最近は税理士、社労士の先生と折衝が多いです。仕事以外に色々と事務がかさんできますが、専門家からのアドバイスは勉強になり、ありがたいものです。

 さてその先生方に勧められて読んだ本『なぜ成功社長のサイフは薄いのか?』について。著者は、20年弱にわたり、およそ500社以上の中小企業社長の経営を舞台裏から見てきたという税理士。そもそも経営本や「成功とは?」などをタイトルにした本は興味がなかったのですが、言われるまま目を通してみました。

 ありきたりな成功哲学や精神論の押し付けならうんざりですが、割とシンプルに人間を観察したものでした。特に響いたことを要約します・・・「人の悪口を絶対に言わず、批判めいたことも言わず、心に思うことがあれば言う間に行動を起こすのが成功社長。対して失敗社長には、評論家、プロデューサータイプが多い。人の悪口を言っている人は、悪口が大好きな人を集めてしまうもの。人の悪口、批判は絶対にしない、それが成功社長の必須条件。」

 悪口は確かに何の生産性もないだけではなく、自らはもちろん周囲の士気を下げてしまうものです。ただし批判については良い批判はすべきで、言うべきことは言わなければならない、と思っていました。しかし成功社長にとってはこれも抑制的のようです。顧みますとこのHPの記事も批判的な意見展開の実に多いこと!いくら主張が正論に根差していても、それが生産性を生まないものであればしないのが成功社長なのでしょう。ちょっと人間が出来過ぎて超人的・僧侶的と思ってしまいますが、批判よりも行動が優先なのだと思います。シンプルな行動には悪口は当然として、批判も必要ないのかもしれません。

 最近、心に余裕がないせいか「生産的<批判的」な言動、姿勢が多かったように思います。経済的に成功することが人生の目標とはさらさら思いませんが、やはりネガティヴな考えを引きずるより、ひたすら前向きに仕事をしたいものです。
 一冊のビジネス本ですが、自戒させられる内容でした。