昨日、ハローワークから電話がありました。企業の求人数が低下している中、業種ごとの求人動向、経営状態をアンケートしているとのことです。    昨年からのコロナ不況がひしひしと感じられるのは、消費の落ち込み以上に、求人数低下が最も深刻となっているようです。企業が求人するのは、将来の増収の見通しあってこそです。今年の春の新卒採用率も当然に低下、さらに、非正規社員は派遣切りや雇止めが一層進むはずです。いったいつまでコロナ禍が続くのか・・先行きを考えれは当然の傾向と言えます。    秋葉事務所では、以前からハローワークさんにお世話になっていました。実際、行政書士の求人を出すと、毎回3か月で30件程の応募がありました。多くは、行政書士資格を取得したばかり、あるいは勉強中の方々でした。実務経験を積むことが第一目標のようですが、対して求人をだしている行政書士事務所は、一都三県ですら10件程度、地方は0の県がほとんどです。求人は無きに等しいものなのです。その事務所も、ほとんどが行政書士業務をメインとしない税理士・司法書士・社労士との併設事務所です。ピンの行政書士(法人)による求人は、東京・大阪など都市圏でようやく2~3か所です。「行政書士事務所の求人は、ほぼない」と言っても嘘にならないでしょう。    令和3年1月末集計では、行政書士の総数は49748名、その内使用人行政書士の数は847名ですから、単純計算でも一人開業が98.3%を占める業界です(無資格の被雇用者を含めませんが、それ程多くないと思います)。行政書士事務所とは、そもそも人を雇う業種ではないのです。一人開業、事務所は自宅の応接間、事務員は奥様のみ、これが普通です。ハローワークの方に冒頭から、そのような説明をしたところです。「行政書士の求人動向など参考にならない」、としか言いようがないのです。    弊所の今までの応募者をみると、さらに暗たんたる気持ちになります。行政書士の応募者は、試験合格者より、特認行政書士(公務員として通算17年以上(中学校卒業程度の場合は20年以上)勤務で、希望すれば資格を授与される)が多い位です。年齢も50代後半から80代の大先輩もおりました。初年19万円の給与なのに、一体全体なんで応募してくるのか不思議です。普通は天下り先で後進の指導にあたるか、恩給もらって悠々自適な後半生をおくってもらいたいところです。就労意欲は尊敬しますが、うちの事務所の新人指導係は20代です。子供どころか孫の下について修行をすることになるのです。その先輩方は「それでも構いません」と言いますが、「こっちが困ります」。

 実際、行政書士会があまり出さない集計ですが、49748人中、およそ半分は特認が占めているのではないかと思います。このような業界ですから、行政書士が社会的な認知と評価を得るのは、今世紀中には無理なのでは?と思います。弁護士や税理士、司法書士、社会保険労務士に等しく、士業事務所として確立させるには、特認制度を改正して人数を減らすか、別資格に分化するか、いずれにしても行政書士は試験組を主体に、修習制度を充実させてしっかり独立開業を後援すべきと思います。全体の数も減らして個々の業務量を増やし、せめて30%でも自宅外事務所を持つ業態に変える必要があると思います。

 「街の法律家」などと標榜していますが、今のままでは、法律家どころか一士業者としての尊敬は得られないと思います。まぁ、そりゃ、関係者の誰でもわかっていることですが・・利権構造が絡んだ旧態然とした体制は、一朝一夕では変わらないものです。    以上、ハローワークさんに愚痴っても仕方ない話ですが、行政書士を語ると実に寂しい気持ちになります。

 

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 ご存じの通り、一都三県の緊急事態宣言が2週間延長のようです。年毎の統計によりますが、年間の交通事故のおよそ9件に1件はこの一都三県で発生しています。    来週発売の『週刊エコノミスト』のテーマは、”コロナ後に生き残る弁護士”です。文中の記事を以下、引用します。    交通事故減も影響    コロナ禍で多くの弁護士事務所が苦境に陥っている。法律事務所の経営コンサルティングを行う船井総合研究所が昨年10月、全国約250の法律事務所を対象に実施したアンケートででは、前年同期比で「減収」と答えた割合が47%を占めた。19年の同時期のアンケートで「減収」が11%だったのに比べると、大幅に増加している。また、20年上半期の利益額が前年同期比で半分未満に落ち込んだ事務所も15%に上る。

 またコロナ禍で交通事故が大きく減ったことも追い打ちをかけたと見られる。交通事故は一般民事事件を扱う法律事務所の売り上げの柱の一つだが、警察庁の統計によると、全国の交通事故の発生件数は、緊急事態宣言が出ていた昨年4~5月は前年同期に比べ3~4割も減少した。アンケートでも、交通事故の受任件数が「10件未満」と答えた比率は19年は33%だったが、20年は43%に増えた。      この文中、年間の交通事故の受任件数が10件に満たない事務所が19年:33%、20年:43%とは・・全体の交通事故数の減少もさることながら、年間10件程度では、取り立てて交通事故に特化していない地方の事務所、その通年の受任件数と変わらないと思います。

 かつて、船井総研さんがコンサルする弁護士向けに、その研修講師を何度か務めたことがあります。7~8年前でしょうか、クレサラ業務の陰りが見えてきた時期に、「二匹目のドジョウは交通事故だ!」とのノリでした。以来、船井総研さんは交通事故を第一項目にコンサルしてきたはずです。そのコンサルを受ける弁護士事務所は、当時すでに200近くありました。それだけの事務所が、交通事故にクレサラに代わる収益を期待し、それなりに注力してきたはずです。結果は、ネット広告で莫大なリスティング広告を投入できる事務所は年間1000件受任ですから特別として、コンサルを受けた事務所で、年間数十件~100件受任する事務所もあれば、250軒中の4割は年間10件未満です。交通事故を主要な売上げ業務にした事務所と、そうならなかった事務所に二分したことが想像できます。    弁護士ですら大苦戦、勝敗が分かれるところ、いわんや行政書士です。恐らく交通事故を主要業務としている行政書士になど、弁護士を超える年間10数件もの依頼があるのでしょうか? もし、受任数が及んでも、弁護士事務所が断ったぐちゃぐちゃ案件しか電話が鳴らない状態、見込み薄い異議申立て=敗戦処理の引き受けばかりではないでしょうか。弊所では、昨年の受任数及び売上も、谷間であった一昨年を上回りました。しかし、現況をみると、正念場は今年~来年に思います。    被害者さんすべてに必要な事務所ではないかもしれませんが、秋葉の仕事が欠かせない被害者さんは一定数、存在します。その方達に声が届けばよいのですが・・。コロナで状況が一変したのは、飲食業・遊興業・エンタメ業界だけではありません。今後、多くの業種にコロナ減収が波及するはずです。しかし、その少ない件数の中、受任・受注を確保できた会社・事務所は、その実力を示すことになるでしょう。少数の被害者さん達の為にも、しっかり事務所の運営を続けなければなりません。  

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 昨年、相続の案件で、不動産の登記変更が必要な件がありました。いつもなら、戸籍類を集めて相続人を特定、相続分割協議書の作成までを行政書士である秋葉事務所でお引き受けします。次いで、不動産の登記変更は連携・司法書士にお任せすることになります。この件でのご依頼者さまは、登記変更はご自身で手続きする希望なので、行政書士までの受任に留まりました。ところが、不動産の記載には特殊な表記が必要で、その点、司法書士先生の指導を乞うことになりました。その先生は、受任にならずとも快く教えて下さいました。平素の連携関係が良好であれば、このような柔軟な対応が可能となり、ご依頼者さまのご希望を満たすことができます。    交通事故もまったく同じです。後遺障害に向けた医療調査を専門とする秋葉事務所ですが、賠償交渉は弁護士しかできません。連携弁護士が相手保険会社の譲歩を引き出して、その間、金澤が医証を完備させました。これも、行政書士&弁護士のコンビネーションが成せる業です。

