もう一つの本音にも触れておきましょう。

 成功報酬の請求の局面において、事前認定の場合、賠償総額がまとまって報酬が計算しやすくなります。示談前に自賠責保険を受け取ると、賠償総額が減ってしまい、その分の報酬を取ることに議論が生じます。特に弁護士費用特約を請求する際、弁特社(保険会社)から理解を得ずらい、面倒な議論なのです。

  <被害者請求の憂鬱> 「被害者請求は無駄だからやらない」だけの理由ながら、(被害者請求を希望する)依頼者を必死に説得している事務所があり、この弁護士の意図が謎でした。看板(HP)の通り、等級認定からしっかり取り組んでいるのなら、おのずと診断書や検査データが手元に集まるはずです。行きがけの駄賃ではないですが、そのまま被害者請求としてもよいような気がします。

 これについてある弁護士先生から裏事情を聞き、うなずけました。流れで説明します。

 まず、相手保険会社に事前認定で等級を確定させます。続いて賠償金の請求書を突きつけます。その計算は、まだ自賠責保険金を受け取っていないので、自賠分を含んだ請求書が作れます。結果として獲得額が増大、報酬を高額にできるという仕組みです。

 さらに、後に弁護士費用特約を請求する際、報酬計算上、自賠責保険金分の控除を防ぐ効果もあります。もし、被害者請求等で先に自賠責保険を確保したら・・弁特社から「被害者請求は弁護士が医師から診断書を預かり、自賠に提出するだけですよね、だから自賠責保険金分は獲得した賠償金から引いて下さいよ」と言われ易くなります。    benngosi  もっとも、被害者請求のプロセスでしっかりとした立証作業を行っている弁護士は自信を持って、「自賠責の等級認定においても被害者請求を選択、これこれの作業を行いました。これも獲得した賠償金の一部です」と弁特社に力強く主張、理解を得ています。ところが、「事前認定も被害者請求も同じ」と被害者請求の効果を否定している先生は・・このような抗弁が出来なくなってしまうのです。

 報酬が被害者請求のおかげで減ってしまう? やはり、「依頼者のため」だけとは言い切れない、商売上の事情が存在するようです。

   さて、昨日に続き、双方の本音を垣間見ました。このような裏事情が「事前認定か被害者請求か?」の議論を障害立証という本質から遠ざけ、形式論としてしまったのです。

 当然ですが、被害者にとってそのような業者の事情は関係ありません。改めて事前認定、被害者請求、どちらを選ぶのか? やはり、本質(医療調査を徹底した、障害の立証作業が本来の目的)に立ち返って考える必要があります。  

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 数年前、この問題に対して結論したつもりです。

 事前認定vs被害者請求 最終決着します!

 それでも巷では議論が絶えず、被害者が迷っているのが現状です。被害者が客観的に判断できるよう情報発信されるべきですが、それぞれの立場に立脚した意図が邪魔をしているようです。そこで、両派の本音を探ってみましょう。   <被害者請求派>  前回説明したように、メリット・デメリット以前に商売上、被害者請求としなければなりません。審査手続き相手保険会社に任せてしまえば、この分野で行政書士の活躍は制限されてしまいます。だからこそ、必死に事前認定を否定するのです。  そもそも、被害者請求の書類など誰でも書ける簡単なものです。仮に代書するとしてもわずかの手間賃で十分です。被害者請求の効果を誇大化し、さも業者の尽力で等級を獲得したかのようにすり替えて報酬を得ることが問題なのです。

 請求書の提出はおまけ的な作業です。それ以前に、しかるべき知識の下にしっかりとした医療調査を行えば、まさに被害者請求のメリットを生かしたことになります。しかし、中には専門知識乏しく、なんら具体的な立証作業を行わず、単に書類を集めて提出するだけ、この手間賃程度の事務でちゃっかり高額な報酬を抜き取る姑息な先生が存在します。これでは無駄な手間とお金を浪費した事前認定です。ここが被害者請求派の病巣と思っています。

 被害者請求をする意味は、被害者側の立証作業を充実させることです。請求形式ではないのです。形式のみの作業で、(自らの収入のためだけに)被害者請求のメリットを強調する行政書士を見抜かなければなりません。もちろん、支払う報酬額に納得できれば、余計なお世話ですが・・。    報酬はさておき、専門性に疑問を持ったら依頼は慎重にすべきでしょう。     <事前認定派>  等級認定は相手保険会社任せ、等級が出るまで何もしない先生は、結局、交通事故がまったくわかっていない素人かもしれません。必要な検査も実施されないまま、「早く医師に診断書を書いてもらって保険会社に提出して下さい!」と依頼者を急かすだけが仕事となります。確かに等級が決まらなければ賠償交渉ができません。だから「早く事前認定を!」となるのです。

 この先生の推奨する「事前認定」は単なる”手抜き””知識不足”なので問題外です。「事前認定派」と言うより「等級でてから派」でしょうか。この先生は保険会社から紹介された弁護士に多いようです。協力弁護士は加害者(側の保険会社)の味方として、普段は(問題のある?)被害者をいじめています。ある意味、”保険会社と仲良し先生”です。硬派な弁護士はこれを利益相反?に近いと考え、被害者専門に特化、保険会社からの仕事は引き受けていません。    保険会社とガチンコに戦ってくれるのか? 後遺障害の知識があるのか?・・疑問や違和感を感じたら、弁護士交代を考えても良いと思います。

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   一方、足の切断や意識障害で寝たきりなど、誰が見ても明らかな障害の場合、合理的に事前認定を選択するケースも存在します。立証作業いらずのケースですね。  その他、むしろ事前認定にすべき事情があることも経験しています。だからと言って、結論を「ケース by ケース」としてしまうにはあまりにも乱暴ですが・・。

 つづく  

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 相変わらず「事前認定と被害者請求、どちらがいいのか?」が質問されます。被害者はネット情報や各相談先の回答によって、迷っているようです。特に多いパターンですが・・

 「依頼した弁護士が「被害者請求など無駄、相手保険会社に任せるべき!」と言って被害者請求してくれません。ネットでは絶対に被害者請求にすべき!と書いてあるのですが・・」

