裁判所へは久々です。入り口から鳴り物入りの裁判の傍聴のため、マニア?の列がありました。やはり地裁でも東京は物々しさが違います。
案件を弁護士に引き継いだ後も、書類の収集等で被害者さんと弁護士の間をつなぐ仕事は続きます。この被害者さんとも、もうすぐ2年の付き合いです。この裁判は後遺障害の有無、程度を争うもので、医学的な証明も含め非常に長く、難解な審議となっています。初期にしっかり後遺障害の認定がなされていれば、このような苦しい戦いを避けられたはずです。
受傷時に救急車で運び込まれた場合、病院は選べません。しかし早い時期に間違いのない治療及び診断ができる病院へ行かないと、後遺障害の認定まで悪影響が続きます。本件はその最悪例と思います。被害者も最適な治療先に落ち着くために、主体的に動く必要があるのです。そしてその助力をすることが私たちMCの仕事でもあります。
交通事故の解決はまず弁護士が浮かびます。しかし交通事故を専門に、もしくは精通している弁護士に巡り合わなければ、おざなりな結果を招きます。しかし行政書士やメディカルコーディネーターが前面に立って「交通事故の解決は私たちに!」と訴えても被害者のほんの一部にしか声は届きません。多くの方は弁護士に相談します。それが重篤なケガであったり、難しい交渉が必要なものであれば当然のことです。やはり現在推し進めている弁護士との連携、共同受任体制が現実的です。
「立証」と「賠償」という交通事故の2大局面に対し、弁護士がメディカルコーディネーターを上手に使いこなしていくことが理想です。しかしまだまだ多くの弁護士がその有用性に気付いているとは思えません。アプローチをするべき対象は被害者だけではないのです。受傷直後から担当し、MCを寄り添わせること・・・これができればこのような厳しい裁判をせずに済んだのです。引き続き、「受傷初期からの完全対応」を弁護士に対しても訴えていく必要があります。今日の裁判はそれを再確認させられるものでした。
裁判官:「この書類は誰が書いたのですか?」
原告側証人:「行政書士さんです」
口頭陳述でこのようなドキッとするやり取りがありました。