【事案】
横断歩道を歩行中、後方からの右折車にはねられる。大腿骨遠位端(膝に近い部分)を骨折する。
【問題点】
骨折をプレート固定するも、術後に血栓症を発症し、出血が止まらなくなる懸念から抜釘手術を回避。プレート固定したまま症状固定とする。リハビリの努力で可動域はやや回復するも重度の障害を残す。
【立証ポイント】
本人面談の際、リハビリの効果はあったものの歩き方の異変に気づく。そして後遺障害診断に同席、可動域の測定だけではなく、左右の足の長さの計測を主治医に依頼する。やはり軽度の内半(内側に曲がる)と共に短縮障害(ケガした方が1.5cm短くなってしまった)を発見!
これより可動域制限(12級7号)に短縮障害(13級8号)が併合され11級に。
これは事前認定(保険会社任せ)はもちろん、多くの専門家(と名乗る法律家)が見落としています。
関節附近の骨折に短縮障害が残りやすい事・・・これは3月の弁護士研修会で発表しましたよね。
全国の弁護士、行政書士に再度訴えます。大腿骨遠位端骨折、脛骨高原骨折は関節拘縮や骨の変形で長さが変わりやすいのです。必ず下肢長を測って!
(平成24年5月)