通常のレントゲンではわかりにくい骨折箇所を見る場合や、関節等骨組みが複雑になっている箇所の骨折や脱臼を見る場合等で有効な画像がCT(Computed Tomography)です。
長管骨のような長い骨の真ん中を骨折したようなわかりやすい骨折であればレントゲン画像でも骨折部位は確認できます。
これに対し、通常のレントゲンではわかりにくい骨折箇所を見る場合や、関節等骨組みが複雑になっている箇所の骨折や脱臼を見る場合等で有効な画像がCTがあげられます。
交通事故相談会等で怪我の内容によってはCTを撮ることを勧めています。また、最近の士業者のHPでもCTを撮ることを勧めている記事が多く見受けられます。
HPや電話、相談会でのアドバイス通りに医者にCTを依頼する方もおりました。しかし、医者によっては、撮る必要はないと言う場合、レントゲンで確認できるから撮らない場合、等を理由にCTを撮ってくれない場合があります。
前者の例の場合、自分の病院にCTが無いから撮れないことが理由となっている場合がありますので、患者がCTを撮れる紹介先を医者に示し、なるべく負担を軽くするようにしてみてください。後者の例の場合、医者によってはレントゲンのみで細部にまで至る骨折箇所を確認できる方もおりますが、保険手続上では医者以外の者も審査しますので、レントゲンよりも骨折状況が確認しやすいCTの方が良い場合が多いです。理解のある医者の場合、撮って頂けますが、どうしても取らないと言い張る医者もおります。
そのような場合にまでCTを撮らなければならないのでしょうか。
結論として、審査する上で細部に至る骨折状況を確認できるレントゲンであれば、大丈夫です。何故なら、CTは治療上骨折箇所を確認する上で撮るものですが、それはレントゲンでは確認しきれない場合があるからです。この点、CTでなくてもレントゲン上確認誰が見ても確認できるのであれば治療上はもちろん、また保険手続上でも審査に影響はありません。よって、CTでなくても大丈夫な場合があります。
(このような明らかな骨欠損はレントゲンでも確認できます。しかし、3DCT画像なら、よりわかりやすいですね。)
画像が被害者の運命(等級)を決定します。後遺障害立証の現場では、柔軟な思考が必要で、このような見切り・判断が必要です。
では、実際にレントゲン上どの程度であれば明らかと言えるのか。そのようなことでお悩みの方は手持ちの画像を相談会でご持参ください。