 加害者側の保険会社と戦うためにせっかく依頼した弁護士が、「相手保険会社を通して審査を任せるべき」と依頼者を説得している姿に違和感を覚えます。逆に被害者請求を煽る業者の論調も、商売上に立脚した胡散臭いものに感じます。まさにネット情報の功罪ですね。

c_g_a_5-118x300 まず、弊事務所の姿勢ですが、基本方針は被害者請求です。誤解しないで欲しいのは、等級申請は医療調査を主体とした立証作業が本質であって、事前認定か、被害者請求とするかなど、形式上・手続上の手段でしかない、と捉えている点です。大事なことは障害の立証作業、つまり遺漏なき検査データと間違いのない診断書を収集することです。これを漫然と医師任せ、相手保険会社任せにすると・・正確な後遺障害等級が認定されず、大変なことになりますよ、と注意喚起しています。

 しかし、両派それぞれ主張が分かれます。

  <被害者請求派>  事前認定は相手保険会社の妨害がある等、危機感を煽ります。それに比べ被害者請求は自ら書類を精査して申請できる点、先に自賠責保険金を確保できるメリットを訴えています。  自賠責保険の被害者請求を推進しているのは、ほぼ100%が行政書士です。なぜなら、この手続きを仕事として報酬を得ている以上、絶対に譲れない手続きなのでしょう。

  <事前認定派>  対して、事前認定で十分と主張するのは弁護士でも保険会社の顧問・協力弁護士を兼務、もしくは経験者に多くみられます。理由は審査先はどちらも一緒であること、審査はあくまで定型書類を対象としていること、したがって、せっかく一括社が事前認定してくれるのであれば、被害者請求など無駄な労力でしかない、となります。

   どちらもそれなりに納得できる意見です。それでも私はそれぞれの立場に立脚した極論と思っています。まして、双方の単純な優劣を語る時点で不毛な議論に陥ります。目的はあくまで前述の通り、被害者の障害立証です。そのために決め手となるのは医証収集・医療調査であって、申請方法ではありません。

 私は被害者請求を基本としつつ、実は被害者請求の代理請求をほとんどやっていません。事情によりどうしても必要なケースは年に1件あるかないかです。では、手続きはどうしているか?ですが、多くのケースは集めた医証を弁護士に託し、弁護士が代理請求します。もしくは、被害者が自ら請求を行います。医証を集める作業で私の立証作業は完了しているのです。  提出書類を託した弁護士や被害者に、形上、どちらの請求とするか選択を任せていることになります。結果として、ほぼ全件、被害者請求で提出しているようです。 

 行政書士の資格で自賠責保険の代理請求ができるか?と言った、法律上の解釈・争いはひとまず置いておくとして、私は被害者請求を是としながら、行政書士が自賠責に代理請求をする必要性を特段に感じていません。

 したがって、私は商売上の理由からこの問題を談じているわけではないのです。

 つづく  

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 昨晩、激混みの新幹線で帰京の途に。2時間半立ちっぱなしは堪えました。新幹線は座るものです。

   それでは恒例のレポートを。弁護士向け実務講座も7回目を迎えました。今回は交通事故外傷の上肢、下肢を傷病名別に、実際の画像を確認しながら解説しました。地味ながら骨太の研修です。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA   交通事故外傷を語るに画像読影は避けて通れません。「医師でもない素人が画像読影?」、疑問を呈する弁護士先生も少なからずおります。確かに専門知識・技術、さらに診断権を持たない者が画像に踏み込むのは不遜、素人見立てはトラブルすら予想されます。しかし、画像に対して「まったくわかりません」「すべて医師に任せるべき」としていては対応は後手に回るばかり、突き詰めれば「立証は医師任せ、医師の言うことは(間違っていても)絶対」となります。確かに法律家は医療にアンタッチャブル、基本的にこの姿勢は正しいと思います。しかし、現実は完全に医師任せがために、自らの障害を立証しきれない被害者が続出しているのです。なぜなら医師は治療のために読影するのであって、治らなかったケガの画像精査など治療上、意味を成さないからです。

 立証を託された法律家は、せめて専門医と潤滑に会話が出来るレベルの読影力が必要ではないでしょうか。私はそれが交通事故の専門家を名乗る必須条件と思っています。障害の立証作業に限定すれば、証明することは当然に医師の領分ですが、予断することを立証側の仕事としても然るべきです。

 参加された弁護士、行政書士は皆、画像から逃げずに必死に食い入っています。2日間ですべての画像を理解できようがありませんが、常日頃、観続ける姿勢を堅持していただきたいものです。

 後遺障害の立証は画像からスタートするものです。厳しい道ですが・・日々勉強、専門家は簡単に名乗れません。

 

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 以前、同業の先輩先生に「正確な後遺障害診断書を書いていただくために、気心通じている整形外科に誘致するか、できるだけ通院先で書いていただくか」について意見交換をしました。

 その先輩先生は「なるべく通院中の病院で」と断言しました。”自然が一番派”でしょうか。一方、医療機関との連携を誇示している(弊事務所もそうですが)先生は、気安い病院へ転院させて医証を仕上げることを売りとしています。確かにこれは楽な道です。毎回、未知の病院・医師と折衝することは大変な緊張を強いられます。

 では、私達の姿勢を言いましょう。ずばり、”無形の位”です。柳生新陰流の奥義です。これは剣をだらりと下げて、一見構えをとりません。ノーガード戦法が思い浮かびます。この奥義は先に形を決めず、相手に応じて”後の先”を取る事です。”後の先”とは剣道では”出小手”、ボクシングではカウンターに例えられるでしょうか。

nogerd  どんな医師であっても誠意をもって説明すれば、それなりの診断書は上がります。より積極的に、関節可動域の測定や検査に立ち会うこともあります。また、面談せずとも手紙で診断書依頼、記載事項を訴えることもよく行います。患者に事前に説明して医師へ伝達することもあります。それでもどうしてもこの病院に通ってはいけないと判断した時は転院させます。それは全体の5%に満たない珍事です。

 医師との折衝にはおよそ10パターンもの手段を駆使します。つまり、”無形の位”とは臨機応変を指すのです。どのような相手、状況であっても最善の対応をすることです。例えば、「医師面談は有効か無効か?」など、方法論を議論しているようではアマチュアです。どちらが正しいかではなく、「この場合、どちらを選択するか」がプロの判断です。所詮、目的は間違いのない等級認定、方法は単なる手段に過ぎません。

   医療立証の業務に熟達した者は”無形の位”を会得しています。

 弊事務所では、新人を教える際、何をもって免許皆伝とするか・・この”無形の位”が出来るようになった時と判断しています。ワンパターンで対処する仕事はビジネス効率としては有効でしょう。これはマニュアルの作成・実行で済むからです。しかし、被害者からはもちろん、弁護士事務所、保険会社、病院、交通事故に関わるあらゆる機関から信頼を得るメディカルコーディネーターはマニュアル人間では勤まりません。