 士業間の健全な連携こそ、どのような業務であっても依頼者さまの利益に叶うのです。   相続業務もたまにやっています  

併合14級:頚椎・腰椎捻挫(70代男性・神奈川県)

  【事案】

信号のない交差点の出合い頭、一時停止無視の車に衝突され頚椎・腰椎を痛めた。

【問題点】

交通事故から半年が経過し、保険会社からも治療費の打切りの打診があったところで、まだ痛みがあるけどどうしたらいいかと相談にいらした。早期から相談を受けていれば、秋葉事務所では事故から半年後、後遺症が残った時に備え、他覚的所見を集めながら治療に専念してもらうように調整している。

しかし、本件、この段階までMRIも撮影しておらず、他覚的所見も何もない状態。

【立証ポイント】

即座に連携弁護士が介入し相手保険会社と交渉をする。半年後だったが、何とか僅かな期間、治療費の支払い延長をしてもらった。相談にいらしたその日にリハビリ先の病院へ同行し、主治医にMRIの紹介状を書いて頂き無事MRIを撮影した。

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 新しい年を迎え、例年より一層、皆さまのご健康を祈念しております。    ご承知のように、明日から首都圏は緊急事態宣言が発出されます。万事おめでたい新年とは言えそうにありません。    年末から予想していたことではありますが、年初からの計画を再検討せざるを得なくなりました。依然、先行き見えない世の中ですが、昨年の交通事故の統計上、発生件数の低下とは逆に、死亡や重傷件数は上昇しています。困っている被害者さんは相当数、存在しているはずです。そのような皆さんに声が届くよう、私共はルーチンワークを続けるだけです。

 例えば、この業務日誌も10年間の営業日、欠かさず毎日更新しています(まとめてUPもありますが)。また、関連の事務所様へは、ここ5年半、毎月通信を郵送しています。人と会う営業活動は制限されても、これら情報発信だけは堅持しています。     ネットの世界では誰もが交通事故の専門家として、集客に躍起です。どれも、専門的な知識満載で、頼もしい事務所であることをアピールします。相談先を探す被害者さん達は、そのホームページに書いてあることを信じて相談・依頼するはずです。ただし、実際は依頼してみないとわかりません。なぜなら、そのホームページは少なからず、自身で書いた先生はごく少数で、業者からコンテンツを買ったり、専門書の丸写しです。実は、ほとんど自筆ではないのです。

 ある被害者さんから聞いたお話ですが・・自身のケガを詳しく書いたホームページを観て感銘を受け、その事務所に訪問しました。しかし、対応した若手弁護士さんは、自身の事務所のホームページに記載していることをほとんど知りませんでした。とにかく「任せて下さい」しか言わず、専門的な質問をしても、難しい法律用語ばかりで、はぐらかされたそうです。それは当然のことです。そのホームページを書いたのは、その弁護士先生ではなく業者ですから・・。    このような環境下、依頼を検討している事務所が信用に足りるか?・・悩むところです。秋葉事務所としては、ホームページを毎日更新、常に情報発信を続けることによって、実務経験や業務に対する姿勢を示していくしかありません。他事務所との差別化は、この地味な努力と思っています。      まだまだ難しい環境が続きますが、「出来ること」、「続けること」を励行していきたいと思います。本年もよろしくお願いします。。              ソーシャルディスタンス?  

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 皆さま、1年のご精勤まことにお疲れさまでした。

 年内、散々コロナの話題でしたので、ここでは言いますまい。普通に業界を絡めて2つのテーマから、今年を振り返りたいと思います。   【1】自賠責保険の審査精度について    まず、最初にアジりたいのは、自賠責保険の審査精度です。誤変換ではありません。制度ではなく精度です。この10年、700件を超える申請をしてきましたが、毎度、書面審査だけでよくここまで障害の実態を掴むものだと、審査結果に納得することが大半でした。それでも、どうしても一定数は異議申立、いわゆる再請求に駆られます。その原因の多くは、自賠責保険の審査ミスではなく、初回申請の提出内容に不足・不正確があり、少々厳しい言い方ですが、申請者側の落ち度でした。それを覆す為に、私達のような業者が存在するわけですが、異議申立ての成功率はここ10年で6%程度なのです。できれば、初回で認定を得ないと大変です。

 そのような前提は承知ながら、今年は異議申立の件数が多かった。異議申立のご依頼だけでなく、初回から私達が受任したもので、2度、3度の申請を繰り返す案件が10数件ありました。むち打ちの14級9号の再申請は毎年一定数ありますが、秋葉事務所ならではのレアな障害がむしろ多かった。これは推測ですが、以前なら上部審査に上がるべき案件を地区審査で決定するよう、近年、運用面で変化があったのではないかと思います。

 例えば、診断名を間違って認定票が帰ってきた案件がありました。1か所程度の誤字なら、気にも留めませんが、全文に渡って5か所、なんと骨折名からして違う。これは、単なるミスでは済まされません。認定票の記載に、ひな形をコピペばかりして手を抜いた様子がうかがえます。以前なら、この骨折部位の12級審査は上部(本部審査)に上がるはず、その間にこの手のミスは直されるはずです。ある担当者一人のミスがそのまま通る、これは、審査の怠慢を指摘されても仕方ないと思います。

 また、珍しい障害(守秘義務で明かせませんが)申請のいくつか、これは本部審査に上がるはずと踏んでいたものが、あっさり40日で認定結果が・・。当然に慎重に審議されたとは言い難い、低等級の回答です。これも、運用の変化を感じさせます。もしや、コロナの影響でテレワークで審査を?とまで疑ってしまいます。確かに、この10年間、交通事故数の低下の一途ながら、何故か後遺障害申請数が微増しているという反比例状態、これは審査側の負担が増えることを意味します。さらに、コロナ時短の追い打ち、これらが審査精度の低下を裏付けると、私どものような小事務所ですら感じているのです。

 ムチ打ちの再請求は数も多く、提出書類も定型化していますから、それなりのルーチンワークで負担は少ないと言えます。ただし、高次脳機能障害、膝関節の機能障害、嗅覚障害、耳鳴り、排尿障害、臓器の障害など、特殊案件の再請求は大変に骨が折れます。正直、着手金と高い成功報酬を頂かないとやる気が出ません。あるいは、可能性の低いものは事前に諦めるよう諭します。

 そのような珍しい障害の異議申立が重なった1年でした。自賠責保険の等級審査のルールにまで噛みついた案件もありました。結果は、全体としての勝率はおよそ50:50のイーブンでしたでしょうか。再認定=上位等級へ変更したものは、最初からそう思っていたので驚きはありません。しかし、変更なし=負けの結果から、新たな発見もあり、自賠責保険の奥の深さを知った案件もありました。いずれにしても、個々の障害の状態を、老若男女一律の基準で評価する制度ですから、実態より「甘い」、逆に「厳しい」等級となることもしばしば起きます。

