今日は千葉県房総半島です。日差しは相変わらず真夏のそれ。しかし日陰の風は程よくさらっとしています。
さて、本件ですが腰椎圧迫骨折の確認です。診断書に「圧迫骨折」と書かれていても、それが事故によるものではないことがあります。高齢者の場合、転んだだけで、もしくは自然に腰椎が圧潰していることがあります。事故による新鮮骨折か否か・・これはレントゲンよりMRIが頼りになります。ざっくり言って、T2強調で水分反応が強く出れば新鮮骨折ですが、弱ければ陳旧性(≒古傷)となります。
左のMRIが典型的な新鮮骨折の画像です。L3(第三腰椎)とL4(第四腰椎)に高輝度信号が描出されています。この画像は受傷3か月後で、圧潰部分の骨再生が(白くなって)進んでいる様子がわかります。
医師は交通事故で来院した患者について、まずレントゲンで診断をします。その際、診断名を「圧迫骨折」としても、事故での損傷とまではわからないのです。それは後日のMRI検査でわかることです。
被害者はもちろん、立証を生業とする私たちも初期の診断名に振り回されないことが大事です。同行した新人さんにもこれを強く指導したところです。