 どのような仕事でも臨機応変が望まれます。残念ながらこれが出来る人と出来ない人に分かれます。その人の資質に大いに負託するからです。それでも、少なくともこれができなければ、私達の仕事は単なる「交通事故ビジネス」に成り下がるでしょう。

 来週は珍しく転院ミッションが控えています。   

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 セカンドオピニオンの多さは相変わらずですが、最近気になる相談パターンを少々。  

 すでに弁護士に依頼していながら・・・

○ 自賠責の被害者請求を手伝って欲しい

○ 異議申立ての可能性を見て欲しい

○ 労災の手続きを相談したい

○ 画像を見て欲しい

○ 病院を紹介して欲しい  ご相談をいただくことはまことに光栄なのですが、思わず「ちょっと待って、既に契約している弁護士さんに何で相談しないの?」と質問してしまいます。すると、相談者はばつが悪そうに以下のような返答をします。  

 「弁護士さんは示談交渉のみしかやらないと言っていまして・・」

 「弁護士さんは「異議申立の結果を待っています」と・・」

 「それは、別のところで聞いて・・と言われました」

 「細かいことは(弁護士先生に)聞きづらくて・・」

 「(弁護士先生に)電話をかけても折り返しが遅かったり無かったり・・」

    このような被害者さんはせっかく、お金を出して弁護士に依頼したにも関わらず、様々な手続きを独力でやらねばならず困っているようです。つまり、依頼した弁護士は”資格を持った示談屋さん”です。「賠償交渉に特化している」と言えば聞こえは良いですが、そのような先生に限って交通事故裁判の経験が乏しく、もちろん判例など取ったことはありません。”賠償交渉のスペシャリスト?”に疑問がつきます。優秀な先生はたいてい何でも相談にのってくれるものです。  

 もしかするとこれは氷山の一角、”弁護士に依頼しながら困っている被害者さん”、実はたくさんいるかもしれません。

 賠償交渉しかやらない先生に依頼すると多くの事は望めません。「示談交渉」が交通事故業務のメインとは言え、他に手続きが山ほどあり、それらは自分でやるしかないのです。事案によっては賠償交渉は解決までの作業の一部に過ぎないかもしれません。受傷から解決まで、被害者に課せられた手続きは山ほどあるのです。特に障害の立証(後遺障害等級の認定)は前半の山場です。被害者にとって一番助けて欲しい場面です。

 私と連携弁護士さんの協働のきっかけですが、実は、このような被害者さんのニーズに対応するために、弁護士事務所から弊事務所に相談してきたケースが多いのです。賠償交渉以外の事務について、私どものサポートを加えれば鬼に金棒と気づいたのでしょう。まさに、被害者救済業をしています。  逆に、残念ながら未だ多くの弁護士さんは連携の有用性を否定、「行政書士ごときに何で頼らなければいけないのか?」「立証はうちの事務所でもできる!」「弁護士に任せれば大丈夫、他に相談する必要はない!」、ひどいと「行政書士は非弁だ!」と非難が返ってきます。     ならば、単独で、被害者の窮状すべての局面に対応していただけないものでしょうか。

 もっとも、交通事故専門?を掲げながら、医療立証や賠償外の事務に精通している行政書士が極めて少なく、確かに非弁まがいの書士が多いことも問題ですが・・。    債務整理でも似たような話を聞きます。過払金返還請求をして終わり、任意整理に関する残った処理はやらないで委任契約終了にする事務所があるそうです。その依頼者はまた別の弁護士を探すことになります。

 資格を持った示談屋・・それもありでしょう。しかし、依頼者第一主義を掲げるのであれば、受傷初期から解決まで一貫してフォローしてくれなければ困ります。それが出来ないのであれば、士業間の連携を駆使して完遂すべきです。これは、職業倫理、責任感の有無が問われているのです。  

 被害者さんも依頼先を探す際、よくよく弁護士の仕事の範囲を確かめる必要があります。法律事務所もサービス業、事務所によって仕事の守備範囲は違います。つまり、差があるのです。

c_y_184  より深刻なケースは、上記のように宣伝しながら、実際は「等級が取れてから来て」と対応する事務所、最悪は「受任しながら等級が出るまで何もしない」事務所ですが・・  

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 あたり前のことですが、自らの傷害・障害を訴える際、まず自覚症状 =「痛い」を主張します。ただし、「痛い」証拠を突きつけなければ信用してもらえないでしょう。交通事故で保険会社に保険金や賠償金を請求する際、その証拠をもって主張することになります。     c_g_a_6  交通事故外傷では多くの場合、その証拠とは画像を指します。逆を言えば画像に出ないものは否定されることが原則です。しかしながら、一部の障害は画像にでないものもあり、これは専門的な検査数値であったり、専門医の診断・意見を参考にします。また、おなじみの14級9号「局部に神経症状を残すもの」は画像が不明瞭であっても、治療経過や症状の一貫性から推測していただけます。言わば「証拠なき認定」です。

 自賠責の後遺障害審査で一苦労するのがその画像の収集です。これは被害者請求であっても事前認定でも同じです。事前認定の場合、担当者は苦労して各病院に依頼をかけます。病院側も往々にして面倒、遅れがちです。中には拒否する病院すらあります。  神奈川県のある大学病院では「画像はフィルムでしか渡せません」とCD(100~1000円程度。どんなに高くても5000円)に焼いてくれません。その病院に画像請求すると、「CRが40枚、CTが100枚、MRIが80枚… 一枚1000円ですので… 消費税入れて237600円です。どうしますか?」と返事がきます。費用だけの問題ではなく、レントゲンはともかく、CTやMRIはパソコン画面でなければよく観えません。これはもはや嫌がらせです。この病院に被害者も保険会社も調査事務所も皆、泣かされています。この病院だけは際立って特異ですが、画像集めは大変なのです。

 被害者請求であれば、この画像収集を被害者自らがやらねばなりません。また、最近は弁護士、特に行政書士がこれを有償で代行してくれます。    しかし、ある調査事務所の方から聞いたところ、「弁護士事務所は画像を提出してくれないことが多い」と聞きました。おそらく、「事務方に任せた結果、画像の収集・提出をもらしてしまうことが多いのでしょう」と推論しましたが、まったく一枚も画像を出さず、明らかに意図的に画像提出を怠っている事務所も少なくないそうです。(これは最近の某調査事務所員さまのブログでも取り上げておりました。)

