年金受給が決定した遺族は、1回に限り、年金の前払いを受けることができます。
前払い一時金は、文字通り年金を先に受け取るものです。先に受け取る以上、利息分を含めた総年金支給額が減ることになりますから、お金に困っていない限り、年金で受け取り続けた方が得です。
今までの経験から、”事情のある遺族”にとっては有難い制度に感じました。例えば、未亡人で夫(被災した死亡者)の死後、わりと早くに再婚の予定のある方です。再婚によって遺族年金が停止されますから、一時金で受け取っておく?効果が発揮されます。
受給者である妻の再婚で、次の受給権者(子や父母など)が存在する場合、先取されたらこれら次の受給権者は困るはずです。「この場合、再婚後、元妻はもらい過ぎていた日数分の一時金を返すのか?」、労基に質問したところ、「めったになく、特殊なケースなので、その時の判断で・・」とお茶を濁されました(引き続き調べておきます)。
(1)請求期限
被災労働者が亡くなった日の翌日から2年以内、かつ、年金の支給決定の通知のあった翌日から1年以内です。
遺族年金の時効は5年ですが、前払い一時金は上記の通りですから、注意が必要です。
(2)支給日額
200日分、400日分、600日分、800日分、1000日分の5択です。
当然、各月の年金は、前払い一時金の額に達するまで支給停止されます。先に一時金を受け取ったのですから、その金利分(年利5% ※)も前払い一時金の額に算入されます。
※ 現在3%に下がったかどうか確認中
(3)請求書 通勤災害・業務災害 共通