醜状痕の後遺障害認定基準は ↓ にまとめてあります。
実績ページ:醜状痕
問題は、この表に合致しないケースです。今までもいくつかありましたが、面接による審査で柔軟に判定頂きました。本例もそれを期待しましたが、追加提出の写真から普通に基準に当てはめた判断でした。その認定自体、不当とまでは思いませんが、被害者さんの心情を思うと、もう少し悩んで欲しかったように思います。
面接審査が減る一方に感じます
12級14号:顔面瘢痕(40代女性・埼玉県)
【事案】
歩行中、信号のない道路を横断中、原付バイクから衝突される。腰椎破裂骨折、頚髄損傷の他、顔面を強打した。
【問題点】
額に皮下血腫、顎下に4cm以上の線状痕があったが、線状痕については、正面からは分からない場所にあった。また、皮下血腫については、10円玉以上の瘢痕があったが、7級の「組織陥没」に皮下血腫の凹凸が適用されるのかが問題となった。
【立証ポイント】
症状固定時に顔面部の写真を撮影し、後遺障害診断書に添付した。あえてメジャーをあてた写真とせず、面接審査での判定を期待した。しかし、コロナ禍の影響からか、調査事務所から毎度の「目盛を当てた状態での写真提出」を求められ、指示に従い追加提出したところ、12級14号の判定となった。
血腫の隆起による醜状痕では、回復余地の為かその大きさからか、7級の評価はやはり厳しかった。
顎下の線状痕についても、認定されれば12級14号相当の長さであるが、「正面視で確認できる」ことが条件、真正面から見えない場所にあるため、該当せず。