 要するに画像収集は面倒 ⇒ 要求してきてから対応しよう ⇒ なんといっても調査事務所からの依頼であれば費用は調査事務所もち・・

 このようにズルい意図が見え隠れします。しかし、私が問題視したいことは、この手抜き被害者請求ではありません。審査前にその弁護士が画像を一切見ていないことが大問題だと思っています。タイトルに戻ります。障害の証明=画像がすべて、なのです。骨折の状態、癒合状態、転位・変形を確認せずして、それに適合した診断書が書かれているかなど、判断しようがありません。つまり、証拠を吟味せずして、医師の診断と審査、二重に丸投げしている状態です。これでは申請を法律家に託した意味がありません。画像を掌握・精査しなければ、事前認定と被害者請求の優劣を語るどころではないのです。

 何のためにお金をかけてまで被害者請求としたのか・・これは業界全体のテーマと思います。単に”自らの報酬のために被害者請求(が有利です!)を煽っている”風潮に私たちチーム全員が憂慮しています。

   弊事務所は複雑な治療経緯、長期かつ10箇所を超える病院の案件が多く、毎度、提出書類・画像の収集に四苦八苦しています。たまに、提出をもらすこともあります。多くは病院側の事情ですが、その点、反省しております。それでも等級を決める重要な画像を見落とすような仕事はしていません。常に「画像こそそべて」の姿勢をお約束しています。

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 行政書士の請求に対する各社の動向ですが、かつて「行政書士への費用は明確に制限規定を設けた」件について書いたと思います。詳しくは ⇒ エトセトラ⑧

 以前から国内社の対応は「法律相談費用(10万円限度)の範囲でなんとかしたい」意向がありました。最近は約款まで記載せずとも、重要事項説明書やパンフレットに行政書士への支払い制限を書くようになっています。外資系は元々、”支払い対象は弁護士のみ”が多数であったのですが、近年、行政書士へ対象範囲を広げています。しかし、支払い内容は当然に渋いものでしょう。

 久々に某通販系の担当者と弁護士費用(以下、弁特)について、電話でお話をする機会がありました。その会社はLAC基準を前面とし、小額案件は弁護士でも着手金は10万円まで、行政書士は「着手金・報酬」などそもそも発生せず、「文章作成料金」の費用について10万円限度と徹底した対応をしています。元来、弁特は各社、各支払い課、担当者によって支払い基準・解釈がばらばらの対応ですが、この会社は珍しく全国的に支払い基準が統一しているようです。

   第三者的な分析が多いこのシリーズですが、今回は私(弊事務所)の姿勢を明確にしておきましょう。

 最初に言いますが、”保険会社が事前に支払い基準を示すこと”について、私は賛成です。それさえクリアにしているなら弁特社を横暴と思いませんし、担当者と喧嘩になることもありません。会話の応酬は以下の通り・・ tel13 (担当者)  行政書士は資格上、文章作成の費用しか発生しないはずです。したがって、着手金・報酬は弁護士のみで、行政書士には10万円の費用までです。

(秋葉)  確かに文章作成料としての代書代・手間賃は5万円程度です。弊事務所ではそれに調査費用が上乗せされます。そちらの費用がはるかにかさみます。その初期経費は着手金でまかなっています。また、その調査の成果に応じて報酬を決めますので、「着手金&報酬」制度は依頼者の理解が得られやすいのです。  弁護士のみ「着手金&報酬」が発生する?といった概念は単に御社のお考えでしょう。

(担当者) 続きを読む »

 原発事故で被害を受けた被害者の皆さんは怒り心頭で東電側弁護士の反証を聞いたことでしょう。では、法律以前の非常識論理が交渉材料となり、加害者側に有利に働くのでしょうか?かえって被害者の態度を硬化させ交渉が長引き、訴訟上では裁判官の心証すら害する・・つまり、逆に加害者側に不利に働くことはないのでしょうか?法律家ではないど素人の私はそう心配してしまうのです。

 これは交通事故でもよく聞く話です。それでは、加害者側(保険会社の)弁護士の「とんでも反証・交通事故編」を紹介します。全部実話です。

  〇 片目を失明した被害者の損害賠償請求に対し、相手弁護士は・・ とんでも反証 「片目が残っているから大丈夫、ちゃんと見えるので逸失利益はない」

 これに対し、被害者は「じゃ、今から(その弁護士の)片目を潰してやる!」と当然に激怒、裁判官もこの反証は一切取り上げず、怒気を示したそうです。  ハムラビ法典がしっくりきますね。 20061121

  〇 横断歩道上の歩行者をスピード超過(およそ60km)の自動車ではねた加害者の弁護士は・・

  とんでも反証 「自動車が来たらよけるべき、したがって歩行者に過失20%ある」

 この弁護士は70代の高齢者である被害者にアスリートを超越した運動神経を要求しています。  刑事裁判でもこの加害者は「被害者は後ろ歩きで横断していた」などと供述しました。被害者はマイケル・ジャクソンのようにムーンウォークで横断したようです。結果は、裁判官「そんなわけないでしょ!」と激怒。民事裁判と同じ弁護士でしたがこれを言わせちゃまずいでしょ。 mj続きを読む »

 連携弁護士さんからよく苦言を聞きます。「相手には(実態上、保険会社の)弁護士が介入しています。今後はその弁護士と交渉します。それ自体は問題ないのですが、めちゃくちゃな反論をしてきてイラっとしています・・」 i-b_1  加害者側が弁護士を立てることは正当な権利です。そこで、双方の主張をぶつけ合うこと、その結果で解決が導かれることは自然な流れです。今日、問題として挙げるのはその主張内容です。

 私の場合、連携弁護士に被害者の窮状を「自賠責の認定等級」という形で託します。これは、それなりに権威のある審査機関での審査結果として重きをなします。また、認定等級の過程で得た、医師の診断書や検査結果も重要な証拠です。これらに被害者自ら語る陳述書を添えます。対して、加害者(保険金を払う立場の保険会社)の弁護士も保険会社の顧問医の意見書や自ら検索した判例、医学的な文献を根拠に反論します。

 繰り返しますが、その結果、双方が歩み寄る示談や訴訟上の和解、または判決が下ることによって、損害の真実、もしくはより双方が納得できる賠償金に近づくわけです。しかし、中にはどう考えても非常識、法律以前のめちゃくちゃな論理展開をする弁護士がいるのです。  

 震災・原発事故に関するニュースから引用します。震災による原発事故の補償問題で東電と被災者の交渉が続いています。以前、放射能の被害について、東電の弁護団からとんでも論理が飛び出しました。(以下、要約)

