「おしっこがでないからここ(病院)にきたんでしょ?」

 ・・・(今更、でないことを検査してどうするの?)    毎度おなじみ、医師の対応です。交通事故受傷で排尿障害となった場合、例えば、おしっこが出なくなった証拠を突きつけなければ、障害等級の認定はありません。医師は患者の「おしっこがでない」ことに疑いを持たず、治療にあたります。しかし、自賠責保険・調査事務所は「客観的な検査結果」がなければ信じません、つまり障害の判定ができないのです。ここに、臨床判断と賠償請求の壁が存在するのです。

 もっとも、検査の設備があり、30年前の知識のままのおじいちゃん医師でなければ、速やかに排尿検査を実施します。大学病院の泌尿器科となれば、尿流量検査はじめ、一連の設備があります。ただし、ウロダイナミクスを完備している病院は極めて少なく、検査誘致はメディカルコーディネーターの活躍場の一つとなります。    排尿障害の検証、2段階目は各種検査を紹介します。検査にて障害の実態を明らかにする事は治療の第一歩であり、障害審査、しいては賠償請求の証拠として必要なのです。   【1】尿の成分検査

 尿中の蛋白、血液、糖などの有無とその量を調べます。通常は中間尿(はじめの尿を取らずに、途中からコップに取り、途中までの尿を入れる)を採取します。結果は30分後に成分表が作成されます。  内蔵機能の病的疾患の検査ですので、交通事故外傷とは離れますが、腎損傷などの場合はその初期検査には有用と思います。腎臓機能の障害はさらに、GFR検査(※)に移ります。

※ GFR =糸球体濾過値(しきゅうたいろかち)  腎臓の能力、どれだけの老廃物をこしとって尿へ排泄することができるのか? つまり、腎臓の能力は、GFR値で判断されています。 この値が低いほど、腎臓の働きが悪いということになります。腎機能の障害については、また別の機会に解説します。

  【2】尿流量検査(ウロフロメトリー)

 専用トイレで排尿し、検査機器が自動的に尿流のカーブを描く検査です。10分程度できますので、閉尿・頻尿・尿失禁、どの場面でもまず実施すべき検査です。この検査で、尿の勢い・排尿量・排尿時間などが明らかになります。このデータから、排尿障害の種別・状態が客観的に把握できますので、排尿検査の出発点となります。  検査前には十分に水分を取って、検査までトイレは我慢となります。   ← 測定用の専用便座   【3】残尿測定

 通常は上記のウロフロメトリーと一緒に実施します。排尿後、超音波検査で膀胱の画像をみて計算します。  泌尿器科の医師は、尿流量と残尿測定から、蓄尿機能の低下、排尿括約筋の異常など、排尿機能の異常を把握します。   続きを読む »

       脊髄損傷では多くの場合、排尿障害を発症します。

 脊髄損傷以外の原因ですと、骨盤骨折など下腹部への直接のダメージがあれば、膀胱や尿路への物理的な損傷、末梢神経性・膀胱の神経障害(排尿括約筋不全など)が考えられます。また、病的疾患として前立腺肥大、さらに心因性での発症もあります。

 医学的な難しい解説はほどほどに、実例や簡易なイメージから説明します。これから、排尿障害が自賠責や労災の後遺障害として認定を受けるまでを、4段階で追っていきましょう。   【1】排尿障害の種類  一般的に、以下、3種でしょうか    ① 閉尿 ・・・ 尿がでない、でずらい、尿が途切れる、尿意が乏しい

② 頻尿 ・・・ 尿の回数が頻繁になる、尿意がありすぎる

③ 尿失禁・・・ 尿意がすると我慢できない、くしゃみ程度で漏れる、知らずに漏れてしまう    経験上、頻尿の多くは尿失禁を伴います。高齢者は外傷に関係なく、頻尿・尿失禁に悩まされている方が多いようです。当然に既往症の影響を検討します。また、むち打ち等、外傷性頚部症候群で排尿障害となった被害者さんの場合、「なぜ、むち打ちでおしっこに異常が?」からの出発となり、因果関係や病的疾患との区分けに大変な苦労を強いられます。    【2】尿失禁の種類  ここで、尿失禁について、さらに3分類します。    ① 持続性尿失禁

  膀胱の括約筋機能が低下、または欠如しているため、尿を膀胱内に蓄えることができず、 常に尿道から尿が漏出する状態のことで、膀胱括約筋の損傷、または支配神経の損傷により出現します。

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 c_n_2  c_n_6

○ 鼻の障害は、

 外貌の醜状(鼻の欠損、鼻が曲がった)と嗅覚障害 に大別できます。   ○ 口の障害は、

 咀嚼障害(食べ物を噛み砕けない)、嚥下障害(飲み込めない)

