今年も高齢者さまのご依頼が続きました。体力やおケガの状態により、頻繁に通院ができないケースが多く、立証作業も困難を極めます。事務所で座っている場合ではありません。本件も現場主義をモットーする弊所の機動力が発揮されました。
これが私達の仕事です!
併合11級(12級6号:上腕骨遠位端骨折・12級相当:下腿皮膚剥奪創)(90代女性・神奈川県)
【事案】
信号のない横断歩道を歩行中、左方から来た原動機付自転車に衝突され受傷、肘を骨折したもの。その他、下肢に皮膚のはがれた痕が広範囲に残存していた。
【問題点】
後遺障害診断書を依頼する病院には、初期に転院してから一度も行っておらず、診断書を記載してくれるかどうかも不明確であった。さらに、高齢で独歩できず、家族の付き添いの必要から頻繁な検査通院は困難。一回の病院同行で全ての手続きを終わらせる必要があった。さらに、醜状痕の審査には面接があるが、出向く事は難しく、考慮してもらう必要があった。
【立証ポイント】
ご家族と病院同行し、主治医に今回の経緯を説明、まずは診断書の記載を快諾してくれた。肘に入っているボルトは抜かない方針であったため、その硬直から可動域の数値も疑いの余地がないものとなった。これで機能障害の12級を確保。
続いて醜状痕は、転院先の形成外科に依頼するも、事故の部分は診ていないので、転院前の病院を勧められる。すぐにご家族と共に病院同行し、主治医に今回の経緯を説明し、診断書の記載に了解を得た。最初の段階でご自宅まで出張、時間をかけて後の醜状痕計測に備えた写真を撮った。面接をしなくても等級認定できる写真の完備によって、自賠責調査事務所も「これだけ資料があれば面接はしなくてもOK」と快諾。
ご本人のはもちろんご家族の協力、医師の協力、自賠責の理解によって、目標の11級の認定を得た。