前回に説明しましたが、後遺障害等級が認められた場合、被害者請求であれば事前認定と異なり、等級に応じた自賠責基準分の金額が自賠責から被害者に振り込まれます。
多くの相談者からは被害者請求にて先に自賠責保険金の給付を望む声があがります。
しかし、既に事前認定にて等級認定を受けてしまっている方もおります。
事前認定ですと、被害者ではなく、加害者側の任意保険会社が自賠責保険金を請求する権利を得ます。
事前認定で等級が認められた後であったとしても、等級に応じた金額を先に回収できる方法があります。その手段とは意外と知られていないのですが、事前認定後であっても、改めて被害者請求をする方法です。
手順の流れは以下の通りです。
① 事前認定で等級が認められる。
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② その後、被害者請求で必要な書類でおなじみの「自賠責保険請求用の支払請求書」、「印鑑証明書」、を用意する。
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③ 加害者の加入している自賠責保険の窓口に被害者請求の申請をする。
以上の流れで等級に応じた金額が即座に被害者に振り込まれます。
結論として、事前認定で等級が認められた後でも、被害者請求が可能で、等級に応じた自賠責基準分の金額を先に回収することができます。
何故このようなことができるのか、次回でその根拠について述べさせて頂きますが、あまり深く理解する必要もないので、読み飛ばして頂いても結構です。