 「放射性物質のようなもの(セシウム他)がそもそも民法上の「物」として独立した物権の客体となり得るのか?仮にその点が肯定されたとしても、債務者として放射性物質を所有しているとは観念していないことに鑑みると、もともと無主物であったと考えるのが実態に即している。」  つまり、放射性物質は東電がそれをコントロールし、支配している所有物ではない。したがって、責任を取って取り除けと言われても困る。飛んで行った放射能、およびその被害に責任など持てない、ということです。

 これは小学生が聞いても「おかしい(怒)!」と思います。民法上の「無主物」にすり替えるなど、どう考えても通る話ではありません。  直接には自然災害による事故・被害であるから東電の過失はないのか? だとすれば東電の安全措置、災害予見に瑕疵はなかったのか?・・これがすべての争点と思っていました。しかし、呆れたことに「そもそも拡散された放射能など知ったこっちゃない、責任がまったくない」との主張もされていたのです。

 この弁護士団は有名な先生方です。頭が悪いわけはありません。敢えて交渉上の戦略なのでしょうが、無茶な論理を恥や外聞もなく持ち込んだのです。おかげで東電はマスコミから大バッシング、「東電は悪」という風評に拍車をかけました。この論陣は東電の擁護になったのでしょうか?

 つづく

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 この解釈では私の本を買ってしまった先生、研修に参加してしまった先生への案件紹介は非弁提携とされてしまうのです。

 他の例に当てはめると、弁護士事務所と契約して事務機器を常時納品している業者さんがPL訴訟の代理人をこの弁護士事務所に依頼、受任したら・・紹介の対価を得ていることになり、この契約関係は違法となります。これでは世の中の経済活動はストップしてしまいます。これはあまりにも極端な法解釈で、立法趣旨からも逸脱しているように思います。

 判例によると、紹介と利益供与が「特定の相手」と「反復継続」しているかが適否のポイントのようです。一度きりの紹介、たまたまの書籍購入・研修参加ならセーフとなります。しかし、困ったことに出版・研修は続いていくのです。一度でも本を買ったら、研修に参加したら・・案件の紹介はできなくなります。もしくは、案件を紹介した弁護士は著書購入禁止、研修参加謝絶とするしかありません。もう訳がわからないです。

 ここまで利益供与を厳格に判断する必要があるのでしょうか?書籍については不特定多数の購入者など把握できません。研修参加した弁護士のほとんどは案件のやり取りなど皆無の知らない先生です。要するに、案件の紹介は特定の弁護士とはならないのです。  また、印税は一冊せいぜい150円( しかもたいして売れない(泣) )、講師代も数十時間かけてレジュメを作成し、2日間喋り捲った結果、1人の参加者からは1万円に届きません。金額の大小の問題ではないのはわかりますが、あまりにも常識からかけ離れた、馬鹿げた法適用です。法解釈が世間一般の常識を超えていると思います。  

 あれはダメでこれはOK、結局、相対的解釈ばかりなのです。おまけにこの手の議論は弁護士先生によって解釈が正反対、バラバラです。常識判断では済まない法律解釈の深淵を覗くが如しです。そこに民間企業の常識が通じない、業界の不可思議さを感じます。これをグレーゾーンと呼ぶのであれば、倫理と常識から判断すれば明確に白黒がつくのになぁと思います。

 弊事務所では日々、大勢の弁護士先生と案件のやり取りをしていますので、その関係に非常に神経を使っています。事実、連携先の弁護士とは個人的な飲食すら控えているのです。一方的な贈答品の関係もありません(おかげで何十人の弁護士と連携して仕事をしていますが、弁護士のお友達は一人もいません(泣) )。なんで弁護士とだけにこのような過緊張な関係を強いられるのでしょうか。    やはり問題の本質=立法趣旨から逸れています。そして、忘れて欲しくない事は「被害者救済」という根本原理です。これが根底にある限り、ぶれることはありません。行いが正義に根差していれば、おのずと法解釈も定まるように思うのです。

  ※ 本記事は想像以上に反響が多く、多方面への配慮から誤解のなきよう、今週一週間の間に追記・修正を重ねました。時を同じくして関西で懲戒請求を受けた行政書士のニュースが入りました。私はこの先生の違法・適法の判断を語る立場にはありません。しかし、少なくとも不当・不法業務にてグレーゾーンで暗躍している士業者や業者が存在することは事実です。このような輩の跋扈が法の解釈を極端に厳格にしている原因と思います。  

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 法律解釈はやっかいです。当然に遵法、真面目に業務に取り組んでいますが、常にコンプライアンスについてチェックするようにしています。疑義があれば適時、弁護士に相談しています。しかし、困ったことに相談する弁護士先生によって、または事例によって解釈が違うのです・・・  

 最近では連携の事務協議の際、ある弁護士先生から弊事務所の調査費用の算定について、ご指摘を受けました。調査費は定額が普通で、成果によって上下する費用となれば、72条の非弁に抵触するとのことです。確かに弊事務所は獲得等級に応じて報酬を設定している側面があります。単なる調査や書類作成でこの「成功報酬」としての費用算定は問題のようです。理由ですが、「成功報酬」的な計算はあたかも法律効果を生む法律事務による請求方法であるから、その業務は非弁行為となる・・? かなりこじつけに近い解釈のように思います。それでも謙虚に受け止め、慎重に考えなければなりません。これは「報酬自由の原則」と比較対比される理屈で、なかなか判断の難しいところです。

 しかし、ある弁護士先生よれば、「これは行政書士報酬の設定に関する指摘で、報酬内容における倫理上の適否判断に過ぎない」つまり、非弁とは別の論点とのことです。なんかだか行政書士だけに難癖を付けているように思えてきます。そもそも、成果によって代金が上下する仕事は他にいくらでもあるのです。ここでも「あれはOKこれはNG」となります。  

 また、27条をより噛み砕いた『弁護士職務基本規程』の13条では「依頼者紹介の対価」の禁止、つまりキックバックを違法としています。

 民間企業では紹介・斡旋の費用や謝礼は常識的なものです。弁護士を除く士業間でも目くじらを立てる暇がないほど普遍的に目にします。しかし、弁護士だけは特別に考えなければなりません。紹介料は弁護士の代理権を支配することになり、悪い業者をはびこらせる元凶になります。つまり、悪質な紹介屋が生まれてしまうのです。法律が資本主義の力関係に組み敷かれてしまい、正当な代理権の行使が妨げられます。このように代理権を商売のルールから遠ざける必要性は理解できます。    もちろん、私と連携弁護士との間に利益供与はありません。ところが私の著書を買う、私が講師を務める研修に参加するなどが実態上、案件紹介の対価(≒紹介料)となるのでは?と指摘する先生がいるのです。