 自賠責保険の後遺障害認定は、被害者さんの窮状を数字(○級⇒賠償金○○円)に換算する最も効果的な作業です。そこで等級を取りこぼせば、後は勝ち負け定かならぬ訴訟しかないのです。審査の精度がどうであれ、被害者さんの障害の事実証明と、問題点の追求を止めることはありません。     【2】士業間の連携・提携について    来年は、マニアックな症状で窮地に陥っている被害者さんにより声が届くよう、弁護士はじめ他士業事務所への働きかけに力を入れたいと思います。残念ながら、マニアック案件の救済は手間がかかってお金にならない、費用対効果の悪さから放置される傾向です。その被害者さん達に気づいて、秋葉へつないでもらう、これこそ、私が提唱するまでもありませんが、士業間のネットワークです。ところが、今年、弁護士⇒行政書士の連携で、非弁提携の指摘・懲戒を受けた件がいくつか耳に入りました。どういうことでしょうか? 普通に業際を分けて分担すれば法律に触れることなどなく、それこそ依頼者にとってワンストップサービスが実現するはずです。    例えば、相続案件を例にとります。   1、行政書士が相続関係を調査、戸籍謄本を収集して、分割協議書をまとめました。   2、土地建物の名義変更が必要で、その手続きのために司法書士を紹介しました。   3、また、相続税の申告が必要となり、その手続きのために税理士を紹介しました。   4、相続人間の協議が整わず、弁護士を紹介するに至った。    この流れの、どこに問題があるのでしょうか?    交通時事故業務でも、同じように調査事務・諸手続きと、法律事務を分ければ済む話です。    違法を指摘される原因は2つに大別されます。

① その士業間で、業際を超えて法律行為をする・させているケース

② その士業間で、紹介料の授受があるケース

 これが令和2年、いくつかの事務所が懲戒を食らった理由です。どこかに、ズルが入っています。繰り返しますが、先の1~4の紹介体制、ネットワークそのものに問題はありません。その行間に①、②のルール違反があるのです。残念ながら、とりわけ行政書士がルールを守らない。こればかりは、各士業会の取り締まり、綱紀委員会の指導を期待するしかありません。なにより、個々の倫理観が大事ではありますが・・。    士業に限らず、どの業界にも不届き者、確信犯はいるものです。根絶は無理ですが、減らす努力はしたいものです。それには、業際の明確化、連携のルール等、各士業間の申し合わせ、ガイドライン作成が必要かと思います。しかしそうなる気配もなく、個々の訴訟で争っているのが現状です。そして、これも行政書士に多いのですが、ほとんど敗訴で、(行政書士にとって)不利な判例だけを残しています。絶対に勝つ裁判じゃなきゃやっちゃダメです。これは、他の行政書士はおろか、(士業間の連携業務で助かるはずの)依頼者さんの迷惑につながるからです。    間違いなく、業界は縮小傾向にあります。その中で生き残る者は、やはり確かな技術・経験を持ったものです。そして、変化に合わせられる柔軟な者ではないでしょうか。前述の【1】自賠責保険の変化、【2】業界の動向に対しても、鋭敏に対処していきたいと思います。そして、望むらくはわずかでも成長をしていきたいと思います。なぜなら、このマニアックな「被害者側の医療調査業」を交通事故業務の1ジャンルとして残すこと、できればブランド化すること、そのために後進を育てること、これらを自分の財布の中身など気にせず、引退まで続けると決めているからです。  

 年の瀬に暑苦しい文章ですみません。   毎年が背水の陣の秋葉事務所ですが、一層のご指導ご愛顧をよろしくお願いいたします。   皆様も良いお年をお迎え下さい。

   

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 私達がお預かりしているご依頼者様の情報は、診療情報です。これは、センシティヴ情報に入るもので、つまり、重大なプラバシー情報です。情報管理に最新の注意を払う必要があります。したがって、原則、病院同行を除き、事務所外に持ち出すことはできません。自宅での作業にこれらを持ち帰っていいはずがないのです。  自宅でも、電話とパソコンがあれば、多くの仕事をすることは可能です。今年の緊急事態宣言以降、コロナ休としてスタッフを数日休ませることにしましたが、お客様の情報を持ち帰ることはできませんので、単なる休みとしました。その分、お国から雇用調整助成金を頂きました。もちろん、助成金は無いより良いですが、計画していた仕事ができなかった損害に見合うものではありません。営業企画などは最たるもので、来年の売り上げに響く事は間違いないでしょう。

 経済学者が悲観的な推測をしています。来年のコロナ不況です。今年、コロナの影響は日銭を稼ぐ飲食業、移動が伴う旅行業など、直接に打撃を与えました。しかし、直接的ではない影響こそ、時間差で襲ってくるものです。多くの企業で営業収益が低下したのですから、それは消費や雇用に当然に反映されます。大変なのは来年で、全世界が復調するには、むこう3年もかかるとの試算もあるのです。

 交通事故業界は直接に不況の影響を受けづらい業界です。しかし、今年、移動制限下の交通事故数、その重傷者数は0件/月の県がありました。全体として、事故数の低下は良いことですが、絶対数の低下は私達の業界には脅威です。

 コロナという不確定要素のおかげで、あらゆる業種に言えますが、将来予想が難しくなりました。来年の計画を練るべき時期に弱音を吐くようですが、じっくり耐える1年とするか、あるいは、災い転じてではないですが、アグレッシブに攻めるか・・・。悩みどころです。  

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 これは、交通事故業界に留まらず、あらゆる業種の縮図かもしれません。    今年も、相談が遅れたた為、有効な手を打たないまま症状固定日を迎えた、あるいは後遺障害等級を取りそびれた相談が相変わらずです。    これらの被害者さん達に共通する事は、相手保険会社や安易に契約した弁護士、無責任な周囲の声に従って、上手くいくだろうと希望的バイアスが働いてしまったことです。そのまま、自らの失策に気づかない方もいらっしゃると思います。しかし、ご自身の重大事から、ネットや書籍で調べていくうちに、だんだんとまずい流れにいることに気づきます。その結果、専門的な用語に検索ワードが及び、ようやく交通事故110番や秋葉事務所のHPにたどり着くことになります。

 秋葉に相談して初めて、今までの対策がまずかったことを完全に自覚します。例えば、   ・保険会社の治療費打ち切りに憤慨、担当者と大ケンカの末、弁護士対応とされた。   ・事故以来、耳鳴りや排尿に異変があったが、そのうち治るだろうと思っていたので、耳鼻科や泌尿器科を受診したのが数か月後だった。もちろん、後遺障害は否定に。   ・事故以来、肩が上がらない。主治医は湿布と痛止めを出してくれただけで、「様子を見ましょう」と。そのまま、半年後になって、MRIを撮ったら肩の棘上筋に不全断裂が見つかった。しかし、事故との因果関係なしと判断されて、後遺障害等級はつかず。

・交通事故に強いと触れ込みの弁護士先生に契約するも、どうやら、私のケガの受任経験が乏しいことが分かった(往々にして、半年後には、日夜勉強している被害者さんの知識が弁護士を上回ります)。   ・保険会社から紹介された弁護士に任すも、着手金を取ったら、あとは事務員対応、弁護士は「今日は裁判所に言っています」で、ほとんどつかまらない。やっと電話がつながっても、「後遺障害診断書を待ってます」の対応に終始。   ・単なる打撲や捻挫ではない痛み、手や脚にしびれがあるも、病院に通わずに整骨院への通院に切り替えてしまった。   ・頭部外傷を負ったが、3か月後に医師から、「頭の中の出血はもうありません、退院して大丈夫ですよ」と言われ、普通に会社に復帰した後、以前のように仕事ができない。その内、戻るだろうと、数か月間何もせず、保険会社と示談してしまった。

