灰谷先生、大事無かったようですね。自殺未遂とまではいかないまでも、相当、精神的にまいっているようでしたけど。 冒頭、クラビクルバンドを装着して登場しました。 「それ、内側に着けるの!」と言われたシーンです。
アマゾンでも、3000円位で買えます。クラビクルバンドとは・・・鎖骨骨折後、骨癒合まで胸を張るように姿勢を保持する必要があります。そのため、変形や転位を防ぐ(ほっておくと鎖骨の多くは上に出っ張る)ための固定具です。
灰谷先生は鎖骨骨折で済んだのですね。すぐに仕事していた様子から、亀裂骨折(ひびが入った)程度かもしれません。軽傷でよかった・・雰囲気です。鎖骨骨折はちゃんとくっつきさえすれば、深刻な障害を残さないからでしょうか。手術の選択は、粉砕骨折などで保存療法では正常な癒合が望めないケースです。もしくは、癒合に長期間が見込まれるケースです。肩鎖靱帯・鳥口肩鎖靱帯の断裂を伴えば、折れた鎖骨が上に飛び上がったままになりますので、プレートやワイヤーでの固定術は必至となります。仮に、わずかな変形や転位が残っても、あえて手術で整復しません。鎖骨は肩関節の安定的な可動を助ける役目ですが、ある意味、鎖骨下の上腕神経などの内部組織を守ってくれるバンパーに思えます。 鎖骨骨折は交通事故外傷でも、打撲捻挫を除く骨折の中でも最多数の傷病名ではないでしょうか。弊所でもおよそ計算されるすべての等級認定の経験があります。再三ですが、少し復習しましょう。
左のレントゲンは鎖骨の骨幹部が折れて偽関節(結局、くっつかなかった)となったもの。右のレントゲンは肩鎖関節が脱臼したもの