湿布には冷感湿布といったひんやりするもの、温感湿布といった温かく感じるものの2種が市販されています。それ以外に医師の処方箋が無ければ原則手に入らない経皮鎮痛消炎テープ剤があります。これは交通事故外傷での消炎鎮痛に処方されることが多く、モーラステープがお馴染みです。少し湿布を整理しましょう。
冷感シップ(冷シップ)
冷感シップには、炎症を抑える消炎鎮痛剤とメントール等の冷感の刺激がある成分が入っています。保湿性があり、貼ったときからひんやり冷たい感じがします。
主に、急な痛みや炎症に使います。患部を冷やし、シップに含まれている鎮痛薬で痛みを抑えます。
温感シップ(温シップ)
一見冷シップと同じような感じですが、中に唐辛子エキスなど温かく感じる温感刺激をもつ成分が入っています。人によっては、ピリピリとした刺激でかゆみ、発疹が出ることもあります。
腰痛などの主に慢性的な痛みや熱や腫れが引いた後の痛みに使います。患部を温めることで血行がよくなります。また、筋肉の緊張が和らぎます。
経皮鎮痛消炎テープ剤 (モーラステープ など)
主に肌色で、薄いテープのような貼付剤です。経皮鎮痛消炎剤といって、皮膚から吸収されるタイプの鎮痛剤が効果を発揮します。メントール等のひんやりする成分も入っていますが、シップと異なり貼った瞬間は冷たい感じがしません。しばらく経ってからスーッとしてきます。最近は、シップのように貼り付け可能なテープ剤も販売されています。
急性期・慢性期と分けることなく使われているようです。シップと異なりはがれにくく、伸びやすいことからよく動かす関節部分や、外出時に使われることが多いようです。
注意:このモーラステープを貼ってから1~3週間は強い日光を浴びてはいけません。紫外線で皮膚炎になるケースが多く報告されています。貼付部位に紅斑や発疹・腫脹・強いカユミ・水疱など、さまざまな症状が現れるようです。