 言語障害(上手く話せない)

 歯牙の障害(抜けた、折れた、補綴(人工物を使って修理)した)

 味覚障害(味がしない)  このように、大きく5分類できます。

   例えば、顔面の多発骨折や脳損傷の場合、上記の障害が複数生じる可能性があります。しかし、顔面や脳の手術が優先され、その後のリハビリが続く中、徐々に上記の障害が確認されていくのです。鼻の醜状や言語障害は周囲が気付きますが、咀嚼や嚥下、味覚・嗅覚は注意深く観察する必要があります。とくに、高次脳機能障害の被害者さんの場合は、周囲がチェックしなければ、何かと見落とされるものです。

 本人が主張しない症状、家族が気付かない症状、そして、医師が見落とした症状は・・「障害はなかった」ことにされてしまいます。

 交通事故外傷による後遺障害の世界では、”病院にさえかかっていれば”、障害が自動的に認められるわけではありません。目耳鼻口の中でも感覚器の障害は、被害者側の医療調査・損害立証の必要性を強く感じる分野でもあります。    それでは、味覚障害が(そもそも、高次脳機能障害が)見落とされた実例をご参照下さい。   

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20150108kai(脊髄損傷のMRI画像における高輝度所見)

脊椎に軸圧、屈曲、回旋、伸展、剪断、伸延などの強力な外力が加わり、脊髄の神経伝導路が遮断され、運動麻痺、知覚麻痺、自律神経障害、排尿排便機能障害を起こします。一口に脊髄損傷と言っても、タイプや症状の軽重は様々です。

まず、完全損傷と不完全損傷に分かれ、不完全損傷は4つの典型に分かれます。等級は表の通り1級~9級ですが、脊髄損傷の有無は不明瞭ながら、軽度の麻痺の場合は12級評価もあります。   完全損傷

脊髄が完全に脊椎や椎間板によって遮断されたり、脊髄そのものが引きちぎれるので、非可逆性で回復はしません。ほぼ、全身麻痺で寝たきり状態は必至です。環椎・軸椎部分の場合、呼吸困難で多くは死亡となります。

不完全損傷

① 前部脊髄損傷・・・運動麻痺はあるが、触覚、位置覚、振動覚は保ちます。 ② 中心性脊髄損傷・・・下肢より上肢の運動障害が強く、温覚と痛覚が麻痺、触覚は保ちます。 ③ 後部脊髄損傷・・・少数例。触覚、位置覚、振動覚は麻痺しますが、運動障害はありません。 ④ ブラウン・セカール型損傷・・・脊髄の片側損傷で、損傷側の運動麻痺と反対側の温覚・痛覚が麻痺。  

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 最近、めっきり相談者の減った脳脊髄液減少症ですが、一昨年、健保治療が復活して名前も改められました。

 CSFH は、 Cerebro Spinal Fluid Hypovolemia の略語です。健保適用から自由診療、再び健保適用へと変遷にあわせて傷病名も変わりました。現在、脳脊髄液減少症は低髄圧液症候群に戻りました(現場では脳脊髄液漏出症も合わせ、主に3つの傷病名で呼称されています)。この謎の症例には以下の診断基準が存在します。

image2701   (1)症状(自覚症状)

起立性頭痛

 国際頭痛分類の特発性低髄液性頭痛を手本として、起立性頭痛とは、頭部全体に及ぶ鈍い頭痛で、坐位または立位をとると 15 分以内に増悪する頭痛と説明されています。

 CSFHを訴える患者さんは横になると症状が緩和されるそうです。また、応急処置として水分を取ることも有効のようです。点滴で体液を増やす?処置も多く目にしています。

体位による症状の変化

 国際頭痛分類の頭痛以外の症状としては、項部硬直、耳鳴り、聴力の低下、光過敏、悪心、これらの5つの症状です。しかし、多くの患者さんはこの5つに留まらず、あらゆる不定愁訴を訴えています。    (2)基準(他覚的所見)

MRIアンギオで、びまん性の硬膜肥厚が増強すること

 この診断基準は、荏原病院放射線科の井田正博医師が、「低髄液圧の ...