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 いくらホームページで、「我こそは交通事故の専門家」と標榜しても、その実力は結局、依頼してみなければわかりません。商売上の呼び込みですから、これは仕方ないと思います。かつて、我こそラーメン日本一のテレビ企画があり、参加した全国のラーメン屋さんが腕を競いました、もちろんTVショーですから、全国すべてのラーメン屋さんの参加など無理で、本当の日本一かどうかわかりません。それでも、上位のお店はそれなりに箔が付くと思います。

 翻って、交通事故の被害者の代理人となって、賠償交渉を担う弁護士さんの優劣はどうでしょう。弁護士さんの実力はHPで誇る受任数より、裁判判例を取っているか否かに尽きると思います。裁判を数多くこなし、その中で後の事件に影響、指針を与えるような判例を取っている事務所は、まず間違いなく力量ありと言えます。

 私たちの業務である医療調査・保険手続きですが・・事務所の能力を数値化することは無理です。ミシュランのように★★★格付けなら可能かもしれませんが、まさか、交通事故被害者が覆面審査員として依頼者になることなど・・ないと思います。実力を数字にしずらく、比較・競争の機会もまずありません。しかし、本件では図らずも”違い”を見せることができました。

 先の2事務所ではまったく歯が立たなかった案件ですが、以下の通りに見事クリアしました。この成功の蓄積こそ、多くの弁護士事務所からの信頼・依頼に繋がっているものと思います。弁護士事務所からの評価・紹介数こそ、事務所の実力のバロメーターではないでしょうか。   知識・経験で勝っているだけではありません。それ以上に気合の差です!  

12級6号:橈骨・尺骨骨折(50代女性・茨城県)

  【事案】

自動車運転中、対向自動車が別の自動車と衝突、その反動でセンターラインを越えて衝突したもの。まったくのとばっちり事故。その衝突で、鎖骨、胸骨、肋骨、左橈尺骨、仙骨、腸骨を骨折、以後、長い治療とリハビリの日々となる。

【問題点】

折れ方から当然に手関節の可動域制限が残存した。しかし、症状固定時期に主治医に左手関節の計測をして頂いたところ、不正確な計測で機能障害の等級がつかないレベルに。

本件委任を受けた弁護士事務所は、医師面談に外注スタッフを2度にわたって派遣したが、いずれもこの主治医に再計測・修正を拒否された。もう1院のリハビリ先に出向くも、この主治医に遠慮したのか、どうしても診断書を書いてもらえない。2事務所のスタッフさん、まったく役に立たず。

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 今年の事故統計の上半期さえ出揃っていない中、まだ、データからの分析はできません。

 しかし、4~6月の4半期をみると、緊急事態宣言による交通量の激減、一部では自動車の走行量が70%減ったと言われています。すると、当然、自動車事故もその数字に倣って減ることになるはずです。しかし、重傷事故の数は一定、むしろ微増との記事をみました。⇒ コロナ渦中での交通事故件数    最近では、拡大する感染状況から、医療関係者のコメントをよく目にします。ある医師はテレビで、「4~5月は救急搬送される交通事故患者が0人、そのおかげで、救急救命のスタッフをコロナ対策に回すことができた」旨の発言をしていました。この病院だけの傾向とは思えません。やはり、交通事故の被害者は一定期間減っていたのだと。そして、6月以降、発生数が回復傾向とはいえ、今年一年は昨年までの数字には到底及ばないでしょう。

 テレワークや出勤制限もありますから通勤災害はじめ、労災事故も当然に減るはずです。深夜営業の飲食店への規制は、そのまま、帰宅上のタクシー事故の減少にもつながます。先日、タクシー運転手さんも、「お客さんは半減どころじゃなく、1/3以下だよ」と嘆いていました。転職も検討しているとのことです。

 経済活動の低下、これは全体的にはよくないことですが、副産物として、交通事故を含むケガ人の減少という好転もあったのです。

 一方、秋葉事務所の相談数・受任数もこの傾向が如実に数字に表れています。とくに、新規の相談数は前年比の55%です。連携先、弁護士事務所に聞くと、やはり一定の減少は間違いないようです。それでも、うちの事務所に限ってある傾向が浮かんできます。それは、交通事故の最多傷病名でもある、頚部・腰部捻挫の類、いわゆるむち打ちの相談・受任の減少が明確ながら、重傷者の受任、あるいは後遺障害等級12級以上の受任数は変わっていないのです。軽傷・軽症者が減っていることは、世間の統計と同じ傾向と言えます。しかし、それ以上に、私達の助力がより必要な被害者さんとは、そのご縁が強いことを示していると思います。

 交通事故外傷・後遺障害に特化した事務所、そのニッチな取り組みが世に浸透していないことは通年のテーマです。今年のような交通事故数の減少期も、それは変わらないものです。今後も、私たちをを必要とする被害者さんに、声が届くようにしなければなりません。一層の工夫が必要ですが、目の前の被害者さん個々を確実に助けていくルーティンこそ堅持したいものです。

 営業的に、短期では宣伝力が物を言いますが、長期では実力が評価されます。年々の紹介の増加こそ、長い目で見た実力のバロメーターではないでしょうか。日々、間違いのない仕事を重ねていくこと、今後もコロナや災害等、世の中の影響を受けながらも、それは変わらないと思っています。  

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 数年前より繰り返し意見してきた、「既に弁護士に契約しているのに相談」について。

 これは、いわゆるセカンドオピニオンということになります。しかし、その数は年々増加の傾向です。

 もし、事故の解決に向けて何か疑問が生じた場合、弁護士に契約・依頼しているのですから、その弁護士に質問すればいいだけのことです。ごく普通の話と思います。しかし、こと交通事故は例外のようです。つまり、依頼者さんに安心をもたらす回答ができないのです。それは、交通事故の知識が乏しいことを証明しています。「交通事故に強い」との触れ込みが、残念ながら「はりぼて」だったと気づく瞬間です。

 よく聞いた例では、弁護士は最初の相談で会ったっきり、その後は事務員がすべて対応、何か質問してもレスポンス悪く、即答など望めません。委任契約して、弁護士費用特約に着手金の請求が終わると、関心が薄れてしまったのか、ただ「診断書を待っています」の対応に終始です。何か必要な検査や診断書の記載内容を質問しても、事務員から「早く診断書を書いてもらって下さい」と。ここに至って被害者は不安のどん底に陥ります。

 ここで、賢明な被害者さんは、弁護士交代に踏み切ります。しかし、一度信頼して任した以上、解任は勇気のいることです。「その弁護士さんに悪いから」・・日本人は優しいのです。それでも、深刻な後遺症を負った被害者さんとその家族にとって、賠償金が残った人生のすべてとなります。    色々な商売がある中で、30%もの他社からの乗り換えは異常な数字です。そりゃ、使ってみて合わない、気が変わったなど、消費者の浮気心は常の事です。しかし、30%はもはや最初の商品が欠陥だったかのような数字ではないでしょうか。交通事故分野で有名な弁護士事務所の先生も同意見です。電話で「秋葉さん、今月は(切り替え契約が)〇〇から2件、〇〇から1件、あっ、○○も今年既に3件だよ。」と。〇〇はネットでおなじみの弁護士事務所です。弁護士間でも契約切り替えは頻繁なことのようです。他の商品に同じく宣伝・CMが勝負を決するとは言え、被害者救済を謳う士業者による宣伝優位の業界の姿は、やはり異常です。    秋葉事務所のご依頼の一定数、もはや3割はこのような状況からの相談・ご依頼なのです。私どもは後遺障害の認定まで打つ手・策を提案し、解決までのロードマップを示します。それだけで、被害者さんのもやもや感は解消、顔はみるみる明るく変貌します。弁護士を何十人何百人を抱える大型法人事務所であっても、一人の弁護士が受任・経験する案件はせいぜい年間10~30件でしょう。しかも、ほとんどの弁護士先生は交通事故ばかりをやっているわけではりません。交通事故は数ある受任項目の1ジャンルに過ぎないと思います。秋葉事務所のような交通事故外傷だけに特化した専門中の専門事務所と比べては、絶大な経験差・実力差があることはある意味当たり前です。    策なき弁護士先生に任せっぱなしでは不安から抜け出せません。何より恐らく残念な結果が待っています。どうか勇気をもって相談をして下さい。