 つづく  

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 昨年からいくつかの弁護士事務所から連携のお声掛けを頂いております。大変、光栄なことで感謝しております。しかし、事務レベルで連携の協議をしていますと必ず問題となるのが弁護士法27条「非弁提携」禁止規定です。  

第二十七条 弁護士は、第七十二条乃至第七十四条の規定に違反する者から事件の周旋を受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。

   つまり、非弁者から紹介を受けてはいけない、非弁者に弁護士名を使わせてはいけない掟です。最近はクレサラ業務で下請け会社に法律事務を委託したケース、その業者から紹介を受けたケースなどが問題となりました。これを許すと法律が資本主義における力関係に組み敷かれることになります。27条の立法趣旨はそれを防ぐため、72条違反の業者=非弁者を排除することと聞きました。ここで言う「非弁者」とは、主に72条違反の非弁行為をしている者を指します。

  第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

   非弁行為とは一般的に知られている通り、弁護士資格を持たずに代理行為を有償で行うことです。示談屋などが最たる例です。また、士業者もその法律で許された業務から逸脱した行為について指摘されることがあるようです。もちろん、私は代理行為をしていません。医療調査と事故に関する書類の収集が主業務です。自賠責保険の請求代理すら原則していません。私は非弁者に当たらないので、案件紹介を多くの弁護士・行政書士と相互に行っています。

 交通事故業務では、賠償交渉は代理行為となりますので当然ながら弁護士資格が必要です。自賠責保険の請求代理については争いがありますが、行政書士の代書権でOKという考えも多数です。では、弊事務所の行う医療調査業はいかがでしょうか?これは代理権も代書権も必要ない調査業務に分類されると思います。例えば弁護士が離婚案件で代理交渉をするとします。その際、有責配偶者を立証する、つまり浮気の調査が必要となった場合、探偵さんに調査を依頼します。この弁護士と探偵さんの連携は27条の規定「非弁者への名義貸し」になるのでしょうか?もちろん、単なる下請け業務であり、27条違反と解する弁護士先生は聞いたことがありません。「ラブホテルの前で浮気現場の写真を撮った探偵さんは非弁者?」とはならないでしょう。常識的にそう思います。

 しかし、交通事故業務において、自賠責への請求代理はもちろん、医療調査を行政書士もしくは無資格者に下請けで仕事を出す場合、「これらの業務は個人の権利に密接に関係している法律事務であり、それを外部に委託したら27条違反を構成する」と考える弁護士先生が少なからず存在します。つまり共に個人の権利に密接に関係しているであろう、浮気の調査はOKで、交通事故の調査はNGとなります。これは法的判断から離れた、感情的な判断に思えてなりません。

 つづく  

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 相談会以外にも、いくつかの弁護士事務所にお邪魔して被害者さまの相談を受けています。私の担当は交通事故外傷の相談です。しかし当然ですが、多くの方は後遺障害を残さない軽傷、および物損事故です。それらは法律家の介入なく、相手保険会社との交渉にて解決でも良いと思っています。これは以前、「軽傷事故の解決方法」で解説しました。多くは保険会社との相対交渉=「保険会社マター」となるはずです。それでも、上手く交渉できない被害者さんや、損害の立証に工夫が必要な案件もあります。その際、頼りになるのは弁護士先生です。

 ここで問題となるのは2点、  

① 弁護士介入の増額効果と弁護士報酬が見合わないケース

 弁護士に交渉していただき10万円増額できた。しかし、報酬が20万円となる・・いわゆる費用倒れの案件です。これは通常、弁護士が介入すべき事件ではないかも知れません。弁護士事務所の報酬体系も「増額した金額の10%+20万円(税別)」としているところが多く、このルールでは増額が0円でも最低20万円はかかってしまいます。

  ② 弁特があるけれども・・

 仮に弁護士費用特約があり、被害者に費用負担がない場合でも、10万円の増額に20万円の弁護士費用の請求?・・これは不自然です。弁護士費用を支払う保険会社はこの請求に不道徳感をもっています。被害者さんの「弁特があるから(懐痛まないから)先生お願い!」は下品とまでは言わないまでも、好ましい姿勢ではありません。また、弁護士も「(普通は断るけど)弁特があるから受任しよう」もどうもスッキリしない姿勢です。もっともLAC基準にて支払う場合は少額案件は着手金10万円に限定されます。仮に増額なしの場合、10万円ぽっきりです。作業に見合わないことが生じ、これまた弁護士を悩ませます。  

 ①のケースでは関西の某弁護士事務所が柔軟な対応をしています。  ①の場合、「増額した額を被害者と弁護士で折半」する方法です。保険会社の提示から20万円増額したら、仲良く10万円ずつね、です。非常に被害者の納得感、満足感を得られているそうです。    ②のケースは少々勇気がいります。

 とくにLAC基準により着手金が10万円に制限される少額案件の多くは苦労して交渉した割にわずかの回収しかできません。着手金の10万円だけでは立ち行かないケースが起きます。トラウマ(弁特に拘束される?)を捨て、弁特で賄いきれない費用を請求すべきと思います。弁護士側としては「弁特からの着手金10万円にて初期費用を補てんしますが、事務の内容から仮に増額がわずかでも報酬は最低10万円いただきます。この金額は弁特社が拒否すれば自腹となります」と事前に説明すれば足ります。そこで依頼者は損得を検討した上で判断します。  

 このように報酬体系を柔軟に設定すれば済む話です。HP等で報酬体系を硬直化させたがため、被害者さんはもちろん、現場の弁護士は苦慮を強いられています。商売上の都合、宣伝文句としての「着手金無料!」「増額した金額からのみ10%!」「弁特で費用が賄えます!」・・これら流行り文句を見直す時期に来たように思います。現場では、被害者救済を前提にもっと柔軟な報酬体系が望まれているということです。

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 今日は方々の弁護士先生から電話・メールが殺到、と言っても7人ですが。それぞれ案件や相談会の打合せはもちろんですが、情報交換にも及びます。

 どの先生からも聞こえてくるのが最近の交通事故業界、受任事情です。私も先日の研修会にて全国の弁護士先生から情報を収集できました。傾向としてセカンドオピニオンが多い。これは狭義には既に他事務所に相談しつつも別事務所に相談を広げることです。さらに長じて、委任しながら別事務所に契約を切り替えることも含みます。

