昨日に続きます。

■ 後屈制限

1、ケンプ徴候あり

・・・下肢痛のある側に、腰を起点に上半身を側屈させると、下肢痛を誘発します。

 この症状を示せば、まず腰部脊柱管狭窄症 (神経根性)と推定できます。さらに以下、腱反射の検査を行い、神経根の圧迫箇所を特定します。それが画像と一致すれば、確定診断となります。

★ 神経根障害の高位診断   L4~S1と運動・反射・知覚は以下の通りです。

2、ケンプ徴候なし  → さらにA、B二分類します

A、間欠跛行(かんけつはこう)あり

※ 間欠跛行・・・歩行などで下肢に負荷をかけると、次第に下肢の疼痛・しびれ・冷えを感じ、一時休息することにより症状が軽減し、再び運動が可能となること。

・神経症状、膀胱・直腸障害がある場合 → 腰部脊柱管狭窄症 (馬尾型)    
・        〃         ない場合 → 閉塞性動脈硬化症
 

B、間欠跛行なし
 
・FNSテスト (陽性=反応あり)  → 腰椎間板ヘルニア       
・FNSテスト (陰性=反応なし)  → 椎間関節性腰痛
      

少々退屈な分類はここまで、明日から各論に入ります。