 そして、できれば弁護士先生も抱え込まずに、私どもに声をかけて下さい。今までも謙虚な先生はご依頼を受けた被害者さんの為に、行政書士ごとき下位資格の私どもに相談をして下さいました。それらの先生の人柄と仕事への姿勢は実に誠実、さわやかでした。以来、このご縁から、多くの弁護士先生とお互い被害者救済に知恵を交換、協力関係に発展しています。    

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金澤です。

 

最近の豪雨、九州をはじめ、関東甲信越まで非常に強い勢力で雨が降っておりますね。

岐阜の方でも観測史上最高の降水量を記録したとか・・・

去年は東京近郊(多摩川が氾濫したり)相当な被害を受けました。

 

毎年毎年どこかしらの地域で水災が相次いで起こっておりますよね。

そんな中、大手4社が保険料引き上げ予定を発表しましたね。

 

損害保険大手4社が2021年1月から住宅向けの火災保険料を全国平均で6~8%程度引き上げる。自然災害が相次ぎ保険金の支払いが増えているためで、高い地域では1割以上、上がる見通し。今年度も自然災害の発生が続いており、来年以後も上昇が続く公算が大きい。

 

東京海上、損保ジャパン、三井、あいおいの大手4社は8月中にも詳細を決める。との事らしいです。

 

来年以降も上昇が続く公算‥‥

また毎年色々な地域で水災が起きると言う事でしょうね…

自分は無関係。等と思わず、常に災害に対する準備をしておく必要がありますね。

 

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 この裁判は、弁護士と行政書士が直接、真っ向から争ったものです。ただし、この裁判の本筋は、”交通事故事件を受任した弁護士が、自賠責保険請求に関する諸事務を行政書士に委託し、その報酬をめぐって”の争いです。

 要するに、弁護士が約束した報酬を払わないので、行政書士側が訴えを起こしたものです。問題は、相互に相当数の案件の委託関係が続いていたところ、個々に委託契約書を巻いていなかった点です。信頼があったのかもしれませんが、しっかり契約書を残さなかった行政書士に(紛争化を回避できなかった点で)落ち度は否めません。したがって、裁判ではお互いのメールやその他書類を基に、「委託契約はあったのか」「いくら払うのか」を事実認定する審議が延々と続いたようです。

 弁護士は当初、「そのような契約はない」と臆面もなくしらばっくれましたので、行政書士側が事実の立証に2年以上も費やすことになりました。この弁護士はあれこれ反証を尽くしましたが、事実をねじ曲げることなどできようもありません。請求額の全額回収に及ばずとも、ほぼ行政書士の勝訴とみえます。

 紛争自体は、よくある他愛もない業者同士のもめ事のようです。しかし、この弁護士さん、さすがに事実を曲げることに窮したのか、裁判官の心象(悪化)を感じてか、途中から契約の存在を認めるも、「この行政書士の自賠責保険業務は非弁護士行為である」、よって、「非弁行為で違法だから、報酬請求権は公序良俗に反して無効」と、主張を一部切り替えました。なんと、今まで散々自ら業務を委託しておいて、報酬を払う段になって「非弁行為だから払いません」との理屈です。おそらく裁判官もびっくりだったと思います。これも法廷戦術?なのでしょうが・・弁護士先生でも色々な考えの人が存在するものです。  ともかく、そのような審議での注目は、行政書士の扱う自賠責保険業務について、適法である為の具体的な指標、線引きが成された点です。この部分だけでも、この面倒な裁判の価値はあったと思います。 以下、判決文から該当部分を引用します。   平成28年(ワ)第23088号 報酬請求事件(平成30年12月19日判決言渡)     ・・・法律事務所の事務員その他弁護士でない者を履行補助者として使用することは、当然に許容されているものというべきところ、非弁護士の行為が補助者としての適法行為であるというためには、法律事務に関する判断の核心部分が法律専門家である弁護士自身によって行われ、かつ、非弁護士の 行為が弁護士の判断によって実質的に支配されていることが必要であると解するのが相当である。

 これを本件についてみると、これまでに認定、判断したところからすれば、本件各委託契約を含む原告と被告の間の本件委託関係(ただし、「サブコン形式」(※1)によるものに限る。以下、本項において同じ。)において、

 被告(弁護士)は、➀ 原告(行政書士)に対し、交通事故の被害者や主治医との面談、医療記録の検討を通じて交通事故の被害者の状況を把握した上で、医師に対し、後遺障害診断書、日常生活状況報告、意見書等の書類の作成依頼をし、あるいは、交通事故の被害者において有利な後遺障害等級認定を得させるために必要な助言指導等をすることを委任し、

② ...

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 およそ5年前の記事を追記・修正しました。これは6年前の”行政書士の交通事故業務の法的適否”がテーマとなった高裁判決を受けて、記載したものです。    判決以後、すっかり大人しくなった(交通事故を扱う)行政書士陣営、中には行政書士の看板を下げて調査会社に鞍替えした書士もおります。この判例以前から、とくに「行政書士の自賠責保険業務」が弁護士との業際問題として、くすぶっていました。この高裁判例から、交通事故・行政書士の後ろ暗いイメージが拡大したと言えます。もっとも、これだけ多くの弁護士が交通事故に参入・積極的に取り組むようになった現在、弁護士が目くじら立てるほど行政書士に依頼もないかと思いますが・・。

 事務所開設以来11年、法律順守とコンプライアンスには十分な配慮をしてきましたが、未だ私たちの業務に疑いの目を持つ弁護士先生が存在すると思います。その論調はネットで散見され、観るにつけ忸怩たる思いです。しかし、それ以上に交通事故業務を扱う他の行政書士の法律理解(弁護士法72条、27条)や業務姿勢にこそ、その原因があると考えています。

 この判例以後の5年間で、より具体的な判例もでましたので、改めて検証してみたいと思います。まずは、当時の記事をブラッシュアップしました。    

行政書士の職務範囲について最新判決(平成27年6月の記事)

 今月、行政書士の交通事故業務について、その線引きを示す一つの判断が届きました。

 大阪高裁平成26年6月12日判決(判例時報2252号の61頁)

 この裁判は行政書士が依頼者に対して報酬を請求したところ、「その業務が弁護士法72条に違反するから無効」と依頼者が支払いを拒否、対して行政書士が報酬の請求訴訟を起こしたものです。結果は、行政書士の訴えが退けられたのですが、その過程で業務内容の適否にいくつかの判断がされました。