 分析するに、これはネットの普及はもちろん、多くの弁護士が交通事故に乗り出した結果と思います。特に大手法人事務所はクレサラ業務と入れ替えに大変な予算のかけようです。一説には一か月のリスティング広告費に1千万円以上も使っているようです。結果、多くの被害者に弁護士への相談の道がひらけたことになり、これは良い効果かもしれません。しかし、交通事故は専門性の高い分野です。交通事故は数百種類ある弁護士の仕事の一つに過ぎないのです。弁護士なら誰でも専門家ではありません。自賠責保険への請求書を代書するに過ぎない行政書士も同様です。付け焼刃の事務所による、不慣れな法律家による、ひどい対応ばかりが耳に入ります。他業者に対するコメントは非紳士的、避けたいところですが、ある弁護士先生は「被害者への二次被害だ!」と手厳しいコメント。昨年から他事務所の委任を解除、乗り換えた受任が数十件にも上るそうです。私のような小さい事務所でさえ数件あるのです。

 相談先を間違えると、適正な後遺障害等級を得られない損失、不十分な賠償額しか得られない損失、この二つの失敗があります。しかし、依頼先を選ぶのも被害者の責任です。先の弁護士先生はこうも言いました。「(依頼先によって失敗する)それも被害者の運命。」残念ながら現実は厳しいのです。 pics260  

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 お知らせの通り、今回は後遺障害から離れて法律事務所・事務員の電話対応、自動車保険・約款を勉強しました。

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 一日目はテレビや著書で有名な尾形先生をお招きして電話対応を中心にお客様の接遇について講義を頂きました。私も含め、改善の必要を強く感じました。言葉のくせや間違った敬語など、全然できていない・・この講義を機に、普段から注意して向上に努めたいと思います。

 講義に続いて実際にロールプレイを行いました。参加された事務員・パラリーガルの皆さんも大奮闘でした。 20150207154621(1)続きを読む »

 年始に医療機関との提携を誇示することについて批判的な記事を書きました。私たちのように医証を集め、障害を立証する立場の業者には公正性が必要で、医師との関係には一定の距離、緊張感が必要と説きました。まったく我ながら生真面目です。さらに言わば、賠償交渉を弁護士に引き継ぐ、つまり案件を弁護士に紹介する、または紹介される場合にもある種の緊張感が必要と思います。例えば、特定の1~2事務所のみと提携し、案件を同じ事務所としかやり取りしない・・これも生真面目な私からすれば不健全なスタイルと考えています。

 もちろん、その事務所が交通事故に盤石の実績があり、事務所を挙げて注力している弁護士ならある程度、信頼を置けます。しかし、年に交通事故の受任が10件程度の経験しかない弁護士、何でも屋事務所、つい最近までクレサラばっかり扱っていた事務所では心配が尽きません。受任数多い大型法人事務所であっても、結局は担当する弁護士の経験・力量がものを言います。  私たちは被害者と一緒に病院に同行、障害の立証に艱難辛苦を共にします。本当に苦心惨憺の末、後遺障害等級を確定させるのです。その後、賠償交渉で生ぬるい戦いをされたら困るのです。引き継ぐ弁護士は誰でもいいということではないのです。

 現在の連携先8事務所、30人ほどの弁護士は交通事故に集中し、土日返上、連日夜遅くまで頑張っています。しかし、残念ながら途中で案件を返していただいた弁護士、もしくは連携関係をお断りした弁護士も存在します。これらの弁護士は交通事故に造詣が深いと自負があるだけで、まったく知識・経験不足、または本質が見えていない、総じて謙虚さに欠けるきらいがあります。「資格を持っているだけで実務ができるとは限らない」・・どの仕事でも共通する格言です。やはり、交通事故を相当数扱っていなければ弁護士とて素人同然なのです。

 連携先にも厳しい目で臨みますし、逆にこちらの仕事にも厳しい目で見て頂く必要があります。被害者の為、時にはケンカをいとわないぶつかり合いも必要です。つまり、連携業務にはある種の緊張感があって然りと思うのです。提携関係と言えど、お互い馴れ合いや妥協があってはなりません。最近の弁護士・行政書士・治療機関の連携ブーム(?)から強く感じています。  

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18 本日より事務所の営業がスタートです。まずは年末年始に届いた書類の山を整理です。急を要する案件ばかり、スロースタートというわけにはいかなそうです。年末年始は積年の疲れから、寝てばかりいました。寝だめ食いだめはできないと言いますが、とにかくいくらでも寝てられました。

 ご依頼者の皆様、関係機関の皆様、どうか本年もよろしくお願い申し上げます。  

 さて、今年の抱負ですが、例年のごとく真面目路線で行きたいと思います。昨年の交通事故業界は業者間の競争が激化した一年でした。具体的には大手法人事務所のネット攻勢による寡占化、さらに新規参入の弁護士事務所が一通り出揃った感があります。クレサラ業務は実質、昨年まで、今年で終わりです。今まで交通事故に見向きもしなかった弁護士も2匹目のどじょうを狙って活発化、行政書士はそのような激流の中、排除傾向でしょうか。当然ながら交通事故外傷は専門性が高い分野です。新規参入してもそれほど簡単にはいきません。今後、事務所の経験・優劣がより顕著に表れるはずです。依頼先を選ぶ立場である被害者さんには賢明な判断が望まれます。  

 また、目立った動きとして接骨院・整骨院との連携がヒートアップしたのが昨年の特徴です。確かに医療との密接な連携は後遺障害の立証に大いに寄与するところです。私たちグループも長年、病院情報の集積と連携構築に誰よりも心血を注いできました。何せ私一人ですら、年間200件以上の病院同行を4年も続けているのですよ! その連携体制を誇るべく、HPに病院名を羅列したいのは山々です。しかし、それはしません。何故なら、私たちは診断書・画像・検査結果などの医証を集め、障害を立証する立場の業者です。特定の医師との関係を誇示することは医証の信用性に関わるからです。

 HPで特定の弁護士、行政書士などの連携を売りにしている接骨院・整骨院が目立つようになりました。確かに交通事故に力を入れていることは伝わります。しかし、この連携を保険会社は良しと見てはいません。保険会社は整骨院・接骨院への治療費支払いに常に神経をとがらせています。さらに法律家・業者との繋がりはすなわち、その業者が関与している診断書を注視する結果となります。もちろん、不正なく、癒着なく、適切に医師とやり取りをしていると思いますが、「李下に冠を正さず」、わずかでも疑いが生じるふるまいは厳に慎むべきと思っています。それは協力頂いている医師も同意見で、良識ある医師こそ「医療と賠償問題は一定の距離を置くべき」と声を揃えています。  昨年、弊事務所にも接骨院から提携の話がいくつか入りました。しかし、その提携を誇示したいという趣旨からお断りしました。確かに弁護士・行政書士と医療機関の連携は患者にとって一見頼もしそうです。しかし前述の通り、保険会社の神経を逆なでしてまで協力関係をアピールすることなく、あくまで中立的に医療立証をすることが被害者救済のゆるぎない姿勢と思っています。(頼るべき時はそりゃ助けて頂きますけど。そのための医療連携です!)    安直な道には進みません。宣伝・商売・損得で図るのではなく、医療機関とは被害者救済を前提とした緊張感のある、ガチンコな関係を構築・維持していきたいと思います。そして、何より真摯に丁寧に、時には厳しく、最高の技術をもって依頼者さまの期待に応えていきたいと思います。

