初めて経験する世界規模のパンデミック、一生のうちにそう何度も経験できるものではありません。今年(あるいは来年まで)は、一生忘れられない1年になると思います。

 その今年に、奇しくも私と同じ歳の2人が亡くなりました。一人はいとこで、夏に。もう一人は剣道部の後輩で、今朝、最後の別れにと一目会ってきました。病ですから致し方ない。それでも、還暦を迎えずに一生を終えることに、人の不平等と不合理を感じます。皆、同じ年に生まれても、同じ年に亡くなるわけではありません。当たり前ですが、人の寿命はバラバラです。

 今後の経営や人生を考えると、いつ死ぬのかがわかっていれば、それに合わせた計画を立てるのですが、わからないからこその人生なのでしょう。何事も不確定要素がすべてなのかと諦観するだけです。日々、健康や事故に気を付けて、計画的に事業を進めていくことが、せめてもの抵抗となります。何より、限られた人の寿命を稀有に思い、一日一日を噛み締めて、大切にしていきたいものです。先立つ者は、それを気づかせてくれます。