 有償で賠償交渉に関わる事が弁護士法72条違反であることは明白として、この高裁判決では興味深い論点が示されました。行政書士の交通事故業務でグレーゾーンであった業務が弁護士法72条に違反するか否かについて・・・   ① 「自賠責保険の請求業務」は(本件一連の契約内容・業務は全体として非弁行為だから、自賠責部分のみ適法を認めず)法律事務とされた   ② 交通事故に関する事務は「将来、紛争が予想されれば法律事務となる」   ③ 報酬設定で経済的利益の○%は72条違反の根拠    まず、周囲の弁護士によると、やや驚きだったのは「自賠責保険の請求までは行政書士も可能」と解釈していたところ、①で否定された点です。今までも、この違法・適法の線引きについて弁護士間でも意見が分かれていました。

 しかし、本件の場合は前提があります・・・この行政書士は交通事故業務を賠償請求行為まで包括的に契約していました。1審で非弁行為と断じられた後、控訴審になって「少なくとも自賠責保険の業務までは適法と認められるべき、だからそこまでの報酬は認めて」との、未練がましい主張を追加して臨んだのです。高裁判事は「契約全体として、法律事務との線引きができようもないのでダメ!」と断じたに過ぎません。    その後、サイトで拝見したいくつかの弁護士はこの判例を受けて、この行政書士による自賠責保険の請求で作成した「有利な等級を得るために必要な事実や法的判断を含む意見が記載されている文章」は、「一般の法律事件に関して法律事務を取り扱う過程で作成されたもの」だから、

 ”行政書士の行う自賠責保険業務は非弁行為となった”、と断定しています。     続きを読む »

 士業同士の紹介連鎖、ネットワークにより、相談者様・依頼者様からのすべてのご要望にお応えする、これこそ、ワンストップサービスです。これは、商売上の目的にかなうものですが、最大の受益者は依頼者様=被害者に他なりません。

 事務所開業以来、弁護士と連携して交通事故被害者に対応するスキームを推進してきました。おかげさまで、日本各地の16弁護士事務所と協業することができました。弁護士事務所によって、毎月数件のご依頼もあれば、年に1件、2~3年に1件の場合もあります。また、弁護士先生同士の紹介連鎖から、ご依頼を受けることも多くなってきました。良い仕事が評価されれば、ご依頼は続くことになります。

 一方、行政書士の交通事故業務に疑問の目も向けられています。加害者あるいは加害者側保険会社との交渉は明らかに代理行為ですから、弁護士の専権業務となります。これは、行政書士の職務外であることに異論はありません。一般的に事故の状況や、医療内容に関する事実調査は調査事務ですから、行政書士のみならず、無資格者でも業として(商売)出来ます。しかし、この区分けを複雑化しているのは、自賠責保険への請求業務です。自賠責保険請求に関する調査・書類収集は事実認定・調査事務の範疇と思いますが、保険の性質が「賠償請求行為」になるから法律事務であるとの見解もあります。ここが長らくグレーゾーンのように、くすぶった問題でした。

 平成26年6月の高裁判決で、某行政書士の業務が非弁護士行為と判断されて以降、このグレーゾーンは法律事務との向きが強くなったようです。しかし、判決文をよく読めば解る通り、この行政書士は、賠償請求行為と自賠責請求行為をまとめて契約していたところ、それが「報酬請求上不可分なので、まとめて法律事務ですよ」と判断されたに過ぎません。それでも弁護士側の反響、「自賠責保険への請求業務は法律事務と判断された!(だから行政書士は自賠責業務ができない)」と断定口調、まるで勝利宣言?から、業際問題の匂いを強く感じます。

 この判決以降、交通事故業務を掲げる行政書士は実に大人しくなったようです。中には、行政書士の看板から調査会社に挿げ替えて、非弁の視線をそらしている書士もいるようです。そもそも、このような非弁の視線を向けられるようになった理由は、確信犯として違法行為=賠償に手を染める書士が多かったからです。または、一部地域の書士会が民事業務への進出を目指し、法律解釈で弁護士会と敵対したことも影響していると思います。

 行政書士の業務拡大や将来像を見据えたこれら書士会の行動、その志は良し、非難するつもりはありません。しかし、ケンカを売るなら勝ち目を考えるべきとは思います。行政書士とは法律に関わる業務ながら、行政手続きの実務家です。事実、公務員上がりのいわゆる特認書士が多く、彼らは行政事務に卓越した人材ではありますが、法律には素人です。また、多少法律に絡む試験をパスした合格者でも、その半数も行政書士になるわけではありません。

 やはり、法律問題には謙虚であるべきと思います。弁護士会と業際問題の交渉、法律論争をするのであれば、法律の専門家である弁護士を雇い、法律家同士の戦いにするべきです。法的見解を固め、理詰めでじっくり丁寧に交渉を続けていけば、時間はかかりますが道は開けるはずです。双方の会の申し合わせや、業務の線引きが明示されれば、業際の指標が成立します。少なくとも、一部の跳ねっかえり書士の無謀な訴訟、その結果の敗訴(不利・不毛な判例)を抑制できます。これこそが、謙虚な姿勢、そして勝ち目のある戦いではないでしょうか。

 話を戻しますが、行政書士の代書権は他の士業との協業で活きるものです。世の中、紛争化する前、あるいは紛争を未然に防ぐ調査事務・法律事務は山ほどあります。すべてに弁護士の手が及ぶとは思いません。だからこそ、士業相互の連携業務によって、依頼者ファーストを実現すればよいと思います。士業同士は業際で敵対するのではなく、仕事を適材適所に分化して共に依頼者を助けることが理想です。秋葉事務所は10年間これを実践してきたと自負しています。

 業務に順法、業際の線引きを明確にして多くの弁護士先生の理解を促し、何より、交通事故被害者から最大限に評価される仕事を積み重ねていくこと、これからも私達が進むべき道と思っています。  

 

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 相手との賠償交渉はやるけど、人身傷害への請求をやってくれない、

 弁護士の交通事故業務とは、損害賠償請求の代理人契約に則り、交通事故被害者さんの損害を経済的に回復する業務です。しかし、公的・民間問わず、保険金請求代理行為を含むのか?、交通事故被害者の全面的な救済を負うのか?、昨日はこれらが約束されたものではないことに警鐘しました。契約内容が賠償交渉のみ、もしくは賠償交渉以外は相談に留まる場合があります。

 被害者さんは契約上、弁護士先生が「どこまでやってくれるのか」をしっかりチェックすべきです。ここ数年は、自賠責保険の請求業務を積極的にやって下さる事務所が増えました。かつての「等級が取れてからまた来て下さい」と言う事務所は激減したようです。しかし、人身傷害を含むその他保険請求までは、未だに消極的な先生が多いようです。昨日の記事で説明したように、実は人身傷害保険への請求こそが、交通事故解決の最大のポイントになることがしばしばです。だからこそ、相手との賠償交渉だけの契約書には注意が要るのです。弁護士先生は契約書に従ってその範囲内で業務を履行します。これは当然に違法でもなんでもありません。「冷たいねぇ」とは思いますが。

 かつて、クレサラ業務、いわゆる過払い金返還請求業務が最盛期の頃、とんでもない額を弁護士・司法書士事務所が稼いでいました。すでに判例でグレーゾーン金利が否定されていますから、なんら立証要らず、エクセルの計算書をFAXするだけで大金がザクザク入る、実に利益性の高い業務でした。しかし、各地の弁護士先生から苦言を良く聞いたものです。   「大手法人の弁護士事務所は、過払い金の返還だけやって終わり、残った債務整理に関する事務をやってくれない。その残った面倒な手続きに立ち往生した債務者さんが、再び(私の)弁護士事務所へ依頼にしょっちゅう来るんだよね・・」    この苦言を伴うクレサラ業務は、パラリーガル(ざっくり法律事務所の事務員と思ってよいです)がエクセルで計算するだけ、後はFAXと2~3の郵便と電話で事足ります。債務整理全般を受け持つ契約ではないことから、依頼者はここで契約終了です。恐らく多重債務者の多くは、続く細かい手続きに難渋すると思います。弁護士や事務員を100人雇い、年間億単位の莫大な宣伝費を使っている事務所はどうしても効率を求めます。利益性高い部分のみ行い、費用対効果の悪い事務は受け持たない・・これが最重要命題です。本来なら面倒をみてあげたい債務者の全面救済より、経営効率が優先されるでしょう。

