それでも、重傷者の窮地を計れば、判断せざるを得ません。申し訳ないのですが、万全の準備・消毒を徹底の上、行ってまいりました。
後遺障害等級を複数追う案件です。どうしも、併合で等級を一つ上げたい。それが本件のミッションです(詳しくは半年後位の実績で紹介します)。
同行した病院は2軒、受付で(東京からの)名刺を提示しました。振り返ると私が触れた所を念入りに消毒しているような・・気のせいでしょうか。
さて、岩手県へは人生初上陸です。土曜日の病院同行でしたので、翌日は恒例の出張立ち寄り湯です。狙いは夏油温泉(げとう温泉と呼びます)。二日間ずっと雨が降りしきりでしたが、湯に浸かれば雨など関係ありません。
連日の雨、コロナの影響でお客さんもまばら。ここでは以下、7つの湯をコンプリートするのがミッション ↓
(女性専用:滝の湯と豪雨で橋を外した:目の湯を除くと5つになります。)
なんと4つの露天風呂、すべてが足元湧出!!!!、新鮮な生まれたての湯に包まれる至福の瞬間を味わいたい。しかし、全湯制覇で最大の難関は夏油温泉の顔とも言うべき「大湯」です。最も成分が濃く、数百年間、湯治の為にこんこんとわき続ける夏油のレジェンドです。平均47度に達する湯温は生半可な温泉好きを寄せ付けません。この日は、多分46.5~47°位、湯舟はまさに熱湯風呂。
(「押すなよ、押すなよ」)と心でつぶやき、湯に浸かるも1分が限界、これを数回繰り返します。全身はヒリヒリ真っ赤、とくに足の爪の痛さに悶絶、「これで体に良いのか?」などと言ってはいけない。
激熱以外の感想は、色はゆらゆら感のある透明、味は薄塩えぐみなく、香りは弱硫黄臭、浴感はph中性もややピリピリ。パワーを秘めた塩化物泉と言ったところでしょうか。
続いて疝気の湯に移ります。豪雨による川の増水で泥水が混入、38°程度まで下がっています。これなら30分も入っていられます。翌日は美しい湯花が漂うクリアな姿を取り戻し、42°の快適さ。薄塩味とかすかな鉄臭、弱アルカリ性のなめらかな浴感を堪能しました。
尻下からわずかの振動(ボコッ)を感じると、湯が気泡と共に背中を転がりながら登っていきます。まるで全身が地球に溶け込むよう。泉質に限らず、足元湧出に勝る湯はありません。
視覚では、新緑の渓谷美を堪能したいところですが、目の前2m先に茶色の濁流がごうごうと流れていく、これもかつてないスリリングな入湯となりました。
さすが、みちのく 湯治場の風情が残っています