 あと、それから今年こそ痩せたいです。

ojigi5   以上、ストイック宣言でした。

 

 

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 自身も交通事故を扱う業者である以上、同業者の事を書くのは非紳士的で躊躇します。そう言いながら座視できないこともあるのでついつい・・被害者に警鐘を鳴らす意味で勇気をもって一つ取り上げます。

 取り上げる例は、交通事故業務の薄利多売化とでも言いましょうか、それが理にかなったものでれば正当な業務なのですが・・・  

 後遺障害・被害者請求の代理を行う行政書士は一時期のピークを境に減少傾向にあると思います。HPの数も頭打ち、下り坂のように思います。それは弁護士が等級認定に積極的になってきた背景があります。一昔のように「14級は相手にしない」や「等級が取れてから来て下さい」との対応では他事務所との競争に後れを取ってしまうからでしょう。地方ならいざ知らず、都市圏ではそんな宣伝を打つ弁護士事務所はありません。その結果、隙間産業的に14級を扱ってきた行政書士は次の販路を求め、後遺障害のない軽傷案件に目を向けだしたようです。やはり、後遺障害を残すような重傷は全体の5%程度、95%は数か月以内の通院で完治する軽傷者なのです。

 さて、以前も軽傷事案を業者に依頼する価値があるかを検証したシリーズをUPしました。

 ⇒ 軽傷事案の解決  (時間のある方は参照して下さい)

 検証の結果、3か月ほどの通院であれば保険会社との示談で妥協も止む無し、と結論しました。確かに保険会社の基準は裁判等の基準額に比べ、一様に低いものです。しかし自賠内で収まるような軽傷事案は、弁護士の交渉によって費用・時間をかけるほどの増額幅はないのです。それでも商才巧みな行政書士は弁護士費用特約から10万円を引っ張って、無理矢理に自賠責保険に被害者請求することを提案します。

 相手が無保険で困っているなど例外的なケースを除き、任意社の提示を蹴ってまで120万円以内の傷害案件で被害者請求をすることに何の意味もありません。そもそも行政書士は法的に代理交渉ができないのですから、任意社の提示に対する増額効果など期待できません。

 最近見かけたHPにはびっくりさせられました。「任意保険会社が30:70の過失割合により、3割減額した賠償提示をしてきた場合、その提示をのまずに、被害者請求で全額を獲得しましょう」と相談を募っている記事を見かけました。軽傷事案、条件的には自賠責の120万円で収まる損害であれば、任f_c_034意保険会社は過失減額をせずに自賠責基準にて100%の提示をします。なぜなら、自賠責の傷害支払いは厳密な過失減額を適用しません。(被害者に70%の過失でやっと2割減額です。)通常、担当者は任意基準で過失減額した数字と過失減額ない自賠責基準の数字を比べて多い方を提示してきます。(そうしないと、示談後、自賠責に求償したときに被害者に払った額より多く回収され・・任意社は不当利得を得てしまうからです。)したがって、ケガの損害が120万以下で、相手の過失が大きく、相手側に任意社が存在する場合は自賠責に被害者請求する意味などありません。このような悪質な宣伝は「不道徳<虚偽広告による詐欺」に近いと思います。

 断言します。(任意)保険会社の賠償提示は絶対に自賠責を上回ります。    それなりに交通事故業務歴がある先生ですので、まさかこのような基本的な事を知らないはずはありません。受任が減って食い詰めた結果、このように被害者をだましてまでも売上げが欲しいのでしょう。弁護士費用特約を支払う保険会社はいい迷惑です。本当に悲しくなります。知らない先生ですが、思い切って抗議しようと思ったくらいです。

 また、接骨院・整骨院と提携している行政書士であれば、さらに不透明感が募ります。わざわざ任意社を避けて自賠責に請求?・・任意社に施術料の支払いを渋られている院を助ける行為にも見えるからです。

 このような不毛な業務を行政書士に依頼するのはいかがなものでしょうか?単に行政書士の懐を利するだけの行為です。そして任意会社(の弁護士費用特約)に不当な出費を強いる結果となります。

 まぁ、これを反面教師として、この機に自賠責の積算について補助者に教授した次第です。

 どのような業種でも競争は良いものです。業者間の切磋琢磨は依頼者へより良いサービスの提供につながります。しかし食い詰めた業者はこのような無茶な営業を打ってくることもあります。行き過ぎた商魂が被害者の二次被害にならないか心配です。本例は弁護士費用特約を請求される任意保険会社の受難ですが・・。  

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 実績ページは大変好評をいただいております。それは依頼者さんが依頼前に自身と同じケガを探して熟読いただいていることから実感しています。

 被害者さんに限らず調べごとをする場合、今やホームページからの情報が第一であることは異論ないと思います。10年前は交通事故外傷、後遺障害に関するホームページは「交通事故110番」を筆頭に数件でした。しかし今やどこを検索しても後遺障害の専門家だらけ、弁護士、行政書士、整骨院まで・・400を超えています。もはや交通事故分野は一市場と化しています。そのような中、今更、医学書を写したコンテンツを載せて専門家ぶっても被害者の心には届かないと思っています。学術的な知識・理論ではなく、いかに立証に成功したのか?、実例から示していきたいと考えました。具体的なノウハウはもちろん、現場の熱気・息遣いを感じる実績ページの充実と継続を目指したのはそのような理由からです。

 もちろん、宣伝効果を第一に期待したものですが、依頼がなくとも多くの被害者さんの参考になっていることは喜ばしいことです。また、多くの弁護士・行政書士さん等、同業者さんにも影響を与えていることも光栄に受け取っています。交通事故で有名な弁護士事務所・行政書士事務所の本棚に拙書が並び、「ホームページを観ているよ」と言われることが多くなりました。

 継続は力なり。実績の積み重ねこそが交通事故業務の力量を示すバロメーターと思っています。  

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