59歳 | 16点以下 | 7点以下 |
60歳以上 | 15点以下 | 5点以下 |
検査は30分程度です。この検査の内容を見ると、ストレートに「日常生活状況報告表」の裏付けになると感じました。
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