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PIC00016w 新ドラマーは以前バンドを組んいた女性ドラマーにヘルプをお願いしました。女性ながらタイトなビート、リズム感抜群の腕利きです。安いギャラながら快諾してくれました。

 O君はその間、腕が挙がるよう、リハビリの毎日でした。当時、近所の温泉のスーパー銭湯によく一緒に行ったものです。kansetu_12    さて、それから1年、いよいよ後遺障害申請と賠償交渉です。後遺障害は右腕神経叢損傷による肩関節の機能障害です。外転(右図)が肩上まで上がるように回復しました。それでも3/4制限ですので、12級となるはすです。

 しかし、主治医が可動域の計測をしたところ、ほとんど正常値で、肝心の外転の記載がないのです!知識も無くそのまま提出し・・14級9号の認定となってしまった。

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 さて、ある日のスタジオリハーサル、いくら待てどもドラマーが来ません。電話をかけてもでません。寝てるのか?いずれにしても、その日はドラムなしでリハを行いました。   HE7D9649web  当時の所属バンドは70年代のディスコソングをカバーする”Rosso Nero”でした。ドラムはプロデビューを目指して岡山から上京のO君、年齢詐称の怪しい素性でしたが、気のいい奴で誰からも好かれていました。    心配で翌日アパートを訪ねると、同居者から、「前日、交通事故で重傷、即入院した」ことを聞かされました。早速、病院に行くと、包帯でグルグル巻きのミイラ男が横たわっていました。「あ、こりゃダメだ・・しばらくライブはできないな」と覚悟しました。診断名は右鎖骨粉砕骨折だったでしょうか、あと、いくつか骨が折れていたようです。    O君は当初、痛みでひぃひぃ言ってましたが、しばらくすると右腕がまったく動かないことに気付きました。上腕神経麻痺を併発したようです。わずかながら手首・指先の自動運動できますので、正確には神経の完全断裂や引き抜き損傷のない不全麻痺でしょうか。リハビリ次第で、ある程度の回復の希望は残ります。それでもドラムの演奏は致命的、本人も「これで音楽人生は終わった」と・・。     <上腕神経麻痺を解説>   続きを読む »

 上腕神経叢(じょうわんしんけいそう)とは、頚部から鎖骨下を通り、上肢まで伸びる神経の束です。    上腕神経麻痺は麻痺の程度によりますが、軽度では上肢のしびれ、重度では肩~指先の自動運動が失われます。上肢、手の運動は、頚髄から出ている5本の神経根、C5頚髄神経根からT1胸髄神経根を通過して、各々の末梢神経に伝えられており、左鎖骨下動脈部を指で圧迫すると、左上肢が痺れてくるのは鎖骨下動脈の下に、上肢に通過している5本の上腕神経叢が存在しているからです。   c_byo_k_15   神経の損傷が微細、もしくは絞扼性(こうやくせい:神経が締め付けられる)の場合は、リハビリや手術で回復の目処が立ちますが、神経の切断や引き抜き症候群(神経が引っ張られて千切れてしまう)の場合は、手術での改善も難しく、腕は一生動かなくなり、「1上肢の用廃=5級6号」が認定される深刻な後遺障害となります。

 一定の回復が見込める12級レベルですが、過去に一度、上腕神経麻痺を担当しました。当時のバンドメンバーです。

   <片腕のドラマー> 

hisreria メンバーの上腕神経麻痺に入る前に・・・。ハードロック、ヘビメタファンにはおなじみ、80年代英国を代表するバンド、デフレパードをご存知でしょうか。

 ツインギターの凝ったアンサンブル、美しいコーラスワークからヘビメタファンに留まらず、幅広い人気を誇り、私もアルバム「ヒステリア」が大のお気に入りでした。       このバンドと交通事故に何の関係が?とお思いでしょう。それは、ファンなら誰でも知っている、ドラム担当のリック・アレンの自動車事故による片腕切断です。1984年、リック運転の自動車が壁に激突・横転しました。後続車に煽られていたようですが、自損事故です。ちなみに、片腕の欠損による後遺障害は「1上肢を肘関節以上で失ったもの=4級4号」となります。

 アルバム「ヒステリア」製作開始直後の事故でしたので、バンドもレコード会社も大困りです。当然、代わりのメンバーで製作を進めるところ、メンバー一同「ドラムはリック以外いない!」と、解散を辞さないほどの強い希望から、アルバム製作を中断し、リックの復帰を待ちました。

 リックもメンバーの心意気に応え、わずか1ヶ月で退院しました。そして、当時の楽器メーカー、シモンズに片腕で叩けるドラムセットを特注しました。シモンズもバンドの意気を感じ、リック専用セットを急造しました。こうして、アルバムの製作が再開され、かの大ヒットアルバムが生まれたのです。その第一弾シングル「アニマル」のPVで片腕でドラムを叩くリックと、シモンズのドラムセットを観ることができます。

  rick続きを読む »

山本さんイラストsj

 はじめに述べました通り、味覚障害・嗅覚障害は交通事故で鼻や顔面の骨折、脳挫傷等の器質的損傷が認められていれば、神経や脳がやられている可能性があり、疑われることは少ないですが、器質的損傷が認められない場合には、保険会社は疑う可能性が高いです。

