秋葉は弁護士向けの研修で、後遺障害・醜状痕を度々取り上げました。醜状痕はややマニアックな分野であり、被害者さんや医師も、あまり注目していません。形成術は日進月歩ですから、ひと昔前と違って、かなり醜状痕は消せるようになりました。限りなく消せること、医学の進歩が進めば、認定は少なくなるのではないかと思います。
さて、研修上では醜状痕の実例を漫画やアニメから説明すると、参加者の食いつきが良好で、実に理解が深まります。そこで、今日から3問、皆さまも一緒に考えて頂きたいと思います。クイズ大好きの秋葉が、今話題のアニメから(かなり便乗)、手塚 治虫先生の有名マンガまで、誰もが知っているキャラクターの力を借りて出題します。(著作権への配慮から仕方なく鉛筆でイラスト書きました)
<第1問> 「鬼滅の刃」から
このコロナ下、閑古鳥が鳴く映画館が満席に。空前の大ヒット、もはや社会現象『鬼滅の刃』から主人公 竃門 炭治郎。交通事故や労災ではなく、彼の額には生まれつき痣があります(イラストの赤い部分)。この醜状痕は、瘢痕(はんこん)に分類されます。瘢痕はその大きさ(面積)によって、等級が決定します。 さて、炭治郎の瘢痕は何級でしょうか?
さすがに基準表を見ないとわからないでしょう。
何も見ずに解答できれば、秋葉事務所に就職できます。
自賠の呼吸! 1の型、顔面醜状痕-!
(答え) 炭治郎の痣 ⇒ 7級12号 外貌に著しい醜状を残すもの
顔面部にあっては、(イ)の「鶏卵大面以上」が7級の基準です。炭治郎の痣はギザギザしていますが、その面積はおよそ鶏卵大に及ぶはずです。それと、醜状痕全般ですが、目立つか否かも判断基準です。薄い場合は認定されません。そのような細かい基準は文面にしきれない面もあり、自賠責は面接官2名で計測し、後の合議で決定するようです。もちろん、炭治郎の痣は目立つので、問題なく認定されるはずです。
劇中、治療・リハビリ施設が充実していた鬼殺隊ですが、労災もでることを祈ります。
「む~ん!」(禰豆子の傷はすぐ治るのに!)