 これは、弁護士事務所とて営利企業であるところ、資本主義社会では当然のことで責めることではありません。仕方ないのです。だからこそ、依頼者さんの事務所を選ぶ賢明な判断が必要なのです。

 この通り、交通事故業務でも同じことが起こっています。だから既視感なのです。依頼者さんは安易に宣伝を鵜呑みにせず、しっかり、契約内容を吟味してから契約すべきです。より良い品質が必ずしも評価されないことは、どんな業界でも常です。それでもできれば、依頼者さんが宣伝よりも品質で選ひ続けた結果、どの事務所もこぞって作業内容を競うようになることが理想です。

 いつの時代もどの業界でも、理想と現実のせめぎ合いです。「現実」に負けそうですが、できれば理想を求めたいものです。     

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 毎度のことですが、ここ数年の傾向として、すでに他事務所に相談中・依頼中の被害者さんからの相談が普通になっています。とくに重傷者の場合、交通事故に不慣れな先生に任せてしまい、取り返しの付かない2次被害に及ぶ懸念があります。

 どの業者、弁護士さんも日々勉強を重ね、対応力に磨きをかけているはずです。それでも高次脳機能障害はじめ、専門性の高い症例に取り組む場合は、当たり前ですが受任経験が第一です。座学の知識だけで、障害の実像を理解することは非常に困難です。10数件程度の受任経験では、まったく不十分です。被害者さんの症状、治療経緯、事故状況、保険加入内容によって、それこそオーダーメイドの作業となります。不慣れな先生は手探りで進めることになります。ひどいと、相手保険会社に任せればいい・・後遺障害等級がでるまで待っているだけのケースも目にします。

 不慣れであれば、専門性のある事務所を紹介、あるいは、協力して対応すべきです。今までも多くの弁護士先生から、医療調査や病院紹介、検査誘致、書類作成等で秋葉事務所を使って頂きました。

 弁護士先生とて万能ではありません。それぞれ、専門性、得意分野があります。企業法務を主業とし、得意とする先生にも関わらず、交通事故案件を任せてしまったら・・それなりの解決しか期待できないでしょう。これを極端な例に例えますと、胃の摘出手術を歯医者さんに任せるようなものです。そう、ジャンルが違うのです。

 実際、交通事故だけやっている先生など、日本の弁護士41118人(2019年日弁連統計)中、1%もいません。まして、高次脳機能障害はじめ、珍しい後遺症、高度な立証作業が望まれる症例等に対応できる先生はほんの一握りと想像します。しかし、ネット広告の世界では、莫大な宣伝費を使って誰もが専門家を標榜します。確かに依頼先の選定は難しいと言えます。    専門家の条件を羅列しますと・・   1、自賠責保険が規定する1~14級まで140種の後遺障害・35系列の傷病名とその立証方法を熟知している

 受任経験のない、やったことのない傷病名を依頼して大丈夫でしょうか。 事前に尋ねるとよいです。「先生、高次脳機能障害で易怒性がひどい場合、何級になるのでしょうか、類似例の受任経験はおありですか?」・・これで力量を測るべきです。   2、地域の専門医・検査先等、医療情報を把握、そこに被害者さんを誘致できるか

 知識だけでは絵に描いた餅です。その地域ごとの医療情報を持ち、専門的な検査に誘致、病院同行を通じて、後遺障害の立証を果たす。これがなければ、等級申請で痛い目にあうことになります。等級を取りこぼせば、どんなに優秀な弁護士でも等級変更は苦戦必至、既に負け戦と言っても過言ではありません。病院の情報・ネットワークを持っているか・・これで力量を判断するべきです。   3、保険知識豊富な弁護士であるか

 およそ、交通事故の解決に不可欠なのは、法律知識<保険知識 と断言します。自賠責保険、任意保険、労災や健保、介護など公的保険・・様々な保険を駆使することこそ、交通事故事件解決の肝です。とくに、無保険車による被害事故や人身傷害保険の扱いで、賠償金に莫大な差が生じることがあります。「詳しくは保険会社(役所)に聞いて下さい」などと言われたら・・これで力量は分かったと思います。     これら1~3を確認する為にも、数件電話・メールし、2~3事務所に出向き、数人の先生にお話を伺うべきかと思います。今までご自身、あるいはご家族の事故や障害について、日夜、情報収集・学習を重ねた被害者さんの知識が弁護士を上回っていることに気付くはずです。そして、相談・依頼したものの、不安や疑問があれば、セカンドオピニオン、つまり、他事務所に質問・相談をしてみることです。ここに至って、被害者さんは「目から鱗が落ちた」と・・私共が良く聞く言葉です。

 

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どーも、金澤です。

今日は来月の東京大会の話を少しだけ。

来月、秋葉事務所主催で、保険・事故に係るクイズ大会を企画しております。

企画を考えているうちに、どんどん内容が凝った内容になっていってしまいます。

 

クイズ形式を考えたり、

考えているうちに、フリップや、早押し専用ピンポンボタンを購入したほうがいいね。と言う話になったりと。

どんどん内容が濃くなっていきます。

 

ゆくゆくは、この規模を大きくしていき、交通事故オリンピック等としていきたい。等と話が盛り上がってしまっています。

 

まあこのように何事も楽しくやっていく方が面白いなと、事務所一同思いながら企画を考えている所存でございます。

 

 

ちなみに、自分は以前は整骨院業界に身を置いていましたが

整骨院の世界では、この○○大会などがとても多くあります。

何故かはわかりませんが、おそらくその大会を制する事で集客につなげる経営者もいれば、

組織のモチベーションを上げ、自発的に練習させることを目的にさせたり、

団結力向上の為なのか…

 

ただ、大会がある事でマイナスよりプラスの要因が多いのではないかなと思います。

 

 

その数ある整骨院の大会の中で業界1大きな大会が

「C-1オリンピック」

と言う大会です。

 

この大会、最初はとあるグループ展開する整骨院が主催した身内に+仲の良い整骨院を集めて開催された大会でした。

一の頃はは小さな大会だったのに、今では全国で予選があり、決勝へは40チームが参加するような大きな大会になっています。

そして、運営元が組合となっておりました。

 

協議内容も、

➀医識王②診断王③刺鍼王④矯正王⑤包帯王⑥レセプト王⑦実技王

の7項目にまで及びます。

 

そしてこの7項目でそれぞれの王者が選ばれていくわけです。

全ての項目を総なめにできると良いんですが、そうはいかないみたいです。

甘くないと言うことですかね?

 

もし、交通事故オリンピックのようにするとしたら、どのような項目が出来上がるでしょうか?

