難治性の骨折・・・目安となる癒合期間を経てもなかなか骨がくっつきません。折れ方や体質の影響もありますが、「(そろそろ癒合するはずだが)・・・様子をみましょう」と医師が頭を傾げている場合は、たいてい”打つ手なし”の状態です。その医師や病院では治せないのです。早めにセカンドオピニオン、専門医の見解を乞う必要があります。主治医を信頼することは美徳ではありますが、ズルズル様子を見続けた悲劇を何度も目にしています。
本例は国内でもトップクラスの難治性骨折の治療チームに誘致、事なきをえました。また、治すことが第一優先ではありますが、しっかりと後遺障害等級も確保する必要があります。その点、理想的な解決へ誘導することができました。
症例が豊富な専門医に診てもらうべきです。症例乏しい医師は「(わからないから)様子を見しょう」としか言いません。
12級7号:大腿骨骨幹部解放骨折(50代男性・茨城県)
【事案】
道路を直進中、交差点で右方より走行してきた乗用車に衝突される。救急搬送され緊急手術が施され、そのまま入院、約3ヶ月の入院を余儀なくされた。
【問題点】
受傷から1年半経過してもなお骨の癒合が悪く、偽関節化してしまった。筋力を保つためのリハビリを続けるしかなかった。
【立証ポイント】
現在の治療先に見切りをつけて、専門医へ誘致、スペシャル医療チームに最後の望みを託すこととなった。そこで説明された治療方針は前病院とは全く異なり、依頼者も即転院・手術を決断した。それまではひどい神経痛と脚長差に悩んでいたが、専門医によって改善、脚長差はなくなり、疼痛も劇的に改善した。
しかしながら、緊急手術にて臀部の筋肉が削られていたため、股関節の可動域にはある程度の制限が残ってしまった。股関節の可動域について信憑性を高める臀部の写真やレントゲン写真等、あらゆる資料を提出し12級7号認定となった。つまり、治療と賠償の両立を果たしたことになる。
執刀する病院・医師に次第で、患者の人生がここまで変わるのかという驚きの案件となった。