事務所開設の翌年から11年続けている相談会ですが、昨年から今年にかけて参加者が少なく、中止とした月すらありました。ご存じの通り、コロナ下、参加者減少が続いています。
弁護士(法律担当)、医療調査員(後遺障害担当)、保険代理店(保険担当)、柔道整復師(医療方針担当)、場合によっては放射線科医(画像所見担当)まで参加する相談会こそ、交通事故被害者にとって、解決に必要なすべての局面にアジャストしています。およそ、巷の相談窓口は一人の専門家のみ、知識の偏りは否めません。その点、絶対の自信をもっていました。
無料の相談会といはいえ、広く相談者を募り、その内一定数は有償の受任となります。無料とは謳っていますが、当然に商売の側面もあります。しかし、すべての参加者が受任=利益となるわけではありません。有用な情報や書類を持ち帰り、被害者自身で解決する方、そこまでいかなくても知識を解決の一助にする方、相談して気持ちが楽になる方、実に様々です。受任に至らずとも、無料だからと言って手を抜くことはありません。これこそ、商売<被害者救済の精神が発揮される場面なのです。
ただし、事務所の経費や人件費に押されている現実を考えると、ボランティアだけでは成り立ちません。例えば、利益にならない相談案件の為に、1時間あたりの相談料が1万円にもなる弁護士や医師を呼び、会場費はじめ電気代やコピー代、お茶代の負担が加わり、これだけ経費や時間をかけて無料対応できるでしょか? もちろん、秋葉事務所のスタッフにも給与を支払なければなりません。 これでは、事務所は半年で潰れてしまいます。
だからこそ、相談会なのです。有償で受任となる相談者様の合間に、恐らくお金にならない相談者もついでに対応することができます。ついでと言っては失礼ですが、単体では対応が厳しい相談が2~3加わったところで経費はたいして変わりません。相談会なら、有償・無償まとめて対応できるのです。相談会の継続開催こそ、単なる商売に収まらない、事務所の精神を体現したものなのです。
苦しい時期が続きますが、貫いていきたいと思います。