 さらに、器質的損傷が認められていない場合には特に大切ですが、いずれにしても症状が確認できたら直ちに医師や保険会社に相談する必要があります。何故なら、受傷直後の段階からでも、食事等をした際に気付くはずだからです。また、味覚・嗅覚の障害は交通事故外傷だけではなく、ストレスや病気、更年期障害等で発症することがあります。    c_n_6  事故から数カ月目で症状が現れた場合、仮に事故後すぐに発症しても相談するのが遅くなってしまった場合、交通事故によるものではなく、別の病気によるものではないかと保険会社は疑い、また病院も事故によるものかどうかを判断できなくなります。最悪、保険会社は通院治療費も出さない対応をすることもあります。症状を訴えることを遅れてしまった場合、後遺障害の申請の際にも影響が出ます。

 後遺障害申請では、自賠責調査事務所は醜状痕を除き、原則、書面のみで審査をします。発症したかどうかは、原則、診断書で判断することになります。事故から数カ月経過した診断書で傷病名や症状が書かれても、保険会社や調査事務所は事故によるものではないのではないかと疑いやすくなります。

 どうしても診断書のみでは受傷直後に発症したかどうかがわからい場合、最悪、受傷直後のカルテや看護記録等を開示請求して内容を確認することがあります。過去の案件で、受傷直後の看護記録に嗅覚についての記載がわずかに残っていたため、看護記録も申請時に提出したことがあります。なお、その案件では12級相当が認められました。

 しかし、カルテや看護記録の開示請求は、病院側はとても嫌がります。治療面でも後遺障害の申請面でも医師には協力して頂かなければなりません。なるべく医師の負担になるようなことは避けるべきです。   

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山本さんイラストsj シリーズ3回目です

 嗅覚についての必要な検査として、① アリナミン検査(P)、② T&Tオルファクトメーター検査、があげられます。    ①アリナミン検査(P)とは、においがする物質(アリナミン注射液、プロスルチアミン注射液)を静脈に注射して、肺から気化することで自分の呼気から自分でにおいを自覚できるかどうかを検査するものです。

 ここで感じるにおいは、甘い香=ニンニクに含まれる成分であり、市販の栄養剤、滋養強壮ドリンクに含まれているものです。

 この点、アリナミン検査には、もう一つ、フルスルチアミン塩酸塩を使用した、アリナミン検査(F)というものがあります。

 ここで注意が必要なのは、自賠責保険で重要視しているのは、前者のアリナミン検査(P)であり、後者のアリナミン検査(F)は参考にしか使われない点です。病院によってはFの検査しかやらない場合もあり、また、医師もどちらかがわからないで実施している場合もあります。よって、Pの方の検査をして頂くためには、慎重になる必要があり、紹介先や通院している病院で実施できるかどうかを調べる必要があります。   ②T&Tオルファクトメーター検査とは、ニオイ紙にあるにおいをつけて、鼻先約1cmに近付けてにおいを嗅ぐことで、何のにおいがするかを当てる検査です。

 においは5種類あり、バラのにおい、焦げたにおい、腐敗臭、甘いにおい、糞臭があり、さらに、においの濃さを、原則、5段階で分けて検査します。しかし、焦げたにおいの場合は検査液を作成できないため、例外的に、4段階で分けて検査することになります。

 検査結果を表に○と×でチェックを入れて記載されます。この点、○は検知域値(においを感じる所)、×は認知域値(どんなにおいかわかった所)であり、自賠責等級は×の方の数値を計算して決まります。

 数値は、5種類の×の各段階の数値を合計した数値を5で割ることで原則出します。しかし、チェックの下に下矢印が記載されている場合があります。これは、5段階で測定できなかった場合に記載するもので、その場合はその種類の数値に1を足して計算します。

 計算式:(A+B+C+D+E)÷5

 自賠責等級は、嗅覚を喪失した場合は12級相当が、脱失した場合には14級相当、がそれぞれ認められます。 具体的には数値が5,6以上であれば12級相当、2,6以上5,5以下は14級相当です。なお、上記数値の最大値は5,8です。

 c_n_26  

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山本さんイラストsj前回の続きです

 味覚について、保険手続上で代表的な検査として、①電気味覚検査、②ろ紙ディスク法検査、があげられる。

① 電気味覚検査とは、簡単に言ってしまうと、舌に電気を流して神経が正常に働いているかどうかを確認する検査です。

 手順は以下の通りです。

・首に極線の首輪をはめます。 ↓ ・舌の前後左右の表面に電極を当てて電気を流します。 ↓ ・びりびりと感じたら手持ちのスイッチを押して、その舌の部位の神経が働いていることがわかり、逆にびりびりと感じなかった場合、電気が流れていることがわからず、スイッチを押さないままとなり、舌の神経が働いていないことがわかります。

