自転車など交通乗用具での自爆事故、あて逃げ(加害者不明)の場合は、慰謝料と休業損害はでない。
 
 今年、令和4年1月1日約款改定より、交通乗用具が復活して \(◎o◎)/! でしたが・・・
 
👉 人身傷害・今年の約款改定 ① ~ 損保ジャパン、交通乗用具・復活の日
 
 どうやら、先行販売した人身傷害付の傷害保険UGOKUに同じく、制限があることに気付きました。
 
👉 画期的な傷害保険 UGOKU
 
 これは、先日の茨城県・水戸セミナーで、代理店のMさまから教えて頂きました(ありがとうございます)。補償範囲拡大で喜んでいましたが、新たに増えた補償の支払い項目に一部削減がありました。

 あいおいさんも近時の改定より、同じように一部制限をかけました。両社の意図は、おそらく多くのケースで、自転車単独事故は警察の届け出などしない・・・つまり、交通事故以外でケガをしても「自転車でこけちゃって」と偽り、人身傷害保険を請求してくる・・虚偽請求を予想してのことかと思います。また、ひき逃げでも相手が判明しない限り、交通事故かどうかわかりませんので同じことになります。
 
 このように、人身傷害の”交通乗用具への補償”はざる保険なので、東京海上日動さんはじめ、多くの会社が廃止した歴史があります。維持してきた会社(三井住友、あいおい他)、復活させた会社(損J)、いずれも自動車が絡む事故の補償は不変ですが、自転車はじめその他の交通乗用具に対して補償を制限する改定がありました。ちゃんと損保も考えているのですね。
 

 
 以下、損保ジャパン「人身傷害・交通乗用具」の約款から該当箇所を抜粋、 ( )で注訳をいれました。
 
第5条(損害額に関する特則)

 普通保険約款人身傷害条項第6条(損害額の決定)⑴の規定にかかわらず、第1条(保険金を支払う場合)⑴①に規定する事故のうち、自動車の運行に起因する事故および自動車の運行中の事故のいずれにも該当しない事故(つまり、自動車が絡まない交通事故)の場合で、賠償義務者が存在しない(つまり、自爆事故)または賠償義務者の住所および氏名もしくは名称が確認できないとき(つまり、ひき逃げで相手不明)は、普通保険約款別表3に定める損害額算定基準における次の損害に対する額を差し引いた額を損害額とします。
 
① 第1 傷害による損害 2.休業損害
 
② 第1 傷害による損害 3.精神的損害
 
 つまり、治療費はだすけど、休業損害と慰謝料は勘弁して
 
 なお、後遺障害や死亡では制限なく、従来通りに慰謝料などを払うようです。