<別表1>重度障害の範囲
1. 両眼の視力を全く永久に失ったもの
2. 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの 3. 中枢神経系または精神に著しい障害を残し、終身常時介護を要するもの 4. 胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常時介護を要するもの 5. 両上肢とも、手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの 6. 両下肢とも、足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの 7. 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失ったもの 8. 1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足節以上で失ったもの |
〈備考〉
1 . 眼の障害( 視力障害)
「視力を全く永久に失 ったもの」とは、万国式視力表により測定した矯正視力 が0.02以下になって回復の見込みのない錫合をいいます。ただし、視野狭窄および 眼瞼下垂による視力障告は視力を失ったものとはみなしません。
2. 言語またはそしゃくの障害
(1)「言語の機能を全く 永久に失ったもの」とは、次のいずれかの場合をいいます。
① 語音構成機能障害で口唇音、歯舌音、口蓋音、こう語音の4種のうち、3種以上の発音が不能となり、その回復の見込みがない場合
② 脳言語中枢の損傷による失語症で、音声言語による意志の疎通が不可能となり、その回復の見込みがない場合
③ 声帯全部の摘出により、発言が不能な場合
(2)「そしゃくの機能を全く永久に失 ったもの」とは、流動食以外のものは摂取できない状態で、その回復の見込みのない場合をいいます。
3. 終身常時介護を饗するもの
「常時介護を要するもの」とは、食物の摂取、排便、排尿、その後始末および衣服着脱・起居・歩行 ・入浴のいずれもが自分ではできず、常に他人の介護を要する状態をいいます。
4. 上・下肢の障害
「上・下肢の用を全く永久に失ったもの」とは、完全にその運動機能を失ったものをいい、上・下肢の完全運動麻ひ、または、上・下肢においてそれぞれ3大関節(上肢においては肩関節、ひじ関節および手関節、下厳においてはまた関節、ひざ関節および足関節)の完全強直で回復の見込みのない場合をいいます。
5. 対象となる重度障害の状態は、公的な身体障害者認定基準などとは要件が異なります。
特徴
自賠・労災の別表Ⅰ(1級=介護を常時ようするもの、2級=介護を随時ようするもの)と違い、具体的に細かく列挙されていますね。別表Ⅱ1~2級の障害が併合したものも含んでいるようです。