 なお、舌の後ろ部分の味覚を支配している神経は舌咽神経、舌の前の部分の味覚を支配している神経は鼓索神経です。検査表にはこれら2つの神経支配領域をさらに左右に分けて4部位で検査します。   c_g_m_3 ② ろ紙ディスク法検査とは、ある味のついたろ紙をピンセットでつまんで舌の左右にそれぞれ付けることで何の味かを当てる検査です。

 味は、基本となる、甘味・塩味・酸味・苦味の4種類にわけられます。

 味の濃さのレベルについては、薄い味から濃い味まで5段階あります。

 なお、検査で何も感じなければ、味がしない旨を伝えます。

 上記各検査で、味覚を減退したと認められれば14級相当が、味覚を脱失したと認められれば12級相当が認められる可能性があります。

 味覚の減退は、上記基本の4種類の味のうち、1つ以上を認知できない場合を指し、味覚の脱失は、4種類の味のうち、すべてが認知できない場合を指します。  

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山本さんイラストsj山本、今日は熱海へ

 交通事故でにおいがわからなくなった、あまりにおいを感じなくなった、または味がしなくなった、味がわかりにくくなった、と相談されることがあります。

 味覚障害の原因は、交通事故等の外傷によるものから、加齢による味蕾の機能低下や唾液分泌の低下、亜鉛不足、ストレス、その他病気によるもの等、様々な点があげられます。他方、嗅覚障害の原因も、交通事故等の外傷によるものから、単なる鼻づまり、加齢、ストレス、その他病気によるもの等、様々です。

 交通事故で鼻や顔面の骨折、脳挫傷等がされていれば、神経や脳がやられている可能性があり、疑われることは少ないですが、そうではない場合、保険会社は高い確率で疑います。

 相談者も整形外科の方の治療費は出してくれるが、味覚・嗅覚の方は治療費を出してくれないこと、後遺障害の申請で、嗅覚障害が認められないこと等で相談に来られることがあります。

 しかし、上記相談をした方々は、大抵の場合時間が経過しすぎたために認められない場合が多くあります。

 味覚・嗅覚障害は他の怪我の場合と同様、交通事故の後に発症した場合には、直ちに医師や保険会社に相談してください。症状を早く明らかにすることはどの怪我の場合でも同じですが、器質的損傷が認められない場合(鼻や口の怪我、脳、神経の損傷がない場合)の味覚・嗅覚障害は特に大切です。整形外科の医師に相談しても、大抵の場合はそのままにせず耳鼻咽喉科を紹介して頂けます。

 なお、味覚障害か嗅覚障害となった場合、双方を患っている場合があります。その場合、味覚、嗅覚それぞれの傷害を併せて治療・検査を耳鼻咽喉科で出来ますので、併せて紹介状を作成して頂くことができます。

 しかし、病院先によっては、治療はできても検査が出来ず、今後の立証に影響が出ることがあります。必要な検査ができる病院も抑える必要があります。  c_n_2 c_n_5続きを読む »

 高次脳機能障害の症状で、性格や感情面に変化が現れるケースを多数経験しています。

 脳に器質的な損傷を受け、神経系統に障害が残った場合、知能や判断の低下、記憶や言語の障害等、たくさんの症状が起こります。それら症状は被害者によって違います。その一つ一つを立証するために、客観的なデータが望まれます。これら検査を総称して神経心理学検査と呼んでいます。既にこのHPではその多くを解説してきました。しかし、一連の検査をもってしても症状に該当するものがなく、心もとない分野として、易怒性(不自然にキレやすい)などの情動障害、文字通り人が変わってしまった性格変化が挙げられます。

 情動面・性格面は被害者の感情や個性に依拠しますので、そもそも人それぞれです。怒りっぽい人、のんびりした人、性格が違うように、客観的な比較ができないものです。判断する医師だけではなく、審査すべき側である保険会社も、事故前の被害者の性格を知りませんので、変化(障害)などわかりません。

 さらに困ったことに、ケガをする前に検査をしていた人など皆無で、事故前後の客観的比較データを得ることはできません。そこで、障害による一連の変化は、家族が克明に説明・主張していくことになります。それでもわずかながら、情動面を数値化する検査がCAS検査です。CAS検査は元々、注意機能の低下を判断する、総合的な検査であるCAT検査に続いて作成された経緯があります。

 以下、サクセスベル株式会社さまHPより引用させていただきました。   標準意欲評価法(CAS)の構成

1 面接による意欲評価スケール

 被検者と一定の時間面接をおこない、その間に17項目について逐次5段階評価を行います。

2 質問紙法による意欲評価スケール  被検者に質問紙(記入紙)をわたし、過去数週間の自分の考え、気持ち、行動に照らし合わせて、もっともよく当てはまるところに○を付けさせるというものです。

