宝くじの当選確率は未公表らしいです。統計的に一つのくじ、販売店ごとではある程度の数字を出せるようですが、実は当選者が引き換えに来ない数が、ある宝くじの公表では30%もあるそうです。その当たりくじは買われていないのか、買ったけど抽選を忘れたのか、捨てたのか、失くしたのか・・。
私は子供の頃からくじ運が強い方だと思います。今まで何かと抽選に当たってきました。私の両親はもちろん、親戚まで、私の名前を借りて抽選に申し込んでいたようです。しかし、私自身が勝ち取ったものは、宝くじのように単に買うだけの抽選と違います。学生時代に名を馳せたのは、学園祭や学内の行事での景品荒らしです。荒らしとは聞こえが悪いですが、景品や賞金のかかったゲーム・クイズに参加した結果でした。少し自慢させて下さい。
時はバブル後期、まだ企業のスポンサーがたくさん協賛したもので、イベントとなれば、それは商品も山盛りでした。すすんで参加して、優勝もしくは準優勝して商品・賞金を獲得したものです。貧乏学生だったので、後輩におごる金品を稼ぐ目的でした(おかげで先輩の面目は立ちました)。列挙しますと・・
ディベート大会優勝、腕相撲大会準優勝、女装コンテスト特別賞、中庭プロレスチャンピオン・・このように、どんなジャンルであろうと必ず上位進出、トップを目指したものです。獲得商品・賞金は学園祭で毎年10万円相当を越えました。
スキーツアーでは、2年連続でゲームに勝利、旅行券2組とスーキーウェア、こちらの商品・賞金総額も10万円を越えました。
学校外では、漫画雑誌の「少年スピリッツ」の読者投稿で5000円の原稿料をせしめました。
その他、食品・飲料などはカウントから除外、相当な量です。 剣道部ではすっかり「ゲームの達人」でした。
これらは、運というよりは技術と気合で勝ち取ったものです。なにより、事前に勝算を立てています。ある程度勝つ自信がありました。
したがって、宝くじのような天文学的な勝率に挑もうとは思いません。こんな厳しい確率では勝算が立ちません。自らの能力が及ばない、運だけの勝負ではダメなのです。
さらに遡ること中学生の頃、父が珍しく宝くじを10枚買ってきました。まったく賭け事をしない父がです。
それから2週間後、父が「当たった!」と声を挙げました。
そんなバカな、見間違えだと思い、新聞の当選番号をみました。・・・・確かに組番号も番号(6桁だったかな?)もぴったりです。「本当に1位が当たってるわ、えーと、8000万円だったかな」・・意外と冷静なものです。本当に当たってるよ、と言っても母はまったく信じません。
私は、もう一度、新聞を確認しました。すると、宝くじ当選番号が別ページにもう一つ。ここで、すごい偶然に出くわしました。なんと、父の買った宝くじは、まったく別の宝くじの1位当選番号だったのです。これは、買った宝くじの1位を当てるより、絶対に難しいことだと思います。
しばらく、絶望にうなだれる父を慰めつつ、「親父は人生の”つき”を、ここで使い果たしたな・・」と子供心に思ったものです。