Q.こんな大規模災害が起きたら地震保険はおりないのでは?
A. はい、可能性はあります。理論的には保険会社の支払能力を超えてしまえば保険金削減となります。
しかし・・・実際にはそうなったことはないですし、なかなかなりえません。
17日の日本損害保険協会の鈴木久仁会長が記者会見を行い、東日本巨大地震に絡む地震保険の支払総額が阪神大震災の783億円を上回り、過去最大になるとの見通しを発表しました。
地震保険の支払いは、まず1150億円までは損保会社が負担し、それを超えた金額は国と民間で折半する仕組みです。さらに、官民合わせた保険金の支払額が全体で1兆9250億円を超えた場合、超過額の95%分は国が負担することになっています。
今災害での支払見込み額は、阪神大震災当時より地震保険の普及率が上がっていることなどから数千億円規模になると予測しています。会長曰く、「支払額や件数は確定していないが、各社の業績については経営に大きな影響を与えるほどではない」とのことです。
同協会によると、国と民間には合計2兆2919億円(平成21年度末)の積立金があり、このうち民間分は約1兆円あるため、民間の保険金の支払い負担は心配ないです。
主な被災地の地震保険加入率(平成22年統計抜粋)
青森14.5% 岩手12.3% 宮城32.5% 福島14.1% 茨城18.7%
これらの加入率から国の負担補助は0かわずかで間に合う計算がたちます。
阪神大震災以前から国としては自助努力としての地震保険加入を促進しています。それはこのように国が保険会社の支払準備金をバックで支えているからです。
被災してからの救済も大事ですが個々の地震保険加入も必要です。保険会社ももっと積極的に販売していかなければならないと思います。 (でも掛け金割高なんで「う~ん」ですよね)