3 日常生活行動の意欲評価スケール

 被験者の日常生活を、約7日にわたり観察し5段階評価します。場所は、病棟、訓練室、外来(在宅)、施設などであり、関連のスタッフが分担・協力することが大事です。

4 自由時間の日常行動観察

 被検者が所定のスケジュールがない自由な時間になにをしているか、5日~2週間以上観察。場所、内容、行為の質、談話の質などについて評価します。

5 臨床的総合評価

 臨床場面での総合的な印象に基づき、5段階の臨床的総合評価をおこないます。    情緒、感情面に踏み込む、画期的な検査キットです。特に、自発性の低下など、意欲に関するデータを取ることができます。すべての情動障害・性格変化を明らかにすることは叶いませんが、それでも自賠責の障害審査の一助となり、後の賠償交渉においても弁護士の武器となる有難いデータです。これらの検査結果に家族の観察をリンクさせて情動障害を明らかにします。

 本日は、千葉県の病院同行にて、主治医にCAT、CAS検査を依頼しました。本件も症状固定を前に、立証作業は大詰めに入ります。

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 いきなり何のことやらわからないタイトルですが、何を意味するか?    

 これに即答できた方は後遺障害のプロ、認定でしょう。      

 答えは上肢の醜状痕の範囲です。

 

 下図の赤塗りの部分がそれぞれの範囲です。   

労災基準 自賠責基準 裁判 労災 自賠 続きを読む »

 近時の臨床結果を踏まえ、あえて、テンソルを再評価してみましょう。   拡散テンソル画像とは

 近年、脳疾患に対する画像診断技術は著名な進化を遂げており、中でもMRIの拡散強調画像を応用した拡散テンソル画像(diffusion tensor imaging :DTI)が注目されている。DTIとは生体内水分子の拡散の大きさや異方性を画像化したものであり、従来の撮像法と比較して脳白質の構造変化を鋭敏にとらえることができる画像診断法である。主なパラメータとしてはfractional anisotropy(FA)が用いられており、さまざまな脳白質病変の評価に応用されている。またDTIにはfiber-tractographyという神経線維の走行方向を描出できる技法もあり、臨床や研究で多く利用されるようになってきている。

  びまん性軸索損傷に対する拡散テンソル画像の有用性

 高次脳機能障害や運動機能障害を有するにもかかわらず、従来の画像診断では異常所見を認めないDAI症例に対し、DTIで評価を行った自験例をいくつか紹介する。  

① MRI上明らかな異常を認めないが高次脳機能障害を有するDAI患者11名と、年齢をマッチングした健常者16名との比較、対象者すべてのDTI脳画像を標準化し、DAI群と健常群に分けてFA値の比較を行った。DAI群では、従来のMRIでは異常を認めないにもかかわらず、脳内の非常に多くの部位に散在性にFA値低下部位を認めた。これはDAIによる神経損傷を描出している所見と考えられる。   ② 23歳、男性:19歳時に交通事故で頭部外傷を受傷。記憶障害、注意障害、遂行機能障害等の高次脳機能障害を認めるがMRIで明らかな異常所見を認めない。しかしfiber-tractographyでは同年代の健常者と比較して能梁繊維、脳弓線維の描出不良所見を認める。これはDAIによる神経損傷を描出している所見と考えられ、高次脳機能障害の原因と考えられる。   ③ 37歳、女性:35歳時に階段から転落して頭部外傷を受傷。受傷時は記憶障害、注意障害等の高次脳機能障害を呈したが、リハビリテーションにより改善し、現在は高校の英語教師として復職している。しかし左不全片麻痺を認め、歩行のためには杖と短下肢装具が必要な状態である。MRIでは左片麻痺の原因となるような所見は認められない。しかしfiber-tractographyでは同年代の健常者と比較して錐体路の描出不良所見を認める。これはDAIによる神経損傷を描出している所見と考えられ、左片麻痺の原因と考えられる。

  ② 23歳の例 

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 今更ですが、高次脳機能障害認定の3要件は、

 1.画像所見 2.意識障害 3.診断名 です。    特に画像所見はCT、MRIで描出されていることが条件です。診断名が脳挫傷、硬膜下血腫、硬膜外血腫、くも膜下血腫、脳内血腫 等、局在性の損傷であれば、受傷部がCT、MRIで明確に描出されるでしょう。

 しかし、脳障害が疑われる患者すべてにその損傷が視認できるとは限りません。例えば、びまん性軸索損傷(DAI:deffuse axonal injury)のように、脳の神経線維の断裂は損傷が微細で、MRIでも描出が難しくなることがあります。その場合、多くのDAI患者は意識障害が伴いますので、意識障害にて脳障害を推定することになります。しかし、意識障害がない、もしくは軽度の場合、やはり画像所見を追求する必要があります。

