交通事故の後遺障害でも数の少ない、骨盤、臓器の認定実績を特集してみたいと思います。

 すべての認定等級のなかでも、骨盤と臓器はそれぞれ1%未満と珍しい障害です。それでも、後遺障害専門事務所である秋葉事務所の面目躍如、骨盤骨折、臓器損傷の被害者さまから少なからずご依頼を頂いております。シリーズで紹介していきましょう。
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12級13号:寛骨臼脱臼骨折(30代男性・新潟県)

【事案】

原付バイクで交差点を横断中、左方よりの右折自動車と出会い頭衝突。右股関節、骨盤の接合部である寛骨臼(大腿骨の骨頭が納まっている臼蓋骨)を骨折した。
kankotukyu 【問題点】

この部位の骨折は多くの場合で股関節の可動域に影響する。しかし、骨癒合良く、抜釘後も可動域はほぼ回復した。

【立証ポイント】

画像を確認のところ、関節面の不正は軽微ながら、骨折の癒合部周辺に異所性骨化(本来、骨のできない軟部組織の中に骨ができてしまう)が顕著であることがわかった。それでも可動域制限は残存していない。そこで、主治医に異所性骨化の存在と、痛みはもちろん胡坐をかけない等、日常生活の困窮点を自覚症状に記載頂いた。つまり、変形の12級5号ないしは、12級13号狙いに切替えた。

調査事務所は秋葉と同じ判断をして下さり、神経症状(12級13級)の評価に。この骨折で機能障害(12級7号)を逃すのはもったいないが、可動域制限など残らない方がよい。