今日は夕方、横浜のY先生事務所にて被害者面談、その後夜から明日の首都圏会議の為に品川入りです。
 

 今週は弁護士事務所訪問が4軒続きました。裁判、紛争センターの様子、いろいろと情報が入ってきました。その中で気になったことを一つ。
 

■ 紛争センター控室・廊下で待機する行政書士

 紛争センターとは交通事故被害者と相手保険会社の話し合いを仲裁し、解決案を斡旋する組織です。全国各主要都市にあります。保険会社独自の賠償基準では金額が低すぎて被害者が納得しない場合、関東甲信越では赤い本を基本として賠償案を提示してくれます。被害者の味方として大変ありがたい機関です。

 私たち協力行政書士は後遺障害等級獲得後、弁護士の先生に賠償交渉を引き継ぎ、裁判に馴染まない案件はこの紛争センターにて解決しています。保険会社が直接交渉で赤本基準まで引き上げてくれないとき、この紛争センターの利用は効果的です。そして交通事故に精通した弁護士の交渉が最適であるのは言うまでもありません。

 しかし!!!未だ多くの行政書士が「書類交渉なら賠償交渉とならない」との独善的なの苦しい法解釈のもと、チョロチョロ賠償交渉の場面に顔を出します。そしてN弁護士の報告によると、紛争センターの控室・廊下まで被害者に同行し、交渉の部屋から出入りする被害者に「〇〇と言いなさい」とアドバイスしながら進めている行政書士がいたそうです。この珍妙なシーンはつまり、代理交渉が法律的にできない行政書士は交渉の場への同席を禁止されているからです。

 皆さんはどう思いますか? 交渉の場から締め出され、廊下でウロウロする行政書士の姿、それを横目に丁重に室内に案内される弁護士・・・

 
 連携している弁護士は低廉な金額にもいとわず、裁判判例や必要資料を持参し、保険会社担当者、斡旋者と直接、白熱した交渉を展開しています。私はそれが「交渉」って言うものだと理解しています。 おそらくこの行政書士は、保険会社が最初に提示した賠償額からこの斡旋によって増額した金額の何%かの報酬を狙っているのかと思います。しかし増額した分は行政書士の尽力とは言い難いと思います。獲得する賠償額は斡旋者である嘱託弁護士の裁量です。

詳しくはこのエピソードを→ 交通事故業務について考察 4

 
 敢えて全国の赤本行政書士(こそこそ賠償交渉している)に言いたい。

 廊下で待機ではなく、堂々と室内に入れ、つまり 弁護士になれ!

 そうしないと被害者の賠償金の最大化、実利ある解決とはなりません。中途半端な交渉をするのであれば、弁護士に引き継ぐか自身が司法試験をパスしてからにしていただきたい。
 また、弁護士のマネごとをして報酬を得るようなせこい仕事ではなく、行政書士として適した仕事、やるべき業務があるではないですか。それは「事実証明」=損害の立証です。この分野が交通事故解決のコア、最大論点なのです。

 とういわけで、相談者の皆様も安易に行政書士に依頼するのでなく、赤本書士なのか立証型行政書士なのか見極める必要があります。
(見極め方→ 立証型行政書士と〇〇行政書士 )
 そして明日の首都圏相談会に参加すれば、行政書士、弁護士、他士業との分担、連携体制を確立している私たちが入り口として最も安心であるとお分かりになると思います。

 ちょっと愚痴が過ぎました。 参加者のみなさん、明日はよろしくお願いします。