 まずは、画像所見のおさらいをします。   【井田医師の意見陳述】    現在の画像診断の主役はCT、MRIであるが、画像診断において重要なことは、適切な時期にきちんとした検査が行われるということである。(中略)  拡散テンソル画像は脳内の神経線維に沿った水分子の拡散の動きを見ることによって神経線維の状態を推定しようとするものであり、病変の位置が特定できている場合には脳機能と病変の関係を見ることについて有益である。ただし、形態学的に異常がない微細な脳損傷の有無を拡散テンソルだけで判断することはできない。

過去記事から ⇒ 23年3月「高次脳機能障害認定システムの充実」から井田医師の意見

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 高次脳機能障害の依頼者様とは長い時間、二人三脚のお付き合いが続きます。最終的には弁護士による交渉や裁判で事故が解決します。これで一応業務は終了しますが、障害者手帳や福祉関係の手続きで何かとお付き合いが途切れません。当然、受傷から数年間の症状を見守り続けることになります。症状がやや好転する患者、増悪する患者。

spect 一般的に脳外傷による障害は一定期間を経ると「不可逆的」、つまり、改善はなくなります。したがって、安定期後のリハビリは”障害に対処する術をマスターする”ことを目標とします。先日の日誌で取り上げた、”記憶障害の患者がメモ帳を携帯する”手段が代表的です。また、脳の不思議に触れることですが、組織が壊れて活動しなくなった機能が違う部分で動き出す?「脳の代償活動」が起きることもあります。

 左図のように脳は大きく4つの部位に分かれ、それぞれ働きが分担されています。

 くも膜下出血で左脳がやられ、失語となった患者が訓練を続けた結果、再び話すことが出来るようになった例が少なからずみられます。その患者さんの脳をスペクト(脳血流検査)で観ると、右脳含め、複数の箇所が活発になっています。これは言語野が複数箇所に散らばっていることを示し、男性より圧倒的に女性にみられる傾向です。

   さて、私が担当した高次脳機能障害者の皆様はその後、症状はどうなったのか? 非常に気になることです。追跡調査をするまでもなく、追加の手続き等の相談で情報が入ってきます。

 おおむね、本人、家族ともに障害に慣れた成果でしょうか。日常の困窮点は対処法を工夫することでカバーできるようになっています。軽度の患者は理解ある職場で活躍しています。また、重い方は障害者雇用や福祉制度の活用でなんとか頑張っているようです。 c_n_10  しかし、比較的若年の被害者、10代で認定を受けた被害者さん達の数名はかなり苦労しています。成長期では健常者でも性格・人格形成で思い悩むことが普通です。誰しも難しい時期があるものです。そこに高次脳機能障害が重なると・・予想もしない悪化を見ることがあります。当然、若年層は脳組織も成長期です。上手く、代償が機能すればよいですが、脳細胞の分裂が新しい可能性を示すだけではなく、思わぬ障害の加算が起こる例もあるのです。

 例として、情動障害の悪化があります。怒りっぽくなる「易怒性」の発露・増悪、逆に疲れやすい「易疲労性」や極端にふさぎこむ、自閉症、その他性格変化をきたすようです。これは脳の損壊によって既に引き起こされていたものなのか、それとも二次的な兆候なのか・・

 未だ謎の多い脳、特に高次脳機能障害はハイ・レベルの脳の働きの障害です。不可逆的としながらも、引き続き観察とリハビリ、医学的な対処は続くのです。等級認定→賠償金→解決では決して終わりではないのです。

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 高次脳機能障害の症例でもっとも頻発するは「記銘力の低下」です。これは一般に「短期記憶障害」に分類されます。記憶障害の中でも、昔の記憶を失う「記憶喪失」ではなく、”新しいことが覚えられない”ことを指します。

 リハビリ病院では高次脳機能障害に関わる専門家、例えば言語聴覚士さんは「忘れることを防ぐためにメモ帳に記録する癖をつけて下さい」と指導します。これは、障害を改善すること目指すのではなく、障害に対処することを目標とした思考です。

 こうして多くの高次脳機能障害の患者は腰にメモ帳をぶら下げることになるのです。最近はスマホで代用できますが、やはり、忘れないうちにスピーディーに記録するにはシンプルなメモ帳スタイルが勝ります。

 メモ帳はもちろんどれでもいいのですが、人気はフランス製、RHODIA(ロディア)とのことです。これが今、障害者の中でヒット商品となり、全国的に品薄らしいのです。

2015062313450000(このメモ帳は依頼者さまにご許可を頂き、掲載しました)

