交通事故外傷の仕事上、避けて通れないのが医学用語です。よく間違える、もしくは医師によって読み方がまちまち、つまり現場では正誤をあえて決めていないような自由な(?)単語もあります。
今週は相談会明けでヘトヘトなので、少し休憩記事。読み間違い頻発の単語をクイズ形式でいきましょう。まずは読みを回答して下さい。同業者さんにとっては今更の易しい問題ですが念のため挑戦して下さい。
問題
Q1) 矢状断
レントゲンやMRIの断層撮影の呼び名です。
Q2) 内側側副靭帯
膝の内側の靭帯です。
Q3) 健側、患側
意味はケガをしていない方(の足、手)、ケガをしている方(の足、手)
Q4) 関節裂隙
関節のすきまのことです。
Q5) 軟骨化嚢胞
骨折後の仮骨形成でやっかいな現象。
Q6) 易疲労性
脳の障害等でみられる症状です。
Q7) 相貌失認
失顔症とも言います。最近ブラッド・ピットもカミングアウトしました。
Q8) 大菱形骨、有鉤骨
手首の8つの手根骨から。
Q9) 嚥下障害
食べ物や飲み物が呑み込み辛くなる障害です。
Q10) 橈骨神経浅枝麻痺
以前業務日誌で取り上げたことがあります。
答え
A1) 矢状断 (しじょうだん)
以前、思わず「やじょうだん」と読んでしまい・・・
Q2) 内側側副靭帯 (ないそくそくふくじんたい)
「うちがわそくふくじんたい」と言った方が普通の人には通じます!
Q3) 健側、患側 (けんそく、 かんそく)
これも「けんがわ、かんがわ」と言った方がいいのでは?
Q4) 関節裂隙 (かんせつれつげき)
「かんせつれつりょう」と呼ぶ医師もおりました。
Q5) 軟骨化嚢胞 (なんこつかのうほう)
このような医学用語は知らなくても恥ではないと思います。
Q6) 易疲労性 (いひろうせい)
「えきひろうせい」と呼んでしまいそうです。同じように「易怒性」(いどせい)がありますが、「えきどせい」と呼んでも差し支えないようです。
Q7) 相貌失認 (そうぼうしつにん)
今度、高次脳シリーズで詳しく解説します。
Q8) 大菱形骨、有鉤骨 (だいりょうけいこつ、 ゆうこうこつ)
マイナーな骨は難しい読みが多いようです。
Q9) 嚥下障害 (えんげしょうがい)
医師しか口にしないような症状名です。しかし意外と交通事故外傷で多いのです。
Q10) 橈骨神経浅枝麻痺 (とうこつしんけいせんしまひ)
「とうこつ」も普段見慣れない漢字ですね。
あまちゃんの娘、読み方わからないんです。
今日、読めなくて女子高生に笑われました。
・・・・「人間失格」の気分です。