勉強の毎日です
弊所は月1回、事務所内研修を行っております。先日は、高次脳機能障害の神経心理学的検査についてでした。弊所は、高次脳機能障害案件を多く扱っており、契約にはならなくとも多くの相談も受けております。経験豊富な秋葉から「過去の事例」や「プランニング」、「立証方法」等を指導してもらえることは、大変勉強になります。インプットとアウトプットを重ねてこそ被害者救済が実現できるのだと改めて思います。
高次脳機能障害の神経心理学的検査にはたくさんの種類がありますが、TMT(トレイルメイキングテスト)を今回は特集致します。先日の研修で実際に経験したからですが…。
TMT(トレイルメイキングテスト)は、遂行能力を見る検査です。作業負荷に対する持久力や持続力とも言います。TMT検査にはAパターンとBパターンの2つがセットになっており、それぞれ特徴があります。
・Aパターンは、①~㉕を順々に線で繋いでいくというルールです。間違えない様に、そして出来るだけ早く㉕まで完成させてくださいと説明し、行っていただきます。
・Bパターンは、①~⑬と「あ」~「し」を順々に線で繋いでいくというルールです。①→「あ」→②→「い」といった順につないでいきます。どちらも「視覚性の探索能力」と「注意機能の選択性注意」をみることができますが、Bパターンには「ワーキングメモリー」と「分配性注意」も追加してみることができます。
「選択性注意」とは、多くの情報の中から、今必要な情報だけを選ぶようなことです。例えば、図書館の棚から、読みたい本を見つけるようなことです。
「分配性注意」とは、複数の事に同時に注意を向けながら行動することです。例えば、料理中に、コンロの火にお味噌汁をかけながら、サラダ用の野菜を切るようなことです。
それぞれ年代別に平均時間も異なる為、みなさんもぜひ一度試してみてください。因みに私は、Aパターンは標準値以下、Bパターンはなんとか標準値でした。