 今春のドラマ「アイムホーム」で木村拓哉さんが使用した事が発端です。もはやメモ帳を必要とするすべての障害者必携の人気アイテムだそうです。

 このドラマの主人公は脳外傷(いえ、心因性かな?最終回で治るそうです)による高次脳機能障害とのことです。しかし、症状は高次脳では珍しい逆行性健忘≒記憶喪失を伴っています。また、ドラマを観ていた依頼者さんによると、相貌失認が象徴的に描写されていたようです。

相貌失認(そうぼうしつにん)…顔を覚えるのが苦手のレベルでは済まない症状は「相貌失認」と言われています。これは脳障害による「失認」の一種です。相貌失認では人の区別だけではなく、「笑っているのか、怒っているのか」など表情を読み取る観察力も失われることがあります。

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 医師が記載した診断書がすべてではありません。認知障害や記憶障害、注意・遂行能力障害は専門医の観察と神経心理学検査である程度、診断、数値化ができます。つまり、客観的な医証を揃えることが可能です。しかし、厄介なのは性格変化です。当然ですが医師はケガをする前の被害者の性格を知らないからです。     高次脳機能障害の患者で易怒性を発露するケースを多く経験しています。怒るようなことでもないことに激怒する、いったんキレると収まりがつかない、突然キレる、暴言、物に当たる、興奮して奇行を行う、人見知りが極端・・このような症状を示します。家族は事故前後の変化に戸惑い、または精神的に追いつめられていきます。実際、被害者が暴れだして警察を呼ぶような騒ぎに発展したり、対処する家族がノイローゼ気味になるなど、非常に危険な状況に陥るのです。これら家族の苦痛は医師や周囲の人にはなかなか伝わりません。

 多少の記憶障害、注意障害は事務処理能力の低下にとどまりますが、実は易怒性を含む、性格変化、情動障害が家族にとって一番深刻な障害なのです。高次脳機能障害の症状でもっとも大きな障害とさえ思います。これを立証する検査がまったくないわけではありませんが、家族の記載する「日常生活状況報告書」が重要な判断材料になります。そして、このA3二枚の書類だけでは到底書ききれない、家族の観察、エピソードを別紙に克明にまとめる必要があります。この作業が等級判定に非常に重要になるのです。家族と何度も何度も修正を重ね、完成させます。また、医師に診断書を記載していただく前にも家族の観察としてある程度まとめたものを示すようにしています。これは易怒性の立証にもっとも重要なプロセスです。お医者さんは24時間患者を診ているわけではないからです。まして診察や検査の時は割と大人しく、易怒性を発揮しない患者もいます。

 家族・医師と連携し、この易怒性をしっかり立証した被害者で3級の認定へ導いたケースがあります。逆に最近の相談例では易怒性が評価されず、わずかな記憶・注意障害で9級の認定となった被害者さんがおりました。家族はもちろん、私も悔しくてならないのです。  

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 最後は鎖骨の障害として最も多く、そしてもっとも見逃されるであろう14級9号「神経症状の残存」です。

 鎖骨の骨折は骨折の様態にもよりますが、手術でプレート固定することにより、変形のなく癒合する傾向です。また、折れた場所が骨幹部であれば、例外的なケースを除き、人体の機能上、肩の可動域制限は残らないはずです。主治医も障害が残るとの認識はありません。しかし多くの場合、「骨がくっついたから、完全に治った?」とはいかないはずです。普通に痛みや違和感は残るものです。

 わずかの症状でも見逃しません。秋葉事務所では、鎖骨骨折の全件に等級認定を果たしています。    【事案】

自転車で走行中、交差点で対抗右折の二輪車と衝突、転倒したもの。その際、右鎖骨の骨幹部(真ん中辺り)を骨折した。その11か月前も交通事故で右鎖骨の肩寄り(遠位端)を骨折して癒合したばかり。   【問題点】

11か月前の遠位端骨折は「非該当」となっていた。異議申立も検討したが、可動域は回復し、今回の骨折でプレート固定をしたため、今更感が漂う。仮に狙っても14級9号ならば、加重障害となるだけなので今回の事故で14級9号を取ることにした。 可動域制限や変形がなくとも、痛みや違和感はすぐに消えるものではない。数年苦しむのであれば、せめて14級9号を確保するのが私たちの仕事。   【立証ポイント】

一年後の抜釘を待ち、症状固定とした。癒合状態良く、変形も皆無、周辺靭帯も問題なし。それでも痛み、違和感を丁寧に説明した診断書を主治医に記載いただく。この辺の細やかな説明が14級9号認定の確率を高める。提出後、わずか3週間で認定いただいた。

ちなみに数年前には左の鎖骨も折っていた。私がいれば3回とも14級獲ってあげたのに・・・。      このシリーズは最後に続きを読む »

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