また楽しく考えながら仕事をしたいと思います 🙂

 

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 シリーズ最終回です。 損保マンの誰もが知っている、古典的な保険金詐欺を2つ挙げましょう。  

1、追突された自動車のトランクに北宋時代の壺

   追突された自動車のトランクに都合よく骨董品の壺が積まれていました。経験上、何故か北宋ものが多い。

 この被害者さん、最初は「自動車の修理費だけ弁償してくれればいいよ、警察へ届けると免停になって大変でしょ」と優しく言って、警察への届出をさせないよう仕向けます。ほっとした加害者さん、安めの修理費を振り込んだ後になってから、「後でわかったんだけど、トランクに積んでいた北宋時代の壺が割れていた。時価500万円なんだが・・」と請求がきます。インチキ臭い壺に似合わず、箱はなぜか大層です(桐の箱が多い)。詐欺者である被害者はいよいよ牙を剥き、加害者の弱腰加減と懐具合を見当しつつ、お次は「むち打ちで働けなくなった」等々、警察の介入のないまま、ズルズル請求を続けます。

 慌てて(自動車)保険会社を介入させても、彼らは対物担当者相手に、粘り強く壺の代金をディスカウントして請求を続けます。担当者は当然、びた一文払いません。損保は詐欺者に対して徹底した態度を貫きます。あるいは、「恐れ入ります、損害調査中ですのでお待ち下さい」と、のらりくらり支払に応じません。もちろん、本当に中島 誠之助先生に壺の鑑定などださないでしょう(脳内でテレビ「なんでも鑑定団」の鑑定中のテーマを流して下さい♪)。

 対して、(詐欺野郎の)被害者も保険金請求訴訟などほのめかすものの、いずれ引き下がります。詐欺者は商売上、目立ちたくないものです。実際に裁判などしたら、保険会社に名が知れ、次の仕事に支障します。取れないと判断したら、さっさと次の獲物に切り替えます。

 もし、すでに契約者がいくらか払ってしまった場合ですが・・・残念ながら、保険会社はその金額を契約者に払わないでしょう。約款上、保険会社の承諾の無い支払に対しては免責を主張できます(ご愁傷様です)。  

2、事故でローレックスが壊れた・・ではなく、ブルガリが

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 シリーズ2回目、自賠責保険の例を取り上げましょう。    後遺障害を審査する自賠責保険・調査事務所では、後遺障害の申請をしっかりカウント、その記録を保存しています。申請書が届くと、既に後遺障害認定を受けているか、申請の全件について請求・認定歴を検索します。なぜなら、同じ部位の障害で二度目の申請がきた場合、加重障害として、審査する必要があるからです。これは、一度交通事故で後遺症を負い、後遺障害認定を受けた被害者さんが、不幸にも同じ部位に同じケガをしたケースです。

 既に14級9号「局部に神経症状を残すもの」として認定を受けた障害者には、同じ程度の障害が重なっても加重障害となり、二度目の認定・14級の保険金は、

 現存障害で支払う保険金75万円-既存障害での既払い保険金75万円=0円 となります。

 そのようなルールから、申請・認定歴は必須情報なのです。

 また、ケガの部位や症状が別物であることから、加重障害とならず、事故の数だけ何度も認定を受けていた被害者さんもおりました。症状によっては、再度、14級認定される場合もありますが、なんと34年前の認定を理由に加重障害0円の結果もありました(これは弊所の最長記録)。やはり、むち打ちや腰椎捻挫などは、「14級は1度だけ」の傾向です。むち打ちを含む外傷性頚部症候群や腰椎症などは、慢性化しやすく、何度も痛みが復活することが多いものです。理論的には加重障害ですが、本音は「前回認定で味をしめたな、二度目はダメよ」と、自賠責の心の声が聞こえてくるようです。

 何度も事故に遭い、後遺障害申請が2度3度の依頼者さんは常連組と言えます。運か悪いのか、相当なうっかりさんではありますが、事故状況・受傷機転から、確かに不幸が重なったケースです。しかし一方で、明らかに怪しい、不正が疑われる、あるいは大げさな「後遺障害申請・常連さん」も存在します(当然、そのような人達に肩入れはできません)。前述の通り、自賠責は請求履歴から、常連さんを把握しています。既にマークされていると言っても過言ではありません。相当、疑いを持った目で審査されると思います。申請・認定歴は、このような常連組みへの警戒にも利用されるのです。

 ここからは私の妄想ですが・・・自賠責保険・調査事務所のオフィスでは、連日、大量の申請書が届きます。その受付をする窓口担当者さんが、パソコンのデータを検索して・・・    「○○さんからまた申請が来てますよ!       え~と・・・5年ぶり3回目の申請です!」    と、声を上げているのではないでしょうか。        「5年ぶり3回目の出場」と聞けば、誰もが高校野球の甲子園出場のことと思います。これも、損保業界、とくに自賠責保険の後遺障害請求に応用される言い回しでもあるのです。  

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 1年間で数千件、大手ですと万単位の交通事故案件を処理している保険会社、その巨大組織の実像はそれ程知られていないと思います。    私も保険会社在籍中は、新宿の高層ビルの最上階の美術館でゴッホのひまわりを鑑賞したり、同じく貴賓室で昼ごはんをご馳走になったり、研修でニューヨークに行ったり・・大会社の懐に圧倒されたものです。現在は、その保険会社さん達と対峙する被害者さんをフォローする立場です。被害者さん達の相談から、保険会社担当者に対する苦言は日常茶飯事です。保険会社を毛嫌いする声に留まらず、中にはひどく保険会社を小バカにするような考えの持ち主もおります。

 代理店時代のことですが、私のお客様が追突事故で、相手に軽いケガさせてしまったことがあります。もちろん、対人賠償の担当者が付き、相手と交渉を始めました。しかし、車の査定額や休業損害で紛糾、相手は担当者を通り越して、新宿の本社まで若い衆7名を引き連れて押しかけたそうです。玄人さん(ヤクザ)ではないので、今で言うところの半グレ集団でしょうか。本社に押しかけたところで、誰も相手にしませんし、門前払いは確実です。最初は受付のモデル級女性社員が丁重に対応します。この優秀な社員は笑顔で、まったくたじろく事はありません。集団の後ろでガードマンが準備万端で見守っています。埒の明かない集団はすごすごと帰っていきました。これ以上居座れば、威力業務妨害でしょっ引かれますので。

 資本金 700億円、総資産7兆5158億円、正味収入保険料 2兆1,486億円(SJNK社 2018年度のデータ)の大会社に、半グレごときがまともに相手になりません。後日談ですが、その集団は大人しく担当者と普通に示談解決しました。その際、担当者は明言しませんでしたが、「これが契約者であれば、彼らはブラックリストに載った」と思います。

 デパート同士でクレーマー情報を共有している噂があります。某デパート勤務の友人に聞くと、それは事実のようです。保険会社も問題のある契約者や加害者について、ある程度の情報をストックし、共有することもあり得そうです。少なくとも、支払担当者にその支社の管轄地域の注意人物や反社会勢力、それらの情報が集積するはずです。治療機関の情報も当然に集まります。実際、SC(支払部門)の担当者が、「この病院は患者離れが悪くてねぇ・・転院させるか、早く治療費を打ち切らないと・・」と言ってました。治療費過剰請求の病院、不正請求の接骨院は、よく知られているのです。

 保険会社は、被害者に対して知らん顔をしていますが、何かと知っているのです。なめると、痛い目にあいます。過払い金・債務整理ばっかりやっていた弁護士事務所でも同じことが言えます。交通事故案件に鞍替えしたばかりの先生と一緒に仕事をしましたが、当初、東京海上日動や損保ジャパン日本興亜を、アコムや武富士と同程度に甘~く考えていたようです。比べるまでもなく、資本力・組織・人材、すべてにおいて絶大な差があります。後に、両者の手ごわさの違いに気づきますが・・。

 明日も、事例を挙げていきます。  

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